プロフィール

profile
栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

カテゴリー

categories

サイト内検索

Search

カレンダー

calender
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< July 2020 >>

最近の記事

selected entries

最近のトラックバック

recent trackback

月別アーカイブ

archives

栄村関連リンク

links

携帯用QRコード

mobile
qrcode

ブックマーク & RSS

Bookmark&RSS

栄村復興への歩みNo.384

野々海観光研究

 

雪融けが始まった野々海池

 

野々海への道横のブナ林

 

群生地のミズバショウ

 


深坂峠への道

(5月16〜20日撮影)

 

 今号は、栄村にとって大きな課題である《観光》をめぐって、とても素敵な《残雪シーズン》を迎えている野々海を事例として、《どんな観光が可能か》、《観光をどう進めて行けばよいか》を考えてみたいと思います。

 

●コロナで観光はSTOPですが、プラン研究は今こそ
 長野県での緊急事態宣言は解除されましたが、東京都等は今も発令中。長野県は「stay信州」を呼びかけていて、首都圏等から訪れていただく観光の再開の見通しはまだまったく立たない状況です。
 しかし、事態の成行きをただ傍観しているだけではいけません。
 こういう時だからこそ、栄村の魅力、その宣伝のしかた等についての研究を深め、観光再開の日に備えることが求められます。

 

● 5月でも真っ白な雪がたっぷり残る野々海の魅力
 1頁に最近の野々海の様子を4枚、紹介しました。
 村の人たちからも、「まだこんなに雪があるんかい?」という驚きの反応が返ってきます。首都圏の人たちは「えっ?! この季節にまだ雪があるの?」ともっと驚かれます。
 いま(5月中下旬)の時期になると、野々海でも標高900m前後から上の一帯だけが別世界になっています。たとえば1頁の右上の写真、まだたくさんの雪が残るところでブナが芽吹き、鮮やかな萌黄色を見せている。こんなところに下り立って、少し散策するなんて、とても気持ちいいですね。雪遊びをしたいと言う若者もいることでしょう。
 その一方で、5月中下旬ともなれば、ミズバショウの群生を見ることもできます(1頁3枚目写真)。

 

● GW期には、どんな楽しみがあるの?
 今年、村はGW期間に照準を合わせた野々海観光を計画しました。「雪の回廊」というものですが、小雪とコロナで中止となりました。3月議会の予算審議でそのプラン内容を聞きましたが、「平滝に警備員を配置して通行止めにし、役場前からシャトルバスを出して、野々海にお連れする」というものでした。私は、「野々海でどんなことで楽しんでいただくのですか」と尋ねましたが、満足な回答は得られませんでした。
 GW期の野々海の最大の楽しみは、雪の壁の中をドライブすることにあるといえるでしょう。乗用車だと、雪の壁が車よりも高いので、とても迫力があります。「道路の幅が狭いので、すれ違いができない」と言う人がいますが、そういうことは技術的にいくらでもクリアできる事柄です。

 


 上の写真は今年4月23日の東窓(キャンプ場の隣)です。今冬の小雪でも、野々海にはたっぷり雪がありました。積雪が1m以上あれば、スノーモービルで遊んでもらっても、環境への支障はないと思います。この写真もよく見ると、モービルの走行跡が見えます。
 スノーシューで歩き回るのもいいでしょうし、かんじきで歩いてみる体験会というのも考えられます。


●上越地域と結んでの周遊も面白い
 再び、残雪期の5月中下旬に話を戻しますが、紅葉期と同じく、野々海から上越地域まで足をのばすのも面白いと思います。

 

 

 上写真は、野々海峠を下ったところ、菖蒲高原の大滝(右)・小滝(左)です。関田山脈の雪融け水が落ちる滝で、雪融け期のみ、かなりの水量が見られます。ちなみに大滝と小滝の間に見られる岩は1枚岩だそうです。
 菖蒲高原から国道405号線に進み、菖蒲地区から船倉地区にむかって走ると(国道405を上越市方向に走る)、国道沿いに素晴らしい棚田風景が随所に見られます(下写真)。さらに雪だるま高原〜伏野峠(国道403号線)へ進むと、栄村に戻って来られます。このコースでは随所で日本海を眺望することもできます。

 


● 周辺自治体との連携を
 こうした上越地域と結んでの周遊には周辺自治体(津南町、十日町市、上越市、飯山市)との連携が不可欠です。
 とくに春の除雪、国道等の冬期閉鎖解除の時期の設定をめぐっての連携・調整が必要です。
 野々海の豊かな魅力を活かす観光のために、村(行政)が果たすべき役割は、細々とした観光プランに口出しすることではなく、このような関係市町村との調整、そして村の観光インフラの整備等にあります。

 

● 民間事業体、観光協会、住民が主体となって、プラン作りやガイド養成などを進めよう
 2頁〜3頁で提案した野々海を楽しむプランは、もっともっと練り上げが必要です。野々海への入り口になる平滝集落のみなさんとの協議・協力も必要です。また、慣れない人たちが安全に遊べるように案内するガイドも必要になります。
 こうしたことは、観光宿泊施設を運営する民間事業体や観光協会、そして住民が主体となって進めるのがよいと思います。
 最後に確認したい最重要のポイントは、こういう観光事業は一朝一夕で実現できるものではないこと、3年〜5年にわたる粘り強い努力の積み重ねの上にのみ花咲くものだということです。
 みんなで集まって、こういったことをワイワイ、ガヤガヤ話し合って、素敵な観光を実現していきましょう。