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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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「結いのしょ」の活動広がる(20日の様子2)

 「結いのしょ」の活動は2日目。
 1日目の19日とは一変して、朝からどんどん支援の要請が入ってきました。今日、支援活動に参加された「結いのしょ」は約70名。
  21日はさらに要請が増える見込みになってきたため、今日の午後、21日の活動参加者の増員を緊急アピール。それを受けて、続々と参加申し込みが入ってきています。有難うございます。
 
  今後の展望ですが、
●22日からは朝からの支援活動に切り替えます。早い人には午前9時までに到着していただくようお願いします。

●震災ゴミの集積場が24日に開設されます。このため、ゴミ集積場の整理だけで15名の支援要請が入っています。同時に、各世帯がゴミの搬出、運搬の支援を一斉に要請してくるものと予想されます。

●22〜25日あたりが片付け支援のピークになります。平日であるため、みなさんも大変だと思いますが、是非、ご協力をお願いします。

●当面、家の周りの雪掘りをお願いしたいという高齢者も多いようです。

●また、単なる片付けではなく、一人暮らしの高齢者と一緒に作業し、話し相手になるということも大事になってくると思います。


―栄村ネットワーク関係者 現地からのメール記事

住宅復興問題について

  いま、被災者のみなさんの頭の中を占めている最大の問題は家(住居)の問題です。
  私事ながら、私が管理人として住んでいるゼミナール館をボランティアの建築士さんに今日、診ていただきました。結論から言うと、「これは『黄』ではなく『赤』判定でもおかしくありませんね」ということでした。私も住む場所を失ったわけです。地震後、今日まで私自身は住宅相談にも行っていなくて、仮設住宅の希望調査にも何ら回答していません(単に忙しいというだけでなく、これまでの相談会が「赤」の人を対象とするものであったことにも因ります)。
  それはともかく、突然、家を失った者はどうすればいいのか。一時仮入居の県営住宅などを仮に確保できたおしても、それで気が休まるものではありません。

<19日夜のAさんとの会話から>
  19日夜、被災者のある人(Aさんとします)と話しました。Aさんによれば、とくに高齢者のみの世帯(一人住まい、あるいは高齢者夫婦)で「赤」の判定を受けた人(そして実際、修復不能と思われるケース)は、
「○○(県外)に行くしかない」
「もう(村を)出るしかない」
「なんとかして残りたい」
等々、具体的な意向を漏らしておられるとのことです。
  Aさんは、次のように言っておられます。
「一時帰宅」が実施される前は、避難所で「頑張るぞ!」と言っておればよかった。しかし、「一時帰宅」が始まり、毎日、壊れた自分の家を繰り返し見るようになると、カラ元気だけではやっていられない。

  また、現在の家に住み続けるつもりだが、かなり大幅な修理が必要だというケースの場合、資金をどうするかを心配され始めています。たとえばAさんご自身の場合、「応急危険度判定は『黄』で家の骨格はしっかりしているが、壁はほとんどが落ち、風呂場も全面的に壊れている。修理費用は1千万円近くかかるだろう。年齢が年齢なので銀行融資等は難しい」とのお話です。

<村で、集落で、暮らし続けられる集合住宅の建設を>
  高齢者のみの世帯で被害が大きいケースの場合、個人での住宅再建は基本的に困難です。
  この人たちが村から出ていかざるをえないような状態を放置することは許されないと思います。「この村で暮らし続けたい」という思いを大事にする必要があります。都市工業文明の破たんを突き出したのが今回の原発災害ではないでしょうか。

  阪神大震災の後、多くの集合住宅が建設されました。しかし、それは高層マンションで、高齢者を地域コミュニティから分断し、多くの人たちを「孤独死」に追いやりました。その愚をくりかえしてはならないと思います。
  小さな集落ならば、集合住宅を必要とする高齢者世帯はせいぜい3世帯ほど、大きな集落でも10〜15世帯までの範囲でしょう(後者の場合は3〜5世帯用のものを3ヶ所くらいに建てればよい)。
  私が知るかぎり、土地は確保できます。
  県や村が集落単位の集合住宅の必要性をしっかりと認識することが大事だと思います。

