プロフィール

profile
栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

カテゴリー

categories

サイト内検索

Search

カレンダー

calender
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< October 2020 >>

最近の記事

selected entries

最近のトラックバック

recent trackback

月別アーカイブ

archives

栄村関連リンク

links

携帯用QRコード

mobile
qrcode

ブックマーク & RSS

Bookmark&RSS

里でも紅葉が見られるように

 

今朝(10月4日)8時頃、配達に廻る中、森宮野原駅近くにて。
右は柿の木。左は桜かな。

 

 

秋桜が綺麗だなと思うところが時々あるが、これはその中で傑作の部類ではないか。
笹原集落にて。青空ならば、もっと映えるんだが。

 

 

北野川上流の台風19号道路崩壊箇所の復旧工事現場付近にて。


ここは地層が面白い。

 


10mくらいの間だけで、その前後はごく普通の感じ。

 

 


こういうものを説明できれば楽しいだろうなと思う。ちょこっと本を齧り始めたが、なかなか大変。

 


栄村復興への歩みNo.391(8月26日付)

 

 

 暑い日が続きますが、朝晩はかなり涼しくなってきました。標高1000mの野々海や深坂峠に行くと、じつは紅葉が始まっています。写真は25日朝の深坂峠附近。低木の紅黄葉が進み、ナナカマドの葉も色づいています。大雨や暴風なしで稲刈り期を迎えられるよう、祈念しています。

 

村の団結で、適切なコロナ対策を進めよう
 新型コロナ感染症は、7〜8月の第二波のピークは超えたとも言われていますが、長野県では24日に過去最高の11人の新たな感染者が確認されています。完全な収束はむしろ期待薄で、あっという間にインフルエンザ流行期と重なる11〜12月を迎えそうなかんじです。
 率直に言って、「コロナ疲れ」が溜まってきていると言わざるをえません。しかし、新型コロナをのりこえるために、気持ちを新たにして頑張らなければなりません。
 村は8月20日の議会全員協議会で9月補正予算の骨子をあきらかにしました。それによると、地方創生臨時交付金第2次分約1億1千万円のうち約6千万円をひとまず留保するとしています。(秋〜)冬の新たな感染拡大に対応できるように財源を確保しておこうという考えで、適切な判断だと思います。

 

● きめ細かな対策を
 高齢者が多い栄村では、重症化の危険が高い高齢者を守るためにさらなる努力が求められます。高齢者と若い世代が同居する家族はとても神経をつかっておられることと思います。その感染症対策をご家族だけの問題にすることなく、種々のきめ細かい支援が必要です。また、村で暮らす高齢の方と都市部で暮らす子供・孫との接触が「不要不急」ではない事柄で生じるケースもありえます。やはりご家族だけの問題にすることのない対策・支援が必要だと思います。
 さらに、これまで直接的な影響があまり見られなかった農業において、コロナによる市場収縮を理由とする米価の下落という問題が出てきそうです。それに対しても迅速かつ機動的に対処していかなければなりません。
 大事なことは、村が団結し、一人一人の暮らしと命を守る、村ならではのコロナ対策をきめ細かく実施していくことだと思います。みんなで知恵を出し合って、ふんばっていきましょう。

 

7月の長雨の影響か、丈が伸びすぎて心配ですが、順調に登熟が進んで
います(23日撮影)


下高井農林高校を“地域の学校”として栄村みんなで応援していきましょう

● 活躍する栄村の農林高生たち
 この1ヶ月ほどの間に、栄村の農林高生が3人もテレビニュースに登場しました。3年生13名が穂保の堤防復旧工事現場を研修で訪れた際の広瀬海人君(青倉)、月岡虎太郎君(森)、高校野球夏季長野大会に部員不足で単独出場が危ぶまれた時、助っ人として登場した滝沢新史君(森)です。
 凄いことです。栄村のみならず、飯水・岳北地区全体で大きな話題になっています。

 

● 下高井農林高校は、「県が配置する」ものではなく、地域が創立した地域に欠かせない学校
 すでに本紙で何回も取り上げている県の「第挟高校再編」、県教委は「高校配置」という言葉を頻繁に使います。高校に進学する県下の15歳人口の推移を見ながら、高校数と配置場所を決めるという発想です。そして、下高井農林高校について、「在籍生徒数120人」を基準に存続か否かを決めようとしています。
 しかし、この考え方は根本的におかしなものです。
 そもそも下高井農林高校は県が創った学校ではありません。下高井農林の創立は明治39(1906)年のこと。下高井郡会(当時は郡に議会がありました)の議決によります。いから今年で創立114周年になります。

