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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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栄村復興への歩みNo.382(4月30日付)

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  • 2020.06.14 Sunday

「豊かな自然や文化に誇りを持つ」とは?

 

 

 新しい村長に決まった宮川幹雄さんが信毎のインタビューに答えて、「村の豊かな自然や文化に村民自身が気付き、誇りを持てるようにすることが最大の過疎対策」と言っています(4月29日付北信地域面)。
 私もそのように思いますが、しかし、これはなかなか「言うは易く行うは難し」ことです。宮川さんご自身もそのことは百も承知だと思います。宮川さんは「誇りを持てる」という前に、「村民自身が気付き」という言葉を挟んでいます。ここがキーポイントです。

 

● 写真の風景をめぐって
 そこで、上掲の写真です。これは29日午前に白鳥集落で撮影したものです。
 写真の中に電柱・電線も入っているので、普通は風景写真として紹介するものではないのですが、あえて掲載しました。
 この風景、私はじつは27日午前にも見ています。配達で白鳥集落を廻っている時、月岡利郎さんから、「まあ、お茶でも飲んでいけや」と声がかかり、玄関横のベランダでお茶のみをしました。その時、眼前にこの景色が広がっていました。27日はこの写真よりも芽吹きしている木の数がもう少し少なかったのですが。
 私が、「この山の景色、いいなあ」と言うと、月岡さんも「おお、そうだ」と。しかし、私がさらに「こういうのが値打ちあるんだよね」と言うと、彼は「そういうことが俺たちには分からないんだよ」と言います。
 こういうやりとりは、なにも彼との会話だけに限りません。村の人のかなりが同じように言います。これは言いかえれば、「村の豊かな自然に村民自身が気付く」ことが出来ていないということです。

 

● 10数年前と比べれば、かなり変わってきているのですが…
 それでも、私が村で暮らすようになった14年前と比べると、村のみなさんの感覚はかなりいい方向に変わってきていると思います。
 私が移り住んだ頃は、ほとんどの村民から「どうして村に来たの? こんな村の何がいいの?」と言われたものでした。さすがに今はほとんどの人はそんなことを言いません。逆に、「移住者が増えてくれるといいんだけど」と言う人が多い。栄村というものが村民にとってけっしてマイナス・イメージではなく、プラス・イメージになってきていると言えるのだと思います。
 ただ、村のセールスポイントを村民自ら語れるか、と言えば、残念ながら答えは「ノー」です。
 どうしたらいいのでしょうか?

 

● 「都会から来た人が喜ぶんだ」

 

 

 上の写真は、4月4日に長瀬集落のあるお家の前庭で撮らせていただいたものです。
 切り干し大根作りです。
 雪が消えてくると、村内のいろんなお家で見る光景です。
 作っているおかあさんではなく、おとうさんと話しました。
    「ずいぶんたくさん作っておられますね。」
    「こんなにたくさんは食べられないよ。でも、都会から

    来た人に出してやると喜ぶんだ。」
    「そうでしょうね。」
 そんなやりとりです。長瀬集落でのことですから、「都会から来た人」というのは何となく顔が浮かんできました。
 そりゃ、都会から来た人は喜びます。私自身について言えば、村で暮らすようになるまでは、切干大根は乾物としてスーパーで売っているもので、大根がどのようにして「切干大根」になるのか、まったく知りませんでした。乾物を水で戻して煮物を料理することはよくありましたが。
 「都会から来た人に出してやると喜ぶんだ」――これが「村の豊かな自然や文化に村民自身が気付く」第一歩、決定的な第一歩だと私は思います。
 では、第二歩、第三歩は何か?
 村や観光協会のHP、あるいは道の駅に貼りだされるポスター等々に、このことをドンドン押し出していくことです。べつに、「村のブランド商品にしよう」とか、「大量に生産して、大量に売ろう」ということではありません。雪が消えると、村の多くの家の前で、切り干し大根作りが行われる姿を写真や絵でどんどん見せていくということです。
 村のかあちゃんたちが村の宣伝のために切り干し大根作りをしているわけではないことは百も承知です。村の暮らしの様子をどんどん「見える」化していくことが大事なのです。

