プロフィール

profile
栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

カテゴリー

categories

サイト内検索

Search

カレンダー

calender
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< July 2018 >>

最近の記事

selected entries

最近のトラックバック

recent trackback

月別アーカイブ

archives

栄村関連リンク

links

携帯用QRコード

mobile
qrcode

ブックマーク & RSS

Bookmark&RSS

栄村復興への歩みNo.337(5月29日発行)

〜5月25日発生震度5強地震に関する特別号〜

 

 怖かったですね。25日夜の震度5強の後、現在のところ、同クラスないしより強い地震は発生していなくて、少しホッとしていますが…。このまま収束することを祈っています。
 25日夜9時13分頃の発生時、私はTVをつけて、畳の上で横になっていましたが、一瞬、何が起こったのか、わかりませんでした。しかし、すぐに激しい横揺れで、建物がガタガタ、ギシギシと音をたてて激しく揺れ、食器が戸棚から落ちる音が聞こえました。でも、床に這いつくばっているのが精一杯で、周りを見る余裕もありません。「ああ、またあの時に戻るんだ」と7年前の状況が頭の中に浮かびました。
 幸いにして、間もなく揺れが収まり、私はヘルメットを片手に役場に出向きました。
この「復興への歩み」では、TVや信毎などであまり報道されていないことを中心として、今回の地震について村民の間での情報共有に役立つと考えることを記すようにしたいと思います。

 

🔶長瀬近辺が震源か。長瀬近辺〜津南町百ノ木等に被害が集中
 すでに報道されている被害状況、役場が集約している被害報告、私自身が実際に歩いて見て回った被害状況等から、今回の地震は震源が長瀬付近にあること、さらに、じつは百ノ木など津南町において激しい被害があることがわかります。

 

       図1 推計震度分布図


 上図は、気象庁が25日夜11時15分からの記者会見で配布した資料の1つです。震度が色で描かれていますが、長瀬付近に最も濃い色があり、震度が大きかったゾーンが県境を挟んで栄村東部地区と津南町百ノ木・加用・中子地区に存在することがわかります。
 さらに、次の「震央分布図」というものもご覧ください。

 


 「震央」とは「震源の真上の地表の点」のことです。
 「震央分布図」を見ると、県境よりも津南町寄りに位置している震央が多いです。
(「震央」がたくさん記載されているのは、25日午後9時〜10時20分の間に、私たちが感じた以外にも震度1以下の地震が多数回起こっていると機械計測されているからです。)


🔶 被害状況の写真
 TVや新聞で報道されている以外の被害状況を数枚、紹介します。

 

写真1

 

 写真1は津南町百ノ木のお墓が倒壊している状況です。「倒れた」というよりも、「ぶっ飛んだ」と表現するほうが状況を的確に表すと思います。揺れの激しさを示しています。
 なお、加用集落の人からは、「作業小屋の中がぐちゃぐちゃで、田植えをしようにも、丸一日かけて作業小屋の中
を片付けないと、田植えどころではない」という話をお聞きしています。

 

写真2

 


写真3

 

 写真2は、長瀬集落の中心部から北野川を挟んで、東岸の崖上にある長瀬・中尾地区の田んぼゾーンに向かう村道上にクラックが発生している状況です。
 写真3は、その中尾の田んぼゾーンの中で、北野川に面した急崖の上に位置する農道の舗装部分と崖側の地面の間に亀裂が生じ、川側の地面が下がっている状況です。
 

写真4

 

 写真4は、すでに報道されている長瀬・中田の斎藤進さんの田んぼに生じたクラックの広さ・深さを撮影したものです。

 

 このように被害状況を見ると、「7年前のような大被害にならなくてよかった」と思う反面、被害はけっして軽いものではなく、本格的な復旧対策を要する被害が各地で生じていることがわかります。

 