 

下高井農林高校(正門前から)


 下高井農林の創立をめぐっては、少なくとも3つのことを知っておく必要があります。1つは、地域の産業振興のために実業学校が必要だと地域の人たちが判断したことです。そのことを象徴するのが「農林」という校名です。明治時代に長野県内で設立された農学校は12校ありますが、林業を校名にしているのは木曽山林学校(明治34年)と下高井農林の2校のみです。「この地域の農業は……米作と畑作と養蚕などを合わせた農業の他に、それに次ぐ産業として、林業にも力を注いでいる」(『百年の歩み』長野県下高井農林高等学校創立百周年記念実行委員会刊、339頁)という認識があったのです。
 2つは、明治39年には下高井郡で2つの農学校が同時に創立されていることです。岳南の中野町に下高井農蚕学校が設立されます。1つの郡に2つの農業学校が同時に設立されるのは珍しいこと。岳南と岳北の人口比、岳南地域選出議員が郡会の中で占める比率の高さからすると、奇跡的なこととすら言われます。岳北の地域の熱情が岳北選出議員の奮闘を引き出したのです。
 3つは、穂高村(現在の木島平村は「昭和の大合併」で、穂高村、住郷村、上木島村の3村が合併して成立)が穂高村中村の旧穂高小学校の敷地と校舎をそっくり下高井郡に寄贈したことです。旧小学校の校舎といっても築10数年のものです。これがなければ、1郡2校の農学校の設立はありえなかったといえます。前頁の写真右手に2本の松の木が見えますが、これは「二本松」と呼ばれ、旧穂高小学校から引き継がれているものです(下写真参照)。

 


 以上の3点からわかる「地域にとって不可欠な学校」ということは、今日においても何ら変わりません。それどころか、私たちの地域の資源・特性を活かすこれからの地域づくりを考えた場合、「農林高校」の必要性はますます高まっているといえます。

 

 長くなるので、今回はここまでとしますが、下高井農林高校の歴史や現在の生徒たちの活躍ぶりをどんどん栄村民共通の認識として、「農林頑張れ!」の声を村じゅうに広げていきたいなあと思います。

 


安心安全な旅を企画し、コロナ禍に積極的に打ち克っていこう!

 大きな問題になっている「Go-Toトラベル」キャンペーンですが、少なくとも栄村及び長野県を見る限り、大きな失敗と言わざるをえません。
 東京でぐんぐん感染が拡大する只中で、キャンペーンを前倒ししたというのが最悪でした。キャンペーンが旅行しようとする人を後押しするどころか、「こんな時にGo-Toだなんて、感染が一挙に広がるのでは」と人びとを不安に駆り立て、逆に人びとの旅行意欲を削いだというのが実相です。

 

● 観光はけっして「不要不急」のものではない
 感染拡大防止のために「不要不急の外出は自粛しよう」と言います。たしかに大事なことなのですが、旅行・観光というのは果たして「不要不急」のものなのでしょうか。必ずしもそのようには言えないと思います。
 まず、栄村もそうですが、観光を重要な収入源にしている地域にとっては死活の問題で、けっして「不要不急」ではありません。第二に、旅行に出ようという人たちにとっても旅行・観光は「不要不急」のもとはかぎりません。人間にとって余暇というものは、ある意味では衣食住と同じように必要不可欠なものであり、余暇を快適に過ごすには平素の環境を離れ、自然豊かな土地でのんびりと過ごすことなどが最適なのです。1ヶ月や2ヶ月の短期緊急事態ならば「巣ごもり」も可能でしょうが、長期にわたる「withコロナ」の暮らしともなれば、やはり快適な余暇時間が必要になってきます。

 

● 「安心安全な旅」とは?
 タイトルに「安心安全な旅を企画」と書きました。コロナ感染が懸念される状況の中で「安心安全な旅」とはどういうものを言うのでしょうか。
 1つは、人混みがない大自然の中で、人との接触の心配なく時を過ごせる旅だと思います。
 栄村は、その条件にぴったりです。

