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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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松尾まことの議員活動報告 森集落用号外

森水道に650万円の補正予算
今冬までに水源転換工事の詳細設計
工事は来春雪消え早々に着工

 

 森集落の水道の水源を震災前のものに戻し、水源から配水池までの導水管を敷設することに関わる補正予算650万円が9月村議会で可決されました。
 この650万円は工事の詳細設計を行うための経費で、同設計は今冬前までに実施、導水管等を敷設する工事は来春の雪消え早々に開始されます。現段階では同敷設工事に要する期間はまだわかりませんが、来年には工事が完了する見通しです。
 森水道問題の打開へ、大きく前進したといえます。

 

8月に既設導水管の状況を調査、新設が必要な距離は約2kmと判明
 今回の補正予算は、旧村営グラウンドから森開田内の「流量計室」までの間の約1kmの既設導水管が5年前の震災でどれくらい破損しているかを調査した結果が出たことをうけたものです。
 同調査は8月に実施されましたが、下図の「減圧槽NO.2」と「9盒菁杰綯咫廚隆屬量100mのみが破損していることが判明しました。

 


 この結果、水源転換に必要な工事は、/絽擦能舷紊垢襪燭瓩離灰鵐リート構築物の設置と、⊃絽察禅貘識張哀薀鵐Ε百屬よび上記破損区間の計約2kmの導水管の新設の2つになりました。
 今回の650万円の補正予算は、この工事の詳細設計を業者に委託するための経費です。

 

現在の配水管のマンガン付着物などの清掃は、水源転換工事の完了後に実施
 森集落の水道では、現在も朝に茶色の水が出る等の被害が続いています。これは、震災後の復旧工事で掘られた井戸から出たマンガンが配水管に付着しているためだと判断されます。
 配水管に付着したマンガンを取り除くための、配水管の清掃作業が必要なわけですが、水源を震災前の水源に戻し、完全にきれいな水を通すようになってから清掃をしないと、現在の井戸の水を流す限り、再汚染する可能性があります。
 したがって、付着マンガン除去の清掃作業は、来年、水源転換に伴う新設導水管の敷設工事が完了し、完全にきれいな水を配水するようになってから実施される予定です。
 なお、村は、マンガンを含む水道水によって森集落住民が被った被害との関係での水道料の減免措置についても検討することを表明しました。
 なお、森の水道問題については、区長さんをはじめとする3名の森住民代表と役場が協議する水道研究会が設置され、7月以降、すでに2回の研究会が開催されています。


 以上、森集落の水道問題の現況についての報告です。


松尾まことの議員活動報告第5号

8月臨時会、議案は1件のみ

 

 8月の村議会は、8日に全員協議会(議長提出)と議員研修会を予定していましたが、7月22日に至って、村長から「第4回栄村議会臨時会」を招集したい旨の通知があり(正式の招集告示が出されたのは7月26日)、午前10時からの全協を中断して、午前11時から議会臨時会が開催されることになりました。
 議会を招集するには、議員全員が出席できるように日程調整が必要になりますが、今回のように元々、全協が予定されていると、議会側との日程調整の必要がなくなることから、このように臨時会の日程が飛び込んでくることはままあるようです。

 

●CATV特別会計の補正――青倉圃場整備に伴う施設移転
 村長から提出された議案は1件のみ。「栄村ケーブルテレビ特別会計補正予算」で、歳入歳出ともに1,440万円を追加するというもの(当初予算は歳入歳出ともに3,697万7千円)です。
 現在、青倉集落の居平(いでら)地区で圃場整備が行われていますが、農道などの移設もあり、それに伴って柱、ケーブル等の移設が必要になるとのこと。圃場整備事業は県の事業として実施されていますので、このCATV設備の移設に関する経費は「施設移転補償料」として県から交付されます。
 したがって、県から村に交付される施設移転補償料をケーブルテレビ特別会計の歳入に入れ、そのお金で「電柱等移設工事」を村が業者に発注するということになります。

 それにしても不思議なのは、もう何年も前から計画され、本年度は当初予算で圃場整備費がつけられて進められている工事に不可避に伴う付帯工事の予算が年度途中の補正予算で初めて出てくるということです。村からすれば、「県から出る施設移転補償料の交付が最近になって初めて決定したから」ということでしょうが、では、県はなぜ県の当初予算でそれを計上しなかったのか?
 行政のこのあたりの仕組みはさらに勉強しないと、不明な点が多いものです。

 


直売所から議会に要望書 ―― 8月8日の全協で協議

 

 全員協議会(議長提出)は午前10時開始で、途中、臨時議会のために30分ほど中断して、昼前まで開催されました。
 冒頭は、11月に予定されている視察研修の行き先・日程の調整でしたが、時間をとって議論したのは「直売所かたくり」を運営する出荷運営組合からの補助金に関する村議会議長宛の要望書に関することでした。

 まず、7月14日に行われた農産物販売出荷運営組合役員と産業社会常任委員会との懇談会の結果について、上倉和美副委員長から報告がありました。小林店長や役員さんからお聞きした話の概要が紹介され、「いい懇談会だった」という結論でした。
 続いて、福原和人議長から、8月6日に出荷運営組合から村の支援(500万円の補助金)を求める要望書が提出され、議長が役員諸氏と面談し、要望を聞いたことが報告されました。これをうけて、出席議員のほぼ全員が発言しました。
 平成28年度に500万円の補助金が出ていない背景には、平成27年度当初予算に直売所への補助金が計上された際、議会が複数年度の補助に強く反対したという経緯があると聞いていましたので、議員のみなさんから、どんな意見が出るか、私は相当に緊張して聞き入りました。私自身は、組合のみなさんに直売所の経営状況などについて詳しくお聞きするなどしていましたから、「500万円の補助金は必要」と発言しましたが、他の議員さんも、色々と組合に注文は付けられたものの、「補助することにやぶさかでない」という線が最小限の一致点となる議論の展開でした。
 ですから、議長は、「補助金を出すことにやぶさかでない。1年経過した中で、経営持続のために、どういう経営改善を進めるか、組合から出してもらいたい」というまとめをされました。

 

●出荷運営組合定期総会での議長挨拶
 福原議長と鈴木敏彦産業社会常任委員長は、8月22日午後にかたくりホールで開催された農産物販売所出荷運営組合の定期総会に来賓として出席され、午後2時開会から午後5時50分すぎの閉会までずっと熱心に議論に耳を傾けられました。
 また、福原議長は総会の冒頭、森川村長に続いて来賓として挨拶されました。
 福原議長は、初年度の計画を上回る売上げ実績に言及し、直売所の今後のいっそうの発展への期待を述べ、同時に、いっそうの安定的経営にむかって組合員が集まってよりよい知恵を出し合うことを求めました。そして、「直売所かたくりは栄村の復興事業の中心の1つ。足りないところは支援が必要」と明言しました。補助金について明言を避けた森川村長の挨拶とは対照的でした。

 9月議会では直売所への補助金が再び議論となるでしょうが、議員諸氏の賢明なる判断を期待したいと思います。
 なお、私は、村議会議員諸氏はこの組合総会などを傍聴して、組合員の生の声を聴くという努力をすべきだと思います。直売所を直接訪ねて、お客さんと組合員の間のやりとりの様子を見ることも必要でしょう。さもなければ、たとえば「組合役員と組合員の意思疎通が十分でないのでは?」というような「批判・注文」は口にする資格がないと思います。

 

 

議会・議員には何ができるのか?
 ――8月8日の議員研修会から

 

 8月8日午後1時半から4時頃まで長野県町村議会議長会事務局(以下、「町村議長会事務局」と略す)の宮嵜(みやざき)康史氏を講師に招いて「栄村議会議員研修会」が行われました。

 

●「町村議会議長会事務局」とは
 議員になって以降、「町村議長会事務局」という名称は何度も耳にするようになりました。議会運営の規則などをめぐって不明な点が出てくると、議会事務局長がこの「町村議長会事務局」に問い合わせをされ、その結果が議会に報告されるからです。
 私は研修会の後の懇親会の席で宮嵜さんに、「失礼ですが」と断ったうえで、「宮嵜さんはどこの機関の職員になるのですか」とお尋ねしました。「長野県市町村総合事務組合」というものがあり(事務所所在地は長野市の長野県自治会館内)、宮嵜さんはその組合の職員で、県庁とは関係ないそうです。「市町村総合事務組合」は市町村職員(理事者を含む)の退職手当の支給に関する事務を取り扱う機関だそうです。昭和36年にスタートしています。
 他方、「長野県町村議会議長会」は昭和23年に発足したもので、法人格はなく、任意団体です。そして、その事務局を上記事務組合の職員が担当しているわけです。


●「議員の権限は限られています」(宮嵜氏)
 宮嵜氏のお話は、ゝ腸餞靄楙鯲磴砲弔い董↓通年議会について(議会の会期を年間365日とする)、5聴の権限と義務、の3つが基本で、加えて、「平成27年度に照会のあった事例」(各町村議会から会議規則などに関して質問があった事柄の事例)の紹介がありました。
 すべて紹介すると、紙面がとても足りませんので、「5聴の権限と義務」についてのお話、議員とのやりとり、宮嵜氏の話から私が考えたこと、を記したいと思います。

 宮嵜さんが「資料」として配布した「議員の権限と義務」の一覧表は下の通りです。

 


 みなさんは、これをご覧になって、どう思われますか?
 「抽象的すぎて、よくわからない」という感想もあるかと思います。議員の中からは、「義務は3つしかないのですか」という驚きを伴った感想も出ましたが、宮嵜さんの総括的結論は、タイトルにも書いたとおり、「議員の権限は限られています」ということでした。
 そこで、宮嵜氏のお話も参考にしながら、各地の議員さんからお聞きしたこと、自治体(議会)論専門家の著作で読んだこと、私自身の体験などに基づいて、 “議会・議員にはいったい何ができるのか?”について私が考えるところを少し書きたいと思います。

 

●「二元代表制」で首長と議会は対等か?
 「二元代表制」――あまり聞き慣れない言葉かもしれません。
 7月の東京都知事選挙の時に少しマスコミでも取り上げられた言葉です。
 国の場合、国民から選挙で選ばれるのは国会議員のみで、内閣総理大臣(行政の長)は国会で国会議員の中から選ばれます。国民との関係でいえば、間接的なのですね。そこで、憲法は三権分立を規定すると同時に、「国会は国権の最高機関である」と規定しています。言いかえれば、主権者たる国民の意思は国会議員によって一元的に代表されるのです。
 他方、地方自治体(都道府県、市町村)の場合は、首長(知事や村長など)も、議会議員もともに住民の直接選挙で選ばれます。したがって、「首長も議員も共に住民の代表」ということになり、これを「二元代表制」と呼ぶわけです。
 この「二元代表制」という言葉からは、首長(村長)と議会・議員がまったく対等で、同じだけの権限(権力)を有しているように感じられます。
 しかし、自治体行政や自治体議会に精通する専門家の中では、「首長と議会・議員が対等なんてことは現実にはまったくない。首長絶対優位の関係だ」というのが常識になっています。その端的な事例として挙げられるのが、予算編成権、予算提出権です。この権限は地方自治法で首長のみに認められていて、議会・議員には予算案を編成したり、提出したりする権限はないのです。
 予算をめぐって、議会にある権限は、首長が提出した予算案の減額修正と否決することだけです。増額修正はできません。
 たしかに、対等ではありませんね。

 

●「都議会のドン」はどうして生まれるのか?
 しかし、東京都知事選では、「都議会のドン」という言葉も有名になりました。某政党の都連幹事長が都政の実権力を持っていて、その「ドン」の了解が得られなければ予算案も、いかなる議案も都議会に出せないというのです。
 ウソみたいな話ですが、どうも本当のようです。
 どの自治体でも(県であれ、市町村であれ)、首長は自らが提出した議案が否決されたり修正されたりすることを極度に嫌います。それで、議案を議会に提出する前にいわゆる「根回し」をするわけですね。すると、これは「裏の世界」あるいは「闇の世界」のことですから、たとえば「某政党の都連幹事長」の注文が通るわけです。おそらく、表の議会の舞台では口にできないような話が裏の世界では通用するのでしょう。
 この「ドン」問題に限っていえば、知事が議会の場での公明正大なる議論の応酬を恐れなければ、「ドン」など生まれる余地はないはずです。

