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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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冷え込んだ5月8日の野々海

 

異例の冷え込みとなった5月8日朝、午前7時18分に標高約900mの地点から野々海池をめざして雪の山道を歩き始めました。1枚目は8時47分、野々海三叉路の池塘の辺りで撮影したもの。

 

 

野々海池の今朝の様子。8時28分撮影。
池はまだほとんどが雪でおおわれている。

 

水番小屋の様子

 

余水吐の手前、雪が融けた箇所の様子。

 

 


池の到着する直前、ギクッとした場面。
ブナの枯れ木がまるで人が立っているように見えました。8時16分。

 

以前、よく見かけた面白い形のブナの木に久しぶりに出会った。
7時46分。

 

上った道の様子。かなり勾配があるところ。7時42分。

 

 

 

今日の圧巻は野々海への道から見えた北アルプス方向の眺め。
これは帰路に撮影したもので、9時28分撮影。右に見えるのが妙高山。
次の2枚は、上の写真の左側に続く山並み。

 

 

 

 

次の1枚は、上り時に撮影したもので、妙高山の右手に火打山が見えています。7時8分。

 

 

 

 

 

今朝は5月としては異例の冷え込み。標高約650mの田んぼでは、田んぼの融雪の水が凍っていました。


すべての写真で雲が見えません。一点の曇りもない青空の朝でした。


栄村復興への歩みNo.356(5月1日付)

 

GWは25年間欠かさず、のよさでキャンプ!

 のよさの里オートキャンプ場で4月29日午前9時半すぎに撮影させていただいたものです。
 午前9時頃に天池の様子を撮影に行ったのですが、その時、キャンプ場に2組のキャンプ者がおられることを目にしていました。天池での撮影後、オートキャンプ場にお邪魔しました。2組いずれも快くお話を聞かせて下さいました。ここでは、2番目にインタビューさせていただいた千葉県からお越しのご家族(ご夫婦と息子さん・娘さんの4人)のお話を紹介します。
 私の目にまず飛び込んできたのは左写真のフレンチトースト。娘さんがフランスパンをミルクに浸しておられるところでした。素敵ですね!

 


 前日(28日)からお泊りで、この日も連泊のご予定。
   「昨夜は寒かったでしょう?」
   「寒かったですね。でも、暖をとれるように準備していたので大丈夫

    でしたよ。」
 ふと見ると、薪ストーブがあるじゃないですか!(写真参照)

 

 

 さらに会話の紹介を続けます。
   「もう25年、毎年GWは欠かさず、ここに来ています。この息子は

    4歳の時から来ていますよ。」
   「ここは素敵な場所ですが、何も売っていないですから、焚き木か

    ら食材まですべて用意してきます。
    いい場所だから、もっと販売するとか、工夫すればいいと思いま

    すが。」
   「カメラを持っておられますが、写真を撮っておられるんですか?」
   「いえ、そういうわけでもなく、・・・」
   「ブログをやっておられる?」
   「はい。 ちょっと待ってください。」

     (私の車へ「復興への歩み」を取りに行く)
   「こんなものを作っています。」
   「ひょっとして、松尾さん? いつも読んでますよ、ネットでね。」
   「のよさの里はどうなるんですか? ここにおられた阿部さんともよく

    お話しました。外国人のツアーも続けるといいと思うんですがね。」

 

 会話の内容は以上で尽きるものではありません。少なくとも15分間ほど、いろいろ会話させていただきました。

 

● この人たちは栄村民だ!
 25年間も毎年欠かさず来てくださっておられる。このご家族はもはや“栄村民”だと言うべきです。
 「地域活性化」の施策として「交流人口の増大」ということがよく言われますが、このご家族はもはや「交流人口」の域を超えていますね。「25年間欠かさず」という点だけではありません。秋山郷−のよさの里の素晴らしさを熟知されていること、このゾーンの観光をよりよいものにする方策についても色々と考えを持っておられること。ご主人は、「自分でここの経営をやろうかと思って時もあったんですよ」と言っておられました。
 こういう方と積極的に交流し、さまざまな意見交換を進めることが栄村の今後にとってとても大事だと思います。
キャンプ場での出会いということで名刺交換のようなことはしませんでしたが、この記事も読んでくださると思いますので、メールでご連絡をとり、意見交換を進められればと願っています。

