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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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松尾まことの議員活動報告No.42(4月5日付)

ウソをついてはいけない!

 

 私が「議員活動報告」No.39やNo.41に書いたことへの「反論」なのでしょうか、「栄村の財政は大丈夫です!!」というチラシが撒かれています。
 私は議会での森川村長との質疑に基づいて報告を書いています。森川さんは、「議員が言われる通り、財政的には厳しいものがかなりあります」と明確に言い切りました。ここで森川氏が言う「議員」とは私・松尾のことです。

 

 

 村が作成・公表している「平成30年度普通会計決算財政分析」(上写真)に基づいて、チラシのウソを明確にしましょう。

 

実質単年度収支は約4億4千万円の赤字
 チラシは、「3年連続黒字決算」、「平成30年度 実質収支:2億2,286万円の黒字 単年度収支:5,133万6千円の黒字」と書いています。これはそのとおりです。でも、これはまさに上掲の「決算財政分析」の3頁に掲載されている数字ですが、その後に何が書かれているか(下写真)を隠してはいけません。

 


 「実質単年度収支については、4億3,999万2千円の赤字となりました」
 「実質単年度収支」とは何でしょうか?
 単年度収支を見る場合、黒字要素と赤字要素を見極める必要があります。黒字要素は積立金等です。平成30年度の積立金は8,894万4千円でした。他方、赤字要素は積立金取崩です。平成30年度は5億8,027万2千円。その差引は4億3,999万2千円の赤字となります。
 要は新たな貯金よりも貯金取崩の方が大きいのです。


返済に使える基金残高15億4千万円
負債残高は約28億9千万円

 チラシは「将来への負担無し」、「負債額より基金等の額が上回るため、将来支払うべき負担金は無し!」と言います。
 ここまでくると、政治責任が発生するほどのウソになります。
 やはり村作成の「決算財政分析」を紹介します。

 


 平成30年度末の村債残高(負債)は28億9,448万3千円です。

 


 基金残高は平成30年度末22億7,911万3千円。この数字ですと、負債が基金残高を約6億円上回るということになります。
 しかし、本当はもっと深刻です。「基金残高」のうち、「特定目的基金」と「定額運用基金」は使途が指定されていて、負債の返済には使えません。負債返済に使えるのは「財政調整基金」と「減債基金」のみで、計15億3,838万5千円です。したがって、負債の方が約13億5千万円ほど多いことになります。


国の補助金は大事ですが、
ほぼ同額の村の負担金が発生します

 チラシは、「道路改修工事などは国や県の補助金で行っています」と書いています。
 これを読むと、「道路改修工事に村はお金を出さなくてもいいんだ」と思ってしまいますね。でも、それは大間違い!です。
 次の表は、「令和2年度栄村一般会計当初予算説明書」の68頁です。

 


 泉平への道路と野田沢集落内の道路の道路改良費の説明です。
 2件の合計で事業費1億4,664万3千円(上の表の最後の段)。
 注目していただきたいのは「歳入財源内訳」(表の右側)です。
   「国庫支出金」―― 7,865万円 (53.7%)
   「地方債」 ―― 6,440万円 (43.9%)
   「一般財源」 ―― 339万3千円 (2.3%)

 

 国からの補助金は事業費の53.7%、約半分だけです。事業費の残りの大部分は「地方債」。これは村の借金のことです。
 「やってますよ!」と恰好をつけて、じつは事業費の約半分を将来世代につけまわし。あまりにも無責任!です。

 

議員の仕事は行政をしっかりチェックすること
 おわかりいただけたことと思います。

 政治家(とくに政府責任者、村では首長)は、自身の業績を誇張し、とくに財政について「問題はない」と言う傾向があります。とくに、選挙を前にした政治家はその傾向が顕著です。

 

 政府責任者(村も自治体政府です)を日常的にチェックするのが議員の仕事です。(「政府」のチラシを配るのは議員の仕事ではありません!)
 この仕事、じつはかなり大変です。
 村の予算書や決算書は、それを職務とする人(いわばプロ)が年々もの経験を基礎に数カ月かけて作成します。議員は、それを議会開会の10日ほど前に受け取ります。村議員の場合、国会議員などと違って秘書もいませんし、政党の専門家スタッフもいません。一人でコツコツ読み込むしかありません。
 議員になって満4年。前の報告にも書きましたが、「4年目にして、初めて予算書をかなりしっかり読み込めるようになった」というのが正直なところです。

 

 森川さんは役場職員でしたし、村長職を4年務めてこられたのですから、私などよりもよほど村財政に精通しておられるはずです。「森川こういち後援会」名義で、「すぐにウソがバレてしまうようなことは書くな」と是非、スタッフさんにご注意・ご指導をお願いします。

 

(了)