 

● “議会改革”のポイントは何か?
 さて、ここでよく話題になる“議会改革”について、宮嵜さんのお話を含めて、少し書きたいと思います。
 宮嵜さんは、「議会改革というと議員定数削減と議員報酬削減という時代はもうおわりにしなければ」と言われ、各地の議会で制定されている議会基本条例についてご紹介くださいました。ただし、宮嵜さんは「議会基本条例の制定は必須」というお考えではありません。
 議会基本条例を制定したところでは、議会が地域に出かけて「議会報告会」を開く事例が多いとのお話でしたが、私は議会主催の「議会報告会」にさほどの意義があるとは思えません。議会の全議員がさまざまな問題をめぐって同じ意見で一致しているわけではありませんから、何をどう報告するのか、私にはイメージが湧きません。
 議会でどんなテーマを、どんな風に議論しているのか。これは、国会の場合、新聞やTVがそれなりに報道します。ですから、国会が全国各地で「国会報告会」を開催するなんて必要もないし、実際、やっていません。
 しかし、村議会レベルになると、村議会の議論の様子を新聞、TVが報道することはほとんどありません。栄村議会の場合でいえば、信濃毎日新聞飯山支局と妻有新聞が取材に来ることがありますが、議会開催日のすべてを取材するわけではありませんし、紙面も限られています。
 そこで、大事になってくるのが、議員自身が情報発信することだと私は考えます。
 村議の中には「議会報」的なものを定例議会の後に出しておられる方がおられ、村民の方々もそれは熱心に読まれているようです。しかし、あまりに情報量が限られています。
 私は、“議会改革”で最も重要なことは、それぞれの議員が「議会ではこんな審議・議論をしています」という報告を携えて、どんどん村民の中に入っていくことだと思います。
 私が4月25日の議員就任直後から「松尾まことの議員活動報告」を書き、配ったのはそんな大それた思いではなかったのですが、どうやら“議会改革”の最重要課題への挑戦としての意味があるようです。
 月に1回のペースで発行・配達するのはけっして容易ではありませんが、これからも頑張っていきたいと思います。

 

以上、研修会から学んだことの報告でした。

 

 

北信州農村女性の集い、とても充実した事例報告を聴くことができました

 

 8月25日、木島平村で「北信州農村女性のつどい」という会が催されました。
 同日には、「森林・林業・林産業活性化議員連盟」(略称「林活連」)の総会・研修会も開催され(於:塩尻市)、議員はいずれかの会に出席することになっていて、私はかねてから関心をもっていた「農村女性のつどい」に参加させていただきました。
 「つどい」は午後1時半開会で、開会式、講演、事例発表の3部で構成されていましたが、とてもよかったのは「事例発表」でした。各地で素敵な活動をされているグループや個人がその活動内容を発表されるのです。

 


 1例目は、松本市梓川地区で「加工組合さくら」を運営されている組合長・斎藤利恵さんの報告でした。加工組合さくら」の設立は平成17年ですが、その歩みは平成5年に当時の梓川村に加工施設「味来(みらい)せんたあ」が誕生した時に加工指導者の会「ブース味来」が結成されたことにさかのぼるようです。

 

斎藤利恵さん


 米粉パンや味噌などが中心のようですが、平成24年からは「おいしい信州ふーど(風土)」大使のパティシエ鎧塚(よろいづか)俊彦氏(故・川島なお美さんの夫)とのコラボレーションで東京の渋谷ヒカリエ「ヨロイヅカファーム・トーキョー」に進出、「信州米粉シフォン」や「信州ワッフル」などを卸出荷し、店頭販売されているそうです。
 農産物加工部門の強化が喫緊の課題になっている栄村にとって、とても興味深いお話でしたが、時間が限られていて、質問するなどの余裕はありませんでした。できるだけ早い機会に梓川を訪ねてみたいと思っています。

 

 2例目は、木島平村の地域おこし協力隊員・馬場千遥(ちはる)さんでした。こちらは、木島平村の「農村版大学コンソーシアム」というものの紹介でした。糠千(ぬかせん)地区というところで実践されているもので、馬場さんご自身、その「コンソーシアム」で木島平村を訪れ、村がすっかり気に入って、金沢大学を卒業後、木島平村に移住された人です。機会をみて、詳しい紹介をしたいと思います。

 

●「農業女子」って何?
 そして、最後(3例目)は「Nj☆北信の取り組み 木内マミとNjの仲間たち」と紹介されたのですが、お話が始まるまで、何のことなのか、さっぱり見当がつきませんでした。
 「Nj」というのは「農業女子」のことで、「農業」のローマ字表記のNと「女子」のjだそうです。

 

 

 上の写真が登壇された仲間のみなさんで、左端が木内マミさん。農家の後継ぎやお嫁さんたちです。
 随分、いろんなことをやっておられます。たとえば、長野市のホテル、「JALシティー長野」とコラボして、「朝食会」や「マルシェ」(農産物の青空販売)などをやっておられます。
 私は、「農村女性」と「農業女子」とは、どう違うのだろう?なんて思ったりしながら、お話を聴いていましたが、帰宅後、ネットで調べると、「農業女子」というのは農水省が仕掛けた全国的なプロジェクトのようです。農業に従事する若手女性と民間企業のコラボレーションなどを推進し、農業の活性化を図ろうというもののようです。
 Nj☆北信は昨年のスタートで、現在は38名(+サポーター5名)で活動されています。木内さんは飯山市の農家さんです。
 Nj☆北信の活動はfacebookで紹介されています。私もさっそく「友達リクエスト」して、いろんな投稿を拝見させたもらっています。
 演壇で話されるみなさんの雰囲気や活動の様子を拝見すると、いい意味で、これまでの「農村女性」(農家のかあちゃん)とは一味も二味も違うところがあるように感じました。男性よりも先に女性が農家・農村・農業の新しい時代を切り拓きつつあるのかなあと思います。
 これもまた、栄村が学びとるべき大事な事例だと思います。

 

 

 最後に、「公務」として出席を求められる集会・行事等の中には「人数揃えのための動員か」と思わざるをえないものもありますが、この「北信州女性のつどい」のようなたいへん有意義な集まりもあり、そういうものについては積極的に参加・報告していきたいと思います。


松尾まことの議員活動報告第4号

「議会に少し変化が生まれてきているのかなあ」と感じるところがあります

 

7月6日の議会全員協議会
 7月の議会全員協議会は6日(水)の午前10時から1時間強、開催されました。議員のみで開催の全協です。
 主な議題の第1は、秋に行う視察研修の行き先についての協議です。これについてはまだ最終決定には至っていません。決まったら、お知らせします。
 もう1つ、「議会全員協議会の議事録を作成すべきか」に関する協議がありました。
 これは大事な問題だと考えますので、少し詳しく報告します。

 まず、議会事務局が長野県町村議長会に問い合わせ・確認をした旨の報告がありました。町村議長会からの回答は以下のとおりです。
    「録音は議事録を作成するための補助として使用するもので、

     録音してあるから議事録を作成しなくていいということには

     ならない。
     議事録を作成する場合は、本会議と同様に紙で残すことが必

     要。
     要点だけの記録にするか、全部記録にするかは村議会で決め

     る。」
というものです。
 また、近隣町村、野沢温泉村、木島平村、山ノ内町の状況についての問い合わせ結果も報告されました。
 3町村の中で議事録を作成しているところはありませんが、〔鄲温泉村と山ノ内町は録音していないのに対し、木島平村は録音している、¬敕臺紳爾隼灰瞭眥は要点のみ記録しているのに対し、野沢温泉村は「一字一句ではないが、わかる範囲で記録して、議員が見られるようにしている」というように、少し違いがあります。

 

「全協(村長提出)」のあり方が焦点
 以上の事務局の報告をうけて、議論しました。
 私も発言しましたが、私の発言の要点は2点です。第1は、議事録そのものについては、現在の議会事務局体制では全協の議事録作成にはかなり困難があるので、ひとまずは現状で了解するということです。議事録作成には、まず全協での議論をすべて録音する必要があります。そして、そのためには議員の席すべてにマイクを配置し、発言時にスイッチを入れれば、自動的に録音されるようにする必要があります。しかし、栄村議会の場合、恒常的な議場がないため、事務局職員が会議開催時、全席にマイクを設置するように1回、1回、配線をしなければなりません。その作業にあたる職員が1名しかいないため、非常に大変です。その事情を聞いていましたので、ひとまず現状を了解した次第です。(なお、この点は今後の改善を追求していく必要があると考えています。)
 第2は、「全協(村長提出)」で本会議での審議を代替するような実質審議があってはならないことの確認です。
 全協の議事録作成についての検討が問題となった1つのきっかけは、5月の全協で私が問題提起したことだと認識していますが、私がいちばん問題にしたことは「全協(村長提出)で重要案件の実質審議が行われている」ことでした。そういう実態がありながら、議事録がないとなれば、村政の重要決定が記録もないままに行われていくことになります。
 そこで、7月全協の議論の中でも、このことの問題性を改めて指摘し、「全協(村長提出)で本会議に代替するような重要案件審議があってはならない」旨を確認していただきました。

 

6月定例議会でも問題になっていました
 じつは、6月の定例議会でもこのことが問題になりました。
 実質最終日の6月22日の本会議に先立って、議員のみの全協が開催されましたが、そこで上倉敏夫議員が6月議会の主要議題の1つである「特命対策課」の設置に関して、重要な指摘をされました。
 上倉敏夫氏の指摘は、「特命対策課は、6月定例議会に提出された「課設置条例」の改正案が議決されて初めて、設置が決まるにもかかわらず、村は6月定例議会に先行して、特命対策課嘱託職員の募集を開始している。これは議会軽視なのではないか。5月全協(村長提出)で特命対策課について村長が説明したので、それでいいと思っているのではないか。それは間違っている」というものです。
 まったくの正論です。
 議員全員が上倉氏の指摘に同意しました。そして、本会議で上倉氏が村(理事者)に対して注意を喚起する発言をするよう要請し、本会議で上倉氏がその旨を発言されました。森川村長は、議会の指摘を真摯(しんし)に受けとめる旨、答弁しました。
 私は、6月議会での上倉敏夫氏の指摘に敬意を表したいと思います。そして、この6月議会での確認と7月全協での議論・確認は、まだまだわずかな動きではあるけれども、議会がいい方向に変わる第一歩になるものであり、この動きをさらにしっかりしたものにしていかなければならないと考えています。

 

 

白鳥の木質バイオマス発電所建設計画について
 3月に新聞、TVで大きく報道されたことがありますので、この計画については村民の多くの方がご存じのことと思います。
 この件について、私は6月定例会の実質最終日(22日)の本会議の議案審議の中で、村当局の認識について問いました。
 というのは、3月段階の白鳥集落での説明会、さらに地権者のみなさんへの業者側の説明では「雪が消え次第、早々に着工し、秋には稼働させる」という話であったにもかかわらず、6月中旬に至るも、業者側になんの動きもないことから、地権者の中に不安と疑念が生じているからです。
 私は、役場でこの問題を担当している職員から状況を聞きましたが、非常に重要な案件なので、議会という公式の場で村の姿勢を明確にしておくことが必要だと考え、「新エネルギー」への取り組みも課題の1つとしている特命対策課の設置に関する条例案に関連する質疑として、取り上げた次第です。
 質疑では担当部署である総務課長が答弁しましたが、 ̄病漆肯啻塙腓製造する木質チップでは発電できないという話になってきていて、当初の話と整合しなくなっている、⇒冀呂呂泙盛甲呂里泙泙如業者に地権者への説明を求めている、B爾箸靴憧屬貌って対処する、などの点の表明がありました。

 