 

 

4月29日朝の天池の様子

 

「第二天池」と紹介されているところでの眺めです。(地元の人のお話では、これこそが本来の天池です)

 

 池の水面に鳥甲山に姿が映り、とても素敵です。ちょっとさざ波が生じ、水面に映る姿が揺れていますが。

驚いたのは、融雪でこの天池が平時の2倍近くに広がっていたことです。次頁の写真をご覧ください。

 


写真は、天池の駐車スペースから「第二天池」を撮影したものです。
平素の天池をご存じの方には、池の現在の広がりがすぐにわかると思います。下1枚目は歩行路用のウッドチップが水に浸かっている様子です。また下2枚目は、平素は草地のところの様子です。

 

 


中山間地域等直接支払制度の現在の狙いは?――山村が抱える課題の解決をめざすチャレンジへの支援

 前々号(No.354)で「中山間地域直接支払制度は来年度以降も続く」という記事を掲載し、多くの人たちから「いい企画だった」とご評価をいただきました。それに続いて、今回は、現在の第4期(H27年度〜H31年度)に続く第5期にむかって、国レベルでどういうことが課題だと考えられ、議論されているかを紹介したいと思います。

 

● 中山間地域等直接支払制度の現在の状況
 H29年度に中山間地域等直接支払制度の〈第4期中間年評価〉というものが実施されました。制度に取り組む全協定に中間年評価の提出が求められましたので、「たしかに、そういうものが実施されたなあ」とご記憶がある方もおられるかと思います。
 その中間年評価の結果が昨年6月にまとめられ、農林水産省から発表されています。それによれば、
    ・996市町村25,868協定(集落協定25,320、個別協定548)で

     直接支払制度が実施され、その対象面積は66.3万ha

      ←全国津々浦々で実施されていて、凄い数字ですね!
    ・協定、市町村へのアンケート結果によれば、本制度の効果を評

     価する声が多数。
                     (協定) (市町村)
       耕作放棄の防止に効果があった  82%   95%
       協働意識が高まった       81%   94%
       集落の話合いが維持・増加した  98%   ――
    ・効率的な農業生産体制の整備や所得向上など構造改革にも寄与
       ただし、この点は「担い手への農地集積等が増加した」38%、

      「生産組合や法人を設立又はその機運が高まった」19%、「新

       規就農者やオペレーターを確保又は目処が立った」13%とい

       うアンケート結果であり、全協定の3割強ないし2割未満にと

       どまっている。
という結果が出ています。
 「本制度の効果を評価する」という点は栄村の各協定においても同じと言えるでしょう。しかし、3点目の「効率的な農業生産体制の整備や所得向上などの構造改革にも寄与」という点では、栄村の場合、上記の全国データを下回るのではないかと思われます。
 その背景にあるのは、直接支払制度において、「’清叛源些萋暗を継続するための活動:基礎単価(単価の8割を交付)とともにある「体制整備のための前向きな活動:体制整備単価( 椨△粒萋阿砲茲蠱渦舛10割を交付)」を受けられる要件として設定された3つの選択肢(A要件、B要件、C要件の中から1つを選択)のうち、C要件(=協定参加者が活動等の継続が困難となった場合に備え、活動を継続できる体制を構築)を選択している協定がほとんどだということではないかと思われます。
 因みに、A要件は「農業生産性の向上(ゝヽ・農作業の共同化、高付加価値型農業、生産条件の改良、っ瓦ぜ蠅悗稜醒禄言僉↓ッ瓦ぜ蠅悗稜精邏箸琉兮、の5つの中から2つ以上を選択して実施)」、B要件は「女性・若者等の参画を得た取組(協定参加者に、女性、若者、NPO等を1名以上新たに加え、以下の項目から1つ以上選択して実施。/卦就農者による営農、農産物の加工・販売、消費・出資の呼び込み)」です。

 