<景観配慮、安全・安心な集落公民館を兼ねる ―― 一石三鳥の画期的な方式>
  この集落単位の集合住宅は、栄村の“むららしい景観”の保全にも役立ちます。むらの集落独特の佇まいは国民的共有財産です。「にほんの里100選」に選ばれた栄村の景観の保全は震災復興の不可欠の要素です。
  また、工夫をすれば、今回の地震のような災害時に安心して避難できる安全な公民館、また、居住福祉の観点から高齢者が楽しく集える「共同の家」の要素を兼ね備えることも可能だと思います。

  高齢者世帯の復興、景観保全、むらの安全・安心施設、という一石三鳥です。
  「緊急時だから、そんなややこしいことをやっている余裕はない。村に1ヶ所、大きな集合住宅を作ればよい」という考えは、怠慢以外のなにものでもないと思います。住民の叡知、そして全国の支援者のご協力をいただければ、集落ごとの小規模集合住宅の建設の方がよほど迅速に事が運ぶと思われます。“むららしい小規模集合住宅デザイン・コンテスト”のようなものを実施すれば、有用で面白いアイディアがいっぱい集まるのではないでしょうか。

―栄村ネットワーク関係者 現地からのメール記事

明日21日午前9時で避難指示解除(20日の様子1)

  今日、新潟大学の専門家の意見も聴き、災害対策本部として避難指示解除の方針を決定、その後、区長会を招集して同意を得たうえで、夕刻に発表されました。

  ただし、中条地区(森集落の一部で、スキー場やトマトの国に向かう道路の右手、6戸)についえは土石流の危険があるため、避難指示が継続されます。
  家に帰れない人も多数いるため、避難所は維持されます。

  また、食事はしばらくの間、現在の配食が維持され、各集落が避難所から集落に持ち帰って配布します。水道が復旧しておらず、またガスも完全復旧まであと3日ほどかかるためです。

  下水は多くの家が合併処理浄化槽方式ですが、これは使用可とされました。ただし、水道は止まっているため、川の水などを汲んで流すことになります。また、浄化槽の点検が終わっていないため、各戸で下水を流した場合、きちんと流れるかをチェックするようにとの指示です。

避難から復旧‐復興へ、次の段階をどう歩み出すか

  避難指示が解除されることになったことから、局面は新しい段階に入ります。
  一言でいえば、「避難から復旧‐復興へ」ということですが、ここから地区(集落)による被害状況の差が色んな面に影響してきます。また、家屋が使用不可能あるいは大規模改修を要する世帯とそうでない世帯の違いもはっきりしてきます。

  私は、今後、被害が激甚な集落(主に森、青倉、小滝の3集落か)、家屋の全面的再建を要する世帯に焦点をあてて、状況報告を行ない、みなさんの物心両面からのご支援、ご協力をいただけるようにしたいと考えます。どうぞ、ご理解の程、よろしくお願いします。

―栄村ネットワーク関係者 現地からのメール記事

コメント欄の取り外しについて

  • -
  • 2011.03.20 Sunday
 たくさんのコメントありがとうござます。いただいたメッセージや貴重なご意見は、すべて現地の方にもお伝えしております。個別にお返事や御礼が必要な場合は、直接ご連絡致しますので今しばらくお待ちください。

 ただ、現在多忙なためコメント欄へのお返事や管理をすることが極めて難しい状況です。そこで、代替案として新規にメールフォームを設置し、一旦コメント欄を取り外させていただきます。以後、右サイドバーの「メールフォーム」または左のカテゴリの「お問い合わせ」で表示されるメールフォームより、お気軽にご連絡いただければ幸いです。

 今後ともご意見やメッセージを心よりお待ちしております。
 ご理解のほど、何卒よろしくお願いいたします。

(WEB更新担当)

お問い合わせ

  • -
  • 2011.03.20 Sunday
 ご意見・ご感想、お知り合いへのメッセージ、お問い合わせ等、可能な限り対応致します。お気軽にご連絡ください。また、ボランティアへのご応募は必ずメールフォームではなくaokura@sakaemura.netまで直接メールいただきますようお願い致します。tag:inquiry

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※多忙なためお返事が遅くなったり、できなかったりする場合があります。申し訳ありませんが、ご了承ください。

「結いのしょ」(ボランティア)募集 20日最新情報

3月20日午前10時20分

今朝(20日朝)から、被災者からも応援要請が一気に増えてきています。現在確保されている「結いのしょ」の人数ではとても対応しきれない状態になっています。
1日だけでも動けるという方、緊急に応募願います。
とくに明日21日可能な方、今日の午後6時までにご連絡お願いします。
今日、明日は家の片付け(壁土や大きな荷物の搬出等)が主たるニーズです。よろしくお願いします。