🔶 村の対応について
 私が役場に到着したのは9時20分よりも少し早かったと思いますが、間もなく役場職員が緊急登庁し始めました。森川村長は9時30分頃に到着。役場の公式記録によれば、「9時35分 本部会議(1回目)村長室」となっています。
 私は議員であって行政職員ではありませんので、村の地震災害警戒本部設置以降は役場2階の議会事務局で待機しました。
 役場は午後10時30分に「全集落の安否確認完了→異常なし」を確認、さらに夜を徹して被害状況確認作業を進め、翌26日午前8時から全職員を動員して、村内のパトロールを実施し、被害状況の把握に努めました。なお、26日午前5時25分からは村長らが搭乗する国土交通省のヘリが村上空を飛び、上空からの被害状況調査を行いました。
 地震発生は夜でしたが、まだ多くの人が眠ってはいない時間帯であったことも幸いし、村の初動対応は素早く、基本的に評価されるものだったと思います。7年前の辛い経験が生かされたと思います。もちろん、細部にわたっては種々の角度から総括し、改善すべき点を抽出して、今後の防災対策・緊急時対策に生かしていくことが必要だと思います。

 議会は、「各議員は自らの地域で対応」とし、各議員に連絡しました。
 なお、28日(月)午前9時から村長提出と議長提出の議会全員協議会を開催し、村からの被害状況報告の聴取と質疑等を行いました。

 

🔶 被害状況の役場への集中の大事さ
 今回の地震活動が早く収束することを祈るばかりですが、最後に一点、みなさまへのお願いがあります。
 みなさんのお家や田んぼ等での被害について、どんな小さなことでも役場に知らせていただきたいということです。被害が「食器が数点、棚から落ちて壊れた」というだけでも知らせることが大事です。それが今回の地震について解明を進め、今後の防災対策をよりよいものにしていく上での貴重な情報となります。
 是非、ご協力をお願いします。

 

(「栄村復興への歩み」は本年2月から有料配達になりましたが、今号は全世帯無料配布としました。)


野々海のミズバショウ、今週が最盛期

 

 情報発信が遅れましたが、上の写真、5月27日(日)午前、深坂峠手前左側のミズバショウ最大群生地の様子です。
 ミズバショウが開花する最終面積からすると、まだ3分の2程度の面積ですが、「見ごろ感」からすると、これくらいの時期が一番いいのではないでしょうか。28日、29日と高気温が続きましたので、もう少し広がっていると思います。
 野々海への道路はかなり前からきれいになっていますが、村の正式な「通行止め解除」は明日31日だと思います。
 深坂峠への道は27日の時点で、まだ雪が残っていて、私が軽トラで辿り着いた地点からは3〜5分、歩行でした。雪が残っているのはほんのわずかな距離ですが、28、29日の高気温だけでは消えていないのではないかと思います。ノーマルタイヤで突っ込んだらスタックして難儀になると思いますので、おやめください。普通車ならば残雪地点の手前で切り返し可能ですが、ハイエースなどはちょっと無理だろうと思います。
 キャンプ場横の「東窓」を木道を歩いて横切り、この群生地に向かうルートもありますが、この時期は危険が多く、使わない方がいいと思います。残雪の沢を歩くことになるのですが、雪だと思って足を踏み入れたら、下が空洞になっていて、下に落ち、簡単に は脱出できないという事故になりかねません。
この群生地の様子を4枚紹介した後、第2の群生地の様子、野々海池の様子もお知らせします。

 

 

 

 

 

 

 次に、第2の群生地、キャンプ場から野々海峠方面への林道を進んで2つ目のカーブのところです。

 

 

 林道から見た様子です。手前と少し登ったところの2ヶ所(さらに写真左手奥も少しある)。
 手前は、27日はまだ本格的な開花が始まったところでしたが、もう見ごろになっているでしょう。

 

 

 あえて、この写真を公開します。
 〈やってはならない行為〉の典型例だからです。現場でご注意申し上げ、即座に撤収していただきました。どんなに綺麗な写真を撮りたくても、ミズバショウが咲いている湿地そのものに入ってはいけません。来年から咲かなくなります。

 

 


 野々海池からは雪が消えました。
 なお、堤まで進むのは、坂に雪がまだ残っていて、滑ると余水吐の水路に落ち、命を落とすことになります。写真に見える場所までしか進まないようにしてください。
 また、野々海水路の共同普請作業が6月3日に予定されています。それまでは、林道からこの写真に見える道への進入点にチェーンが張られていませんが、この写真に見える道に車で進入するのは非常に危険ですので、絶対になさらないよう、お願いします。