● 第三者委員会での議論と第5期にむけての課題
 「直接支払制度」では、中間年評価、最終評価(本年度実施)、第5期の制度設計のいずれについても、農林水産省の担当部署(=農村振興局農村政策部地域振興課)だけで行うのではなく、研究者等による「第三者委員会」(正式名称:中山間地域等直接支払制度に関する第三者委員会)での議論が重視されています。
 では、第三者委員会では、どんな議論がされているのでしょうか。そして、第5期(来年度からの5年間)にむけてどういうことが「直接支払制度」の課題とされているのでしょうか。
高齢化・協定参加者の減少、農業の担い手不足、活動の核となる人材不足 ―― これを超えていく取組の強化
 「中間年評価」では、約4割の協定が今後「荒廃化を危惧する農用地を除外して取り組む可能性がある」と回答しています。高齢化・協定参加者の減少、農業の担い手不足が原因です。したがって、これらの問題を解決する取組が第5期には求められます。
そこで、第三者委員会では、「産業政策(農業政策)だけでは対応できない時代になっているのではないか。地域政策、そこの地域の人々の暮らしそのものにどう対応していくのかということまで踏み込んでいかないと」という意見が出ています。また、そういうことへの対応において、「現場の相談に乗るとか、サポート役の機能をもう少し高めることができないか」ということが議論されています。
 そして、〈情報〉の重要性が指摘されています。直接支払制度の活用で〈効率的な農業生産体制の整備〉や〈所得向上〉を実現している地域(協定)の事例が各地から農水省に集まり、農水省のHPで紹介されています。しかし、農水省の担当者自身、「HPに掲載しているだけでは伝わらない」と反省していて、第三者委員から「人が間に入り、対話形式で情報を伝える」ことが必要だ、「中間支援組織、NPO、地域の組織、中山間の直払いの事務をサポートするような動きが出てきている」、「今まで行政ベースでやるところも、そういう中間支援組織が地域振興の部分も担えればよい」などの意見が出ています。
・ 第5期にむけて、各協定で、また協定間連携で研究と議論を深めよう!
第5期では、第4期までの取組を超える新次元の取組が求められることになってきていることはご理解いただけると思います。集落営農の法人化や若い担い手の確保など、栄村の村づくりの全体像と絡めながら、さまざまな地域での議論を進めてほしいと思います。

 

早くも田起こし(28日、青倉・西山田にて)

 

29日午前中晴れた秋山・小赤沢でも色んな作業が行われていた

 

 


春の訪れ点描

29日、秋山郷・和山にて
桜の下で、ご夫婦が畑作業をしておられました。山田武雄さんご夫婦でした。

 

スキー場内の村道沿いに可憐に咲くヤマザクラと芽吹き

 

まだ50cm以上の積雪が残るスキー場頂上の林の中を進むと、イワウチワが西入沢川を眼下に見下ろす崖淵にへばりつくようにいくつも咲いています(28日)。

 

〈お願い〉
 先日、あるところで出会ったおかあさんから、「これ、読むのが楽しいの。でも、最近来ないわ」と言われました。手許にあったNo.355をお渡ししました。
 本紙は、昨年2月から有料定期購読制に切り換えさせていただきました。お知り合いの方にお求めの方がおられましたら、是非、電話等でご紹介ください。私がその方のお宅を訪ねさせていただきます。

 


栄村復興への歩みNo.355

春爛漫

 

 

 4月になっても寒い日が続きましたが、中旬すぎから一気に暖かくなり、まさに春爛漫という様子になってきましたね。
上の桜は、村からちょっと離れますが、湯滝温泉です。20日、森老人クラブのお花見があり、ご一緒させていただきました。10時頃は8分咲きでしたが、午後には満開に。
 もう1枚は平滝で15日に撮影したもの。梅の花をメジロがついばんでいます。

 

 

 

 11日から21日にかけて撮影した春の風景をいろいろとご紹介します。

 

平滝から野々海に上がる道にて(ケンノキの少し手前。13日)

 

雪が消え、顔を出したネギ、ホワイトスター(大巻原の南雲茂さんの畑にて、14日)

 


ミズバショウ群生地(16日)

 

秋山林道・不動滝(17日、中津川を挟んで上野原の対岸)

 


シロモジの花。不動滝のそばの岩崖に力強く咲いています。

 


春の薪づくり(上野原集落、17日)

 

雪割草(苗場荘前庭にて、17日)

 

 