 以上、書いてきたことは本紙No.380で「“むらたび”を提唱します」と言って書いたことの続編です。“むらたび”の実現にむけて歩を進めたいと思います。

 

 

 

 上写真は秋山・小赤沢で、あるおかあさんから教えていただいた雪割草が咲く斜面。

 

 


 雪割草です。白、ピンク、紫、いろんな色があります。
 自生の雪割草を見たのは初めて。おかあさんに教えていただかないと、気づけない場所にひっそりと咲いていました(4月21日撮影)。

 

 

 No.380(4月9日付)で紹介したミズバショウ群生地の25日の様子。雪はすっかり消え、ミズバショウの開花もピークを少し超えた感じです。

 

 スキー場てっぺんの群生地を除けば、開花期を終えたカタクリですが、ちょっと変わったアングルのものを紹介しておきます。

 

 

 

 上写真、何の変哲もない道端です。でも、手前に見えるタンポポは西洋タンポポ。先に見えるのは希少になっている二ホンタンポポ。平滝での1枚ですが、二ホンタンポポの一種、シナノタンポポです。下の写真に見られるように、総苞外片が反り返りません。

 

 

 

 どこでも見るヒメオドリコソウです。和種のオドリコソウとは異なり、ヨーロッパ原産の外来種。でも、こちらが圧倒的に優勢。「踊子草」という名の由来は、「花の形を笠を被った踊り子に例えた」ことにあるそうですが、私は丈が伸びてきたヒメオドリコソウの群生が「ラインダンスを踊るダンサー」のように見えてきて、こんな写真を撮ってみました。

 


◇  進む台風19号被害農地の復旧

 

 

 台風19号で濁流が大量に流れ込んだ月岡・大巻の千曲川沿いの田んぼ。
 4月に入って復旧工事が進んでいます。田植えが迫る中、5月20日までに完工の予定です。泥流が運んだ土砂とごみの撤去、濁流で崩れた畔の修復が主な内容。
 下写真に見られるように、川から入った砂がかなり残ります。何回も繰り返されてきた水害の中で砂地が多い田んぼとなり、水持ちが悪くなります。田植え後、水はほぼ掛けっ放しになるそうです。

 


 事業主体は県北信振興局で、施工は赤津組さんです。

 他方、平滝で農地と農道が崩落した箇所。護岸工事が必要ですが、まだ手がついていません。今年は残った田んぼに中畔をついての田植えになります。

 


 千曲川の治水をめぐっては、箕作〜月岡堤防の嵩上げ工事の年内着工が内定したようです。が、今年の大雨期に備えての緊急対策が具体化していないことも多くあります。緊張感をもってチェックし、要望を強めることが必要です。


◇  新型コロナウィルス感染症対策をめぐって
 只今、緊急事態宣言が発令され、各種の自粛が要請されています。
 大型連休期の今は、栄村ではとくに県外からの帰省・来訪を無くすことが最重要の課題です。
 その緊急事態宣言はさらに期間延長される可能性が大になっています。
 農繁期を迎える栄村。どんなふうに新型コロナウィルス対策をすすめるか、村の暮らしのあり様に即した村独自の工夫が求められていると思います。
 とくに、高齢で一人暮らしの方は健康面だけでなく、暮らしをめぐって様々な困りごとが増えてきます。たとえば、遠くに住む息子さんに畑の耕起を年一度やってもらっていたが、「県外からの帰省自粛」でそれをやってもらえないというような困り事です。
 また、村民の共同浴場としての温泉への入浴の中止はいつまで続くの?という疑問・不安もあります。
 困り事や不安なことがある時は、遠慮せず、役場や身近の議員に相談してください。

 

 

 田んぼで、畑で、集落の人たちが寄り合っての農作業が始まっています。

 

 

 芽吹きが進む(29日)

 

 

 国道117号線飯山の菜の花街道(29日)

 

 

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購読料は月200円、年間2,400円です。
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栄村復興への歩みNo.382
2020年4月30日発行 編集・発行人 松尾真
連絡先:電話080−2029−0236、 mail;aokura@sakaemura.net
ゆうちょ銀行 11100−01361481 栄村復興への歩み協賛寄金 ながの農協栄出張所 普通0009390 栄村復興への歩み発行協賛金松尾眞