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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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松尾まことの議員活動報告第29号(7月31日付)

 7月も、各種の会議への出席(村外への出張3件を含む)など、議員としての仕事はかなり多くありました。しかし、議会(本会議)の開催はなく、みなさんにご報告しなければならない議会の新たな決定事項はありません。
 そういう時期ですので、今号では、「議会・議員がなすべきことは何か」という根本的な問題にたちかえっての議論を少ししてみたいと思います。

 

受け身から課題・政策の積極的提案・実現へ

 

◎ 議員は政策実現の活動をできているか
 議員は4年に一度の選挙の際に、さまざまな“公約”を掲げます。しかし、実際のところ、“公約”に掲げられた政策は実現されているでしょうか? お世辞にも「実現されている」とは言えませんね。それには原因があります。議会・議員の仕事が基本的に、行政が議会に提出してくる議案の審議・採決にとどまっているからです。自らが実現したいことを政策として具体化し、その実現のために必要な条例案や予算案を議員(議会)自ら立案するような活動を基本的にはやっていないのです。
 私は選挙における公約の基本に〈情報の徹底公開〉を掲げてきました。その点ではそれなりのことをやってきていると自負していますが、〈情報の徹底公開〉というのは、議会・議員の使命として大きく言えば2つのものがあるうちの一方だけに関わるものです。

 

■ 議会・議員の2つの役割
 議会・議員の2つの大きな使命とは、行政に対するチェック機能政策立案・提言の二つです。〈情報の徹底公開〉は、この2つの使命のうち、基本的には,亡悗錣襪發里任后「議員活動報告」を発行することなどによって、議会で何が議論・決定されているかを村民のみなさんが以前よりは知ることができるようになったということは言えるのではないかと思います。このことがひいては〈行政に対するチェック〉につながっていると思います。
 しかし、これだけでは村が抱えている様々な課題の解決、また、村民のみなさんが願っておられることの実現には至りません。やはり、議員自らが政策を立案し、それを行政に提案して協働して実現していく、あるいは、議員自らが政策を立案すると同時にその実現のプロセスを主導していくという活動が必要です。
 一昨年4月の補選で議員になって以降の2年余の議員活動を振り返ってみて、やはりこの政策立案・提言・実現の活動が圧倒的に弱いと痛感し、厳しく自省しているというのが正直なところです。

 

◎ 村(村民)が直面している課題をずらっと並べてみる
 今回の「議員活動報告」では、政策立案・提言・実現活動への第一歩として、〈いま、栄村にはどういう課題があるのか〉をずらっと並べてみるという作業から始めたいと思いました。以下、その作業をざっくりとやってみますので、ちょっとお付き合いください。

 


 上に掲載したのは、この1〜2カ月の間に私がみなさんからお聞きした意見、要望、不安などを付箋(ふせん)に書き込んで、とりあえずアトランダム(順不同、無作為)に貼り付けたものです。
 いま、村民のみなさんが思っていることをすべて網羅できているとはけっして思っていません。また、言葉足らずで、私に話してくれた人の思いを十二分に表現できていないケースもあるかと思います。

 

■ ジーッと見つめて、問題の共通群を見つける
 さらに、問題群の間のつながり(関連性)を見つける

 つぎに、上の小タイトルに書いたように、この意見・要望・不安の中から、〈問題の共通群〉、さらに〈問題群間の関連性〉を見つけます。
 そうすると、1、2、8、12、13、14は〈交通〉、〈移動の足の確保〉という点で共通する点がありますね。
 4、16、17はいわゆる〈高齢化にともなう問題〉、あるいは〈介護〉をめぐる問題という括(くく)りができるかと思います。さらに、1や3、10、18も〈高齢化〉に関わる問題だと捉えることができます。
 他方、5はズバリ〈子育て環境〉の問題です。と同時に、12と共に、〈秋山郷の暮らしの環境〉という問題として括ることもできます。また、6は〈子育て環境〉の問題であると同時に、働く人(とくに若者)を取り巻く環境の問題という面もあり、次の〈若者が栄村で暮らす環境〉の問題でもあると思います。
 11、20は〈若者が栄村で暮らす環境〉と言い換えてもいいですね。さらに、9もこれに関連していますね。あるいは、20と19は15と共に〈働く場・雇用〉と括ることができます。また、15と3(+10)の間には密接なつながりがありますね。18も〈働く場・雇用〉と関係しています。
 視点を変えて、〈農業をめぐる問題〉という問題群を設定すると、3、10、15、さらに20を1つの問題群として括ることができます。
 あと、7と21が残っています。これは〈観光〉と括るのがいちばん分かりやすいでしょうが、じつは〈働く場・雇用〉の問題であり、〈若者が栄村で暮らす環境〉の問題でもあるといえるでしょう。観光客やスキー客を増やし、観光施設やスキー場を発展させていくことができなければ、若者が仕事を確保し、栄村で暮らしていくことはできませんから。