 春の姿を撮るために往復1時間の雪道を歩いて月岡の山の奥まで行くなど、行動力が戻ってきました。21日はスキー場内の道を進み、第2リフト乗り場の少し先からは車で進めないため、ゲレンデの雪の上を歩いて頂上まで行ってきました。カタクリやイワウチワの本格的な開花にはもう1週間ほど必要なようですが、開花目前の姿を見ることができました。

 


開花目前のイワウチワ
イワウチワは断崖絶壁の縁などに群生します。

 


右:スキー場頂上の森の裏手、西入沢川にむかって断崖になっているところ。写真手前に見えるのはイワウチワの葉。

 

トマトの国からの眺め。20日朝9時頃。桜の開花もまもないでしょう。


急激な気温上昇で融雪災害発生

 4月17〜18日、日中には20℃を超える急激な気温となりました。これによって、遅れていた田んぼの雪消えが進んだのは幸いなのですが、融雪による災害も発生しています。
 秋山では道割り(除雪)が進んだ秋山林道でかなりの規模の雪崩が複数箇所で発生したと聞いています。他方、森集落では、18日にトマトの国近くの村道脇の水路で水の濁りが確認され、「上の水路が抜けたのではないか」と考えられることから、20日朝、地元民による現地調査が行われました。その結果、野々海の水を森集落の開田に運ぶ水路で災害が発生していることが判明しました。応急措置が行われ、森開田の代掻き・田植えには支障がないようになりましたが、本格的には相当の規模の復旧工事が必要な融雪災害です。つぎの写真が災害発生箇所の様子です。

 


 写真左手の雪の下が水路。大半の部分は鉄板で覆われていますが、一部、鉄板の代わりに丸太で蓋をしていた箇所で、急激な融雪で丸太が動かされ、水路に落ちて水を堰き止め、さらに落葉等のごみも溜まって、溢れ出した水が写真に見られるように山肌を削り落とし、溢れ出した水が次頁地図のA地点とB地点の間を流れ落ちる水路(地図では緑色の線で表示)に流れ込んだのです。
 

 

 この災害発生地点を発見するために、地元民3名の調査班は旧村営グラウンド端のB地点からまだまだ残雪が多い沢に入りました。当初は緑色の線で示す水路のどこかが抜けていると推測されていたのですが、該当箇所は見つからず、地図で茶色の線で示すコースを進んだところ、そのコース半ばあたりで土砂が流れ落ちてきているのを発見(下写真の赤丸箇所)、そこから崖を登って(下写真)C地点に到達、1頁写真の災害発生箇所を発見しました。

 

 

 

災害発生箇所

 

 C地点で応急措置をした後、調査班は森開田水路のさらに上流の部分を点検するために、中条川上流の1号崩壊地まで雪道を進みました。B地点を出発したのが午前9時10分、そこに戻ったのは11時すぎでした。

 


1号崩壊地の奥から進んできた道をふり返る(赤色矢印の道を写真奥から手前にむかって進んだ)

 

● 山村力を強く感じました
 災害現場の調査に赴いたのは月岡英男さんをリーダーに広瀬幸雄さん、広瀬勝己さんの3名。
 雪に覆われた沢の中を迷いなく進み、前頁の写真に見られるような崖もなんなく登り、そして災害発生箇所では足場の確保も難しいようなところで素早く応急措置を施す。そして、1号崩壊地に通じる雪道をさっさ、さっさと進む。
 私は、18日夕に温泉で月岡さんから「水路が抜けたようだ。明日、調べに行く」とお聞きし、19日朝、「同行してもいいですか」と電話し、許しをいただいて同行したのですが、まさかこんな凄いところを2時間にわたって進むとは想像していませんでした。私が甘いと言えば、それまでなのですが…。
 村内を廻っていて、真冬や雪が残る早春期に、「山の水路が詰まったようだ。これから見に行く」という話を聞くことがあります。「えっ! こんな雪の中、どうやって山に入るのだろう」と思っていましたが、山村で暮らすということは今回の月岡英男さんらのような行動が当たり前のように出来て初めて成り立つのだと衝撃をもって実感しました。まさに“山村力”と呼ぶべきものだと思います。
 いま、前号で取り上げた中山間地域直接支払制度(さらに、多面的機能支払制度)について色々と調べを進めていますが、こういう“山村力”が適切に評価される制度としてさらに改良されるように、研究していきたいと思います。