 

 以上、報告です。


5月25日震度5強地震の田んぼ被害について

  • -
  • 2018.05.27 Sunday

 27日付の信濃毎日新聞1面でも写真が掲載されている長瀬の田んぼの被害状況を27日午後、見てきました。
 以下、写真を数枚紹介し、若干のコメントを付します。

 


写真27−1 被害があった田んぼの全体像
写真の左側真ん中から右下方向へクラックが走っています。

 

写真27−2 クラックの状況

 


写真27−3 クラックの状況

 

 クラックは写真27−1、2の下方に位置する法面に続いています。写真27−3はその法面の上部のクラックの内部を覗き込んだもの。かなり深いです。田んぼ内では表土だけでなく、耕盤に達するクラックであることがわかります。

 


写真27−4 被害田んぼ近くの作業道上のクラック

 


写真27−5 隣の田んぼへの進入路上のクラック

 

 写真27−4、5の地点は、写真27−1で写真奥に軽トラが見えるところです。写真27−5のクラックは、田植え機が通ったことで分かりにくくなっていますが、白い線が引かれているところがクラックです。

 


 写真27−1〜5で示した地点の位置は、上の地図の赤丸のあたりです。
 なお、この地図に「登渡」という地名が見えますが、地図で登渡の左下方に位置する堀切地区の田んぼで被害が確認されているようです。

 

 写真で示した被害田んぼと、昨日報告した長瀬・中尾、百ノ木との位置関係が一目でわかる写真を次に示します。

 

写真27−6 被害田んぼと長瀬・中尾の田んぼ、百ノ木の位置関係

 

 田植え中の田んぼは写真27−4、5で示した作業道上にクラックがある田んぼの隣の田んぼ。この写真の真ん中に見える田んぼゾーンが長瀬・中尾。また、その先に道路が見えますが、津南町の町道日出山線。日出山線が山間に入る手前に百ノ木集落があります。

 


 写真27−1〜3で示した田んぼのクラックは、7年前の震災復旧で実施されたのと同じレベルの本格復旧工事が必要と思われます。すなわち、表土レベルではなく、耕盤まで掘り下げ、耕盤と表土を修復する工事です。田んぼの先に写真27−4〜5で示したクラックがある以上、田んぼのクラックが見える部分だけでなく、田んぼ全体、そして法面全体の復旧工事が必要になると思われます。
 昨日の第2報で述べたとおり、公の手で復旧工事を実施するための方策を検討しなければなりません。

 

以上


5月25日発生震度5強の地震について(第2報)

  • -
  • 2018.05.26 Saturday

 このレポートは26日午後5時すぎに書いています。
 今日26日の朝以降は体に感じる地震は起こっていません。
 このまま収まってくれることを願いますが、気象庁が記者会見で言っているように、ここ1週間、とくに2〜3日は要警戒です。先ほど、気象庁の会見をYouTubeで確認しましたが、「とくにここ2〜3日は震度5強よりも強い地震の発生の可能性もある」とのことであり、安心できません。

 

1. 今回の地震の影響が強かった地域
 役場に集約されている被害情報、私が実際に歩いて廻った結果などから、25日夜の震度5強の地震による目に見える被害があった地域は、栄村の東部地区、とくに長瀬集落、北野川−志久見川を挟んで対岸の津南町百ノ木(もものき)集落(および伝聞によれが中子地域)に集中しています。
 地図をご覧ください。

 


 地図上方が北です。役場は地図の上方に位置しています(地図に赤字で役場と記載)。地図に記されている「長瀬」の名前を赤い線で囲んであります。

 

 気象庁の記者会見で配布された資料では、今回の地震発生地点が2011年3月12日地震の発生地点のほんのわずか南寄りの箇所にマークされています。
 また、「発震機構解」では、2011年3月12日と同じ「北北西−南南東方向に圧力軸を持つ型」とされています。
 今回の地震は、2011年3月12日の地震とほぼ同じ所で発生している、ただし、震源が少し南にずれているように感じます。

 