 


雄大な鳥甲山を眺めながら雪原トレッキング
これは2018年2月のもの。人と人がちょっと密です。定員を5名くらいに絞れば安全でしょう。

 

 もちろん、大自然の中であっても、「野外だから安心」という思い込みで多くの人が集まってしまっては感染の危険が生まれます。今夏の野外キャンプ場などでもそういう危険性を感じるところはありました。実際に見てきて、そのように感じました。キャンプ場などでも通常の収容定員の半分以下に抑えることが必要でしょう。
 2つは、大自然の中とはいえ、宿泊や買い物をめぐって、地域(村)の人たちとの接触を回避するに十分な措置をとることです。ホテル・旅館やお店は、もともとそういうことを念頭につくられたものではありませんから、接触回避には相当の工夫と努力が求められます。
 今夏の感染拡大期に一定のお客さまを迎え入れた施設では、さまざまな経験を積んできているはずです。その経験をしっかりふりかえり、良かった点、足らなかった点を明確にして、さらに踏み込んだ積極的な手をうっていくことが求められていると思います。

コロナの時代は今までにない発想法を求めています。栄村はいま、そういう創意工夫に踏み出していかなければならないと思います。


「のよさの里」を何とかしよう

 「のよさの里」が4月から閉まったままになっています。「何とかしてほしい」という声が地元・秋山の人たちから出ています。
 施設に貼られている掲示には「コロナ感染症拡大のため休止」とありますが、実際のところは今年2月期に進められた指定管理の交渉がとん挫したためというのが真相です。新しい村政の下で何とかしなければならないと思います。
 「のよさの里」は、その立地条件から秋山観光のメインであり、また、秋山の人たちが集落の催しなどを行うのに不可欠の施設です。
 振興公社時代の経営実績から見ると、いわゆる「分家」の宿泊営業を採算軌道にのせるのは相当に難しいと思われます。ひとまず、キャンプや雪原トレッキングなどをメインに検討するのが現実的なのではないかと思います。
 前頁に「雄大な鳥甲山を眺めながら雪原トレッキング」という写真を掲載しましたが、これがヒントを与えてくれます。次の2枚の写真をご覧ください。1枚目には「のよさの里」の「本家」の建物が見えます。この雪原トレッキングはインバウンド客を対象に数年間にわたって「のよさの里」を宿舎・拠点として実施されてきたのですが、一昨年(2018年)は「のよさの里」が冬期間休業となったため、雄川閣を宿舎にして実施されました。写真は車で雄川閣からのよさの里に移動し、車から降りた直後の様子です。
2枚目はのよさの里から5頁の写真の地点に進む途中の様子を撮影したものです。

 

 


 この写真を見ただけでは、どこを歩いているのか、見当がつかないかと思います。じつは、写真の左手すぐに天池があります。のよさの里の敷地内の遊歩道のあたりを上って、この地点に出るのです。このトレッキングはスノーシューを用いていますが、「かんじき」でも可能です。実際、私はスノーシューではなく「かんじき」で同行取材をしました。
 このコースは雪崩の心配がありません。ツアーを実施された会社の歴代のガイドさんたちが何回も歩いて開発されたコースです。

 

 今回は、手持ち写真がある雪原トレッキングを紹介しましたが、同様の試みを紅葉期に行うことも可能でしょう。もちろん、地権者の同意を得ることや事前の草刈り等が必要になりますが…。
 建物施設や温泉施設だけでは人びとの満足・支持を得ることはできません。せっかく、「夢灯」イベントの関係で天池周辺の整備を進めてきているのですから、その投資と努力を無駄にしないためにも、こういう企画の練り上げとワンセットで「のよさの里」の復活に踏み出していくことが必要でしょう。意欲ある人たちが寄り合って、議論を積み上げていくことが求められていると思います。


秋の花

 

 

キツリフネ(上)とツリフネソウ(下)。
キツリフネは8月19日、秋山林道白沢近くの不動滝のそばで撮影。

他方、ツリフネソウは18日、野々海峠から菖蒲高原に下る林道の脇で撮影。

 


ウメバチソウ(梅鉢草)です。
いつも見る野々海池ではまだまったく見えません。深坂峠から松之山方向に少し下ったところで、高い崖面に一輪だけ花開いているのを見つけました。24日午後です。
まだまだ残暑が厳しいですが、秋を求めて山野を巡るのは楽しいものです。

