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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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北野川と天代川の台風19号災害復旧の状況

 春になって、台風19号災害からの道路や河川の復旧工事が本格化しています。今回は北野川と天代川関係の様子を紹介します。

 

● 道路が突然なくなっている!
 北野川の台風被害の多くは極野集落の奥の山の中。昨秋の災害直後は通行止めで被害の様子を見に行くことができませんでした。

 


 写真は、極野の水路の頭首工がある地点から車でさらに5分くらい奥に進んだ地点。突然、道路がなくなっています。元の地形が思い出せない程に様子がすっかり変わっています。
 台風19号の大雨での増水がどんなに凄まじかったかがわかります。県建設事務所による「河川の修繕を行います」という看板が立ち、施工業者がすでに入っているようですが、まだ工事は始まっていないようです。
 これより手前(集落寄り)の地点では、壊れた頭首工を直す工事が進んでいます(下写真)。

 

 

● 道路と川の同時復旧工事(天代川)
 天代川沿いの天代〜坪野間の村道の路肩が崩落した2ヶ所(冬前に応急復旧)では、本復旧の工事が始まっています。
 天代集落の現場に立つ看板を見ると、村発注の道路災害復旧工事と書かれていますが、川の護岸を直さないと道路も直せません。ですから、天代川沿いの災害復旧工事は川の災害復旧(県発注)と道路の災害復旧(村発注)がワンセットで進められています。下写真は天代集落を坪野方向へ通り過ぎる地点の路肩崩落の現場。

 


 これより先、坪野集落の手前の現場では、工事用仮設道路が造られて、川の中で道路下の法面を直す工事が始まっています。下写真ですが、川から見ると、村道は随分高いところに見えます(写真中央上にガードレールが写っています)。

 


 天代川沿いでは、この他に、坪野集落よりもさらに奥で、東部水路の頭首工を直す工事が始まっています。

 

● 新たな災害に対する備えを
 5月26日午後、長野県北部に警戒レベル3の大雨情報が出され、須坂市では高校の正面玄関近くの大きな杉が落雷で裂かれ、倒れる被害がありました。「ようやく本当に春になったなあ」と思ったら、早くも大雨災害を心配しなければならないようになってきました。
 昨年の台風19号災害を教訓として、越水防止策を講じる、早めの避難を心がける等々の対策を進めていかなければなりませんが、今年はそこにもう1つ、別の要素が加わります。新型コロナウイルス感染症の問題です。すなわち、これまでのような「密になる」避難所は使えません。役場と連携しながら、各集落の避難場所の確認を進めましょう。


フォトグラフ

 

 「季節が変わった!」。28日に苗場山と鳥甲山の写真をフェイスブックに投稿した人の言葉です。私もたまたま野々海からの帰りに苗場山と鳥甲山を望む1枚を撮っていました。標高2000m付近の残雪が急に少なくなり、季節の変化を知らせています。
 〈季節の変化〉を語る写真をもう1組。
 野々海のキャンプ場の近くから野々海池の方を眺めたものです。1枚目は5月20日、2枚目は28日です。池から雪が完全に消えました。

 

 

 

 

 

 秋山林道コミズ、5月24日の撮影です。
 例年であれば、この時期、道路脇でまだ2〜3mの残雪を見ることができるところですが、小雪の今年は残雪の厚みがほんのわずか。下の写真のとおりです。

 

 

 

ヤブデマリ
 ヤブデマリとムシカリの花はよく似ています。その見分け方、私も最近までよく分かりませんでしたが、ようやく見分けがつくようになりました。装飾花と呼ばれる花びらが5枚ありますが、ヤブデマリの場合、5枚のうちの1枚が極端に小さいのです。下の写真がヤブデマリです。

 

 

 もう1枚。イワナシの花です。5月22日、深坂峠にて。

 

 

 

 

野々海・深坂峠近くの群生地のミズバショウ(5月28日)

 

 

 

 5月26日午前、原向での1枚です。
 車で走り始めた県道から、補植(植え直し)をしているおかあさんの姿が目に入り、車を停めて降り、連写シャッターで撮影しました。かなり高齢の方です。しっかりご覧いただければ確認できると思いますが、杖をつきながらの作業です。大変だと思いますが、こういう作業が元気の秘訣なのだと思いますね。栄村が自慢すべきものの1つだと思います。
 

 

 


コロナについて考えましょう

 5月25日、新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が全面解除されました。
 政府自身が決めた解除基準に神奈川、北海道が達していなかったこと、全面解除の後の東京都での1日20名を超える感染者の確認などを考えると、やや前のめりの解除とも言えますが、「ホッと一息、入れられる」と感じている人も多いのではないかと思います。

 

●「ちょっと余裕ができた」からこそ、考えることができること
 3〜5月は矢継ぎ早に出される「自粛要請」や「学校の休業」措置に必死でついていくのがやっと、物事をじっくり考える暇(いとま)もなかったのではないでしょうか。
 事態がいったん少し落ち着き、一人ひとりにもちょっと余裕ができた今だからこそ、少し落ち着いて考えてみる必要があることがあります。とくに大事なのは、わが村でコロナ感染症が発生した場合のことです。
 4月下旬、長野県はコロナ感染症の感染者が確認された場合、「北信保健所管内で1名確認」という発表の仕方から、市町村単位での発表に切りかえました。この変更は妥当なものだと私は思います。が、その結果、仮に栄村で感染者が確認された場合、TVのニュースやネットで「栄村で感染者確認」というニュースがワーッと流れることになります。村内は大騒ぎになるでしょう。「誰?」、「どこの集落?」という声が渦巻くことになります。

 

● 村はどういう権限と責任を有しているのか
 そこで重要になるのが村役場の役割です。
 村民の不安が広がらないように、適切な情報を発信し、また、村民各々がどのように対応すればよいのかについての指示も出さなければなりません。
 ところが、新型コロナ感染症対策の場合、さまざまな権限を有しているのは国と都道府県知事に限られ、市町村長にはほとんどまったく権限がないようなのです(長野市のように独自に保健所を設置している大きな市は別扱いのようですが)。地震や大雨などの自然災害の場合、避難勧告・避難指示等を発する権限と責任は市町村長にあります。しかし、新型コロナ感染症をめぐっては、市町村(長)は「蚊帳の外」的な位置にあるようなのです。
 この点、宮川村長も問題意識と危機感を持っているようです。議会も含めて、この点の解明と議論を早急に深めていくことが必要です。

 

●「感染する者に問題(責任)がある」という風潮を改める必要があると思います。
 3〜4月の感染症爆発的拡大期、志村けんさん、岡江久美子さんがお亡くなりになり、志村さん、岡江さんを悼む声が多く上がりました。他方で、タレントの石田純一さん、キャスターの富川悠太さん、プロ野球の藤波晋太郎投手などは感染したことで随分とバッシングされ、未だに社会的復権が許されていない状況があります。
 国や県、そしてメディアも、「コロナをめぐる差別や偏見は許されない。なくしましょう」と呼び掛けています。しかし、その一方で、「プライバシー保護」という理由で情報を最大限非公開にするようにしています。私は、この情報の扱い方が、「感染者は危ない存在→社会から隔離の対象→社会に存在することが許されない」という「思考」回路を生み出す副作用を引き起こしているように感じます。
 新型コロナ感染症は、一人ひとりが感染拡大防止のための努力を最大限に行っていても、最終的には感染を防げない場合があるものです。感染者を責める社会的風潮をなくさないと、私たちの社会は分断され、息苦しいものになってしまいます。