これまでに登録をなさっていない方は登録事項を必ずご連絡ください。

―栄村ネットワーク関係者 現地からのメール記事

避難指示解除と水道復旧の展望、土石流の危険性について(19日の様子4)

 
中条川上流の山崩れによる土石流の危険
 ここにきて、ひとつ、深刻な問題が浮かび上がってきています。中条川上流の山崩れによる土石流発生の心配です。
 写真の左から2つ目の山の裏側でも山崩れが発生しているようなのです。「トマトの国」のところに特大の土嚢を積む措置などをとり、明日はヘリコプターによる上空からの観察も行われると聞いています。
 なお、土石流が発生した場合、青倉集落方向に流れ出すのではなく、写真に見える「川」の上方部からまっすぐに流れ出すのではないかと考えられています。
 専門的な調査と土石流対策が重大な課題になっています。

避難指示解除の展望
 明日20日、新潟大学災害復興科学センターの専門家が村に入ると発表されています。余震との関係で避難指示解除について検討されるようです。
 地震発生からすでに8日目。「全員避難」は限界に近づきつつあります。
 明確な展望の提示が迫られているといえるでしょう。

水道の復旧にある程度の見通しが出てきました
 19日午前、村役場から「水道施設現況一覧」が公表されました。
 それによれば、「水源崩落の可能性大」が森のみ、「配水池への流入」が「×」は森と原向(はらむき)の2つのみ。この2つを除き、他の簡易水道等は漏水箇所を順次、調査中です。なお、大久保集落、「天代・笹原・当部」、天地は「給水中」、「長瀬・切欠」は「一部給水中」です。
 なお、水道の復活には漏水箇所の復旧に加えて、各戸の合併浄化槽の点検が必要になります。浄化槽が傷んでいると汚水を垂れ流すことになるからです。
 水道はある程度の見通しが出てきたものの、復旧にはいましばらくの時間が必要です。

<後記>
 今日は、朝5時前に起床→メモ執筆→8時半本部ミーティング→「結いのしょ」受付→集落への誘導→18時半本部ミーティング→20時から状況レポート書き、という具合で、かなり眠いです。
 ネットワークは全員が被災者。それぞれの家の片付け等があり、身動きできません。「結いのしょ」を集落に誘導するスタッフ(=栄村の地理がわかる人)、「結いのしょ」志願登録受付のメール対応スタッフが欲しい!とうのが率直なところ。前者の確保は容易ではありませんが、少なくとも2週間ほど常駐で、メール受付整理等の事務局スタッフをやれる人、1〜2名いないでしょうか。できれば、これまでにフィールドワーク等で来たことがある人で可能な人がいれば最高なのですが。

―栄村ネットワーク関係者 現地からのメール記事

大久保、野田沢、天地に初めて入りました(19日の様子3)


 大久保、野田沢、天地に地震後初めて入りました。
 大久保、野田沢へは通常、百合居橋〜貝廻り坂を経由して行きますが、貝廻り坂に崩落箇所があるため、東部谷から北野温泉横の道〜天代を抜けて、野口→天地→大久保→野田沢というコースで行かなければなりません。通常の2倍以上の時間がかかりました。しかも、天代〜天地間の道路は至るところに亀裂が入り、かなり走りにくい状態です。


 でも、大久保、野田沢は思ったほどには被害は大きくない感じでした。その結果、今回の地震での被害が際立って大きいのは森、青倉、横倉、小滝の4集落だということがはっきりしました。
 ところで、大久保は標高が500mを超えますので、まだ雪の壁が高いです。また、いつもは車で走りすぎるところで車を止めて、野田沢集落を望むと震災が嘘のような、素晴らしい佇まいです。
  


 野田沢では、村を訪れたみなさんがよく「お茶のみ」する宮川隆子さんのお宅に立ち寄りました。宮川家は作業用建屋が全壊です。また、昨年8月、「祭りのごっつぉ」を体験された方は下右の写真をよくご覧ください。「ごっつぉ」を頂いた部屋の惨状です。