 


秋山、紅葉が始まっています(後編)

 とっちゃの小径を歩いたのは8時前からの20分ほどでした。その後、知人宅に立ち寄った後、同じ上ノ原の集落内へ。配達を兼ねながら、3ヶ所で撮影。

 

 

 

相澤さんがモチコメをつくったところ。9:38。
このはぜ掛けにサルがちょっかいを出してくるそうです。

 


田んぼのそばで登山者に出会った。苗場山からの下山者のようだ。

 

 

上ノ原のおばあちゃんの畑。今年は柵で囲い、ドアまで付けてある! 9:52。

 

 

 

天池の周りを散策するコースの出発。10:01。

 

 

 

 

 

木材チップで整備した散策路。イノシシが掘り返している。再転圧が必要なようだ。

 

 

 

 

 

 

天池の一周は20分ほどでした。

 

 

つづいて、閉鎖中の「のよさの里」の中の「のよさの小径」へ。「のよさの里」からオートキャンプ場まで通じる散策路です。

 

 

 

 

 

 

 

「のよさの小径」の往復も20分ほど。

 

 

 

ムジノ平の鳥甲山登山口。11:28。

 

 

コミズ。11:38。

 

 

ミズノサワ。11:44。

 

 

ミズノサワの山頂部。

 

 

11:49。

 

 

大滝の入り口前の道路沿い。12:05。この辺りから木島平村にかけて赤色が目立った。

 

 

雑魚川沿いの遊歩道の出発点。12:08。このあたりはもう1週間も経てば紅葉全開かも。

 


クマに警戒しながら、足許を観察するもよし。

 

 

頭上の眺めもこの季節らしいものに。

 

 

奥志賀高原栄線に合流する直前の秋山林道。12:14。

 

 

カヤの平にむかう途中のカラマツ林の近くで。12:22。

 

 

 

 

カヤの平での2枚。12:37。
風が肌寒く、思わず、シャツの袖をおろした。
でも、木島平村へくねくね道を下り、国道117に達すると、気温表示は26℃。

 

この日の行動は、そんなに計画的なものではなかったので、昼食の用意なし。
国道117沿いで昼食にありついたのは午後1時半をまわっていたか。

 

(了)


秋山、紅葉が始まっています

 

日出山線を進み、津南町相吉から来る道路に出る手前の直線コースにて。6:48。

 

 


高倉山の東面。6:54。

 

 

日出山線から苗場山を望む。7:07。

 


日出山線から鳥甲線に入って間もなく。7:10。

 

 

鳥甲線から秋山に入る時、鳥甲山を最初に撮る定番スポットから。7:16。

 


その定番スポットからの全景。

 


布岩山の東面。7:19。

 


布岩山東面の上部のクローズアップ。紅葉が相当に進んできている。

 

 

布岩。7:24。
布岩の紅葉はじつは遅い。

 

 

秋山林道を屋敷の上を超えて、白沢方面に向かう途中。7:30。

 

 

不動滝。7:35。

 

 

不動滝のそばにて。

 

 

白沢。7:39。
ここでターンし、屋敷経由で上ノ原に向かう。

 

 

“とっちゃ”にて。手前がソバ畑。7:59。

 


ここからは“とっちゃ小径”を歩きながら。8:02。

 

 

名前を知らない。

 


猪が道を掘り返している。

 

 

ここは和山に通じる旧道。庚申塚がある。

 


鳥甲山の見える角度が変わってきた。

 

 

これも名前不詳。道の真ん中に生えている。

 


やはり名前不詳。

 

 

前方に見える山の下を栃川が流れている。そろそろ川音が聞こえてくる。8:09。

 

 

 

 

栃川に設置された砂防堰堤。8:18。

 


ここでは鳥甲山がこんなふうに見える。写真右手が黒木尾根。

 


とっちゃのソバ畑、カモシカに荒らされたが、いい実がついている。

 

 

 ここまでは、今日の秋山巡りのまだ序盤。ただし、アルバム作成は今日はここまで。

 

 


松尾まことの議員活動報告No.48(9月26日付)

 

議会・議員はやるべき仕事を充分にしているか?