 

● 栄村で感染者が発生した場合の対応はどうあるべきか
 栄村で感染者が発生した場合、感染者とその家族を守るためにも、感染者の居住地区を村が公表し、感染拡大防止についての的確な情報を出すのが望ましい対処の仕方ではないかと考えます。そして、みんなで感染拡大を防ぐとともに、村民みんなで感染者の回復を祈り、ご家族を支える。そういう村でありたいと思います。そのようにするためには、先に記したとおり、市町村(長)の権限と責任を明確にすることが必要です。
 以上、一つの重要な問題提起として書きました。みなさんのご意見をお聞かせください。

 

 


栄村復興への歩みNo.384

野々海観光研究

 

雪融けが始まった野々海池

 

野々海への道横のブナ林

 

群生地のミズバショウ

 


深坂峠への道

(5月16〜20日撮影)

 

 今号は、栄村にとって大きな課題である《観光》をめぐって、とても素敵な《残雪シーズン》を迎えている野々海を事例として、《どんな観光が可能か》、《観光をどう進めて行けばよいか》を考えてみたいと思います。

 

●コロナで観光はSTOPですが、プラン研究は今こそ
 長野県での緊急事態宣言は解除されましたが、東京都等は今も発令中。長野県は「stay信州」を呼びかけていて、首都圏等から訪れていただく観光の再開の見通しはまだまったく立たない状況です。
 しかし、事態の成行きをただ傍観しているだけではいけません。
 こういう時だからこそ、栄村の魅力、その宣伝のしかた等についての研究を深め、観光再開の日に備えることが求められます。

 

● 5月でも真っ白な雪がたっぷり残る野々海の魅力
 1頁に最近の野々海の様子を4枚、紹介しました。
 村の人たちからも、「まだこんなに雪があるんかい?」という驚きの反応が返ってきます。首都圏の人たちは「えっ?! この季節にまだ雪があるの?」ともっと驚かれます。
 いま(5月中下旬)の時期になると、野々海でも標高900m前後から上の一帯だけが別世界になっています。たとえば1頁の右上の写真、まだたくさんの雪が残るところでブナが芽吹き、鮮やかな萌黄色を見せている。こんなところに下り立って、少し散策するなんて、とても気持ちいいですね。雪遊びをしたいと言う若者もいることでしょう。
 その一方で、5月中下旬ともなれば、ミズバショウの群生を見ることもできます(1頁3枚目写真)。

 

● GW期には、どんな楽しみがあるの?
 今年、村はGW期間に照準を合わせた野々海観光を計画しました。「雪の回廊」というものですが、小雪とコロナで中止となりました。3月議会の予算審議でそのプラン内容を聞きましたが、「平滝に警備員を配置して通行止めにし、役場前からシャトルバスを出して、野々海にお連れする」というものでした。私は、「野々海でどんなことで楽しんでいただくのですか」と尋ねましたが、満足な回答は得られませんでした。
 GW期の野々海の最大の楽しみは、雪の壁の中をドライブすることにあるといえるでしょう。乗用車だと、雪の壁が車よりも高いので、とても迫力があります。「道路の幅が狭いので、すれ違いができない」と言う人がいますが、そういうことは技術的にいくらでもクリアできる事柄です。

 


 上の写真は今年4月23日の東窓(キャンプ場の隣)です。今冬の小雪でも、野々海にはたっぷり雪がありました。積雪が1m以上あれば、スノーモービルで遊んでもらっても、環境への支障はないと思います。この写真もよく見ると、モービルの走行跡が見えます。
 スノーシューで歩き回るのもいいでしょうし、かんじきで歩いてみる体験会というのも考えられます。


●上越地域と結んでの周遊も面白い
 再び、残雪期の5月中下旬に話を戻しますが、紅葉期と同じく、野々海から上越地域まで足をのばすのも面白いと思います。

 

 

 上写真は、野々海峠を下ったところ、菖蒲高原の大滝(右)・小滝(左)です。関田山脈の雪融け水が落ちる滝で、雪融け期のみ、かなりの水量が見られます。ちなみに大滝と小滝の間に見られる岩は1枚岩だそうです。
 菖蒲高原から国道405号線に進み、菖蒲地区から船倉地区にむかって走ると(国道405を上越市方向に走る)、国道沿いに素晴らしい棚田風景が随所に見られます(下写真)。さらに雪だるま高原〜伏野峠(国道403号線)へ進むと、栄村に戻って来られます。このコースでは随所で日本海を眺望することもできます。

 


● 周辺自治体との連携を
 こうした上越地域と結んでの周遊には周辺自治体(津南町、十日町市、上越市、飯山市)との連携が不可欠です。
 とくに春の除雪、国道等の冬期閉鎖解除の時期の設定をめぐっての連携・調整が必要です。
 野々海の豊かな魅力を活かす観光のために、村(行政)が果たすべき役割は、細々とした観光プランに口出しすることではなく、このような関係市町村との調整、そして村の観光インフラの整備等にあります。

 

● 民間事業体、観光協会、住民が主体となって、プラン作りやガイド養成などを進めよう
 2頁〜3頁で提案した野々海を楽しむプランは、もっともっと練り上げが必要です。野々海への入り口になる平滝集落のみなさんとの協議・協力も必要です。また、慣れない人たちが安全に遊べるように案内するガイドも必要になります。
 こうしたことは、観光宿泊施設を運営する民間事業体や観光協会、そして住民が主体となって進めるのがよいと思います。
 最後に確認したい最重要のポイントは、こういう観光事業は一朝一夕で実現できるものではないこと、3年〜5年にわたる粘り強い努力の積み重ねの上にのみ花咲くものだということです。
 みんなで集まって、こういったことをワイワイ、ガヤガヤ話し合って、素敵な観光を実現していきましょう。


フォトグラフ


 スキー場頂上の林の中のイワカガミ群生地

 


        群生地のイワカガミのクローズアップ

 

 

 


 秋山・小赤沢でのニリンソウの群生(上)と、3輪の花がついたニリンソウ(屋敷にて)
 ニリンソウは、つく花の数が2つなので、その名がついているのですが、実際には2つと限らないそうです。写真の3輪の花の周りには花が2個のニリンソウがたくさんあったので、この3個の花がついているものもニリンソウだと思います。

 

 

 

 

 

 “美味しいものがいっぱい!”の季節ですね。
 1枚目:滝沢総一郎さんのアスパラを肉巻きとサッと湯がいたもののマヨネーズ添えでいただきました。
 2枚目:コシアブラごはん。

