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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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首都圏との往来・交流をどのように再開するか

 5月21日現在、東京都など5つの都道県は緊急事態宣言が継続されていますが、遠からず解除になると思われます。その時、わが栄村は東京など首都圏の人たちとの往来・交流をどうしていくのか。気が早いと思われるかもしれませんが、その時になって慌てて考えるのでは間に合いませんから、問題提起の意味で考えてみたいと思います。

 

● 考えなければならない2つのケース
 1つは、首都圏で暮らしている村出身の人たちの夏の帰省です。
 学生さんの場合は夏休み帰省、働いている人はお盆の帰省です。GWの時は「コロナの非常事態ですので、帰らないでください。呼ばないでください」と呼びかけ、みなさんのご協力をいただきましたが、「夏もダメ」となれば、なかなか難しいですよね。もちろん、夏の段階で、東京等で感染者がかなりの規模で出ているとなれば、無条件で「自粛してください」とお願いするしかありませんが、難しいのは感染の「小さな波」程度のものが繰り返しているような場合です。
 2つは、栄村と頻繁に交流して下さっている方々の受け入れです。
 その人たちは栄村を訪れることを本当に楽しみにして下さっています。また、栄村の観光はその人たちによって支えられています。

 

● 栄村にとってのコロナ感染症対策のキーポイント
 新型コロナ感染症の拡大はパンデミックと言われるように、全世界的に凄まじいことになっていますが、日本国内でも、また世界的にみても、感染者がほとんど出ていない地域もあります。県でいえば、岩手県は依然として感染確認者数ゼロです。そして、わが栄村もゼロです。
 新型コロナ感染症はヒトからヒトに伝染して広がっているわけで、誰かの体内に突如発生するわけではありません。現在の時点で感染者が確認されていない栄村の場合、村の外から誰かが運んでこないかぎり、コロナの感染者は発生しません。
 だからこそ、感染拡大地域との往来の自粛が大事なのです。しかし、ずっと「自粛」、いわば「鎖国」を続けるわけにもいきません。

 

● 村民が感染防止の基本ルールを身につけることが、まず大事
 村の日常の暮らしでは、現時点でも、マスクの着用やアルコールでの手指消毒はあまり一般化されていないと言えます。田んぼや畑で作業する時にマスクをしている人はほとんど見かけません。道で出会った顔見知りとの会話はこれまで通りという人が多いように思います。学校に通っている子どもたちはマスクの着用や手指消毒・丁寧な手洗いにかなり慣れ親しんでいるでしょうが。
 そういう状態の中で、首都圏などとの往来・交流が再開されると、村への新型コロナウィルスの侵入の可能性がいっきに高まります。「普通に暮らしている村民」が村外から来た感染者(その人自体、自身の感染を自覚していない)と無自覚に接触する可能性があるからです。
 したがって、まず、村民一人ひとりが《感染防止の基本ルール》(別の言葉でいえば「新しい生活様式」と呼ばれているもの)を身につけることが大事ということになります。
 一つの見本となる事例があります。5月18日から温泉入浴を再開したトマトの国です。5月31日まではまだ年間券を所持する人だけの入浴ですが、来館時のマスク着用や手指消毒の徹底を図っています。これには、今後、村外の人(長野県内や津南町など)まで入浴者が拡大する時、さらには首都圏等からの宿泊者を受け入れる時に備えての練習(訓練)の意味があると言えます。

 

● 今後の対応について、村のガイドライン設定が必要
 新型コロナ感染者が発生した場合、法律上、その対応は県−保健所が行うことになっていて、村が直接に対応するのではありません。長野県全体のコロナ感染症対応の医療体制については県から公表されていますが、栄村が属する北信保健所管内の検査体制や医療体制の詳細については分かりません。
 コロナとのつきあい(たたかい)が長期間にわたることが明白になってきているいま、コロナ感染症対策における村の権限をもう少し強化し、村と県・保健所の間でもっと踏み込んだ対策方針の検討ができるようにする必要があると思います。
 そして、東京都などの緊急事態宣言が解除された場合の、首都圏からの帰省や交流者の往来の基準を具体的に決めていく必要があると思います。たとえば、帰省の場合、「基本は自宅にとどまり、家族以外の人とは会わない」、「自宅に高齢者がいる場合、帰省先を村内の施設とする」、「交流者が宿泊施設を利用する時、同施設を村民が平素、温泉入浴で利用している場合は、交流者と村民が不用意に接触することがない措置をとる」等々のガイドラインを決めることです。
 こうしたことは最終的には村(役場)の責任で決めることになりますが、村民みんなが自分事として考えていくことが大切だと思います。