 

 議会9月定例会が9月7日〜14日、開催されました。今回は上に記したタイトルのとおり、《議会・議員がきちんと仕事できているか》ということに焦点をあわせて、報告を記していきたいと思います。

 

◎ 9月定例会の最重要の仕事は決算の審査
 9月定例議会は通常、「決算議会」とも呼ばれます。村から前年度(今回の場合は令和元年度)の歳入歳出決算書(一般会計と特別会計)が提出され、議会がそれを審査するからです。

 

■ 軽視されがちな決算審査
 3月定例会の予算審議が「脚光を浴びる」のに対して、9月の決算審議はややもすれば軽視されがちな傾向があります。と言うのも、「すでに済んだこと」の審査だからです。私たち議員が議員活動を行ううえで1つの指針とする『議員必携』でも、このことが問題とされ、次のように指摘されています。
    「決算審査は、ややもすれば執行済みのものとして

    軽んじられる傾向にあるが、議会が決定した予算が

    適正に執行されたかどうかを審査するとともに、各

    種資料に基づいてその行政効果や経済効果を測定し、

    住民に代わって行政効果を評価する、きわめて重要

    な意味があることを再認識すべきである。」

 

■ これからの行政のあり方を大きく左右する
 「行政効果を評価する」ことは、来年度以降の予算編成や行政のあり方を方向づけることにつながります。「成果があった施策」→「もっと強化しよう」、「成果が上がっていない」→「施策はいいが、やり方がまずいのか。それとも、そもそも無駄な、あるいは不適切な施策なのか」を見極める、…ということです。
 そこで大事になってくるのが、「会計年度における主要施策の成果説明書」というものです。これは地方自治法で首長に提出が義務づけられているものです。「決算書」は予算の金額と決算金額、すなわち数字しか書かれていないのに対して、「成果説明書」は「予算執行の単なる実績、データではなく、施策の実現を目指して措置された予算執行によって成し遂げた効果」をあきらかにするものなのです。
 栄村では、昨年まで「決算説明資料」というものが提出されていましたが、「予算執行によって成し遂げた効果」をきちんと説明するものにはなっていませんでした。一昨年、昨年の決算議会で私たちが繰り返し、「きちんとした成果説明書を出すように」と要望し、今年初めて、「令和元年度 主要事業の実績及び成果説明書」と題する文書が村から議会に提出されました。
 今回提出された「成果説明書」はけっして充分なものとは言えませんが、提出されたこと自体が大きな前進だったことは間違いありません。今期議会(H29年4月選出)の重要成果と言ってよいと思います。

 

◎ 今回の決算審査の特異性
 今回の決算審査の対象となったのはH31年4月1日から令和2年3月31日まで、すなわち令和元年度の予算執行です。森川村政4年目、いいかえれば森川前村政の集大成が審査の対象となったのです。ただし、5月に村長が宮川幹雄氏に代わっていますので、9月定例会への決算書提出は宮川村長の名で出されています。宮川氏が「村を変えなければ」と主張して出馬・当選したことからすると、変則的な事態といえます。

 

■ 決算の流れ
 決算は次のような流れで行われます。〔鮠譴硫餬彜浜者の下で、「決算書の調製」が行われます。△修痢峽荵蚕顱廚和篠垢膨鷭个気譟村長はこれを監査委員に送付します。4萄紺儖はこれを十分に審査し、村長に意見書を提出します。ぢ篠垢牢萄紺儖の意見書を付して、決算書を議会に提出する。

 

◎ 決算審査で着眼すべきポイント
 先に挙げた『議員必携』には「決算審査の着眼点」が16項目挙げられています。その中でもとくに重要と思われるのが、つぎの4点です。
    支出は適法適正であるか
    補助金の効果があがっているか
    主要施策の成果説明書の検討
    「財産に関する調書」の検討
 少し説明を加えます。,療世賄たり前のことに思えますが、行政が予算を執行する場合、「予算があるから」と言って無条件で支出していいわけではないのです。きちんとした手続きを経ることが必要で、この手続きがきちんと行われていないと、たとえ予算にある費目の支出であっても不適正ということになります。そして、その手続きは当然のことながら決裁文書として、文書記録が保存されていることが必要です。
 つぎに、△補助金。栄村では多くの補助金が出されています。主だったものとしては社協や観光協会があります。『議員必携』では、「従来の惰性に流れ、今後減額なり、むしろ中止するのが妥当なものはないか」、「補助を受けている団体の運営が、補助金のみに 頼っていることはないか」、「村長が補助金支出の結果や成果を精算書等の書面によって確実に把握しているか」などに留意するように促しています。
 また、い痢嶌盪困亡悗垢訥棺顱廚箸いΔ里和燭の人にとって聞き慣れない言葉でしょう。行政の財政は単年度主義で、「歳入歳出決算」は1年間の金銭収支しか捉えていません。企業等の決算における「貸借対照表」、いわゆるバランスシートがないのです。そこで、金銭収支に加えて財産、物品、債権、債務を含めた総合的な決算を見るべきだという考えから「財産に関する調書」が作成されています。