 震度発表では「震度5強* 栄村(北信)」、「震度4 津南町」となっていますが、この震度は地震計設置場所の震度です。栄村でも長瀬のあたりはもう少し強かったかもしれません。また、津南町でも百ノ木のあたりは少なくとも「5強」レベルの揺れだったのではないかと思います
   *気象庁によれば計測震度は「5.3」だそうです。

 

2. 被害状況の写真
 私は、26日午後2時間ほど、百ノ木、長瀬を廻り、被害箇所の撮影をしました。
 地図にAと記した地点のもう少し南寄りの場所が百ノ木集落の田んぼの脇にお墓があるところで、写真1に示すようにお墓が倒れていました。
 なお、写真2はそのお墓から北方向を撮影したものですが、写真2の右側奥に2011年3月12日の地震での中条川上流山腹崩壊の1号崩壊地が見えます。

 

写真1

 

写真2

 

 この百ノ木のお墓がある所と、写真5、6で示す長瀬集落中尾地区の田んぼゾーンでの斜面のずれ落ち箇所は釜川(志久見川の上流)を挟んで向かい合っている位置関係にあります。

 

写真3

 

 写真3は地図Bの地点で、建設会社「赤津組」事務所の1階シャッターと2階ガラス窓が破損している状況です。

 

写真4

 

 写真4は地図のC地点で、中尾地区の田んぼゾーンに上がる村道にクラックが生じているものです。
 今回、公道上で私がクラックの発生を見たのはこれが初めてです。

 

写真5

 

写真6

 

 写真5と6は地図のD地点で、中尾地区の田んぼゾーンの西側の端、北野川に面して急崖になっている箇所の上部にクラックが発生し、崖側の地面が少し下方へずれているものです。ブルーシートは撮影直前に役場職員が応急措置として設置したものです。

 

 地図のE地点については写真撮影していませんが、地震発生直後に「長瀬で1世帯が公民館に避難」と報告されたお宅がある場所です。
 お伺いしてお話をお聞きしました。地震発生時、母屋の横の納屋におられて、家に戻ろうとしたが、地震によって玄関が開かなくなったので避難したとのことでした。玄関内の壁が損傷しているのも拝見しました。昨夜のうちに自宅に戻ることができたとのことです。


 次の写真7は長瀬団地(地図のF地点)の1階フロアの壁にできた亀裂です。ちょっと見にくいかもしれませんが、亀裂が生じているだけでなく、片方が膨らんでいます。

 

写真7

 

 なお、写真3地点と長瀬団地の位置関係は次の写真8のとおりです。

 

写真8
 写真3の地点から北北西方向を撮影。
 写真中央に見える建物が長瀬団地。

 

3. 現在の状況、役場の対応など
 栄村の村内は、揺れが最も激しかったと思われる長瀬集落を含めて落ち着いています。日中は、長瀬でも田植え作業を行う人たちの姿が見られました。
 役場は、昨夜の緊急対応をふまえ、今日26日朝から全職員を動員して、村内の被害状況調査を行いました。たとえば、写真5、6で示した被害箇所は役場職員の今朝からのパトロールによって発見されたものです。
 村内ケーブルTV網を使用する村内告知放送も基本的に的確に行われたと言えます。
 消防団、そして各集落組織は発震直後から迅速な活動で、安否確認等を行いました。
 震度5強で、ライフラインが活きていたことも好条件でしたが、7年前の震災経験をふまえた迅速な対応ができたと思います。

 