 木質バイオマス発電、太陽光発電等の、いわゆる新エネルギーの発電所建設をめぐっては、全国各地で種々の問題が生じています。
 問題の根っ子にあるのは、投機目的で新エネルギー分野への参入を試みる業者がかなりあることです。
 その背景は、国が新エネルギー(再生可能エネルギー)で発電された電力について、発電業者が採算のとれる固定価格で売電(電力会社に売ること)できるようにするとして、発電業者に補助金を出す固定価格取引制度を作ったことがあります。たとえば、間伐材を使う木質バイオマス発電の場合、電力会社の買い取り価格に1kW当り40円の上乗せを国が20年間保証します。この制度によって、新エネルギー発電への参入業者は20年間、国の補助金で確実に儲けられるわけです。ですから、変な話ですが、「地球環境保護のために、石油や原子力に替わる再生可能エネルギーを育てる」ということに元々は関心を持っていなかったような業者も参入してくるわけです。逆に言えば、「補助金がなくなる20年後のことは知らないよ」というような業者も入ってくるわけです。
 白鳥にバイオマス発電所を計画しているZEエナジーの松下社長は、3月の地元説明会で、「20年後はどうするのか」という質問に対して、自らが責任をもって運営することは約束しませんでした。
 なお、ZEエナジーの前社長は雑誌インタビューに答えて、「発電所が稼働し始めたら、それを証券化し、地元の人などに売る。それで資金を回収し、別の場所での新規発電所の建設に投資する」という趣旨の話をしています。これは非常に危険な発想法だと思います。

 白鳥の問題はひとり地権者だけに関わる問題ではありません。村全体に関わる問題であり、地権者と栄村が不利益を蒙(こうむ)ることがないよう、引き続き注視していきたいと思います。

 

 

直売所に関する懇談会
 7月14日午後7時から、「農産物販売所出荷運営組合役員と産業社会常任委員会委員との懇談会」が役場議場で行われました。
これは産業社会常任委員会から組合側にお願いして、開催されたものです。
 懇談会には、滝沢総一郎組合長をはじめとする組合役員6名と小林高行店長がご出席下さり、開店から1年の状況について詳しいお話をお聞かせいただきました。
 小林店長が詳しくご説明下さいましたが、オープンから1年間の運営状況は誰もが驚くほどの素晴らしいものです。
 直売所かたくりの施設建設には復興交付金が使われました。復興交付金を使った、いわゆる「ハコモノ」建設に対しては村民からの批判も多いところですが、直売所かたくりは、「ハコモノ」を「ハコモノ」にとどめず、復興の実質を生み出しつつある画期的な成功事例だと思います。
 懇談会でお聞きできた1年間の成果については、話が長くなりますので、別途、「栄村復興への歩み」で紹介することにさせていただきます。
 ここでは、直売所かたくりをさらに大きく発展させるべく、村全体が一丸となって取り組んでいくことは、栄村村政の当面する最重要課題の1つであることを強調しておきたいと思います。

 

 

「議会報」をめぐって思うこと
 私は4月補選での無投票当選の後、4月28日の議会全員協議会で「議会報編集委員」に任命されました。「議会報」は定例会の後の月に発行されるのが慣例ですので、6月定例会等に関する「議会報」が、8月の「広報さかえ」と一緒に発行されます。そのため、7月19日に「議会報編集委員会」が開催され、初めて参加しました。
 そこで、「議会報」の編集プロセスと、「議会報」をめぐって私が思うことについて、書きたいと思います。

 

「議会報」はどのようにして作られるか
 新しい「議会報」は、8月初頭にみなさんのお手許に届きますのでご覧いただきたいと思いますが、今回も通例に従って「4月臨時会・6月定例会の主な可決案件」と「6月定例会一般質問」の2つが主内容です。
 「議会報」編集・制作の実務はもっぱら議会事務局の斉藤力さんがやって下さっています。
 「一般質問」については、定例会終了から間もない時期に、質疑の録音をテープ起こししたものが関係議員各々に届けられました。6月定例会での一般質問は7名でしたが、そのテープ起こしの量はかなり膨大なもので、その早さに私は少々驚きました。
 一般質問の質疑内容は、質問を行なった各議員が質問内容だけでなく、村長や課長の答弁も要旨をまとめます。私は答弁の内容は答弁者がまとめるのだと思っていましたので、これはビックリでした。質疑全体で700〜800字以内にまとめることが求められます。
 議員から届けられた要旨を斎藤さんが枠組みに収まるように割り付けしてくださいます。
 他方、「主な可決案件」の方は、もっぱら斉藤さんが原稿書きから割り付けまですべて一人でやって下さいます。
 「編集委員会」の主たる仕事は、このようにして斉藤さんの手で編集されたものを基に、誤り等がないかどうかを点検することです。ですから、7月19日の委員会も午前9時開始で、10時すぎには終了しました。
 議会事務局は上倉孝美事務局長と斉藤力さんの職員2名の部署で、斉藤さんの実務量は上に書いたとおり、かなり膨大だと言わねばなりません。2頁の「全協の議事録」をめぐる報告の中で、全協の議事録の作成が現状では困難であると書いたのは、こういう実状があるからです。
 では、斉藤さんがやっておられる実務の一定の部分を議員が替わって行うことができるかといえば、それにもかなり困難があると思います。

 

議会費の現状をどう考えるか
 ところで、8月発行の「議会報」は6頁です。本当は少なくとも8頁は欲しいところです。
 「議会報」で最も大事なことは、一般質問の要旨の紹介よりも、議会で可決された案件の内容をもっと分かりやすく、かつ、詳しく報告することだと私は考えます。みなさん、「議会報」で一覧表のような形で紹介されているものをご覧になって、議会でどんなことが決まったのか、おわかりになりますか? 私自身、議員の立場になかったつい先日まで、「議会報」を読んでも、予算をはじめとして議会で可決された案件の内容がよくわかりませんでした。
 さらにいえば、可決された案件の概要だけでなく、どういう審議が行われて可決に至ったのか、その審議のプロセス・内容がより重要だと思うのですが、審議の内容は「議会報」には基本的に書かれていません。議会では、一般質問以上に、議案の審議の方が重要度が高いと思います。
 予算の場合、編成権→予算案の提出権は議会にはなく、村長のみにあります。しかし、村長ができるのはあくまで編成・提出(提案)までです。予算の決定は議会がします。
 予算が、村長が提案した原案の通りに可決されたという場合でも、予算の審議の中で、予算が財政的裏付けを与える村の施策についての考えがかなり変わってくることもありえます。逆にいえば、そうでなければ、議会は村長案にOKを出すだけの機関に堕してしまいます。
 ですから、予算の審議内容はかなり詳しく、そのポイントが村民のみなさんに報告される必要があります。
 そこで問題になってくるのが、「議会報」が今回の場合でいえば6頁しかないこと、そして編集実務にあたる事務局の職員が1名しかいないということです。
 6頁しかないのは、「議会報」に独自の発行体制がなく、「広報さかえ」に織り込む形での発行になっているためです。「議会報」独自の予算はなく、役場(行政)が発行する広報の中の頁を分けてもらっているのです。行政と議会は本来、議会が行政をチェックするという緊張関係にあるものですが、「議会報」をめぐってはその議会が行政にぶら下がっている形になってしまっているのです。これはおかしなことです。
 同様の問題は、議会事務局の体制の手薄さにも現れています。先に議会事務局は2名体制であると書きましたが、正職員の配置は1名のみです。実務担当者の身分は臨時職員です。
 そこで、村予算の中の「議会費」というものに目を向けてみることが必要になってきます。
 「栄村一般会計予算」を見ると、歳出の冒頭に出てくるのは「議会費」です。その後に、総務費、民生費、…と行政の各部門の歳出予算が続きます。
 「議会費」が歳出の冒頭に出てくるのは単に便宜的なことではないと私は思います。憲法と地方自治法で明記された地方自治に関する基本理念に照らして、議会の存在に重要な意味を認めているからこそ、「議会費」が歳出の1番目に出てくるのです。
 しかし、「議会費」の実態を見ると、本当に議会の重要性が予算に反映されているのか、「?」(疑問符)をつけざるをえません。
 今年度予算の場合、一般会計総額38億8500万円に対して、「議会費」は5,392万3千円です。なんと予算全体の1.4%弱にすぎません。
 そもそも栄村の財政規模が小さく、厳しいものであることはあきらかですが、それにしてもあまりに少ないと言わざるをえません。
 正直に言いますと、私自身、自らが議員として議会に身を置くまで、「議会費」のことを真剣に考えたことがありませんでした。しかし、議会に身を置いて、まともな議会活動をやろうとすると、「議会報」一つをとっても、「予算の壁」にぶつからざるをえません。
 世の中では、政務活動費をめぐる地方議会議員のデタラメさなどが大きなニュースになり、また、財政危機の打開をめぐっては、「身を切る改革を」と言って、議員定数や議員報酬の削減が真っ先にクローズアップされます。
 議員・議会の方に変わらなければならない問題が多々あることは事実ですが、だからといって、「議会費」が現状のままであっていいとはけっして言えません。
 「世の常識」に反することを書いているという自覚ははっきりありますが、村民のみなさんにも是非、「議会費」の現状について考えていただきたいと思います。

 

 

「議員活動報告」で書く内容について
 7月6日の議会全員協議会の後、議長、副議長から私の『議員活動報告』について、「フラットな記述を心がけてほしい」という、「注意」あるいは「注文」を受けました。
 簡単に言えば、「あまり自分の考えを出さずに書いてほしい」ということです。
 私は、「自分の考えを書かないわけにはいきません。その内容の是非については、有権者である村民にみなさんに選挙で審判していただきます」とお答えしました。
 なお、私の『議員活動報告』の内容に異議を唱えた方がおられることが背景にあったようですが、それはどうも現議員や元議員の方のようです。非常に残念です。異議があれば私に対して直接にモノ申して欲しいと思いました。きちんと連絡先も明記しているのですから。

 この問題は、じつは相当に根本的かつ本質的な問題だと私は思います。すなわち、村民の誰もが、さまざまな機会・場で自分の考えを自由に言える空気が、栄村には不足しているということに通じることなのではないかと思うのです。
 平素、個人的な会話では、かなり率直なことを言われる人でも、何らかの会合の場になるとあまり発言されないということがよくあります。それは、単にその人自身の問題ということにとどまらない問題があることを示していると思います。勇気をもって発言した場合、後から色んな圧力がかかってきたという事例もしばしば耳にします。
 たしかに率直な発言をすると、「無風だったところにさざ波が立つ」ということがありえます。そこで、「波を立てるな」となるわけです。しかし、「無風」というのは表面上のことにすぎないのではないでしょうか。本当は水面下では波が立っているのに、それを懸命に隠しているだけということです。
 いい村づくりを進めるには議論が必要です。そして、本気で議論をすると、波が立ちます。でも、それは村づくりに必要な波。必要な波は立て、意見をぶつけ合った方がスッキリし、村民同士の団結も固まると思います。
幸い、「議員活動報告が楽しみだよ」と言って下さる村民が多くおられます。その応援を支えに頑張っていきます。いろんなご意見をお聞かせ下さい。よろしくお願いいたします。


6月村議会定例会一般質問の元原稿

 6月20日、栄村議会6月定例会で初めて一般質問を行ないました。

 私は、「村長の不意を衝く」ような質問は意図していませんでしたので、質問原稿を事前に届け、充分なる答弁を求めました。

 しかし、質問に先立って、議長から「長すぎる。短くするように」と言われ、残念ながら、かなり短くせざるをえませんでした。実際の質疑内容は「松尾まことの議員活動報告」等で紹介・報告しますが、私の質問趣旨をみなさまに充分にご理解いただくには、「資料」として、質問の元原稿をお示しするほうがいいと考え、以下に、全文を掲載します。

 

 

一般質問冒頭発言

 

 5番、松尾真です。
 本日、一般質問を予定されている議員さんにはあらかじめお断り申し上げてありますが、質問がいささか長くなります。無駄な発言はなくし、必要な内容に絞って質問しますので、議長におかれましても、ご配慮いただけますよう、お願い申し上げます。

 

 さて、栄村に移り住んで今年で10年目になりますが、そのプロセスで3回の村長選挙を見てきました。
 1回目、2008年の村長選では「高橋彦芳村政の継承」をできるどうかの危機感が目立ちました。2012年は「無投票」となり、選択の機会がないことへの不満の声が多く聞こえました。そして、今回、3名の立候補があり、村は活気づきました。
 そして、その活気は村長選後においても、ある意味では変わっていません。
 1つには、「何か村が変わるのでは」という期待感があります。同時に、「私は森川さんに1票を入れた」と明言される村民からも、森川さんの村長就任後の村内の動きをめぐって、「ちょっと違うんじゃないの? 不安だな」という声が聞こえてきます。