 

◎ 浮かび上がってきた問題点
 決算審査で議論(問題)になった点は多くあり、すべてについて書くことはできませんので、いくつかの大事な点に絞って報告します。

 

■ 支出の適正性はどうか、必要な手続きがなされているか
 まず、支出の適正性に疑問があるものが指摘されました。
 「起業支援事業」というものがあります。字のとおり、「新しい業を起こす」ことに対する支援金です。R元年度、予算は200万円であったのに、実際は325万1千円も支出されています。対象は、(有)栄村物産センターと(一社)きぼう。いずれもR元年度に起業されたものではありません。「物産センター」の場合、設立から20年を超えています。「起業支援事業」の対象には「既存の企業が異なる業種に進出する場合」も対象としていますが、この物産センターの場合、「トマトジュース事業の振興公社からの引継に関わる経費」が対象とされていて、とても「異なる業種への進出」には該当しません。
 また、「きぼう」の場合、新しい施設の開所に伴う「備品費」への支援となっていますが、じつは県から出された補助金4,353万6千円のうち、724万8千円は「開設準備(備品等)補助金」とされています。一般的には同じ費目に県と村が二重に補助金を出すことはありえません。
 いずれも「支出の適正性」に疑問符がつきます。

 

 また、支出に必要な手続きがきちんと行われていない可能性が大きいものも出てきました。議会が予算審議で減額修正した賃金に関するものです。当時の森川村長は「義務的経費にあたり、減額は承服できない」として、議会の再議にかけました。しかし、再議でも、議会は減額修正を是と決定しました。この場合、首長は「あくまでも義務的経費」だと主張して、自らの権限で減額分を予算に計上することができます。ただし、その額を「予算に計上」という手続きをしなければならず、その手続きをしていれば、それが文書記録として残ることになります。
 しかし、決算審査で質(ただ)したところ、そのような手続きをすることなく、他の予算からの流用で支出したとのこと。これは適正なことではありません。森川村政が法令に則(のっと)ったきちんとした手続きをせずに、予算執行をしていたことが明らかになったのです。けっしてあってはならないことです。

 

■ 補助金支出のルーズさ
 R元年度、栄村秋山郷観光協会に1,900万円、栄村社会福祉協議会に6,415万円の補助金(他に委託費211万3千円、指定管理料3,748万9千円)が支出されています。
 観光協会の場合、新型コロナ感染症対策でイベントが中止となり、約350万円の予算が余ったのですが、決算では全額執行になっています。「実績及び成果説明書」を見ると、「ウッドテーブル・イスの購入」(天池)、「かまくら用バルーンの購入」など、予算にはなかったものに支出されているのです。これは財政の「予算主義」(=財政は予算に基づいて執行すること)に反するもので、あってはならないことです。担当課長の答弁によれば、当時の森川村長が「承認」したとのこと。村長といえども、予算にないものを執行することは許されません。
 他方、社協への補助金の中に「相談支援事業等 724万8千円」というものがあります。ある議員が「この相談支援事業って、どういうもの?」と質したところ、民生課長は「心配ごと相談事業、……、団体事務局代行事業」と答えました。ところが、それらの項目は「委託費」に計上されています。議員が「二重じゃないの?」とさらに質すと、「委託費は経費分で、人件費が入っていないので、その分を補助金で出した」と答弁。たとえば、近年は金婚式の事務を社協が受託していますが、その時の事務的経費は委託費、人件費は補助金というのです。多くの議員は一瞬、狐につつまれた感じになりました。ありえない支出のしかたです。
観光協会にせよ、社協にせよ、その組織の性格上、村は必要な補助金は出さなければなりません。しかし、「いったん補助金予算が決まったら、用途が違っても支出してよい」とか、「補助金と委託費を使い分けて、先方の言う額を満たす」というようなことがあってはなりません。

