ワイヤーブリッジ、そしてP2の上から
- 種々の工事
- 2016.06.02 Thursday


私は下の写真に見える作業員の人と同じように、ワイヤーブリッジの上を歩き、そして1枚目と上の写真を撮影した。

今日2日の午後3時前後のことである。写真データの記録で見ると、平滝側から渡り始め、P2の上に乗り、再び平滝側の地上に戻ってくるまで、わずか10分未満のことだったようだが、本人の感じとしてはもっと長い時間だったように感じている。
今日の午後1時前、平滝の現場に行った時、現場代理人さんから半ば冗談のような感じで、「歩いてみますか」と言われた。そんなことは思いもしていなかったし、その時はアスパラの発送作業が控えていたので、「いえ、結構です」と答えた。
しかし、アスパラの受け取りに向かう途中、「いや、これは逃せないチャンスだな。発送を終えてからもう一度行って、OKが出たら、ワイヤーブリッジの上を歩いてみたい」と思い始めた。
3時前に行くと、現場内のどこからか戻ってきた代理人さんとバッタリ。お願いすると、OK。私はいつもヘルを所持・着装しているが、「ヘルだけじゃまずい。ちょっと待って」。「靴ですか?」、「いや、靴はいい。待ってて」。いったん事務所に入って戻ってきた代理人さんが手にしているのは腰に巻きつける安全帯。
代理人さんの付き添いでワイヤーブリッジへ。
「ああ、先を歩きますか」、「えっ? 揺れるから?」、「自分の歩きで揺れが出る方がおっかなくないでしょう」。
たしかに揺れる。
しかし、実際に歩いてみると、見倉の吊り橋のほうが怖い。こちらは幅の広ーいワイヤーブリッジの真ん中で、しかも、両側に手すりがある。
そんな次第で、P2上に辿り着き、「そこまではいいですよ」と言われたところまで進んだ。
午後1時頃に今日の1回目の訪問をした時、「今さらながらのことをお尋ねしますが、主桁を送り出していますが、どうやって送り出しているんですか?」と質問した。あまりに初歩的な質問なので、代理人さん、当初は何を尋ねられているのか、よく分からなかった様子。
「先日、ジャッキを見たでしょう。あのジャッキが滑らせるんですよ(この表現、正確な再現ではないかもしれない)。前後にも、横にも」。
その装置をP2の上で見ることができた。

この写真では小さくしか写っていないが、中央に見える白いラベルに「鉛直押」、「水平押」と書かれている。

銀色に見えるのが「滑らせる」装置。目盛りが「1000」まで書かれている。10m動かすということだろう。

こんなジャッキも入っていた。
「これは何をするものですか?」、「仮支えしている。これを外して、大きなジャッキをそこに戻す。そうしないと、次の送りができないでしょう。」(記憶だけに頼っているので、正確な再現ではない。しかし、なんとなく理解できるのではないだろうか)
「そこまではいいですよ」と言われたところまで進んで撮った1枚。

「あの上でも作業するんですか?」、「はい」。事も無げに答えられた。
最後にP2の上から箕作側を望んだものと、戻る時に平滝側を撮ったものを1枚ずつ。

奥が箕作側から送り出されている主桁の先端。

真正面が平滝側の橋台。
おそらくは人生に二度とない体験だろう。
ワイヤーブリッジに向かう時、代理人さんに尋ねた。
「こういう現場にしょっちゅう来る変わり者はいないでしょう?」
「うーん、月に1回くらいの割だったら、新聞記者が写真を撮りに来ることはあるけどね。たしかに、しょっちゅうはいないな」。
現場代理人さん、どうも有難うございました。