 期待であれ、不安であれ、村民の村政に対する関心が高まることは基本的に望ましいことです。
 それだけに、森川村長には、村民の多くが理解できる、そして納得できる村政の運営が求められるわけです。

 

 さて、私は、個々の施策についてもお尋ねすることは当然のことですが、なによりもまず森川村長が進められようとしている諸施策の土台にある考えについてお尋ねし、村の進む基本的方向について議論を深めたいと考えます。
 森川村長は、公約、あるいは就任式の際に職員にお配りになった文書で、「定住及び人口対策、雇用対策」を柱の中軸として、押し出されています。また、それと密接に絡むものとして観光をめぐる問題について多くの発言をされ、施策も矢継ぎ早に実施に移されようとしています。さらに、定住及び人口対策、雇用対策、観光との関係で、補助金を獲得することの重要性を強調されており、そのために「太いパイプ」の必要性を前面に押し出されています。
 そこで、私は、第1に、「栄村の人口及び『人口ビジョン』について」、第2に、「補助金、『太いパイプ』について」、第3に、「栄村の観光振興の具体的目標について」、の3点について質問いたします。


質問1:栄村の人口及び「人口ビジョン」について

 

 質問事項の1、栄村の人口及び「人口ビジョン」についてです。

 森川村長は、5月26日の全員協議会において、「25年後(平成52年、2040年)に人口1,400人を確保する、そのために毎年5組の移住者の呼び込みを実現することは、現状では無理」という認識を示され、この問題について設置予定の特命対策課において「重点立案する」旨、述べられました。そういう認識で間違いありませんね。ご確認をお願いします。

 

 この「25年後に人口1,400人、毎年5組の移住者確保」というのは、村が昨年11月に策定した「人口ビジョン」をふまえたものだと思われます。そこで、人口問題及び「人口ビジョン」についての私の基本的な考え方を述べ、しかる後に、3点について村長に質問したいと思います。

 栄村の人口減少は誰の目にもあきらかであり、「このままでは栄村は消えてしまうのでは」という危機感を吐露する村民が多いことも事実です。私もじつに深刻かつ重大な問題だと考えます。また、栄村のみならず、日本全体が人口減少時代に入りました。
 国は平成72年(2060年)に人口1億人を維持するとする「まち・しごと・ひと創生長期ビジョン」並びに「まち・しごと・ひと創生長期戦略」を策定し、すべての都道府県と市町村にも「人口ビジョン」並びに「総合戦略」を平成27年度中に策定することを求めました。栄村の「人口ビジョン」及び「総合戦略」もその一環として策定されたわけであります。

 ところで、国の「長期ビジョン」を見ますと、「人口減少による消費・経済力の低下は、日本の経済社会に対して大きな重荷となる」としています。いささかマクロ経済的な観点、経済成長の視点に偏った人口問題への接近であると私は思います。
 人口の問題と言えば数字が前面に出てくることになりますが、人口というのは、人びとの日々の人間的な営みの結果として自ずと決まってくるものであり、本来は国策として国家が介在・介入すべき性質のものではありません。歴史を振り返ると、国が積極的に人口政策にのり出したのは戦中期の「産めよ、殖やせよ」の時代に限られています。
 人口政策を考えることそのものまで否定しようとは思いませんが、国家の都合で人口政策を考えることはあってはならず、あくまでも人びとが暮らしやすい社会をどう実現していくかという根本をおろそか、曖昧にすることがあってはなりません。

 このことを栄村に即して言うと、栄村が栄村の村民にとって暮らしやすい村である(あり続ける)ためには何が必要かという視点で、栄村の人口の現状と将来ビジョンを考える必要があるということです。

 以上、人口問題についての基本的な考え方ですが、それをふまえて、栄村の「人口ビジョン」を検討してみます。


 栄村「人口ビジョン」は、「第1章 栄村の人口の現状分析」では、「(2)地区別の人口推移」で集落毎の統計データを示していますが、「第2章 人口の推計」及び「第3章 目指すべき人口の将来展望」では、一つひとつの集落についての検討はまったくしていません。
 そして、国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の推計方法をそのまま使って、栄村人口の将来についての推計を行っています。その方法はホーコート要因法と呼ばれるものです。すなわち、基準年の人口を出発点として、これに仮定された生残率、出生率、人口移動率を適用して、5年刻みで将来人口を計算するというものです。
 このホーコート要因法に対しては、「人口が数千人レベルの地域では、求められた生残率、出生率ならびに純移動率は、統計上の誤差が大きく、そのためさまざまな補正作業が必要」という批判があります。そして、コーホート要因法に代わってコーホート変化率法というものが推奨されています。現に島根県中山間地域研究センターでは、このコーホート変化率法を使って「ワンシート人口分析&予測プログラム」というものを作成、中山間地域の地域現場、市町村役場で活用され、定住の拡大などの成功事例を数多く生み出しています。
 私は、「栄村の人口」というふうに一括りにするのではなく、集落や元小学校区(たとえば、北野校区、長瀬校区、豊栄校区)を基本単位として、人口の現状分析と将来予測、そしてビジョン作りをおこなうべきだと考えます。

 ここまでについて森川村長のご意見がありましたら、是非、お聞かせいただきたいと思います。

 

さて、以上をふまえて、具体的な質問事項に入ります。

 

(1) 人口の現状及び将来推計の方法として「人口ビジョン」(平成27年11月策定)の視点・方法は妥当か。

 

 ここまでの発言の中で、「視点・方法は妥当か」ということの総論については述べましたので、もう少し具体的にふみこんでお尋ねします。
 人口が減り、少子化も進む、あるいは若者が村外に転出することで、むらの暮らし、集落の暮らしが困難になるのは、具体的にどういうことをめぐってでしょうか。
 水路の維持・管理、とりわけ年2〜3回の水路普請が極度に困難になります。いや、すでに現状において、著しく困難化しています。一つの事例を挙げれば、平滝集落の野々海水路普請はたいへんな困難に直面しています。
 今春5月15日の普請の場合は上倉和美議員さんのお世話で首都圏の人が応援に入って下さり、なんとか無事終えられたようです。昨秋11月1日の普請では、村でのアクティビティというものを希望された方々を私がお世話して、平滝集落と結びつけ、平滝の人たちからたいへん感謝していただくとともに、東京から来られた方々からは「非常に楽しい活動をさせていただいた」と、いたく感激された旨の報告をいただきました。。
 水路普請にはかなりの人手が必要です。
 国が進める圃場の大規模集約によって耕作の担い手確保の問題は緩和される可能性が無くもないと言えるかもしれませんが、圃場の大規模集約では水路普請の困難は打開できません。いや、全国の事例を見ると、大規模集約によって普請に関わる人が減り、逆に水路普請の困難性が増しているという事例がかなり多くあります。
 水路普請は、単に水田稲作の用水の確保にとどまる問題ではありません。「里の人が山に入り、間伐をする、薪炭をつくる」という山仕事が廃れて久しいですが、水路普請という形で里の人が山に入り、一定の手入れをする。その結果、山が守られ、治水環境も維持されているという面が少なからずあります。逆にいえば、水路普請ができなくなれば、山が荒廃し、その荒廃はいずれ人が暮らす集落にまで及んできます。

 栄村の人口ビジョンを考える場合、こういう具体的な事柄を検討しないと、将来像は描けません。
 平滝集落のケースで言えば、現状において、普請の維持におそらく10人程度の新たな人手を必要としています。先に話した事例に見られるように、その多くは地域外からの支援でまかなうことができると思います。しかし、そうした支援体制を持続的に確保していくためには、コーディネーター、企画立案から広報、募集、当日の運営等々を行なう人材として、少なくとも1組の新たな定住者が欲しいところだと考えます。
 「人口ビジョン」では毎年5組(少なくとも10人)の移住者を確保したいとしていますが、栄村全体ではその数を確保できたとしても、平滝には一組も入らないということになれば、平滝集落の困難は打開されません。逆に、平滝集落に移住者が集中すれば他の集落が困ります。

 

 ここまで平滝集落を事例に議論してきましたが、要はこういう検討を一つひとつの集落、あるいは旧校区について行う必要があると私は思います。念のために申し上げれば、私は昨年11月策定の「人口ビジョン」を単純に否定しているのではなく、あれはまだ作業の初期段階にすぎず、もっと栄村の現状にふさわしく検討を深める作業が必要だと言いたいのです。
 村長はどのようにお考えになるでしょうか。

 

 参考までに申し上げれば、島根県中山間地域研究センターは、お願いをすれば、先ほど申し上げた「ワンシート人口分析&予測プログラム」を使ったシミュレーションをお手伝い下さるそうです。
 また、以前に栄村を訪れ、かたくりホールで講演をしていただくとともに、極野集落で「T型集落点検」という作業を集落のみなさんと共に行って下さった熊本大学の徳野貞雄氏は今でも全国各地で「T型集落点検」を行なっておられます。また、熊本県多良木町町の槻木という宮崎県との境にある、住人全員が65歳以上という山間地区の将来像についての調査・検討を町長から依頼され、3通りのシミュレーションを行なって、地区の集団移転は膨大な行政コストを要する、自然消滅も消滅までの行政コストは多大である、30歳代の家族1世帯の福祉支援員としての移住を実現すれば、集落は現住世代が天寿を全うするまで存続可能で、コストも最小限であるという判断を示されました。町はこの提言をうけとめ、福岡県から福祉支援員の30歳代1世帯を迎え入れ、その世帯のお子さんのために小学校も復活させるということにまでなっています。
 村長は、こういう島根県中山間地域研究センターや徳野貞雄氏のような中山間地域の人口対策、移住者確保の問題等に詳しい方々の知恵を栄村に導入するようなお考えはあるでしょうか。

 


(2) 栄村の若年人口の増加に求められている課題について。

 2つ目の小項目に移ります。

 「人口ビジョン」並びに「総合戦略」の策定にあたっては、村民アンケート「定住意向や人口減少問題等に関する意識調査」(調査対象590人、回収318人・回収率53.9%)と、「若い世代のみなさんへのアンケート」(調査対象高校生世代46人、回収20人・回収率43.5%)が行われました。
 とくに若い世代に対象を絞ったアンケートの実施は、「栄村の若年人口の増加に求められている課題について」考えるうえで、貴重な試みだと言えます。
 しかし、残念ながら、アンケート用紙の配布、回答は郵送による返送という方法であったため、まず回収率が43.5%にとどまりました。
 さらに、「自由記述欄」はあるものの、アンケート調査及びその分析が基本的に統計的処理にとどまっているため、「人口ビジョン」に記された分析結果は、若い世代の思いがあまり突っ込んでは伝わってこない結果にとどまっていると私は思いました。
一つの事例を挙げます。
 「人口ビジョン」10頁、「Ъ禺圓砲茲覬病爾悗猟蟒三娶」においては、「栄村に定住したくないと回答した若者5人にその理由を聞いた」として、「『買い物などが不便だから (60%)』、『働きたい会社がないから』(60%)」などの数字が挙げられ、「図表16 栄村に定住したくない理由」という棒グラフが掲げられています。
 回答者は5人ですから、「60%」というのは3人を意味しています。若い世代対象のアンケートを送付した46人全体からすれば、わずか6.5%にすぎません。1桁違います。しかし、こういう図表が作成・公表されれば、「60%」という数字が独り歩きを始めます。
 また、回収された20人の中に「ずっと(栄村に)住みたい」と答えたのは0%だったと書かれています。
 しかし、この若い世代アンケートの対象にあきらかに含まれる年齢の人ですが、学業の関係で現在は村外に下宿しているものの、高校で学んだことを活かして栄村で暮らしたいという意思をさまざまなところで発言している若者が現に存在しています。この若者はこのアンケートに答えられなかったのかもしれません。また、調査時は高校生世代に該当しなかったものの、現に村で頑張っている若者が少なからずいます。しかし、そういう若者の存在はクローズアップされない調査(結果)にとどまっています。