 3枚目:タラの芽天ぷらうどん。

 山菜のの2種は相澤さんのお宅でごちそうになりました。
 


首都圏との往来・交流をどのように再開するか

 5月21日現在、東京都など5つの都道県は緊急事態宣言が継続されていますが、遠からず解除になると思われます。その時、わが栄村は東京など首都圏の人たちとの往来・交流をどうしていくのか。気が早いと思われるかもしれませんが、その時になって慌てて考えるのでは間に合いませんから、問題提起の意味で考えてみたいと思います。

 

● 考えなければならない2つのケース
 1つは、首都圏で暮らしている村出身の人たちの夏の帰省です。
 学生さんの場合は夏休み帰省、働いている人はお盆の帰省です。GWの時は「コロナの非常事態ですので、帰らないでください。呼ばないでください」と呼びかけ、みなさんのご協力をいただきましたが、「夏もダメ」となれば、なかなか難しいですよね。もちろん、夏の段階で、東京等で感染者がかなりの規模で出ているとなれば、無条件で「自粛してください」とお願いするしかありませんが、難しいのは感染の「小さな波」程度のものが繰り返しているような場合です。
 2つは、栄村と頻繁に交流して下さっている方々の受け入れです。
 その人たちは栄村を訪れることを本当に楽しみにして下さっています。また、栄村の観光はその人たちによって支えられています。

 

● 栄村にとってのコロナ感染症対策のキーポイント
 新型コロナ感染症の拡大はパンデミックと言われるように、全世界的に凄まじいことになっていますが、日本国内でも、また世界的にみても、感染者がほとんど出ていない地域もあります。県でいえば、岩手県は依然として感染確認者数ゼロです。そして、わが栄村もゼロです。
 新型コロナ感染症はヒトからヒトに伝染して広がっているわけで、誰かの体内に突如発生するわけではありません。現在の時点で感染者が確認されていない栄村の場合、村の外から誰かが運んでこないかぎり、コロナの感染者は発生しません。
 だからこそ、感染拡大地域との往来の自粛が大事なのです。しかし、ずっと「自粛」、いわば「鎖国」を続けるわけにもいきません。

 

● 村民が感染防止の基本ルールを身につけることが、まず大事
 村の日常の暮らしでは、現時点でも、マスクの着用やアルコールでの手指消毒はあまり一般化されていないと言えます。田んぼや畑で作業する時にマスクをしている人はほとんど見かけません。道で出会った顔見知りとの会話はこれまで通りという人が多いように思います。学校に通っている子どもたちはマスクの着用や手指消毒・丁寧な手洗いにかなり慣れ親しんでいるでしょうが。
 そういう状態の中で、首都圏などとの往来・交流が再開されると、村への新型コロナウィルスの侵入の可能性がいっきに高まります。「普通に暮らしている村民」が村外から来た感染者(その人自体、自身の感染を自覚していない)と無自覚に接触する可能性があるからです。
 したがって、まず、村民一人ひとりが《感染防止の基本ルール》(別の言葉でいえば「新しい生活様式」と呼ばれているもの)を身につけることが大事ということになります。
 一つの見本となる事例があります。5月18日から温泉入浴を再開したトマトの国です。5月31日まではまだ年間券を所持する人だけの入浴ですが、来館時のマスク着用や手指消毒の徹底を図っています。これには、今後、村外の人(長野県内や津南町など)まで入浴者が拡大する時、さらには首都圏等からの宿泊者を受け入れる時に備えての練習(訓練)の意味があると言えます。

 

● 今後の対応について、村のガイドライン設定が必要
 新型コロナ感染者が発生した場合、法律上、その対応は県−保健所が行うことになっていて、村が直接に対応するのではありません。長野県全体のコロナ感染症対応の医療体制については県から公表されていますが、栄村が属する北信保健所管内の検査体制や医療体制の詳細については分かりません。
 コロナとのつきあい(たたかい)が長期間にわたることが明白になってきているいま、コロナ感染症対策における村の権限をもう少し強化し、村と県・保健所の間でもっと踏み込んだ対策方針の検討ができるようにする必要があると思います。
 そして、東京都などの緊急事態宣言が解除された場合の、首都圏からの帰省や交流者の往来の基準を具体的に決めていく必要があると思います。たとえば、帰省の場合、「基本は自宅にとどまり、家族以外の人とは会わない」、「自宅に高齢者がいる場合、帰省先を村内の施設とする」、「交流者が宿泊施設を利用する時、同施設を村民が平素、温泉入浴で利用している場合は、交流者と村民が不用意に接触することがない措置をとる」等々のガイドラインを決めることです。
 こうしたことは最終的には村(役場)の責任で決めることになりますが、村民みんなが自分事として考えていくことが大切だと思います。


栄村復興への歩みNo.383(5月11日付)

  • -
  • 2020.06.14 Sunday

 

 芽吹きの萌黄色は本当に爽やかで、素敵です。5月8日、秋山にむかう途中で撮りました。西陽をうけて、萌黄色がいっそう冴えています。

 

(本号はコロナ対策のみを取り上げていますが、その文章の合間に写真アルバム(とその説明)を挿入しています。ちょっと見づらいかもしれませんが、悪しからず。

 

栄村らしいコロナ対策法を創り出していこう!
 世界中で、日本全国で、そして、わが栄村で、新型コロナ感染症とたたかっています。
 新型コロナウィルスの正体の全貌はいまだ解明されていなくて、たたかいは簡単には終わりません。緊急事態宣言の延長の中で言われているように、「コロナとうまく付き合っていく」ことが必要になっています。
 そういう事態の中では、地域の環境や暮らしのあり様を十二分にふまえた《それぞれの地域の特性に見合ったコロナ対応策》を編み出していくことが必要不可欠だと思います。
 そういう観点から言うと、これまでの栄村でのコロナ対策方針は、国や県が打ち出した方針をそのままオウム返しにしているだけで、村としての十分な検討・工夫がなされているとは到底言えないと思います。
 5月15日から宮川幹雄氏を村長とする新しい村政がスタートするのを契機として、《栄村らしいコロナ対策法》を創り出していくことを提唱したいと思います。

 

村内各集落で春の普請が行われています。
写真は10日午前、青倉の人たちがスキー場村道沿いで作業。

 

◇ お互いに顔がわかっている、広々とした空間の中での暮らし
  ――この環境の中でのコロナへの対応策とは

 

● 現在の栄村の様子
 この原稿を書いている段階(5月11日)で、栄村では新型コロナ感染者は確認されていません。そして、村の外から新型コロナの ウィルスが持ち込まれないかぎり、栄村で突如、新型コロナ感染症が発生するということはありません。
 配達のために村内を廻っていると、普請や田起こしの作業がこれまでと変わることなく行われている様子をあちこちで見かけます。集落内での人と人の会話もごく普通に行われています。「コロナがあるから、お茶のみはやめた」という話も聞きません。他方で、「今年はタケノコ狩りの会は中止を決めた」という集落がいくつかあると聞いています。いわゆる「三密」を避けるためだと思われます。
 日常の暮らしとしては栄村らしい暮らしが普通に行われているが、「イベント」的なことを巡っては躊躇(ためら)いがある。これが栄村のいまの状況だと言えるのではないでしょうか。

 