  
 でも、隆子さんは元気です。
 私が訪れた時、「結いのしょ」が4名、お手伝いに入っていましたが、なんと、「お茶のみ」の真っ最中。いつものように隆子さんの料理が出てきているわけではありませんが、種々の飲み物、きちんと皮をむいたリンゴ、そしてウィスキーボンボン。底抜けに明るい隆子さん、そして正寿(まさとし)・清子の息子さんご夫婦、さらに孫の雄大君、萌ちゃん、凛ちゃんがいるかぎり、宮川家の復興は間違いないと確信しました。
 
 天地の斎藤克己・勝美さん夫妻のお宅には午後5時すぎに訪れたため、お二人は避難所に戻られた後でしたが、息子さんと少し話すことができました。応急危険度判定は「黄」でしたが、息子さんは「大丈夫。ここで暮らす」と力強く言っておられました。家の中もすでにかなり整理されていました。

―栄村ネットワーク関係者 現地からのメール記事

マスミばあちゃんに会いました!(19日の様子2)


 長野市の息子さんの家に避難されていた阿部マスミさん(茅葺き民家のばあちゃん)が、今日、息子さんと共に、家の片付けに帰って来られました。
 お家に訪ねて、お話してきました。左の写真は厳しい表情のものですが、お話した時はいつも通りのにこやかな表情でした。
 
 マスミばあちゃんの宝物である、みなさんが訪ねた時に記帳したノートはしっかり保管されていました。
 応急危険度判定は「赤」。しかし、その判定理由は「壁の落下あり、危険です」というもので、私が見た感じでも復興は可能だと思われました。
 みなさんがマスミばあちゃんのお家を訪ねた時に「お茶のみ」をする居間は、壁がすっかり落ち、無残な姿でした。でも、あの太い柱は健在です。


 江戸年間に建てられた貴重な文化財(県宝)、なんとしても復興させたいと思います。

―栄村ネットワーク関係者 現地からのメール記事

栄村復興支援機構「結い」の活動がスタート(19日の様子1)


受付登録後、待機する「結いのしょ」のみなさん

 復興へのボランティア支援を行う「栄村復興支援機構『結い』」の活動が今日から始まりました。
 第1日目は、果たしてどの程度の応援依頼があるかもわからない状態でのスタートでしたので、栄村からあまり遠くない地域の人たちに駆けつけていただきました。

 朝からはJC(青年会議所)の人たちに救援物資の受付・仕分け作業に入っていただくことからスタート。家屋の片付け作業をお手伝いする集落支援チームに参加予定の方々には午後の「半日帰宅」に合わせて、午前10時〜10時半の間に集合していただき、午後1時から集落に入っていただきました。
 JC、県社協、中越防災安全推進機構、NPO法人GO雪共和国、そして栄村ネットワークの呼びかけにお応えいただいた方々、総勢40名が3つのグループに分かれ、㈰雪坪、柳在家、極野、㈪森、横倉、小滝、㈫大久保、野田沢の各集落に入りました。

 むらのみなさんからは歓迎していただき、壁土の運び出しや家の中の整理などをお手伝いすることができました。(今日はお手伝いの様子を撮影する余裕がありませんでした)
 すでに明日20日の応援依頼もかなりの数、入っています。19日夕の集約で、1軒3人として約50名の「結いのしょ」が必要になっています。


<「赤」判定の家の支援をどうするか>
 今日の活動から浮き彫りになってきた悩ましい問題があります。応急危険度判断で「赤」と判定されたお宅への支援の問題です。
 震災復旧ボランティアの活動原則の1つに、「『赤』判定の家には立ち入らない」おいうものがあります。
 しかし、実際に集落に入ると、腰の曲がったおばあちゃんが一人で瓦礫の始末をしているという場面に遭遇します。高齢者の独居世帯あるいは高齢者夫婦世帯が「赤」判定されているケースが多いのです。
 「赤」だからといって手をこまねいて見ていることはできません。しかも、「黄」だが非常に危険だと思われるものがあるの対して、「赤」判定だが立ち入って危険だとは思われない家も結構あります。
 事務局の総括会議で検討しましたが、建築士などの専門家に改めて診断していただき、OKが出れば、「結いのしょ」が入る、という仕組みを作れないか、という意見でまとまりました。そのためには、県などの協力で、建築士を一定数派遣してもらうことが必要です。県でも検討してほしいと思います。

―栄村ネットワーク関係者 現地からのメール記事