 私が言いたいことは、わずか46名という調査対象に対して、なぜ郵送方式のアンケートにとどめ、個別面接調査を行わないのか、ということです。
 いまからでも遅くありません。是非、面接調査を行なってほしいと思います。高校生世代に限らず、もう少し対象を20歳代に拡大しても、そんなにべらぼうな人数にはなりません。しかも、その場合、役場職員が調査に当たることはあまり妥当ではないと考えます。その種の面接調査に求められる手法などについて学び、経験を積んだ人にお願いするのが妥当だと思われます。もちろん、一定の経費を要しますが、村の将来を考えれば、けっして高いものではないと思います。
 なお、この種の面接調査はじっくり行なう必要があり、半年から1年くらいをかけることが必要になるかもしれませんが、それだけの価値があると思います。
 森川村長は「目に見える成果を一刻も早く」という思いを持っておられるかもしれません。だとすれば、私の提案はきわめてまどろっこしいものに映るかもしれませんが、一考していただきたいと思います。いかがでしょうか。

 


(3) 栄村で「仕事を創り出す」とは、どういうことを意味するか。

 人口問題に関する質問の3つ目の小項目に移ります。
 栄村の人口状況の改善には、やはり〈村で暮らしていける仕事〉が必要です。
 森川村長は「公約」において、2つのことを言っておられます。
 1つは、「新規起業促進できるよう保証等がなくても利用できる支援(補助)(融資)制度を創設」です。2つは、「青年層の活気ある村づくりのため、青年要望事業を毎年度『夢青年1事業』として取り入れる」です。
 いずれも詳細はわかりませんが、その実現は基本的に望ましいものなのではないかと思います。
 そのうえで、「新規起業支援の要請」や「青年要望」を待つだけでなく、村がもっと積極的な方向性、ビジョンを研究し、打ち出すことが必要だと、私は考えます。

 

 そこで、ちょっと「総合戦略」に目を向けてみます。
 「総合戦略」16頁に「図表18 栄村総合戦略 体系図」というものがあります。原案をプロがお作りになっただけに如才ない、気の利いたことが書かれています。
 「<基本目標1>やりたい仕事ができる村づくり」の「(3)地域資源を活用した新たな雇用の創出対策」の小項目に「地域の自然・歴史・文化を取り入れた産業を掘り起こします」とあります。
 また、「<基本目標2>『若衆』や『女衆』が集まる村づくり」の「(2)交流人口対策」の小項目の1つに「地域資源を十分活用して観光施策に反映させます」とあります。
 さらに、「<基本目標4>いきいきと暮らせる村づくり」の「(3)地域文化・集落支援対策」の小項目の1つに「『村民全員が栄村博士である』という村を目指します」とあります。

 いずれも、これだけを取り出せば、村づくりの指針として百点満点と言っても過言ではありません。
 しかし、いまのところ、こういう「総合戦略」の内容に対応する施策の展開は見当たりません。策定が本年3月となっていますから、無理のないことかと思いますが、そもそも、「総合戦略」にこういうことが書かれていると知っている村民、いや役場職員はいったい何人おられるでしょうか。

 このままでは「絵に描いた餅」になってしまいます。
 私はこれまで、こういうことの繰り返しだったのではないかと思っています。3億円もの事業費が投じられた「生涯現役事業」。昨年9月で補助金が終わると、途端に動きが止まり、プロジェクトが消えていきました。その典型が「笑顔プロジェクト」と呼ばれるものです。「世界初のプロジェクト」なんて売り出していましたが、いまは見る影もありません。昨年10月第1週を最後に更新が行われていません。
 「総合戦略検討会議」ではKJ法によるワークショップがさも新しい試みであるかのように宣伝されましたが、同じことは「生涯現役事業」でも行われました。しかし、その先へとは進まないのです。

 

 そこで、ちょっと視線を変えて、いま、現に村で頑張っている若者の事例を取り上げてみたいと思います。
 信州アウトドアプロジェクト、略称SOUP(スープ)という若者が事業主のNPO法人があります。事務所はトマト苑にあります。議員のみなさんは、この団体にトマト苑の一室を事務所として貸し出すことに議会で疑問が出されたことをご記憶かと思います。
栄村村内でも、「むら暮らし体験」や「森のようちえん」など、さまざまな企画を行ない、また、村外から受注した野外教育プログラムを、栄村村内をフィールドとして活用して実施するなどもされています。
 このSOUPのメンバー4人全員が若者移住者です。一人は村で結婚し、お子さんも二人もうけている人。また、もう一人は、村外居住時代からお付き合いのあった人と結婚され、結婚相手も村に移住し、新たな世帯を設けられています。栄村にとって非常に画期的なことです。
 さらに、SOUP主催の「むら暮らし体験」で初めて栄村を訪れた女性が、その後、婚活イベントのラフティングでの出会いを契機として、村の青年と交際を始められ、昨年めでたくゴールイン。今では直売所かたくりに自分がつくった野菜を出荷されるまでになり、さらに近くおめでたの予定です。

 このSOUPをめぐって紹介した内容は、村が本腰を入れて取り上げ、広報すれば、テレビの特番になる、雑誌で特集されるようなレベルの凄い話です。

 しかし、SOUPの事業経営は現在のところ、栄村村内で実施するプログラムだけでは成り立っていません。国の補助金も活用されていますが、いちばん大きな収入源はいわば「出稼ぎ」です。他所のプログラムの助っ人として出かけ、稼ぐのです。アウトドア関係の業界ではよく見られることではあるようですが、せっかく4人もの若者が村に移住し、定住してくれているのに、外に稼ぎに出かけなければならないのは非常に残念です。

 他方、いま、日本社会では野外教育プログラム、アウトドアのプログラムへの需要がどんどん増大しています。その一端は、震災前・後の何年にもわたって、栄村で実施された東京の多摩・島しょ地区雪国体験プログラムの人気ぶりに見られます。
各自治体の教育委員会や、民間の教育関係事業者などが野外教育プログラム、体験事業に適した候補地を探し求めています。

 

 そこで提案とお尋ねです。
 SOUPの取り組み、実績等を栄村の公式ホームページで大々的に取り上げていただけないでしょうか。これこそは、村長が掲げている「夢青年1事業」の先駆的事業と評価できるのではないでしょうか。
 しかも、村ホームページで取り上げる場合、その内容は基本的にSOUPご自身に編集・制作していただくのが望ましいと思います。
 栄村の最高の宣伝になり、SOUPの事業は発展し、村の若者の新規雇用の創出や若者の移住にもつながっていくと思います。
 しかし、私が感じるには、役場はこのように特定の事業者やグループ・個人を役場のホームページで紹介することにきわめて消極的あるいは否定的ですらあります。理由はどうも特定のものを取り上げるのは「公平性に欠ける」という考えにあるように思います。しかし、先進的な地域はそんなことを恐れていません。じつに大胆かつ積極的な取り組みをされています。島根県の離島の町、海士町などはその典型でしょう。

 ここでは具体的事例として、SOUPのことしか触れる時間的余裕がありませんが、SOUPを事例として提案したような取り組みを広げていくことこそ、「総合戦略」に書かれたことを「絵に描いた餅」に終わらせず、村の最重要課題である「仕事づくり」、「雇用の創出」の突破口を開くことになると私は確信します。
 森川村長のお考えをお尋ねする次第です。

 

 


質問2:補助金、「太いパイプ」について

 

 質問事項の2.補助金、「太いパイプ」についてです。

 森川村長は、選挙過程でも、村長就任後も、補助金獲得の重要性を繰り返し強調されています。所信表明における特命対策課の新設理由の説明においても、詰まるところ、補助金の開拓がきわめて重要な職務内容であるとされています。

 

(1) いま、栄村の振興にとって必要な補助金とは、どのようなものか。

 

 そこで、まず第1に、村長が「補助金が必要だ」と強調される背景にある村財政についての基本認識をお伺いします。
 村の財政規模は、2011年(平成23年)の震災以降、復旧工事関係、復興事業関係で非常に大きく膨らみましたが、復旧等の進展に伴い、復旧・復興関係の交付金・補助金は次第に減り、本年度の村財政は一般会計当初予算規模で38億8,500万円にまで縮小しています。復旧等が進展したのですから、この縮小はある意味では当然のことと言えます。
 他方、森川村長は、震災以前の栄村財政について、高橋彦芳村政の下で、国からの補助金の獲得額がきわめて少なく、緊縮財政路線がとられ、財政規模が小さすぎたという認識をお持ちだと聞いています。この点、私の認識が誤っていれば、ご指摘ください。
以上のことをふまえて、森川村長の村財政についての基本認識をお聞かせください。

 

 ところで、補助金等の獲得額、村の財政規模は、それ自体が目的ではなく、村民の暮らしが暮らしよいものとなるようにするという観点から検討されるべきものです。
 では、いま、栄村は、どういう分野・種類の補助金の獲得、そして財政規模の拡大を必要としているのでしょうか。これが第2点です。
 たしかに、森川村長は「定住と人口対策、雇用対策、新エネルギー対策及び空き家対策等」と述べておられますが、まだ非常に抽象的で、具体像が浮かび上がってきません。「具体的なことを検討するためにこそ特命対策課を設けるのだ」ということかもしれませんが、現段階の村長所信表明の抽象的レベルではよほど優秀な人材が特命対策課員に就いたとしても、相当に困るのではないかと危惧します。
 そこで、もう少し踏み込んでお尋ねします。
 村民に対する日常のいわゆる行政サービスをよりよくするための経費等は地方交付税交付金で手当てされるのが基本であり、いわゆる補助金の対象となるものではありません。補助金はなんらかのプロジェクト的な事業に関わるものとなるのではないでしょうか。だとすれば、どういう事業分野、あるいはプロジェクトを念頭においておられるのでしょうか。
 ところで、国の各種補助金あるいは交付金の現状を見れば、自治体が最も創造性と自由度をもって使えるものは地方創生に関わる交付金なのではないかと思われます。
 しかし、自治体側が「これは創造性のある事業」だといくら主観的に思ったとしても、国が設定している「支援対象」の要件ないし仕組みを備えていなければ、交付金は得られません。
 ちなみに、国が求める「先駆性」要件の第4の項目には「政策間連携」というものがあります。森川村長が所信表明等で述べられていることと関係づけて言えば、「…蟒撒擇喊邑対策に関する事業、雇用対策に関する事業、新エネルギー対策に関する事業、ざき家対策に関する事業」の 銑い慮帖垢紡个垢觚鯢婉發牢待し難く、それらの連携性が求められるわけです。

 森川さんが村長選出馬表明から早や5ヶ月、村長当選からでも約2ヶ月、これら4分野について村長ご自身がもう一歩踏み込んだ検討をされて然るべき時期を迎えているのではないでしょうか。

 

 

(2) 栄村が必要とする補助金を確保するうえで、ネックとなっている要因はいかなるものか。

 つぎに、第2の小項目に移ります。
 森川村長は、選挙戦において、「太いパイプ」の必要性を強く主張され、また、「私には『太いパイプ』がある。私しか出来ない」とも強調されました。
 そこには、現在の栄村、栄村役場には、補助金等を獲得してくる能力が不足している、あるいは「太いパイプ」がないという認識があるのだと思います。いかがでしょうか。

 

 私は、補助金に対して地域おこし事業関係者等の間でかなり広く批判があることを承知しています。すなわち、「補助金は補助金依存体質を生み出し、補助金で始まった新規事業等は補助金がなくなると停滞ないし消滅する。補助金は補助金に絡むコンサルティング業者を潤すのみで、『地方創生』が言う地域の活性化にはつながらない」という批判です。私自身が国の補助金事業に関わった経験からも、そのような批判には一理あると認識しています。
 そのことをふまえたうえで、しかし、やはりある種の補助金は必要だという議論の土俵に上がって、私の考えを述べ、村長の考えをお尋ねします。


 第1点は、補助金を得られるかどうかを決する第一の要因は、補助金自体にどれだけ詳しいかではなく、村の復興や振興について、どれだけの企画力があるのかだと思いますが、いかがでしょうか。また、私の指摘が正しいとすれば、企画力の不足は何に起因しているのか、村長の認識をお聞かせください。

 

