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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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コロナについて考えましょう

 5月25日、新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が全面解除されました。
 政府自身が決めた解除基準に神奈川、北海道が達していなかったこと、全面解除の後の東京都での1日20名を超える感染者の確認などを考えると、やや前のめりの解除とも言えますが、「ホッと一息、入れられる」と感じている人も多いのではないかと思います。

 

●「ちょっと余裕ができた」からこそ、考えることができること
 3〜5月は矢継ぎ早に出される「自粛要請」や「学校の休業」措置に必死でついていくのがやっと、物事をじっくり考える暇(いとま)もなかったのではないでしょうか。
 事態がいったん少し落ち着き、一人ひとりにもちょっと余裕ができた今だからこそ、少し落ち着いて考えてみる必要があることがあります。とくに大事なのは、わが村でコロナ感染症が発生した場合のことです。
 4月下旬、長野県はコロナ感染症の感染者が確認された場合、「北信保健所管内で1名確認」という発表の仕方から、市町村単位での発表に切りかえました。この変更は妥当なものだと私は思います。が、その結果、仮に栄村で感染者が確認された場合、TVのニュースやネットで「栄村で感染者確認」というニュースがワーッと流れることになります。村内は大騒ぎになるでしょう。「誰?」、「どこの集落?」という声が渦巻くことになります。

 

● 村はどういう権限と責任を有しているのか
 そこで重要になるのが村役場の役割です。
 村民の不安が広がらないように、適切な情報を発信し、また、村民各々がどのように対応すればよいのかについての指示も出さなければなりません。
 ところが、新型コロナ感染症対策の場合、さまざまな権限を有しているのは国と都道府県知事に限られ、市町村長にはほとんどまったく権限がないようなのです(長野市のように独自に保健所を設置している大きな市は別扱いのようですが)。地震や大雨などの自然災害の場合、避難勧告・避難指示等を発する権限と責任は市町村長にあります。しかし、新型コロナ感染症をめぐっては、市町村(長)は「蚊帳(かや)の外」的な位置にあるようなのです。
 この点、宮川村長も問題意識と危機感を持っているようです。議会も含めて、この点の解明と議論を早急に深めていくことが必要です。
 

●「感染する者に問題(責任)がある」という風潮を改める必要があると思います。
 3〜4月の感染症爆発的拡大期、志村けんさん、岡江久美子さんがお亡くなりになり、志村さん、岡江さんを悼む声が多く上がりました。他方で、タレントの石田純一さん、キャスターの富川悠太さん、プロ野球の藤波晋太郎投手などは感染したことで随分とバッシングされ、未だに社会的復権が許されていない状況があります。
 国や県、そしてメディアも、「コロナをめぐる差別や偏見は許されない。なくしましょう」と呼び掛けています。しかし、その一方で、「プライバシー保護」という理由で情報を最大限非公開にするようにしています。私は、この情報の扱い方が、「感染者は危ない存在→社会から隔離の対象→社会に存在することが許されない」という「思考」回路を生み出す副作用を引き起こしているように感じます。
 新型コロナ感染症は、一人ひとりが感染拡大防止のための努力を最大限に行っていても、最終的には感染を防げない場合があるものです。感染者を責める社会的風潮をなくさないと、私たちの社会は分断され、息苦しいものになってしまいます。

 

● 栄村で感染者が発生した場合の対応はどうあるべきか
 栄村で感染者が発生した場合、感染者とその家族を守るためにも、感染者の居住地区を村が公表し、感染拡大防止についての的確な情報を出すのが望ましい対処の仕方ではないかと考えます。そして、みんなで感染拡大を防ぐとともに、村民みんなで感染者の回復を祈り、ご家族を支える。そういう村でありたいと思います。そのようにするためには、先に記したとおり、市町村(長)の権限と責任を明確にすることが必要です。
 以上、一つの重要な問題提起として書きました。みなさんのご意見をお聞かせください。

 

「栄村復興への歩み」No.385をアップしましたが、No.382〜384が未アップです。記録として大事ですので、この後、議員活動報告No.43〜45とともに、順次アップしていきます。