● 「栄村らしい」とは
 コロナへの対処法は「これが決定的な正解だ」というものがないのが現状ですが、栄村にふさわしい「コロナ時代の暮らし方」というものを考え、村民みなが共有することが必要だと思います。
 「栄村らしい」と言う場合の栄村の特徴は、人口が1700人強にとどまり、ほとんどの村民が互いに顔も名前もわかり、田畑や野原・山がいっぱいあって、広々とした空間だということです。日常の暮らしの中で、〈仕事に行くにも、買い物に行くにも、すぐに人と人の距離が密になり、見ず知らずの人と否応なしに接触せざるをえない大都会〉とは、生活環境が大きく異なります。
 そのように環境に恵まれた栄村では、注意を払うべき点をきちんと注意すれば、コロナの感染を防ぐことが十分にできると思います。


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滝見線から志久見街道小峠に入っていく道 4月13日(上)と5月9日(下)


● 注意すべき点は何か
 いちばん大事なことは、感染者と非感染者の接触が生じないようにすることです。とりわけ重要なのは、無症状ないし軽症で外を出歩く感染者と無自覚のうちに接触し、ウィルスに感染することを防ぐことです。
 そのためには、2つのことを守ることが必要になると思います。
 1つは、不特定多数の人が出入りする場所を訪れる際にはマスクを着用し、その場への出入りの際に手指消毒するとともに、帰宅後すぐに丁寧な手洗いを行うことです。
 〈不特定多数の人が出入りする場所〉とは、具体的にはどこでしょうか。村内で言えば、役場などの公共施設、そしてお店ですね。役場やお店には村外の人も訪れることがあるからです。また、私たちは通院や買い物で飯山市や津南町など村外の街を訪れる機会がかなりあると思いますが、その場合は不特定多数の人と接触する可能性が村内の場合よりも数段上がります。
 とくに注意すべきは、出かけた時に手指がいろんなモノに触ることです。たとえば、金融機関のATMでお金の出し入れをする際に、画面やキーにタッチします。その画面やキーが感染者の飛沫等で汚染されていると、自分の指にウィルスが付きます。その指で顔や鼻、


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イチリンソウ(上)とニリンソウ(下)
イチリンソウは長瀬集落から老人福祉センターに下る坂道の法面で撮影(5月3日)。ニリンソウは、花が2つつくことからその名がつきましたが、2個とは限らないそうです。咲き始めは花が1個だけで、もう1つは茎のやや下部に蕾状態であるため、イチリンソウと区別しづらいことがあります。

 


目を触ると、ウィルスに感染するわけです。
 だから、手指消毒、丁寧な手洗いが呼びかけられているのです。
 2つは、村外から人を安易に招き入れないことです。
 大型連休の間、たとえ家族であっても都会で暮らす人の帰省を受け入れないように呼びかけられ、私たちはそのことを守りました。
 では、今後はどうすればよいのでしょうか。
 「期限なしにずっと都会居住者の帰省は受け入れない」というのは不可能です。県は、「県域をまたいだ移動自粛の要請については、5月7日から5月31日までの間、継続する」としており、また、観光・宿泊施設については、「5月16日から5月31日までの間は、県外から人を呼び込まない運営」への協力を依頼しています。
 5月31日まではこの県の方針に沿って行動するのが適切でしょう。
 課題は、それから先、すなわち6月1日以降、どうするかです。その点については、項を改めて考えたいと思います。


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屋敷の二本滝とヤマザクラ
この滝は雪融け期など限られた時期にだけ見られるものです。5月3日の撮影ですが、4月30日にはサクラの花はまったく見られませんでした。そして、5月8日にはもう散り去っていました。

 


◇ 都市(民)との交流は栄村の生命線の一つ
 都会で暮らしている家族が居住地と栄村との間を往き来できるようにすることは不可欠のことです。コロナの感染が再び(あるいは、これまで以上に)爆発的に拡大することがない場合、家族が夏休み・お盆に帰省できないということはちょっと考えられないことですね。コロナ感染の再爆発は栄村だけの努力で防げるものではありませんが、なんとしても回避したいものです。
 さらに、都市の人びととの交流は栄村にとってなくてはならないものです。
 しばしば「観光は栄村の基幹産業」と言いますが、栄村にとっての観光は大型商業観光とはちょっと違います。栄村を訪れる人のすべてがそうだとは言いませんが、その圧倒的多数が栄村を好きになって下さって、栄村を繰り返し訪れて下さる人たちです。言いかえれば、〈観光〉というよりも〈交流〉の要素が大なのです。
 このことを充分にふまえて、6月1日以降のことを考えていかなければならないと思います。


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芽吹きの季節は、もう一つの紅葉期?
5月7日にスキー場内の村道で撮ったものです。芽吹きの季節は薄緑色の葉ばかりではなく、「紅葉?」と思うような色とりどり、多様な色合いを楽しめますね。


● 細心の注意を払う小規模な受け入れから始まるのではないでしょうか
 〈こうすれば大丈夫だ〉という答えはないと思います。私なりの提案をしてみます。
 まずは、「どなたでも受け入れる」のではなく、親しい常連さん(お友だちと呼んでもいいような方々)をお迎えすることから始めるのがよいのではないでしょうか。
 そういう方には、栄村を訪れる前段階、ご自身の健康管理をしっかりしていただくようにお願いします。ちょっとでも体調に異変や不安があれば、来訪を中止していただきます。村滞在の間も検温をはじめとして、しっかり体調管理をしていただきます。
 他方、受け入れ側は、施設の消毒をはじめとして、感染防止策をしっかり行います。県が宿泊施設むけに提供している新型コロナ対策のガイドブックが1つの目安になると思います。また、村民も利用する施設の場合、交流の再開にあたって、村外から訪れられる方々と一般村民との不用意な接触が起こらないように措置するのがよいのではないでしょうか。
 こういう試みをしばらく実施し、それをしっかり検証して、対策に磨きをかけ、コロナ時代における交流・観光のあり方を創り出していく。手探りからの再開とも言えるかもしれませんが、とにかく細心の注意を払いながら、歩を踏み出していくことだと思います。
 以上、あくまでも私の思いを書き留めたものにすぎません。これを1つのきっかけにして、みんなで創造的に議論していければいいなあと思っています。みなさんのご意見をお聞かせください。よろしくお願いします。


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この季節の関田山脈・深坂峠附近の裏側からの眺め
本紙No.370(昨年11月21日号)で紹介した紅葉の季節の姿からは想像し難いものです。

 


スキー場頂上のカタクリです。
2017、2018年の2年、夏に一所懸命、草刈りをしました(昨年は肩を痛めていて出来ず)。「えっ!」と驚くほどに群生地がひろがっていました。正直なところ、ちょっと自慢したい気分です。

 


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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
栄村復興への歩みNo.383
2020年5月11日発行 編集・発行人 松尾真
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栄村復興への歩みNo.382(4月30日付)

  • -
  • 2020.06.14 Sunday

「豊かな自然や文化に誇りを持つ」とは?