 第2点は、補助金そのものについてどれだけ精通しているかをめぐる問題です。
 国や県は各種の補助金等についてホームページ等で告知をしています。役場職員がそういうものをよく調べていないという問題はたしかにあるのかと思います。そのうえで、栄村は震災復旧・復興に関わる各種の補助金を得てきました。その過程で、国や県の各省・各部局の担当者とのやりとりがあったはずです。そして、連絡関係が緊密になると、国や県の担当者は自らの予算枠の消化のためにも補助金等を活用する可能性のある自治体担当者に積極的に情報を提供してくるようになるはずです。さらには、公開情報では分からない詳細な情報や、正式発表前の情報すら提供してくるはずです。私の限られた経験からは、そのようなことが言えます。
私は、こういう国や県の実務担当者との関係こそが、いい悪いは別として、じつは本当の意味での「太いパイプ」なのではないかと思います。
 栄村役場には、そういう経験や国・県との関係の蓄積はないのでしょうか。
 村長ご自身の役場職員時代の経験、さらに村長就任後の役場職員からの各種ヒアリングの結果をふまえて、お答えください。

 

 

(3) 栄村が必要とする補助金の確保に求められる人材とは、どういう資質・能力、経験を有するものか。

 

 最後に、第3の小項目です。
 この補助金の獲得をめぐって、村長は特命対策課の設置を提案され、その特命対策課に役場職員3名に加えて、嘱託職員数名の公募を打ち出されています。17日の議案審議においても少し質疑を行わせていただきましたが、さらに突っ込んでお伺いします。

 

 ここで、ひとつ残念なことを確認せざるをえません。本議会初日の17日、国が本年度予算で1千億円の予算を組んだ「地方創生推進交付金」の申請、並びに「地方創生加速化交付金」の2次申請が締め切られました。栄村からの申請はなかったと報道されています。広域申請で飯山市や津南町が中心になったものはあるのかもしれませんが、栄村独自の申請はなかったということです。その報道に間違いはないでしょうか。

 さて、栄村独自の申請がなかったことが事実だとすれば、それは何故でしょうか。
 森川村長は、「地方創生推進交付金」ならびに「地方創生加速化交付金」2次の申請締切をご承知であり、なんらかの検討と努力をされたが、時間的に間に合わなかったということでしょうか。
 地方創生に関わる交付金の申請が容易なものではないことは私も承知しています。
 「先駆性」に求められる7ないし6の要件のクリア、あるいは「事業の仕組み」の基本構想を描く、それには相当の知恵、専門知識、経験が必要となります。
 やはり「地方創生」との関係で求められた「人口ビジョン」および「総合戦略」の策定にあたってはシンクタンクの1つと言ってよいであろう長野経済研究所の参加を求められました。私はこの種のシンクタンクへの依存は望ましくないと考えますが、現在の栄村、そして栄村の行政には独自で「地方創生」に関わる施策体系を考案していく力が不足しているのだろうと思います。
 そこで、森川村長は「特命対策課」の設置と嘱託職員の募集を打ち出されているのだと捉えるのですが、私は「募集要項」を見る時、問題点、不充分性があるのではないかと見ています。
 「募集要項」では、「定住及び人口対策に関する事業」等の事業を並べられ、応募者にはそのいずれか1つの項目について「自身が思い描く構想」を800字以内で書き、提出することを求められています。
 たしかに夢溢れる村民の思いを掬い上げることは大事です。しかし、それだけであれば、事業企画アイディアの募集をすれば充分です。
 「特命対策課」に求められるのは、交付金・補助金の申請に要求されるレベルの事業計画の立案に携われるレベルの能力なのではないでしょうか。そうなれば、村外にも人材を求める必要があるでしょう。ただし、ただ時々村に来るだけのコンサルはだめです。
村長の考えをお聞かせください。

 

 なお、最後に一言申し上げます。
 「特命対策課」の嘱託職員は村長直々に選考されるものだと認識しますが、間違いございませんね。だとすれば、行政職員の一般採用とは異なり、政治任用職の色がきわめて濃い人事となります。私は政治任用自体を悪いことだとは申しません。
 しかし、いま、村内ではこの「特命対策課」嘱託職員の採用人事、さらには副村長公募のゆくえが大きな話題となっています。それは期待感というよりは、むしろ不安感と言う方が的確だと思われる世論動向です。
 言いにくいことを申し上げますが、村民の不安感は「政治的つながり・人脈での採用があるのではないか」というものです。自治体の行政や議会をめぐる不祥事が相次いでいる昨今、村民がそういう不安感を抱くのにも一理あるのではないでしょうか。
 私は、村長選過程をつうじて「村政がいい方向に変わるのではないか」という期待感が高まった今だからこそ、村長が公明正大なる人事を行なわれ、村民の不安感を払拭されることを強く願うものであります。
 村長のご決意の表明を求める次第です。

 

 


質問3:栄村の観光振興の具体的目標について

 

 栄村の復興、振興にとって観光が重要な位置を占めることは、私自身、具体的な提案も含めて強調してきたところです。森川村長が観光振興に積極的に取り組もうとされていることは当然のことであると受けとめています。
 しかし、観光振興をめぐって、いわば「秋山郷一本やり」とでもいうべき方向性を打ち出されていることには強い違和感を覚えます。
 栄村の観光振興は栄村村民全体の盛り上がりの中でこそ実現されるものです。そして、秋山郷に勝るとも劣らない観光資源が村内各所に存在します。なぜ、「秋山郷一本やり」なのか? 強い疑問を感じます。奇しくも、5月下旬にスタートした栄村振興公社の新理事会は構成メンバー5名全員が秋山郷在住者。多くの村民が疑問を抱いています。
 もちろん、秋山郷の観光地としての潜在的魅力は非常に高いです。私自身、とくに昨年秋の紅葉シーズン、多い週には1週間に3〜4日の頻度で秋山郷巡り、写真撮影、情報発信をしてきました。また、秋山郷への誘客を促進し、観光客のみなさんの満足度を上げるための改善策について、秋山郷観光関係者と議論し、多くのことを提案してきました。森川村長が公約や所信表明で打ち出されている施策の中には、そうした秋山郷観光関係者と私の間で議論してきたことと重なるものも多く、森川村長の秋山郷観光施策の考案の背景には特定のブレーンがおられるのかなあという思いが浮かんでくるということもあります。
 また、商工観光課の秋山支所内への移設という施策については、あまりに性急すぎる判断であり、かつ、その有効性に疑問を感じます。
 そこで、観光振興をめぐって、いくつかの点について質問します。

 

(1) 「観光振興」と言うが、「栄村の観光」に活かせる資源として、どのような事柄を想定しているのか。

 

 観光はいま、日本全体でも成長産業として位置づけられているものです。その意味では、観光振興への積極的な取り組みは、「時代の流れに乗り遅れない」ようにするための懸命の努力ともいえます。森川村長が強調される補助金の獲得にとっても最重要の分野だとも言えるでしょう。
 しかし、「時代の流れに乗り遅れない」というだけのスタンスであるとすれば、そういう近視眼的な姿勢は逆に栄村の観光振興にとってはマイナスの結果をもたらす恐れすらあります。
 観光振興にとって最も重要なことは、その地域の魅力を明確に発信するコンセプトを打ち出すことです。

 長野県は観光立県を打ち出し、観光振興に力を注いでいます。その柱の1つとして、「山岳高原を活かした世界水準の滞在型観光地づくり」を打ち出しています。そして、県の重点支援エリアとして、木曽エリア、大町市・白馬村・小谷村エリア、信越9市町村エリア(信越自然郷)の3つを選んでいます。
 重点支援エリアとする理由において、栄村を含む信越9市町村は、「自然と共生して暮らしを育んできた、日本の原風景ともいえる里山文化が残された地域として、9市町村にまたがる広大な文化圏を形成しています」と書かれています。
 そして、地元市町村が真っ先に行うべき取組として、「世界の観光市場へ訴求することを意識して、エリアのコンセプトを精査する」ことを求めています。もう少し詳しく言えば、「9市町村が連携して『信越自然郷』というエリアコンセプトを固めていますが、今後はこのコンセプトをより精査し、洗練させることが求められています」としています。
 この長野県の構想と関係のないところで栄村の観光振興を考えても、おそらくは県の理解・支援も得られないでしょう。
 ところが、「信越自然郷」という言葉と、飯山市観光局主導で作成されたポスター等は栄村村内でも見られますが、村民全体への周知度は低いと言わざるをえません。そして、県の観光構想が求めている「コンセプトの精査、洗練」に栄村が積極的に取り組んでいる様子はほとんど窺われません。
 なお、同様のことは津南町と栄村にまたがる苗場山麓ジオパークをめぐっても言えます。苗場山麓ジオパークが日本ジオパーク委員会からジオパークとして認定されて以降、前村長は口を開けば、「苗場山麓ジオパークが認定された。観光振興が期待される」とのみ言っておられました。しかし、17日の本会議で話しましたように、「崩落地形に水が溜まったもの」という、野々海池築堤の苦闘と歴史をまったく無視した、誤った内容の看板が野々海池に設置されるなど、気恥ずかしくなるような現状です。
 いったい、森川村長は、栄村のどういったものが観光資源となりうると考え、栄村の観光振興の方向性はいかなるものだと考えておられるのでしょうか。県が求めている“魅力ある観光地域としてのコンセプト”をどのように考えておられるのか、ご提示ください。

 

 さらにいまひとつ、「観光に活かせる資源とは何か」をめぐって、視点を変えて伺います。
 昨今は、観光は文化や歴史と結びつけて魅力づくりを行ない、それを情報発信していくことが重要だというのが基本認識になっています。
 世界の名だたる観光立国は、役所の部署編制も、観光と文化や歴史の結びつけを重視したものになっています。
ところで、本村においては、震災復興事業の1つとして、7千万円規模の事業費を投じ、旧志久見分校を改装し、歴史文化館「こらっせ」を開館する運びとなっています。栄村の文化と歴史を大事にし、発信するものです。そして、それはその文化性、歴史性のゆえに、栄村観光の中に重要な位置づけを与えられるべきものです。
 しかし、森川村長の観光政策には、「こらっせ」の位置づけ、文化・歴史の位置づけが見えません。どうお考えなのでしょうか。

また、駅前複合施設「絆」の位置づけもおかしいと思います。
 村長は17日の答弁で、「絆」の栄村観光における位置づけについて、「あそこは単なる観光案内所。臨時職員で充分対応できる」と言われました。
 しかし、森川村長の前任者、すなわち島田茂樹村長の下では、「絆」に商工観光課が関わり、観光案内所を設置することについて、「栄村観光振興の切り札」のような説明をくりかえしていました。
 村長が交代すれば政策に変更があることは不思議なことではありません。しかし同時に、行政の継続性、安定性も求められます。ましてや、「絆」の建設には1億円以上のお金が投入されているのです。
 「絆」の位置づけについて変更があるならば、そのように明示し、その理由を丁寧に説明されることを求めます。
 私は「絆」について元々批判的でありましたが、施設が出来上がった以上、積極的に活用しなければなりません。
 震災の記録は栄村の重要な歴史・文化資産です。また、ジオパークというもので取り上げられる地形等の多くは自然災害と深く関係するものです。現に、苗場山麓ジオパークはそのジオサイトの1つに「中条川崩落地形」を挙げています。ここにおいて、震災の記録・展示とジオパークは具体的につながります。
 そのようなことから、「絆」を単に観光案内所にすぎないということは適切なこととは言えません。
 村長の考えをお聞かせください。

 

 

(2) 「観光振興」の具体的な指標は何か

 

 観光振興という言葉は魅力のあるものです。しかし、それが栄村の復興、振興にとって、どんなことを実現していくものなのか、具体的な像は意外と見えないものでもあります。
 そこで、「観光振興」の目標と進展度を具体的に示す指標が必要であると思います。
 それは、単に入込客数の増減ということだけではありません。栄村の観光の魅力ある資源をいつまでに、いくつ、研究・開発、さらに商品化するのか。そのプロセスに何名の村民、いくつの集落、いくつのグループ・団体が参画するのか、また、第3の小項目で取り上げる情報発信の改善をどういうテンポで進めるのか、等々です。
 いま、ここで村長にこれらの具体的指標について、ただちにお答えいただくことはできないと思いますが、基本的なポイントについてはお答えいただきたいと思います。
 なお、本年3月策定の「栄村総合戦略」では、「重要業績評価指標」(KPI)として、年間観光者数基準値10万人(平成26年)に対して目標値(平成31年)11万人としています。率としては10%増ということですが、5年かけてわずか1万人増というのはあまりに低い目標値だと思います。この点についても村長の考えをお聞かせください。

 