 


森農業改善組合の第1回スジ播き(18日)

 

苗伏せ(21日)。

 

 今年も道の駅の“みそ汁”が20日から始まりました。
「栄村を訪れたら、まずこれ!」という感じになっていますね。21日昼も賑わっていました。

 


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
栄村復興への歩みNo.355
2019年4月21日発行 編集・発行人 松尾真
連絡先:電話080−2029−0236、 mail;aokura@sakaemura.net
ゆうちょ銀行 11100−01361481 栄村復興への歩み協賛寄金 ながの農協栄出張所 普通0009390 栄村復興への歩み発行協賛金松尾眞


栄村復興への歩みNo.354

中山間地域直接支払制度は来年度以降も続きます
 最近、数名の人から「中山間(直接支払制度)は来年から無くなるんだろう?」という声を聞き、「これはまずい。きちんとお伝えしなければ」と思い、この記事を書くことにしました。
 〈中山間地域直接支払制度〉は、来年度(2020年度・令和2年度)以降も続きます。現在の第4期(H27年度〜31年度)はたしかに本年度で最終年度を迎えますが、来年度からは第5期が始まります。
 第5期に入るにあたって、制度にさまざまな変更点が出てくるだろうと思われますが、農林水産省、そして「中山間地域直接支払制度に関する第三者委員会」での議論の状況がHP等で公開されています。それらを参照して、第5期の準備状況を紹介していきたいと思っています。

 

もうすぐこんな季節になりますね(一昨年6月3日、森の開田にて)

 

● H27年に制度を恒久化させる法律が成立しています
 中山間地域直接支払制度の関係者のみなさんの中で「今年度で終わるのでは?」という不安の声が出るのは、至極自然なこととも言えます。
 というのは、この制度が当初は「5年間限りの時限的措置」としてスタートしたからです。2000(平成12)年にスタートし、第1期、第2期、第3期と5年毎に更新されて進んできました。
 しかし、2014(H26)年に「農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律」が誕生し、翌2015年4月から施行、現在の第4期(2015〜2019年度)はこの恒久法に基づくものとして実施されています。多くの方が「農地・水・環境」という名称(旧称)で呼んでおられる「多面的機能支払」制度とともに中山間地域直接支払制度も法律に裏付けられた制度になったのです。

 

収穫作業に大勢の参加。直接支払制度を支えに集落営農

 

● 今年度は「第4期最終評価」が実施されます
 今年度は第4期の5年目(最終年)であることから、「中山間地域直接支払制度(第4期対策)最終評価」というものが実施されます。ただし、各協定当事者が特別の報告を求められることはありません。市町村レベルの評価報告はすでに3月末までに県に提出されているはずで、各県の報告をうけて、国レベルでの「最終評価」が本年8月末までにまとめられます。
 その結果が来年度からの第5期の制度内容に大きな影響を与えることになると思われます。すでに第4期最終年の今年度、第5期を見据えた新たな加算措置もとられています。今後、第5期がどのような制度内容になるかに注目し、各集落での取り組みに資するように最新情報をお届けしていきます。そして、「栄村の基幹産業」と言える農業の実現にむかって、直接支払制度をもっと有効に活用できる工夫を考えていきたいと思います。


春は来ている、でも、春になりきらない

 4月2〜3日のかなりの積雪で、「もうこれが最後の雪」と思った人が多かったと思います。車のタイヤを換えたという人も多いようです。しかし、10日の朝も雪。10日夜は真冬並みに冷え込みました。
 「4月に雪」というのは村ではけっして珍しいことではないと思いますが、今年は2月に気温が高い日がかなりあり、雪消えは早いと思っていましたので、春になったのかどうか、はっきりしない天候には参ってしまいますね。
 そんな天気模様を示すのにいいかなと思う写真を何枚か、ご紹介します。
 まず、10日午前に国道117号線、飯山の大関橋の少し先で撮ったものです。
 国道沿いの菜の花がもう花をつけているのですが、10日朝はこのあたりも少し雪が積もり、菜の花と雪のツーショットです。

 


 つづいて、ミズバショウ。森の開田の上、旧村営グラウンドの先、水の流れがあるところです。気温が高くなったり、急に低くなったりでミズバショウも戸惑っている様子が窺えます。このミズバショウに出会うには、まだかなりの積雪が残る道を徒歩で進まねばなりません。8日午前9時すぎの撮影。