 

 

 新しい村長に決まった宮川幹雄さんが信毎のインタビューに答えて、「村の豊かな自然や文化に村民自身が気付き、誇りを持てるようにすることが最大の過疎対策」と言っています(4月29日付北信地域面)。
 私もそのように思いますが、しかし、これはなかなか「言うは易く行うは難し」ことです。宮川さんご自身もそのことは百も承知だと思います。宮川さんは「誇りを持てる」という前に、「村民自身が気付き」という言葉を挟んでいます。ここがキーポイントです。

 

● 写真の風景をめぐって
 そこで、上掲の写真です。これは29日午前に白鳥集落で撮影したものです。
 写真の中に電柱・電線も入っているので、普通は風景写真として紹介するものではないのですが、あえて掲載しました。
 この風景、私はじつは27日午前にも見ています。配達で白鳥集落を廻っている時、月岡利郎さんから、「まあ、お茶でも飲んでいけや」と声がかかり、玄関横のベランダでお茶のみをしました。その時、眼前にこの景色が広がっていました。27日はこの写真よりも芽吹きしている木の数がもう少し少なかったのですが。
 私が、「この山の景色、いいなあ」と言うと、月岡さんも「おお、そうだ」と。しかし、私がさらに「こういうのが値打ちあるんだよね」と言うと、彼は「そういうことが俺たちには分からないんだよ」と言います。
 こういうやりとりは、なにも彼との会話だけに限りません。村の人のかなりが同じように言います。これは言いかえれば、「村の豊かな自然に村民自身が気付く」ことが出来ていないということです。

 

● 10数年前と比べれば、かなり変わってきているのですが…
 それでも、私が村で暮らすようになった14年前と比べると、村のみなさんの感覚はかなりいい方向に変わってきていると思います。
 私が移り住んだ頃は、ほとんどの村民から「どうして村に来たの? こんな村の何がいいの?」と言われたものでした。さすがに今はほとんどの人はそんなことを言いません。逆に、「移住者が増えてくれるといいんだけど」と言う人が多い。栄村というものが村民にとってけっしてマイナス・イメージではなく、プラス・イメージになってきていると言えるのだと思います。
 ただ、村のセールスポイントを村民自ら語れるか、と言えば、残念ながら答えは「ノー」です。
 どうしたらいいのでしょうか?

 

● 「都会から来た人が喜ぶんだ」

 

 

 上の写真は、4月4日に長瀬集落のあるお家の前庭で撮らせていただいたものです。
 切り干し大根作りです。
 雪が消えてくると、村内のいろんなお家で見る光景です。
 作っているおかあさんではなく、おとうさんと話しました。
    「ずいぶんたくさん作っておられますね。」
    「こんなにたくさんは食べられないよ。でも、都会から

    来た人に出してやると喜ぶんだ。」
    「そうでしょうね。」
 そんなやりとりです。長瀬集落でのことですから、「都会から来た人」というのは何となく顔が浮かんできました。
 そりゃ、都会から来た人は喜びます。私自身について言えば、村で暮らすようになるまでは、切干大根は乾物としてスーパーで売っているもので、大根がどのようにして「切干大根」になるのか、まったく知りませんでした。乾物を水で戻して煮物を料理することはよくありましたが。
 「都会から来た人に出してやると喜ぶんだ」――これが「村の豊かな自然や文化に村民自身が気付く」第一歩、決定的な第一歩だと私は思います。
 では、第二歩、第三歩は何か?
 村や観光協会のHP、あるいは道の駅に貼りだされるポスター等々に、このことをドンドン押し出していくことです。べつに、「村のブランド商品にしよう」とか、「大量に生産して、大量に売ろう」ということではありません。雪が消えると、村の多くの家の前で、切り干し大根作りが行われる姿を写真や絵でどんどん見せていくということです。
 村のかあちゃんたちが村の宣伝のために切り干し大根作りをしているわけではないことは百も承知です。村の暮らしの様子をどんどん「見える」化していくことが大事なのです。

 以上、書いてきたことは本紙No.380で「“むらたび”を提唱します」と言って書いたことの続編です。“むらたび”の実現にむけて歩を進めたいと思います。

 

 

 

 上写真は秋山・小赤沢で、あるおかあさんから教えていただいた雪割草が咲く斜面。

 

 


 雪割草です。白、ピンク、紫、いろんな色があります。
 自生の雪割草を見たのは初めて。おかあさんに教えていただかないと、気づけない場所にひっそりと咲いていました(4月21日撮影)。

 

 

 No.380(4月9日付)で紹介したミズバショウ群生地の25日の様子。雪はすっかり消え、ミズバショウの開花もピークを少し超えた感じです。

 

 スキー場てっぺんの群生地を除けば、開花期を終えたカタクリですが、ちょっと変わったアングルのものを紹介しておきます。

 

 

 

 上写真、何の変哲もない道端です。でも、手前に見えるタンポポは西洋タンポポ。先に見えるのは希少になっている二ホンタンポポ。平滝での1枚ですが、二ホンタンポポの一種、シナノタンポポです。下の写真に見られるように、総苞外片が反り返りません。

 

 

 

 どこでも見るヒメオドリコソウです。和種のオドリコソウとは異なり、ヨーロッパ原産の外来種。でも、こちらが圧倒的に優勢。「踊子草」という名の由来は、「花の形を笠を被った踊り子に例えた」ことにあるそうですが、私は丈が伸びてきたヒメオドリコソウの群生が「ラインダンスを踊るダンサー」のように見えてきて、こんな写真を撮ってみました。

 


◇  進む台風19号被害農地の復旧

 

 

 台風19号で濁流が大量に流れ込んだ月岡・大巻の千曲川沿いの田んぼ。
 4月に入って復旧工事が進んでいます。田植えが迫る中、5月20日までに完工の予定です。泥流が運んだ土砂とごみの撤去、濁流で崩れた畔の修復が主な内容。
 下写真に見られるように、川から入った砂がかなり残ります。何回も繰り返されてきた水害の中で砂地が多い田んぼとなり、水持ちが悪くなります。田植え後、水はほぼ掛けっ放しになるそうです。

 


 事業主体は県北信振興局で、施工は赤津組さんです。

 他方、平滝で農地と農道が崩落した箇所。護岸工事が必要ですが、まだ手がついていません。今年は残った田んぼに中畔をついての田植えになります。

 


 千曲川の治水をめぐっては、箕作〜月岡堤防の嵩上げ工事の年内着工が内定したようです。が、今年の大雨期に備えての緊急対策が具体化していないことも多くあります。緊張感をもってチェックし、要望を強めることが必要です。


◇  新型コロナウィルス感染症対策をめぐって
 只今、緊急事態宣言が発令され、各種の自粛が要請されています。
 大型連休期の今は、栄村ではとくに県外からの帰省・来訪を無くすことが最重要の課題です。
 その緊急事態宣言はさらに期間延長される可能性が大になっています。
 農繁期を迎える栄村。どんなふうに新型コロナウィルス対策をすすめるか、村の暮らしのあり様に即した村独自の工夫が求められていると思います。
 とくに、高齢で一人暮らしの方は健康面だけでなく、暮らしをめぐって様々な困りごとが増えてきます。たとえば、遠くに住む息子さんに畑の耕起を年一度やってもらっていたが、「県外からの帰省自粛」でそれをやってもらえないというような困り事です。
 また、村民の共同浴場としての温泉への入浴の中止はいつまで続くの?という疑問・不安もあります。
 困り事や不安なことがある時は、遠慮せず、役場や身近の議員に相談してください。