 なお、ここで、以上の質問小項目1、2に関連し、森川村長の所信表明において振興公社について言及されなかった点、言及された点について、お伺いします。
 所信表明の大部分は、選挙時の公約、5月16日の就任式に際して職員に配布された「事業推進書」と大筋一致するものです。しかし、一つ、大きな変化があります。
 公約および「事業推進書」では、栄村振興公社について、
    「(一般財)栄村振興公社は、経営責任者である理事役員から村

     行政関係者の就任をなくし、また行政職員の派遣は取り止め、

     企業としての活性化と活力を生み出すため、平成28年度一年間

     で整理し、平成29年4月1日から法人による経営管理体制としま

     す。」
と書かれています。
 しかし、所信表明においては、栄村振興公社についてのこの種の方針表明はされていません。
 このことは、(一般社)栄村社会福祉協議会について、所信表明において、公約および「事業推進書」とほぼ同じ内容のことを述べられていることと対比すると、きわめて対照的なことです。
 他方、所信表明の「秋山郷地域の安全安心対策及び観光」の項目においては、公約や「事業推進書」にはなかった
    「切明温泉雄川閣の改築、建替については、栄村秋山郷観光協会組

     合員の中で、秋山郷の観光発展を考えた計画案をご提案いただき、

     地元と一緒に取り組んで参ります。」
という、かなり踏み込んだ、具体的な言及があります。

 

 そこで、何点か、お尋ねします。
 第1に、栄村振興公社に関わる方針について、公約および「事業推進書」で述べられていたことが所信表明から消えているのは何故ですか。
 第2に、栄村振興公社と栄村および栄村長の関係についてです。
 一般財団法人栄村振興公社は平成25年、栄村が3千万円を拠出することで設立されました。この3千万円は寄付に相当し、出資ではありません。したがって、栄村は(一財)栄村振興公社に対して直接の権利関係は有しないものと考えられます。
 たしかに、平成25年の設立時においては、定款に、設立時評議員の1名に当時の村長・島田茂樹氏、設立時理事の1名に当時の副村長・斉藤家富氏の名が記され、斉藤家富氏は代表理事(理事長)となることも明記されています。
 しかし、設立時評議員ならびに理事の退任後については、評議員も理事も評議員会において選任するものとされていて、設立時に3千万円を拠出した栄村の理事者等を評議員や理事に選任する義務等は規定されていません。
 ところで、今回、島田茂樹氏の村長退任、斉藤家富氏の副村長退任に伴い、両氏は評議員、理事を辞任されました。そして、評議員の欠員補充において、森川浩市氏が評議員に選任されたと聞いています。
 そこで、お尋ねですが、森川氏は、栄村長であるがゆえに評議員に選任されたのか、それとも、森川浩市氏個人として評議員に選任されたのか、いずれなのでしょうか。お答え願います。
 第3に、評議員たる森川浩市氏の(一財)栄村振興公社の経営に対する責任関係についてです。
 (一財)栄村振興公社の定款第12条において、評議員会の権限について、「評議員会は、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(以下「一般法人法」という)に規定する事項及びこの定款に定める事項に限り決議する」とあります。
 他方、理事の職務権限について、定款第20条において、「理事は、理事会を構成し、この定款の定めるところにより、当法人の業務の執行を決定する」とあります。
 また、評議員会には理事を解任する権限が付与されています(定款第23条)。
 これらの定款の規定するところは、一般の民間企業に即して言えば、理事会は執行役員会に相当し、評議員会は取締役会に相当するものと解されます。
 したがって、(一財)栄村振興公社の基本経営方針について最高責任を負っているものは評議員会であると考えられます。
 また、評議員会は理事会の職務遂行状況について不断に目を配り、適切な指導・監督を行なう責務を負っていると解されます。
 (一財)栄村振興公社の評議員会、それを構成する評議員の役割、職責について、以上、私が述べたことに対して、森川村長はいかがお考えでしょうか。
 第4に、所信表明において言及された切明温泉雄川閣の改築・建替についてです。
 島田茂樹村長の下で、雄川閣の改築・建替問題が浮上していたことは事実ですが、今回の所信表明において、この問題にわざわざ具体的に言及されたのは何故でしょうか。
 また、「栄村秋山郷観光協会の組合員の中で、秋山郷の観光発展を考えた計画案をご提案いただき」と言われるのは、村あるいは村長が栄村秋山郷観光協会に対して、雄川閣の改築・建替問題について、なんらかの諮問を行ない、答申的なものを求められるという趣旨でしょうか。
 私は、昨年、村議会において、雄川閣の改築・建替に関して質疑があった際、切明温泉の民間関係者から「村が雄川閣を建替えた場合、民業圧迫となる可能性が大であることから、切明温泉関係者と一緒に議会傍聴し、力を貸してほしい」と依頼されたことがあります。民間関係者のみなさんは自らの生活をかけて営業をされています。同時に、栄村振興公社に勤務する職員も自らと家族の生活をかけて仕事しておられます。いいかえれば、雄川閣の改築・建替という問題は関係者の利害が複雑に絡む非常にナイーヴな問題であると言えます。
 そのような次第ですので、所信表明における雄川閣改築・建替問題への言及の村長の意図について、丁寧にお答えいただくよう、お願いいたします。

 

 

(3) 栄村の情報発信、とりわけ観光に関する情報発信について、どのような現状であり、何が問題であると考えるか。その打開策として、いかなる方法・施策を考えるか。

 

 長くなりましたので、小項目の3は手短かにお尋ねします。
 栄村の情報発信、とりわけ観光に関する情報発信はきわめて不活発であり、不充分であると私は考えています。村長はいかがお考えでしょうか。
 情報発信、とりわけ観光の情報発信には、まず何よりも村内を頻繁に歩き、情報を収集し、それを精査・編集することが必要です。抜本的な体制の強化が求められています。
 これは役場だけ、あるいは観光協会だけで出来ることではありません。
 他方、村内にはfacebook等で情報発信されている方がかなりおられます。そのほとんどは個人的な発信であり、それを村の観光振興に活用するには一定の工夫が必要だと思われますが、人口問題の質問の中でSOUPを村のホームページのTOPで紹介してはどうかと提案したのと同様に、村の人びとの情報を村の情報発信に活用していくべきだと考えます。村長はどのようにお考えでしょうか。


松尾まことの議員活動報告 第3号

 村議会の6月定例会が6月17日〜23日の7日間、開かれました。
    *とは言っても、実際に会議が行われたのは、17日(金)の

     午前10時〜午後4時頃、20日(月)午前10時〜午後2時す

     ぎ、21日(火)午前10時〜午後2時、22日(水)の午後1時

     半〜午後3時半。18・19日は土日で休み、23日は予備日で実

     際は22日で閉会。
 私は議員になった直後の4月28日にわずか半日の臨時議会を経験していますが、会期が複数日にわたる定例会は初めて。臨時議会の経験があるので、格別緊張することはなかったですが、いろいろと驚いたり、困惑したりすることがありました。そのことについては3頁の終わりから書くことにして、まず、定例会で決まった重要な事項の説明から始めます。

 

 

6月定例議会で決まった重要事項
 今回の定例会では、最終日の22日に追加議案2件が提出され、計16本の議案が可決されました。この「議員活動報告」は議会のすべてを伝えられるわけではありませんので、村民の暮らしに直結する案件1つ、村民の関心が高い案件1つについて記します。

 

森集落の水道問題――関連補正予算が成立
 6月定例会には補正予算案が一般会計と各種特別会計の計7件提出されましたが、その中に「簡易水道特別会計補正予算(第1号)」がありました。その中に、
   「委託料 1,000(千円) 漏水調査委託料 森地区簡易水道導水管」
というものがあります。
 これだけを読んでも、何のことか、よくわかりません。
 私は、6月定例会以前に、担当課から「森の震災前水源からの導水管がどの程度生きているかを委託調査する補正予算100万円を組んだ」と聞いていましたので、そのことを議会答弁で公に確認するために、この補正予算案の審議の中で、「これは、森の水道の水源を震災前の水源に戻すために、元の導水管がどの程度生きているかを調査するためのものか」と質問しました。
 担当の藤木産業建設課長が、
    「そのとおりです。水源からの導水管4kmのうち2kmで既存施設

     が残っている。ため池上から牛ヶ窪までの約2kmを5区間くらい

     に分けて調査する」
と答弁しました。
 これで、森集落のみなさんが願う水道の旧水源復活は、「口約束」の域をこえて、村の公式の政策になったのです。
 また、石沢一男氏の一般質問に対する答弁の中で、藤木課長がつぎのようなスケジュールを示しました。
     管路調査(上記の調査のこと) → ルート決定 → 年内に詳細設計 →
     29年度早期に工事発注(積雪状況によるが、4月中に入札)
     → 管路工事完了次第、新たな水源(=震災前の水源)の水を配水
     → 配水管内のマンガン除去作業
というものです。
 森区の代表が参加する森水道研究会もスタートしました。森集落のみなさん、安全で安心できる水道の実現のために、さらに頑張りましょう。
 また、すべての村民のみなさんが、「実現がかなり難しそうなことでも、集落が腹の底からの声をあげれば実現できる」ことを教訓にしてほしいと思います。

 

特命対策課の設置とそのための補正予算
 今回の定例会には議案57号として、
     「課設置条例の一部を改正する条例の制定について」
という条例案が提出されました。
 条例案は、A4判でたった1頁ですが、役場の組織の基本に変更を加えるもので、重要なものです。地方自治法は、村長の事務を分掌させるために課を設置するには条例制定が必要であり、条例の制定には議会の議決が必要である旨を定めています(第158条、第96条)。
 今回の条例案は、森川村長が選挙時からずっと「目玉」公約の1つとしてきた特命対策課を設置するためのものです。
 条例案には「第2条」に「村長の事務を分掌させるため、次の課を設置する。」、「(7)特命対策課」と書かれているのみで、特命対策課がどんな仕事をするかは書かれていません

 

 ■補正予算に887万2千円を計上
 新しい課を設置すると、職員の配置、その課の事務の実施に要する経費の確保が必要になります。
 一般会計補正予算(総額900万円)の中に
      特命対策課の臨時職員賃金等 702万4千円
      特命対策課用事務機器等 184万8千円
が計上されました。
 特命対策課嘱託職員募集要項をみると、嘱託職員給与月額20万1千円以内を元に算出されています。

 

 ■特命対策課は、どんな仕事をするのか?
 「特命対策課はどんな仕事をするのか」、村民のみなさんの関心が高いところですね。
 私は、定例会1日目の議案審議、20日の一般質問で、相当深く突っ込んで森川村長の考えを問いました。また、他の議員からの質問もかなりありました。その質疑の結果を総合すると、どうも特命対策課はそんなに大それた仕事を行なう部署ではないようだ、という判断に至りました。
 私は、森川村長の選挙公約、定例会初日の所信表明などから、
      総合的な企画を立案し、それを補助金等の申請書類の作成に

      まで進めることができる、かなり専門的能力を有する人が仕

      事をする
ものだとイメージし、「そういうものですね」と問いました。
 しかし、森川村長からは、「専門的能力」という点を積極的に肯定する答弁はなく、むしろ、「地域から要望が来た場合、受け取るところ」という趣旨の答弁が複数回ありました。
 ここから、住民要望を各課バラバラに受けるのではなく、村長直結(課の事務室も村長室の隣り)で一括受付・対応する(流行の言葉で言えば「ワンストップ」型)部署として特命対策課があるという感じです。
 まずは、7〜8月の2ヶ月間ほど、その仕事の様子をじっくり観察したいと思います。

 

 

議会は、議論することがなかなか難しい場ですね
 さて、ここからは、この「議員活動報告」の冒頭でお約束した、定例会で私が直面した(感じた)ことを報告します。

 

議案は14本、審議時間はせいぜい3〜4時間
 定例会の当初、村長から提出された議案は議案50号から63号までの14本、その他に「専決処分」の承認が3件と「報告」が3件でした。
      *「議案第50号」等の番号は、暦年(1〜12月)ごとに提出