4. 今後の課題
 まず第1に、引き続き起こりうる地震への警戒です。
 気象庁の記者会見によれば、今回の震度5強の地震を、「2011年3月12日の地震の余震」とみるか、それとも「今回は新たな地震活動の本震ないし始まりで、今後さらに地震活動が活発化する」とみるか、精査が必要としています。
 村役場を気象庁職員が訪れ、「詳しいことは精査のうえで伝える」と言ってきたそうです。
 第2に、被害状況の把握をさらに強化することです。
 田んぼの被害(たとえば漏水)などは少し時間差をもって顕在化してくることがありえます。また、山の中での被害は簡単には把握できないものです。
 第3に、被害に対する復旧対策とその財源の確保です。
 これまでに確認されている被害の多くは「軽微」なものであり、住宅の被害などは基本的に個人での復旧ということになります。しかし、高齢者世帯も多く、公的支援を検討する必要があると考えられます。
 また、写真4〜6で示した被害などは、「被害軽微」として「公共災害」として国が認定・支援する対象になるかどうか微妙なところがあると思われます。
 2011年の震災では、栄村の地震が東日本震災の一環と認知されたことから国の大規模な財政支援等に恵まれたという面があります。それとの対比において、今回は村自力での復旧となることも予想され、村の財政運用が問われることになります。
 村は議会に対して、5月28日午前9時から議会全員協議会(村長提出)の開催を申し入れ、議会はそれを受け入れました。
その段階で、村の被害確認状況と対策基本方針が提示されることになります。

 

 最後に、私は今回の震度5強の地震をめぐって、一つのことを強く期待し、要望します。
それは発震機構解等を精査したものを気象庁から丁寧に報告してもらい、さらに地震学関係者が栄村で地震を引き起こしている断層の解明に真剣に取り組んでくれることです。
 2011年3月の震度6強の地震については、じつは十分な解明が行われていないと私は考えています。東北での地震と津波の被害があまりにも大きかったため、気象庁も地震学者も栄村での地震にあまり目を向けておらず、地震を引き起こした断層の解明などが行われていません。
 今回は、気象庁が記者会見説明を開催するなど、2011年3月栄村地震の際とは異なる対応が見られますので、栄村の地震について解明するチャンスだと思います。粘り強く気象庁等への働きかけをしていきたいと思います。

 

18時50分脱稿


震度5強の地震について

  • -
  • 2018.05.26 Saturday

 地震速報ですでにご存じのとおり、25日午後9時13分頃、栄村で震度5強の地震がありました。状況をお知らせします。
 午後11時現在、大きな被害の報告はありません。
 役場や各家庭において、棚からモノが落ち、散乱する等の状況は多数見聞していますが、それ以上の被害は役場に入ってきていません。
 山の中の道路等に被害があるかどうかは明日、夜が明けてからの確認作業になると思われます。

 

 地震発生時、私は自宅にいましたが、揺れが収まった段階で、車で役場に向かいました。車で1分強です。
 役場では床に書類が落ちている等の状況が確認されましたが、そんなにひどいものではなかったです。9時40分過ぎだったと思いますが、村長、課長クラスの本部会議が行われ、地震警戒本部が設置されました(対策本部設置は震度6以上の場合のようです)。

 

 私は村会議員を務めていますが、議会については、私と総務文教委員長の間で電話協議した結果、各議員それぞれの地域での対応をしていただくことにして、役場に招集することはしないこととし、その旨を議会事務局長から各議員に連絡していただきました。

 

 私は役場内の議会事務局に詰めていましたが、午後11時半頃に自宅に戻り、この記事を書いています。
 7年前は建物の1階、今回は2階で地震の揺れに遭遇しました。今回が2階であったせいか、揺れの恐怖感は今回の方が大きかったです。
 熊本地震の事例から、今夜の震度5強よりも大きい本震が1日後、2日後に来る可能性も考えなければなりませんので、しばらくは緊張した状態が続きます。
 明朝からは通常通りの行動をしたいと思っていますが、山奥の道路等にはしばらくは一人では行かないように注意したいと考えています。

 

 なお、こういう事態の時、もっと早く速報をお伝えすることが望ましいかと思いますが、私は現在に至るもスマホは使用しない姿勢を堅持していますので、PCが使える自宅に戻らないと情報発信はできません。この点を変えるつもりは今のところ、ありません。

 

 以上、ひとまずの報告とします。


栄村復興への歩みNo.336(5月20日付)

 