 

 

 田んぼで、畑で、集落の人たちが寄り合っての農作業が始まっています。

 

 

 芽吹きが進む(29日)

 

 

 国道117号線飯山の菜の花街道(29日)

 

 

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栄村復興への歩みNo.382
2020年4月30日発行 編集・発行人 松尾真
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松尾まことの議員活動報告No.44(4月16日付)

農地・農業政策が重要
〜3月定例会での森川氏との質疑から〜

 

 栄村にとって農業は基幹産業です。農地が守られ、農業が生き生きと展開されていてこそ、栄村です。
 3月定例会の一般質問の2つ目の柱として農業施策、とくに中山間地域等直接支払制度の第5期をめぐる問題と、ふるさと納税を原資とする農業施策・コメ政策を取り上げました。
 その質疑の全容を、議事録を基に紹介します。
  (話言葉の煩雑さを避けるために言葉遣いについて

   は編集しています。)

 

◎ 中山間地第5期への村の対応は?
松尾 中山間地域等直接支払の第5期ですが、この制度が栄村の農業にとってどの程度の重要性を持っていると村長は認識されているのか。まず聞かせていただきたい。
 上倉議員への答弁の中で、「第5期について、県に問い合わせた」という事でしたが、それはいつ頃のことなのか、教えていただきたい。
 集落協定に係わる人たちの5期に対する不安ですね。これに対して、昨日産建課参事がお答えになった対応で十分な対応になっていると村長はお考えかどうか。とりわけ、第5期で新たな課題となっている集落戦略ですが、直接支払制度に係わる国の農水省の第三者委員会の議論の記録を読む限り、第4期で既に全国の協定の約1割が取り組んだ集落戦略と大きくは異ならないものになると私は思います。
 そこで、第4期において農水省から既に過去3年くらいにわたって告知されている「集落戦略の記載例」というものを、村長と参事はご覧になっているかどうかお聞かせ願いたい。

 

森川村長 中山間地域直接支払制度は、私どものような辺地のようなところと、整備された地域の標準化をできるようにする助成金であると認識しています。ですから、農業をどこにおいても同じことができるということのために取り組んでいるものだと私は考えています。
 県に聞いたのは、この質問が出てから直ぐです。そして、産建課参事の言った内容はその通りだということで解釈しております。
 あと、集落の・・・何でしたっけ?
← 私が質問要旨通告を出したのは2月14日。森川氏はその後、初めて、第5期について県に問い合わせたと言う。第5期への取組が圧倒的に遅い!


松尾 「集落戦略の記載例」

 

森川村長 見たかどうかですね。申し訳ありませんが見たことはありません
← 「集落戦略の記載例」も見ていないとは! これでは村の農業施策をまともに考えることはできません。

 

 

松尾 参事は如何ですか。

 

産業建設課参事 国の方から中山間地直接支払制度の冊子の中で、「集落戦略の記載例」というものが1ページだけですが載っているのは見ております。

 

松尾 直接支払制度が非常に有利な条件のあるところと、我が栄村のような条件の不利なところと平準化するためのものだというのはその通りだと思います。だからこそ傾斜地が多い栄村での農業にとっては、これは必要不可欠だということだと思います。
 村長がお答えになった「昨日の産建課参事の答えが十分だ」というのはどうにも納得いかない。要は、色んな集落協定の親方をされている方とか、事務局を担っている方は、「いったい第5期というのはどういうものが要求されるのだろう」、これが不安でしょうがないのです。私は色んなところで第5期のことについて書いたり、話したりしていたものですから、つい2週間から3週間ほど前、村のある方からこういう質問を受けました。「集落戦略というのは、集落の人口ビジョンまで作らなければいけないのか」と。これはもっともな不安だと思うのです。「一つの集落の10年後の姿を描け」と言われたら、あの地方創生計画では、「計画を立てる前に人口ビジョンを示せ」と言われた事例がありますから。
 そこで重要な役割を果たしていくのが、この「集落戦略の記載例」なのです。これのポイントは何処にあるかと言えば、「現状はどうですか」、「4期までやってきた人はそのままその田んぼをやり続けられるか」、「自分がやれないという場合、もう既に委託する先が決まっているか」、「委託を希望しているけれども、まだ委託先が決まっていないかどうか」。これをまず答えなさい、丸を付けて。
 「概ね10年、15年後に向けて、そのそれぞれの田んぼを維持しようとしたら、どういう課題がありますか」ということへの回答も求められます。これ端的に言えば、「うちの農業法人で必ずこれは引き受けますという約束をしてくれている農事組合法人なり何なりが、その集落で確保されているかどうかを答えてください」という話なのです。
 だけど、これは栄村にとっては厳しいです。栄村にはそんなにまだ農事組合法人等々できていないですから。栄村の中でどれだけの法人が確保できるのかという事を含めて検討しないとなかなか集落戦略は書けない。
 こうなってくると、集落の努力だけではどうにもならない。やはり村がある種の指導力を発揮して、栄村全体の中で法人化に取り組めるところをどれくらい育成するかを考えなければいけない。
 今日、直ぐにそういうことについて村がどういう施策をするつもりか、とお尋ねする気はありませんが、要は、村の人たちが何を心配しているのか。そのことをキチンと担当部署が受け止めて、それに対応することを求めたいのです。
 そうしたら、「4期にこういうものが1ページだけあったのは知っているけども」と言って、「集落戦略の記載例」というものが農林省から出ていることを村の人に教えていないのは、これはやはり役場の対応としては不十分でしょうと私は申し上げたいです。やはり農政を担当している役場の係と、現実にそれぞれの集落で踏ん張っている人たちの間で本当にお互いの気持ちが通じ合うようなやり取りができないと村民の不安というものは取り除くことができないのではないか。その点について村長がどうお考えか、一言だけお答えいただきたい。

 

