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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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中山間直払制度第4期の最終評価案が国から公表されました

 来年4月から始まる中山間直払制度第5期の前提となる「第4期最終評価」の案が7月25日の同制度第三者委員会で説明され、7月29日には農水省HPで公表されました。本文はA4判で34頁のものです。
 その全内容をこの「復興への歩み」で紹介することは困難ですので、「『中山間直払制度』、第4期最終評価と今後の課題」という別メモ文書を作成し、ご希望の方にお配りするようにします。(ご希望の方は電話でお知らせください。お宅までお届けします)
 ここでは、今年度の今後のスケジュール、来年度からの第5期にむけての準備の要点について記したいと思います。

 

● 第4期最終評価は今月中に確定
 「第4期最終評価案」が示されたのは上記の通り、7月25日の第三者委員会(第9回)の場ですが、今月8月中に第三者委員会の第10回会合で詰めの議論がされ、そこでの議論を反映する形で文案の手直しが行われたうえで「最終評価」が確定することになります。
 第9回会合に出された資料類はすべて公表済ですが、議事録はまだ完成していないようです。議事録を読めるようになれば、最終評価がどのような内容で固まるかが明らかになりますし、さらに8月開催の第10回会合の議事録まで公表されれば、第5期の制度設計の方向性もほぼ全面的に把握できるようになると思います。
 第5期の制度設計作業そのものは9月以降になりますが、国から道府県代表に第5期の内容の説明が行われるのは年度後半の遅い時期になり、県からの市町村への説明会はさらにその後になります。
 「第5期の制度説明会を待って第5期への取り組みを開始する」というのでは遅きに失するというのが、みなさんにお伝えしたい最大のポイントです。

 

● 先進的な県や市町村では、第5期にむけての説明会や懇談会が昨年度から始まっています
 上述の第三者委員会では6月に「本制度に取り組んでいる集落協定及び市町村担当者、県担当者からの意見聴取」が行われました。意見を述べたのは、新潟県上越市、同市清里区櫛池地区農業振興会、新潟県、高知県本山町、同町吉延地区集落協定、高知県です。
 その意見聴取会の議事録を読むことで、それぞれの非常に先進的な取組を知ることができましたが、とくに驚いたことが1つあります。それは、新潟・高知のいずれの県・市町においても、第5期にむけての集落説明会・懇談会がすでに昨年度(H30年度)から行われているということです。
 今年の春の段階で、村民の間では「中山間直払は今年で終わり」という認識のみが広がり、役場担当者までが「来年以降のことはわからない」と言っていた栄村の現実とはまったく異なる状況です。本紙で「中山間直払制度は来年以降も続き、第5期に入る」とお伝えしたことを契機として、一定の村民の方々が正しい状況認識を持ってくださるようになっていますが、栄村の第5期にむけての準備は相当に遅れていると言わざるをえません。

 

● まず、現状把握をしっかり行うことが重要
 今年度の収穫作業の準備を進めるとともに、今夏から早速に進めていかなければならない第5期にむけての準備作業があります。
 現在の第4期集落協定に参加されているお一人、お一人に、引き続き第5期の協定に参加する意思があるかどうかの確認作業を行うことです。また、ご本人の意思確認と同時に、集落協定の代表者・事務担当者レベルで「この田は継続可能、この田は継続困難か、この田は「?」だ」という見当をつけていくことが必要です。
 「継続困難」という田が出てきても慌てないことが肝要です。
 全国的に見ても、期の移行年は協定参加者が一時的に減少する傾向がありますし、とくに今度の第5期への移行にあたっては高齢化の進展がかつてなく深刻で、多くの県で「現状のままでは大幅な減少を避けられない」という認識が出されています。

 

● 第5期の制度設計の最大のポイントは「継続困難」を克服できる制度の創出
 「他の地域も継続困難と言っているから大丈夫なんだな」と考えられては困りますが、国の第5期制度設計の最大のポイントは、高齢化の進展を最大の要因とする「従来通りの継続は困難」という現実を克服していける制度を創出することにあると言ってよいと思います。
 ポイントは少なくとも3つあります。第1は、高齢者にも分かりやすい制度の整備です。第4期で色んな加算措置が追加されましたが、それによって制度が複雑化しています。それを整理して分かりやすくすることです。第2は、交付金遡及返還の怖れを軽減する措置・制度です。第3は、事務作業の簡素化・専門組織への委託等の措置です。

 先に記した「現状把握」を早期にしっかりやっておくと、国の第5期制度設計の工夫を理解しやすくなり、第5期制度への対応をスムーズに進めることが可能になります。

 

● ふるさと納税制度の変更に伴う問題と一体で、村は迅速かつ創造的な対応を早期に示す必要がある
 栄村では、ふるさと納税制度の変更に伴って、従来のような特A米価格への上乗せが困難になったという問題が生じています。私は村議会6月定例会一般質問で政策提言をし、村は「本年度に限り、特別支援を行う」としています。具体的なことは9月議会で提示されると思われます。
 「特別支援は本年度のみ」というのは「特別措置」という意味ではやむをえませんが、従来とは異なる方法で村の米作農業を持続可能にする政策の創出が必要です。そして、それは中山間直払制度の第5期に栄村がどのように取り組むかとワンセットで考えていくことが必要です。
 村民はそうした方向性で村の動向に注目するとともに、第5期等についての勉強会などを自主的に開催し、自らの創意工夫を発揮していくことが求められていると思います。みなさん、力を合わせて頑張りましょう!


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