山村・栄村での農の営みと暮らしを考える
 5月18日午前、森宮野原駅裏手の田んぼでの撮影です。
 5月は、雪が消え、田んぼに、畑に、栄村が一年間の中で最も忙しい時期ですね。
 私は村で暮らすようになって12年目ですが、今年は「山村・栄村とは?」を改めて考えるようになっています。田んぼの田ぶち(田起こし)、田掻き(代掻き)、田植えを迎え、みなさん、「忙しい、忙しい」と言われます。でも、とても生き生きとされています。また、一緒に温泉に入ると、冬の間は出ていたお腹が急速にへこんでいきます。ごく少数の米専業農家を除けば、お米をつくったからといって、そんなに儲かるわけではありません。赤字にはならないとしても、米価が下落した昨今、忙しさの対価となるほどの儲けは出ません。
 多くの村民にとって、これは「農業」という産業というよりも、栄村という山村での暮らしのあり方そのものなのではないでしょうか。“生き方”、そして価値観とも言えます。そして、それが山村・栄村ならではの人と人のつながり、文化、そして自然景観をつくりだしているのでしょう。
 こういう暮らしなしには日本列島社会というものは成り立たないのだと思います。
 


笹原〜長瀬間の本格復旧工事が始まっています

 昨年10月の台風21号災害で土砂崩れが発生した県道秋山郷宮野原(停)線の笹原〜長瀬間の災害箇所(下写真)での本格復旧工事が始まっています。

 


 現場近くに工事内容を示す看板が設置されています。

 


 撮影は5月16日ですが、現場の掲示によれば、14、15日に支障木の伐採・搬出等、16、17日に法面掘削準備、そして18日から法面掘削というスケジュールです。
 掘削箇所は災害で斜面崩壊が起こった地点の上にあたり、今後、法面型枠工が行われ、その後、それよりも下方に雪崩予防柵が4基設置されます。
 工期は10月一杯で設定されています。なんとか来冬の積雪期までに工事が完了し、冬の通行が可能になるよう、祈りたいと思います。
 専門家は「難工事という類ではない」と言いますが、急な斜面に重機を上げての工事で、相当の危険を伴う工事だと思います。工事に従事されるみなさんの安全を祈念し、工事の進捗を見守っていきたいと思います。
 


女しょの農作業姿

 

 雪が消え、土が乾いてきた4月末から5月上旬にかけて、毎年、感心することがあります。畑に草が生え始めたかと思うと、女しょ、とくに高齢の方がすぐさま草取りの作業に励まれることです。
 上の写真はお顔を写さないようにして5月12日に撮らせていただいたものです。
 腰や足の具合はけっして良くないはずです。それでも一所懸命、そして丁寧に草取りをされていきます。
 これが「健康長寿」の秘訣の一つなのではないかと思います。栄村ならではのとても素敵な光景だと思います。

 


 もう一枚、こちらは野田沢の妹木のトマト畑で、宮川春美さんがジュース用のトマトの苗を手植えで畑に定植されている様子です。

 この日、夫の頼之さんと息子の一哉さんは菅沢の畑で雨のため遅れている機械作業をされているので、その間に少しでも定植を進めようと手植えをされているのです。宮川さん一家の勤勉さにはいつも感心するばかりですが、この手植え作業にはいつも以上に驚き、感心しました。


ミズバショウで気になること

 

 野々海のミズバショウの様子が気になり、5〜6日に1回くらいの頻度で見に行っています。野々海への往復だけで1時間近くかかってしまいますが…。
 今春は気温の変動が激しく、開花の具合はあまり順調ではありません。遠方から見に来られる人は例年と比べて少ないようですが、それでも首都圏ナンバーの人などに出会います。
 そんな中、気温変動の激しさ以外に気になっていることがもう一つあります。

 

● 生い茂る雑草を放置していていいのか?
 上に示した写真は5月16日の午後遅くに撮影したものです。撮影ポイントを探し回って撮りましたので、いい具合に咲いているように感じられると思います。しかし、別の角度から撮ると、どうも融雪しているゾーンの中でミズバショウが出ている範囲が狭くなっているように思うのです。次の写真をご覧ください。写真の左側の下半分、薄茶色の枯草が湿地を覆っていて、そこにはミズバショウがほとんど見られません。

 