◎ふるさと納税を原資とする農家支援について
 つぎに、それから、要旨通告の2点目です。
 村長の施政方針で、令和2年度の重点施策の一つだと位置づけられた「米栽培農家支援」、これが本当に重点施策と呼べる、十分に意義ある施策になっているかどうか、私は疑問に思うのです。
 「作付面積に応じて支援」ということで提示されているものをよく計算しますと、1俵当りでは僅か700円しかならない。ふるさと納税を原資として特A米に加算されてきた加算金は1俵当り2,828円でした。今まで2,828円加算されていたものが、僅か700円となったら、これは農家はやっていけません。
 この「作付面積に応じた支援金」にする根拠として、村民に対して行われたアンケートの結果を上げられています。
 しかし、私、実にトリッキーな話だと思います。「作付面積に応じた支援金」とした場合に、1俵当り幾らの収入になるかが、アンケート実施の際に全然示されていないのです。従来のふるさと納税を原資にした特A米への加算は、自分の作った米のほとんどが特A米になったという人は満足しておられたけども、1等米が多いという方は大変不満を持っておられた。そこで、特A米だけの加算ではなくて、作付面積に応じた支援に切り替えるというのだったら、こちらに丸を付ける人は当然増えるのです。
 だけど、その時に「1俵当り2,828円ではなくて僅か700円です」と言われたら、これに丸を付ける人が果たしてどれくらいいるか。そこはよく踏まえて、あのアンケート結果を読み込んでいただきたい。
 ただ、村が無い袖を触れないのも事実です。ふるさと納税が1億2,000万円ないし1億5,000万円あった時と、2,000万円から2,200万円しか来ないというのとでは、元手が無いわけですから、無い袖を触れないというのは十分分かります。しかし、無い袖を触れないのですから、仮に2,200万円留まったとしても、この2,200万円をどう有効に使うかを考えなければいけない
 仮に2,200万円きたとしますね、それを農業振興基金に積んで、それを農家支援に回す。繰り返し言っておられますが、「返礼品は30%まで。返礼品代を含めて経費は50%まで。そうすると村で自由に使えるお金は1,000万円だ」と。
 だけど、村が1俵3万円で買い上げてくれて、「発送作業は自分たちでやりなさい。袋だとか、袋ラベルだとか、中に入れる返礼のお手紙は村の方で統一させていただきます」となれば、農家は間違いなく1俵2万円は稼げます。返礼品代3割以内、発送経費5割以内に収めることができます。
← かなりややこしい話のように思われるかもしれませんが、要はすべてを農協に委託するのではなく、村が返礼米を農家から1俵3万円(精米)で買い取るということです。
 そして、村にはさらに1,000万円残る。これをどう有効活用するかです。今はふるさと納税が2,200万円だとすると、新年度予算に書かれているように返礼品に使えるお米はせいぜい220俵か230俵。村にいっぱいもっとお米ができている。これをどうするか。村が支援するから皆さん直売に力を入れようではないかと農家に呼びかける。そして、村が例えば武蔵村山市にキャンペーンに行く、横浜の栄区にキャンペーンに行くという時に、「皆さんも自分の自慢のお米を5埖沺△△襪い呂修ΔいΤ稿でキャンペーンをする場合には1埖泙箸2埖泙諒が持って帰りやすいという事だったらそういう形で用意してほしいと。そういうキャンペーンにあなたたち自分で足を運ぶのでしたらその時の交通手段については村で1,000万円の農業振興基金を基にして村が車を出しましょう。統一の宣伝ののぼりくらいは村で用意しましょう。だけどやはり自分たちで稼がなければいけない時代になっているのです」ということを村が村民の皆さんにお伝えしていけば、1,000万円がもの凄く有効に活用できるではないですか。しかもその時は別に米に限らず、山菜を持って行ってもいいし、野菜を持って行ってもいいし、あるいは秋であればキノコを持って行ってもいい。
 とにかくふるさと納税を使った農家支援と言えば、「返礼品を特A米で出す。それは全部農協にやってもらう」としているから農家に入って来るお金が減ってしまうのです。経費が必要以上に膨らんでしまうのです。
 いま、私が話したような工夫を考えていただけないか。これは私の提案ですので、全面的な回答はできないかもしれませんが、そういう検討はしてみる価値があるかどうか、お答えいただければと思います。

 

森川村長 議員から言われた、まず第5期の中山間の関係、地元の役員になった方が心配されてはいけないと思います。やはりこれを率先して村の方で指導または入る、または村の方で事細かく心配ない対策を取れるように産業建設課参事の方から、まず、各集落の取り組んでいるところに周知文を出しまして、遅れている内容等も含めて、そして今後は村が状況を見て指導に入りますということで取り組みをさせていただきたいという方向にしたいと思います。
← 議会で相当にしつこく質さないと、こういう取り組みも始まらないというのが実状です。森川村政では農業施策にまともに取り組んでいないと言わざるをえません。

 

 また、今の米の関係のお話なのですが、ここまでの話になると村の本当に総合的な米の将来計画を見通した計画に練り直さなければなりませんので、ただ、これを直ぐに取り組むという事ではなくて、また研究しないという事ではなくて、早急に関係の部署で研究し、そして農業委員会、またそういう関係の農政審議会とか、関係のところで諮って「いかようなものか」ということで研究を大至急取り組ませていただきます。それは8月以内に取り組みをしたいと考えます。
← 私の提案に対して、森川氏は「ここまでの話になると村の本当に総合的な米の将来計画を見通した計画に練り直さなければなりません」と答えています。
 それは、言いかえれば、森川氏は4年間、村長の職に就いていながら、「総合的な米の将来計画」をまともに考えてこなかったということです。

 

◎農業施策と商店施策の一体性
松尾 積極的な答弁をいただきまして、これが一つの突破口になればと思います。
 ついでに一言付け加えさせていただきますが、午前中の7番議員の商店に関する質疑の中で、「今、この村の中で、地域で小売商店をやるというのは経営的に無理だ」というお話が村長からも商工観光課長からもありました。今、栄村の中で、例えば西部地区に1軒、東部地区に1軒、秋山地区に1軒商店を設けるとなったら、それは民間でできないです。できないけれども、今のふるさと納税を使って米の支援をどうするのか、あるいは農業政策をどうするのかという問題と商店政策はワンセットです。いま、全国各地で主流になっているのは、農業をどう持続させていくか、法人をどう立ち上げるか、5期にどう対応させていくかということと、商店をどうするかというのはワンセットで考えられています
 そもそも農水省がなぜ集落戦略ということを言い出したか。中山間地の直接支払制度は農地を守るという事からスタートしました。だけども、第三者委員会で議論されていることは、「農地を守ると言っても集落が無かったら農地を守れないではないか」ということです。
 だから今はこの関田山脈の裏側の櫛(くし)池(いけ)で取り組んでいることは、直接支払制度とワンセットで農業に取り組む法人で雪下ろしをやることです。上越の方は雪害対策救助員制度が無いですから。そういうことも取り組める総合的な法人に農業関係の法人を育てていってほしい。国も農水省だ、総務省だと行政縦割りにやっているのではなくて、総合的にミックスしてそういう取り組みができるように応援しよう、それが今、国の基本スタンスです。ですから、商店のことは商店のこと、農業のことは農業のことというふうに分けて考えるのではなくて、総合的に考えてほしい。交通対策もそれとワンセットということだと思います。
← 農業施策は農業だけにとどまらない広がりをもつということです。
 森川村政で停滞した農業施策を抜本的に改め、農業施策と「暮らしやすい集落」づくり施策を一体的に展開できるようにすることが必要です。

 