       順に1番から番号が付けられます。
      *議案は(専決処分、報告も含めて)6月10日の議会運営委員

       会(以下、「議運」と略す)開催までに議会に提出され、各

       議員には議運終了後、10日中に議会事務局から届けられまし

       た。
 今回の定例会の場合、第1日目が17日午前10時に開会し、森川新村長の「所信表明」の後、村長から「提案理由の説明」が行われました。それはかなり簡潔なもので、議案の主旨を述べるにとどまります。ついで、議案ごとに、その議案の内容を主管する課の課長が補充説明を行います。
 この補充説明を受けて、審議が行われます。審議は、議員が挙手し、議長の許可を得て質問し、それに対して村長あるいは担当課長が答弁する形で行われます。これは「一問一答」形式で行われ、質問回数に制限はありません。答弁に不明な点や納得できない点があれば、さらに質問することができます。
 1日目は「専決処分」についてのみ採決が行われ、「議案」は審議のみで採決は最終日の22日に行われました。
 1日目の場合、昼休みを1時間半挟んで、午後2時半ころまで審議が行われましたが、提案理由・補充説明の時間を除いて審議(質疑)に費やされた時間は(正確に計測はしていませんが)2時間強、せいぜい長く見積もっても3時間でした。
      *私は「1日目は午後5時頃まで」と聞かされていたのですが、

       本会議の後の常任委員会を終えて、役場を出たのは午後3時

       台の前半だったと記憶しています。
 最終日の採決の前に、もう一度、「審議」の時間がありますが、どうやらここではほとんど質疑はしないようで、22日の審議の場合、せいぜい10〜15分程度だったと思います。
 20日と21日の各議員の「一般質問」の中でも議案に関連することを質問することはありますが、「一般質問」は村政全般にわたって各議員が大事だと思うことを質問しますので、どちらかと言えば、議案に直接関係する内容は少ないように思います。
 とにかく、1日で、しかも「提案理由の説明」等を含めても約4時間で「専決処分」3件と「議案」14本の審議を行うというのには驚き、困惑しました。
 せめて、「提案理由の説明」及び「補充説明」の後、若干の休憩時間がないと、質問内容を考える暇(いとま)もありません。
 たしかに、「議案書」は10日夕に受け取っていて、議会が始まる前にそれを読み、質問内容をある程度は考えていますが、「議案書」を読むだけで質問内容を充分に準備できるのであれば、「提案理由の説明」や「補充説明」は不要です。単なる形式・手続きにすぎないことになります。やはり、「補充説明」などから「議案書」を読むだけでは判明しないことが分かることもありますから、質問を準備する時間は必要だと思います。
 とにかく、議会での審議の充実のために粘り強く努力していきたいと思います。

 

 なお、栄村議会の名誉のために申し添えれば、こういう(私の感覚から言えば)じつに短時間の審議は栄村議会に限られたことではなく、多くの自治体議会でみられることだと思います。

 

 

発言や質問の時間は相当限られる
 定例会では「一般質問」が行われます。村政に関わる問題であれば、議員が自由に質問内容を決めて、村長や課長の答弁を求めることができます。全員が行うわけではなく、事前に「質問要旨通告」を提出した議員に限られます(今回の定例会の場合、6月3日が締切でした)。
 「一般質問」に関する議会の取り決めは以下のとおりです。

 

     「一般質問の方法は、大区分一括質問一括答弁方式で、

      質問者一人の持ち時間制限はなしとする。ただし、簡

      素に質問すること。」

 

 「大区分一括質問一括答弁方式」とは、私が今回行った質問に即して言えば、大きなテーマが(1)人口ビジョンをめぐる問題、(2)補助金をめぐる問題、(3)観光に関する問題の3つありましたが、まず第1テーマについて私が質問し、村長や課長が答弁する、その後、第2テーマ、第3テーマと進むというものです。国会中継でよく見る予算委員会などで行われている一問一答方式ではありません。

 私は村長の基本的な考えをしっかりと聞きたかったので、質問原稿の全文を前日に森川村長に届けておきました。関連資料はそれよりも前に渡しました。
 さて、20日の朝、議会事務局に入ると、議長がおられて、「松尾議員、このままやってもらっては困る。短くしてください」と注文をつけられました。私は20日の一般質問のトップバッターで(順番はくじ引きで決まる)、自分の質問が長くなることをわかっていたので、前日、私の後に質問を予定されている議員3名の方に電話連絡し、長くなることについて了解を得ていました。私は議長にそのことを話しましたが、それでもダメでした。結果、私は元原稿をかなり端折(はしょ)って質問し、答弁も含めておよそ1時間で終わりました。
 その後、3名の議員が質問されましたが、すべてが終了したのは2時半よりも前だったと思います(昼休憩1時間半をはさんで)。
私は議長を批判しようというのではありません。議長は村議会の慣例に則って指示されたのだと思います。
 翌21日の、あるベテラン議員の一般質問を聞いてみて、ある種の「テクニック」に気づきました。その議員は、村長などの答弁が不充分な場合などに許される「再質問」の枠を使って、新たな内容の質問をしていました。議長からとくに注意はありませんでした。この議員の質問時間(答弁時間を含む)は私よりも少し長めだったように思います。
 私は質問内容が重複したりしていない限り、質問時間を制限すべきではないと思いますが、当面、村議会の“慣例”に習熟して、うまく時間を確保し、質問したいことをすべて質問できるように工夫していこうと考えています。
   なお、私の一般質問の元原稿はブログで公開していますが、

   印刷したものをご希望の方は私にご連絡ください。

 

 

タイトルを見ても意味がよくわからない条例案2つの紹介
 6月定例会には条例制定案が6件提出されましたが、うち、条例のタイトルを見ても、どういう条例なのかが分からないものが3つありました。そのうち2つについて紹介します。

 

「村議会は何を議決するか」を定める条例
 1つは、「議会の議決すべき事件を定める条例」というものです。
 私は6月10日夕に議案書を受け取った時、このタイトルを見て、「?」でした。そこで早速、インターネットで調べたところ、全国の都道府県や市町村でこの類の条例を定めているところがたくさんありました。栄村のお隣・木島平村でも制定されています。
 それらの事例を読んでいくと、地方自治法第96条が関係していることが明確になりました。自治体の議会が議決しなければならない「事件」を定めた条項です。「事件」と言われると、刑事事件を連想してしまいますが、「予算」や「条例」などを議決しなければならない、言いかえれば、これらのことは首長の一存では決められないということです。

 

■総合振興計画の策定に絡む条例です
 それでも、なぜ、今ごろになって「議会が議決すること」を新たに決めなければならないのか、まだよく分かりませんね。
 最近、村の告知放送で、あるいは役場からの配布物で、「栄村むらづくり懇話会」というものが出てきていますが、それに関連しています。
 村は平成29年度からの総合振興計画を策定しようとしています。「懇談会」はそのために村民の意見を聴こうというものですが、この総合振興計画、以前は地方自治法でその策定が義務づけられていました。しかし、2011年の法改正によって義務ではなくなりました。それに伴って、やはり地方自治法で定められていた議会の議決も必要なくなりました。でも、総合計画について議会の議決を求める自治体は、その旨を条例で定めます。
 そこで、今回の条例案の提出となったわけです。

 

ものすごく分厚い条例案
 もう1つは、


というタイトルのもので、議案書はなんと52頁に及びます(うち36頁分は新旧条文対照表)。
 健康支援課長の補充説明でようやく、この条例案の意味がわかりました。要は、利用者規模18人以下の通所介護施設でのサービスのことです。国の法律が変わったので、村の条例もそれに対応させて改正しなければならなくなったのです。
 しかし、課長によれば、栄村には該当施設は存在せず、したがって、この条例を適用する対象はありません。
 ところが、議案書は「新旧対照表」を含めて52頁。私が察するには、この議案書を作成するには一人の役場職員がかかりっきりになったとして、少なくとも3日間ほどかかったのではないでしょうか。
 村民の間では、「役場の職員って、机のパソコンに向かってばかりいるが、いったい何をしているんだい?」とよく言われますが、国から命令されたに等しい、こういう栄村の実態とはほとんど関係ない事務事項がかなりあるんですね。
 こういう点は是非、理解してほしいと思います。同時に、こういう煩雑な事務をなんとか軽減できないか、研究しなければならないと思います。そうでなければ、「地方分権」は名ばかり、かえって自治体の処理事務が増えてしまうことになってしまいます。

 

 

傍聴者への資料配布が少し変わりました
 17日の議会傍聴者には、「平成28年度補正予算説明書」と題する20頁もの資料が配られました。初めてのことです。
 これまで、傍聴者には「会議日程」、「議事日程」という資料しか配られず、細かな数字が出てくる予算審議などは傍聴席で聴いていても、さっぱり意味がわかりませんでした。
 5月26日の全員協議会で、私は傍聴者への資料配布を求めました。議会事務局などの当初の反応は否定的だったのですが、定例会初日になってみると、このように変わりました。森川村政はこういう面ではスピーディーな対応をされるようです。

 

 

リピートラジオが遅れたわけ
 定例会での一般質問については、定例会の終了後数日で、村の告知放送のリピートラジオで聴くことができますね。
 今回は6月25日から放送開始の予定でしたが、実際は30日からの放送に延期されました。この遅延には私の一般質問が絡んでいます。
 じつは、私の一般質問に対する村長答弁の中に、特定団体に対する不適切な発言があり、私はその部分の議事録からの削除を求め、村長も削除に応じられました。しかし、その削除手続きが議会閉会後であったため、制度上、議事録削除はできないことになってしまいました。
 そして、リピートラジオでその不適切な発言をそのまま流すかどうかが問題となりました。技術的な制約から、「松尾の一般質問すべてを放送しない」か、「不適切発言部分を含めてすべて放送する」かの二者択一が迫られました。
 私は、関係する団体の方々と連絡をとり、その意向をお聞きしたうえで、最終的に、「松尾の一般質問をそのまま放送していいです」と議会事務局に伝えました。何が問題になったかは放送を聞いていただければ、すぐに分かると思います。

 


    8頁が尽きてしまいました。まだまだ報告したいことは多々あり

    ます。とくに地方創生交付金のことは大事なので7月の「復興へ

    の歩み」で書きたいと考えています。


水道問題、一歩前進か〜質問書に役場から回答〜

 去る5月6日に私は村会議員の立場で、水道担当の役場産業建設課宛に「森集落水道に関する問い合わせ」を提出しました(同時に、「森水道に関する資料の提供のお願い」も提出)。
 なかなか回答が出ませんでしたが、昨24日、回答が出た旨の電話連絡をいただき、25日朝、議会事務局に設置されているメールボックスに入れられた「回答」を受け取りました(下写真)。



 「回答」のポイントは2点です。
 第1点は、地元森から水道委員3名(区長を含む)を選出して、役場と解決方法について検討すること。
 第2点は、「以前の水源(震災前の水源のこと:松尾注記)からの取水も視野に入れて検討したい」ということ。

 「震災前の水源から水を引くべきだ」という森集落の要望の実現にむかって一歩前進したと言える「回答」だと思います。

安心はできません。最大の難関は財源問題
 役場が「いったん復旧予算で新しい水源に変えた以上、元の水源に戻すことは不可能」と言っていた従来の状況からすると、役場の対応が変わり、一歩前進したことは間違いありません。
 しかし、あくまでも「以前の水源からの取水も視野に入れて」というにとどまっていて、元の水源に戻すことが約束されたわけではありません。
 最大の問題は財源です。
 私たちの思いはともかくとして、国や県が「もう復旧工事は終えた。復旧工事のやり直しにカネを出すことはできない」と言うのを覆すことは基本的に難しいと言わざるをえません。
 昨秋、開田用水の水路の修復工事を村単事業として実施した経緯を考えれば、中条川上流1号崩壊地脇の水源から水を引く設備を村単事業として実施することが絶対的に不可能だとは思いませんが、村の財政にさほどの余裕がないことは事実です。国ないし県から補助を受けられるものならば、それに越したことはないと思います。
 しかし、なんらかの国・県の補助金を得るには、まずは、村が説得力あるプランを練り上げ、国や県が新たな補助金を出せる話にしていかなければなりません。
 このプランづくりを役場任(まか)せにしてはならないと思います。それは「役場は当てにならない」という意味ではありません。住民自治のパワーを発揮すべきだということです。
 その意味で、「森から水道委員を出してくれ」という役場の「回答」はいいことだと思います。

 今日はひとまずの速報的なお知らせということで、ここまでとしますが、日を改めて、森水道問題を打開・解決するための総合プランの試案を提案したいと考えています。