 また、写真右下に水面が見えますが、ここにもミズバショウが見えません。水が深すぎるのではないかと思います。そして、ここの水が深くなっていることと、写真左側下半分の枯草の存在とが関係しているのではないかとも思います。枯草の存在が融雪水の通り道を狭め、水の勢いを強め、写真右下の部分に大量に流れ込み、水深を深くしているのではないかと思うのです。
 こうした推察はまったくの素人考えですので、まったく的外れなものかもしれません。
 しかし、少なくとも、ミズバショウの生息にとって枯草が多すぎるのではないかという点は間違いないと思います。じつは、昨年の秋、この群生地を訪れて衝撃を受けたことがあったのです。下の写真をご覧ください。

 


 写真下部に草がたくさん生えています。9月30日撮影で、もう草紅葉化しつつあります。これがこの後、雪の下で約半年間ほど湿地面に倒れたままになっていたのが、前頁で示した枯草です。
 昨秋にこの草を見た時、「少し刈り取った方がいいのかな?」と思いました。でも、ミズバショウ群生地の保全のあり方について専門知識がない中で下手なことは出来ない、やってはならないと思い、手を出しませんでした。
 その頃、裏磐梯地方のミズバショウ群生地の保全活動に取り組んでおられる団体の報告レポートをインターネットで読んだことがあります。少なくともカヤの類は刈り取らなければならないと書かれていました。ただし、ミズバショウの葉が成長を続けている間に草刈りをするとミズバショウにダメージを与えることから、草刈り期を当初予定の7月から11月に延期したとも書かれていました。

 

 ミズバショウは本当に綺麗です。野々海の一帯はさまざまなところでミズバショウが見られますが、まさに群生地と言えるところは数少ない。一定の保全管理の努力をしないと群生地は守れないのではないでしょうか。私たちが「自然は美しい」と感じているものの多くは、純粋の原生自然ではなく、人の様々な営みとの関係の中で生まれ、保持されていることは間違いないと思います。
 私は、本紙「栄村復興への歩み」No.334(5月3日付)で、「自然資源、観光資源の〈調査・選定・管理・保全〉という施策を」という提起をしました。今回の「ミズバショウで気になること」は、その提起をより具体化したものです。
 村の方で長年ミズバショウを見てきた方のお話、植物学や林地保全の専門家の方の専門知識をお聞かせいただければと願う次第です。


景観ポイントを探る(その2)

 前号から引き続く企画記事です。前回は秋山林道から見る鳥甲山の素晴らしい景観を取り上げましたので、今回は水内地域の景観ポイントの1つを紹介したいと思います。

 

 


 この2枚は、スキー場内の村道を上り始めて間もなく見える眺めです。重なる部分がありますが、上写真では苗場山、千曲川、鳥甲山が見え、下写真では野沢温泉スキー場がある毛無山まで見えます。

 


 同じような景色に見えるかと思いますが、先の2枚を撮影した地点から車で3分進んでいます。100mくらいの標高差があり、眺めに変化が認められると思います。
 最後に、スキー場の頂上からの眺めです。

 


 3枚目の撮影地点からさらに200m以上の標高差があります。
 眺めが随分と変わるのがお分かりいただけるでしょうか。標高が上がるに連れて、苗場山〜毛無山の山並みがぐっと近づいてくる感じがします。これらの写真の撮影は4月30日ですが、その3日前にある方をご案内したところ、「凄い景色! 眺めがどんどん変わりますね」と絶賛をいただきました。その日はもっと空が青々とした快晴でしたので、印象はこれらの写真よりもより強烈だっただろうと思います。

 

 今回ご紹介したのは芽吹きが進行中の時期。年間で最もよい季節だと言えますが、夏は夏で素敵な見どころがあり、秋は紅葉のパノラマを眺めることができます。
 ただ、3枚目から進んで間もなく、道は舗装路から未舗装路に変わり、ものすごいデコボコ道になります。軽トラでもきつい道で、普通車で進むのは非常に困難になります。私はこの10年間ほど、何回も何回もこの道を上がりながら、「下手に舗装すると、自然保護に理解のない人が侵入しかねない」と思い、舗装することに躊躇を感じてきました。しかし、最近、きちんとした管理を前提として舗装し、より多くの人たちにこの景観を楽しんでいただく方が村の観光の発展にとって有益なのではないかと考えるように変わりました。みなさんは、どのようにお考えになりますか。是非、ご意見をお聞かせください。