 

■ 「財政調書」に対する無関心・無頓着
 R元年度決算の「財政に関する調書」で金額的に一番大きな変動は、「栄村振興公社出捐の証」が「前年度末残高 8千万円」から「決算年度末残高 0円」へと8千万円の減となっていることです。
 私は、「振興公社の清算について、現金・預金等の流動資産だけでなく、物的財産(一定額以上の備品等)についても、きちんとチェックしたのか」と、監査委員に質しました。答えは「していない」でした。「失念していた」、すなわち「そういう問題意識がなかった」ということでした。
 もっとも、これは監査委員だけの責任ではないと思います。振興公社への出捐金については、「権利の放棄」として、本来は議会の同意を得るべきものであったにもかかわらず、森川村政が「公社解散は村が与(あずか)り知らないこと」と言って、きちんとした手続きをしなかったことに根本的な問題があります。

 

■「成果説明書」の改善・前進点と残された問題点
 2頁で書いたとおり、今回の決算では「主要事業の実績及び成果説明書」というものが作成・提出されたこと自体が画期的な前進、改善点です。
 3頁から5頁にかけて指摘した支出の適正性や補助金支出のルーズさなどの問題点が決戦審査で浮き彫りになったのも、「実績及び成果説明書」で以前よりも詳しい事業内容・支出額の記述が手がかりになったからです。
 他方で、たしかに「成果の説明」はなされているものの、既述内容は「成果の説明」と言うにはほど遠いものも数多くありました。たとえば、先に紹介した社協への補助金の説明での「相談支援事業 7,248,000円」という記述などは「成果の説明」とはとても言えないものです。議員が質して初めて問題点が明らかになったのです。
 また、「事業の本来目的をきちんと把握しきっていないのではないか」という疑問を抱く記述もあります。たとえば、「稲作農家への支援 特A米60キロ当たり2,828円の支援金を給付 1,034万2,232円」の「成果説明」で、「特A米出荷農家に支援金を給付することにより、米の品質や生産意欲の向上が図られた」としています。しかし、これは、ふるさと納税制度の変更に伴って村へのふるさと納税額が大幅に減り、従前の特A米への上乗せ金を出せなくなったことに対する緊急措置です。このことがまったくおさえられていません。役場の担当者の交代の際に事業(施策)の狙いがきちんと引き継がれていないことが透けて見えます。

 

■ 行政のたて直しへ、重要な一歩が刻まれた
 ここまで、決算(書)の問題点をいくつか指摘してきましたが、これは「重箱の隅をつっつく」ことでもなければ、誰かの揚げ足をとることでもありません。行政・財政はどうあるべきか、その本来あるべき姿を明らかにし、村の行政を立て直す作業の重要な一環です。
 国ではこの間、「公文書の改ざん・破棄」が大きな問題になっていますが、村でも行政は本来あるべき手続きに従って事業を進め、その記録を残さなければなりません。そうしないと、「なんでもあり」になったり、正しい施策の遂行が不可能になったりします。
 いま、栄村は、宮川村長を迎え、あるべき行政の遂行へ困難な、しかし、やりがいのある仕事に踏み出しているのだと思います。

 

◎ 議会の問題点も浮き彫りに
 決算審査の意義については1頁から2頁かけて書きました。それを前提として、以下の記述を進めます。


■ 決算審査で1回も質問しない?!
 決算審査は議員全員で構成する決算特別委員会を設置して2日間にわたって行われます。今回の場合は9月10日、11日の両日でした。
 ところが、この間を通じて、1回も質問しない議員さん、あるいは質問したとしてもわずか1回という議員さんがおられます。私は、これは大問題だと思います。議員としての職務を遂行していないと言われても仕方ないでしょう。「議員とは何をするものぞ」、とくと考えていただきたいと思います。

 