 

 


 ミズバショウが咲くところから車に戻ったとき、高い木の上で鳥の鳴き声が…。あまり鮮明な写真は撮れませんでしたが、独特の鳴き声で、調べてみるとルリビタキという鳥でした。

 

 3つ目はカタクリ。前号では清水河原のカタクリを紹介しましたが、今回は北野天満温泉向かいの土手です。いっきに満開になるかと思いきや、9日、10日の寒気でひと休みになったと思われますが、中旬に見ごろになるのではないでしょうか。。

 


コミズからミズノサワにかけての道割り除雪

 

 

 切明温泉の上から奥志賀公園栄線に通じる秋山林道の春の道割り除雪の様子です。朝から10cmは新たに積雪があった9日の昼前の撮影です。写真1枚目はロータリー車の前を進み、道をつけていくブルドーザー。現場は2枚目写真に見られるように大きな沢の上で、ちょっと間違うと沢に転落という超危険な箇所。ベテランのオペレーターが自身の長年の経験、体が覚えている道筋を頼りに進んで行きます。

 


 上は、ブルに続いて進むロータリー車。積雪の表面は新雪で柔らかいですが、下はカチカチ、非常に硬いそうです。

ここまでの3枚はコミズからミズノサワ方向に少し進んだ地点。私の用意が悪く、カメラのバッテリー切れでこの先の様子は撮影できず。ミズノサワまで進めば、もっと凄い様子を撮れたと思うのですが…。

 

 

 コミズの全景です。
 雪が降る時間帯もある曇天模様ということも手伝ってかもしれませんが、道割り直後のコミズの様子は私がこれまで知っていたコミズとは随分と異なるものでした。
 「多くの残雪が見られる雪渓」と言うよりも、「雪崩が沢を今にも下ってきそう」という感を強くするものでした。開いている道幅は軽自動車でもほとんど余裕がないもの。「一人ではとても行けないなあ」というのが実感です。


マルバマンサク

 

 雪深い栄村で真っ先に咲く花といえばマンサクですね。 昨年は平滝から野々海に上がる道路沿いで撮ったのですが、6日に行ってみると、道路除雪がまだ昨年の撮影地点まで進んでいなくて、翌7日、森の開田を上がって撮影しました。
ある人の話では、「道が開いた直後(3月上旬)に雪の中から枝が跳ね上がるとすぐに花をつけた」とのことですから、ひと月遅れの撮影ということになってしまいますね。
 昨年も書いたかもしれませんが、栄村で見られるマンサクは正確には「マルバマンサク」というもので、雪深い地域に咲くものです。マンサクは主に本州の太平洋側、四国、九州の山野で見られ、マルバマンサクとマンサクでは葉の形に違いがあるそうです。「あきた森づくり活動サポートセンター」の総合情報サイトによれば、「マルバマンサクの葉は、倒卵形または倒卵状円形で先は半円形になるが、マンサクは、菱形状円形で先は三角状にとがる」そうです。たしかに私が昨春、花の後に出てきたのを見た葉っぱは先っぽが半円形でした。しばらく先になりますが、葉が出てきたら撮影して紹介したいと思います。

 

        開花直前の蕾のようす

 

● 結束素材としてのマンサク
 上の写真を撮った日の夕刻、トマトの国でお湯に浸かりながら、森の広瀬敏男さんから、「マンサクの枝をねじって、いろんなものを結わえたんだ」というお話を聞きました(表現が正しく再現できていないかもしれませんが)。
 上記した「あきた森づくり活動サポートセンター」のサイトでは、「マンサクは生のうちに、ねじって繊維をほぐして縄のように使う。皮つきのまま河川工事用の柵や蛇籠の材料、背負いかごの骨組みにも利用された。昭和20年代までは、薪や炭俵、粗朶、刈柴を結束するのに用いられた」と紹介されています。世界遺産になっている白川郷の合掌づくりの屋根下地の部材の結束にも使われているそうです。
 機会を見つけて、一度、やってみたいと思います。

 

 

 これはこの時期にしか見られない景色。森開田の道路沿いのマンサクの先に青倉集落が見えます。