議員として何をなすべきか

 長々と一般質問の質疑内容をお読みいただき、有難うございます。
 お読みいただいてお分かりいただけたかと思いますが、私は行政を厳しくチェックすると同時に、「どうすればよいか」の提案も行っています。
 昨年6月定例会での農家支援策についての質疑(ふるさと納税制度の変更に伴う問題をめぐる質疑です)以来、森川氏は私の提案に対して受け入れるかのような答弁をします。村の施策の足りないところをきちんと指摘し、対案を提起しているのですから、そのようにしか答弁できないのでしょう。
 しかし、その後の展開をみると、「やる」と言ったことをなかなか実行に移してしていません。
 よくわかっていないのか、それともやる気が十分ではないのか。
 でも、課題は「待ったなし」のことですから、いつまでも待つわけにはいきません。
 この間、森川氏を支持する人たちの名前で出されているチラシを拝見していますが、農業施策をめぐっては、「実績」を誇るものもなければ、「今後の施策」の提起もありません。困ります。

 

 季節は、すじ播きから田起こし−代掻き−田植えという時期を迎えています。
 農業施策を充実させ、子どもや孫に栄村の農業を引き継いで行けるようにする。そういう使命が議員にはあると思います。
 みなさんには、そういう視点から身近の議員の活動状況をチェックしていただければいいなと思います。

 

(了)


松尾まことの議員活動報告No.43(4月10日付)

村の財政をさらに詳しく見てみます
〜森川村政下で財政状況はどう変化したか〜

 

 前号(第42号)は大きな反響をいただいています。
 写真で示したものが「小さくて見えにくい」という声もいただきましたなので、「普通会計決算収支」を見やすく提示し、さらにより詳しい説明もしたいと思います。

 

(上記数字の単位は千円)
(△は赤字を示します)

 

 この表は、村が作成・公表している「普通会計決算財政分析」の平成27年度〜30年度分をまとめたものです。
 普通会計とは一般会計と特別会計(公営事業会計を除く)を合算したもので、両会計で重複している分は相殺済みの金額です。
 上の表をご覧いただければお分かりいただけると思いますが、普通会計の収支について、3種類の数字があります。


   e実質収支、f単年度収支、j実質単年度収支の3種です。


 eの実質収支は、「歳入歳出差引額から翌年度繰越財源(事故繰越、繰越明許繰越)を控除したもの」です。繰越になった事業の歳入は決算額に含まれているのに対して、歳出には含まれていないので、翌年度繰越分を歳入歳出差引額から控除しないと、黒字が実際よりも多く出ることから、当然の計算法です。ここで言う「実質収支」の「実質」というのは、歳入には計上されているが、執行は翌年度に繰り越され、決算の歳出には含まれないものを除外して「実質」の収支差引額を提示するという意味です。


 fの単年度収支は、「実質収支から前年度の実質収支を差し引いたもの」です。
 たとえば、H29年度の実質収支は1億7,252万9千円の黒字。対して、H30年度の実質収支は2億2,386万5千円。したがって、2億2,386万5千円−1億7,252万9千円=5,133万6千円の黒字となります。


 以上のe、fに比して、jの実質単年度収支は、非常に大きな意味を有しています。
 単年度収支の黒字要素である積立金等と、赤字要素である積立金取崩額を加減したものだからです。行政の財政は単年度主義ですが、企業会計における貸借対照表(バランスシート)に相当するものがやはり必要です。つまり、現金・預金財産の実際の増減をみるのです。それがjの実質単年度収支です。
 H30年度の場合、f単年度収支5,133万6千円+g積立金8,894万4千円+h繰上償還額0円−i積立金取崩額5億8,027万2千円=△4億3,999万2千円で、大きな赤字です。
 さらにH27年度まで遡って見ますと、H27年度(島田茂樹村政最終年度)が2,146万5千円の黒字であるのに対して、5月中旬に森川村政となったH28年度は277万2千円の赤字、そしてH29年度に赤字額が一挙に膨らみ、4億4,742万7千円もの赤字になります。さらに、上記のとおりH30年度は4億3,999万2千円の赤字。
 急坂を転げ落ちるように、財政状況が悪化していることがわかります。
 そして、その原因が「積立金取崩」にあることは明白です。

 

● 歳入は減っているのに、歳出を減らさなかった森川村政
 なぜ、森川村政下で、「積立金取崩」が増え、実質単年度収支が赤字化してきたのか?
 1頁の「歳入」欄と「歳出」欄を見てください。
 「歳入」はH27年度の約41億円から、H28年度=約40億円、H29年度=約38億円、H30年度=約39億円と減る傾向にあります。
 それに対して、「歳出」は、H27年度の約36.7億円と変わらぬ約36億円規模がH28〜30年度も続きます
 歳入が減っているのに、歳出を減らさなければ、財政が悪化することは必然です。

 

● 「資料作成」を職員任せにして、自らは財政のきちんとしたチェックをしていないのではないか
 ここまで紹介・説明してきた数字はすべて、村役場が作成した「決算財政分析」に示されているものです。
 毎年9月の決算議会(9月の定例議会)に提出されます。前年度の一般会計決算書、特別会計決算書と共に議会に提出されます。提出権者は村長です。
 ただし、「決算財政分析」は「資料」として議会に提出されるもので、議員が質問しなければ、村側が口頭で説明することはありません。

 

 問題は、森川氏がこのような「資料」を自らの権限・責任で提出していながら、ここに示されている数字の意味するものをしっかりと考えているのか、です。
 そこで、私が気になっていることを提示します。本「議員活動報告」第41号で示した本年の3月定例議会での私の一般質問に対する森川氏の答弁です。

 

私は、「財政状況を判断するには基金残高と公債残高の比率が大事だ」と指摘したのに対して、森川氏は、「財政調整基金と減債基金を足したものと公債残高、やはり資料関係については、職員にも色んなものを作れといって頼んでおります。また今言った関係の資料については、データにして、過去から始まって今後の推計もある程度のところで作ってありますので、それを含めて考えていけばしっかりとした議員の言われるものが出てくるのではないかという考えでおります」
 要は、「職員に資料を作れ」と言うだけなのです。
 職員は、村長にいちいち指示されなくても「決算財政分析」をきちんと作成しています。問題は、その「決算財政分析」を村長がどう受け止めるかです。

 

● 財政の再建を真剣に追求しなければなりません
 既報のとおり、新年度(R2年度)一般会計予算は30億円をきりました。森川氏が「財政状況の悪化」を真剣に考えて歳出規模を抑制したというよりも、「無い袖は振れない」というのが実際のところだったのだと思われます。
 私たちはすでに来年度(R3年度)のことを考えなければなりません。
 森川氏は私の一般質問に対する答弁の中で、「30億前後で行かないと企業が潰れる、今の福祉政策などすべてに狂いが出る」と言い、30億円規模の予算を維持すべきだとしています。
 しかし、どう逆立ちしても、基金取崩と公債発行を除く純歳入は23億円程度しかありません。私はいま懸命に考えていますが、ギリギリの事業見直し・節約をして、約25億円の予算規模が必要になるとみています。一定の借入(公債発行)を避けることはできませんが、絞りに絞る必要があると思います。

 

 非常に厳しい話ですが、「村には明日の希望がないのか?」と言えば、“明日の希望”はあります。村民が、そして役場職員が率直にモノを言えて、いろいろと知恵を出し合える環境が生まれれば、希望への扉は開かれると私は確信しています。
 新型コロナウィルス感染症の拡大防止に努めながら、村民みんなの力を合わせて、頑張っていきましょう。