■ 「傍聴者がいないのは何故か」も議会が考えなければならない
 9月定例会、傍聴者はかなりおられました。しかし、決算特別委の日は基本的にゼロです。重要な審査だけに残念でなりません。
 しかし、傍聴者の立場にたてば、やむをえない側面もあると思います。傍聴者は現状では、決算書を見ることができません。役場から議案書ないし資料の配布がないからです。私も議員になる前に傍聴の経験がありますが、予算や決算の審議、数字が飛び交う中で、資料を持たない傍聴者は何が議論されているのか、さっぱり分かりません。
 決算や予算の議案を村民に公開して不都合があろうはずがありません。村は傍聴者に決算(予算)書や議案を資料として配布すべきです。議会はそのように行政に要請すべきです。今後、まず、議会運営委員会で議論したいと思います。

 

■ 議会は検査権を行使すべき
 地方自治法は第98条で議会の検査権を規定しています。
   「普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共

   団体の事務に関する書類及び計算書を検閲し、当

   該地方公共団体の長……の報告を請求して、当該

   事務の管理、議決の執行及び出納を検査すること

   ができる。」
 法律特有の難しい表現ですが、分かりやすく言えば、村長が法令に基づく「決算書」として議会に提出する書類だけでなく、種々の書類や資料の提出を求め、調べることができるということです。
 逆に言えば、そういう書類や資料がないと、決算書自体の審査が不十分なものになりかねないので、こういう規定が法律で定められているのです。
 ただし、この検査権は個々の議員に付与されるものではなく、議会に付与されている権限です。したがって、本会議で決議しないと検査はできません。
 じつは、今回の定例会において、決算特別委が終わり、最終日の本会議での決算の認定採決の前に、議員全員協議会で「決算の認定と同時に、決算審査で十分には解明しきれなかった点をさらに解明するべく、本会議で検査のための特別委を設置しよう」という提案がありました。しかし、「全会一致」に至らなかったため、今回は検査権の行使を断念せざるをえませんでした。
 いわゆる「百条委員会」のケースが典型的ですが、「検査」とか「特別委設置」というと、まるで政治スキャンダル事件のように扱う風潮が現存すると言わざるをえません。とくにマスコミにその傾向が強いとも言えます。そこは変わってほしいところです。
 議会は、自らの使命の遂行として、検査権の行使をためらってはならないと思います。そうしてこそ、透明で公正な行政(村政)が実現されます。

 

 

 9月定例会(決算議会)の報告はひとまず、ここまでです。
 私自身を含め、現在の議員の任期は残り半年ちょっとになりました。振り返ってみて、議員としての仕事が十分にできているのか。胸に手をあてて省(かえり)みると、内心忸怩(じくじ)たるものがないとは言えません。もっとやるべきことがあるし、やらねば、と思います。そして、村民誰もが議会・議員に関心を強く抱き、若い人、女性、そして勤めを持つ人が議員という仕事にチャレンジしやすい環境を創っていかなければなりません。これからの半年余、そういう思いで頑張っていく所存です。


【後記】
 9月議会の報告が遅くなりました。議会中から右腕の調子が思わしくなく、しばらく治療優先でパソコン作業をしないようにしていました。治ってはいないのですが、いつまでも放置できないので、少し無理をして執筆作業をしました。
 暑かった夏も過ぎ去り、秋がめっきり深まりつつあります。いい季節です。紅葉も楽しみですが、行財政についての勉強も深めていきたいと思っています。いろんな疑問などありましたら、どんどんお声かけください。

(了)


石から石へ

 今日9月30日午前9時半前から1時間強、石から石へと渡り歩いた。いろんな種類の石があって、とても面白かった。
 この間、地層に関する本を数冊読んでいるが、こういう石を見ると、次は岩石図鑑を手に入れたくなってきた。

 

 

 

 

 

 

 もちろん、元々の目的は石を見ることではない。次の写真2枚をご覧あれ。

 

 

 

 千曲川の月岡地区あたりの右岸の様子を見ることが本来の目的。
 「元々は田畑があった」というゾーンの現在の様子もわかった。その他、いろんな知見を得ることができた。「調査に優るものはなし」だと思う。
 このあたりの土地(人が住んでいるところ、田畑が耕作されているところ)がそもそもどのようにして出来たものなのか。そして、それと千曲川の関係は、どういうものなのか。いろいろと調べ、考えなければならない。そこからのみ、真の治水対策のあり様が見つかるのではないかと思う。
 今日のデータをじっくり整理してレポートしたいと思っている。