◎ 発想法を大きく転換する
 図表をながめ、さらにその後に示した〈問題の共通群〉や〈問題群間のつながり〉=関連性を少し時間をかけながら、じーっと見つめていると、これまではあまり見えていなかったことが何か、少しずつですが、浮かび上がってくる、見えてくるのではないでしょうか。
 ただちに、それぞれの問題(課題)の解決策が浮かんでくるというのではありません。でも、さまざまな問題は相互に様々な形で結びついている、だから個々の問題に直対応する個別の対応策では不充分になる、ムダが出てくる、このことが見えてくると思います。これに対して、「総合的な施策を」と言えば解決案のように思えるかもしれませんが、「総合的」とは言っても、いくつかの大項目を並べ、その下にいくつもの小項目を並べて、「総合計画です」とか言うが、実際の施策となると、結局、個々の問題に対する施策が個々バラバラに実施されるということになってしまっているのではないでしょうか。
 なにか、もう一歩、踏み込んで考えることが必要だと思います。

 

■ 《働く場を創り出す》を中心軸に据える大挑戦が鍵を握るのでは
 そこで、大きな軸を1本立てることが大事なのではないかと、私は考えました。
 それが《働く場を創り出す》です。これは言い換えると、《会社を創る》とも言えると思います。
 《働く場》が確保されたら、若者の定住も増えます。栄村に明るい陽が射(さ)し込んできます。

 でも、きっと、「えっ! 何の会社?」って、尋ねられますね。
 「これまで無かったような、栄村発の新しいことをやる会社」とお答えするのがよいかなあと思います。
 会社というのは、お客さまの需要(ニーズ)がある商品やサービスを提供するもの、そしてそのニーズを満たすのに必要な経費を賄うと共に、利益も生み出すものですね。
 栄村には、新しい会社を必要とするようなニーズはあるでしょうか?
 あります! 先に見たさまざまな問題(課題)です。あのさまざまな問題(課題)、すべて行政が対応する行政課題だと思っていませんか? そこから考えを変える(脱け出る)ことが鍵だと思うのです。この考え方の転換は、けっして行政の責任を曖昧にしたり、軽くしたりということを考えているのではありません。でも、一方でいろんな人が働く場を求め、他方でいろんな人が種々のサービスや利便さを求めているのです。それをマッチングさせていけば、〈商品・サービスの提供(会社側)〉と〈求めているものが満たされる(お客側)〉がうまく出会って、新しい会社ができ、働く場を創り出すことができますよね。
 ただ、難しい問題があります。先に見たさまざまな問題(課題)=ニーズ、栄村の人口規模では1つ、1つのニーズの量が少なくて、1種類ないし2種類程度のニーズに対応するというのでは会社として成り立たないのです。
 この難題の打開方法は?

 

■ 「栄村の基幹産業は農業と観光」と言うけれど…
 ここでちょっと、別の視点から考えてみます。普段から、「栄村の基幹産業は農業と観光です」と言われていることです。
 「基幹産業、基幹産業と言うけれど、基幹産業を守り、発展させていくようなことはちっともやっていないんじゃないか」――かなり人がこう思っているのじゃありませんか。
 私もそう思っています。
 「だったら、ここに踏み込めばいいのではないか」というのが私の発想法です。
 私はこの間、さまざまな機会に観光について問題提起をしてきましたので、観光を主軸に《働く場を創り出す》というのはいいと考えます。
 でも、それは、ただ観光施設を管理するだけというような貧困な発想ではモノに成らないです。

 

■ 村民多くの参加でワイワイガヤガヤ
 村民の多くの人がワイワイガヤガヤ、いろんな形・方法で参加するので、外から来るお客さまにとって面白いし、村民も楽しくなる、さらに、先に見てきた様々な問題(課題)の解決にもつながる――そういう発想法での新しいタイプの事業です。
 たとえば、「私は足(車)がないので、買い物が不便、行きたい温泉にも行けない」と言う人、しかし、その一方で、「おらはまだまだ元気だぜ。出来上がった料理をお客さんの席まで運んで、ただ置いてくるだけじゃなくて、気の利いた声かけの一つもやって、お客さんを喜ばせる自信はあるよ」と言う人、5本、10本の指では収まりきらないほどにおられると思います。そういう人を送迎してでも、短時間でよいので観光施設で働いていただく。若い人が軸の会社が、こういう発想法をもってやっていけば、観光の発展になるし、栄村の深刻な課題である〈交通(足)〉の問題の打開や〈高齢者の楽しみの機会の不足〉という問題の打開にもつながります。
 さらに、「観光施設は外からのお客さまが利用するところ」という固定観念を、施設運営の会社も村民自身も打ち破っていけば、先に挙げた「飲める処、食べる処がない」という問題の打開にもつながります。さらに、どうしても季節的な要因で観光客が少なくなる時期に観光施設をただ遊ばせておくのではなく、村民の楽しみを増やす場として活用し、そして施設運営会社もそれなりに稼げますよね。よく言われる「ウィン?ウィンの関係」ということになるでしょうか。

 

◎ 行政や議会が果たすべき役割は?
 ここまで書いてきたことは、あくまでも一つの試論です。
 みなさんそれぞれが、いろいろ考えて、アイディアを出して下さることが大事だと思います。
 ところで、ここまでに書いてきたことは、いわば《民間主導》の話です。となると、行政(役場)は何をするのでしょうか? また、議会・議員の役割は何なのでしょうか?
 結論から先に言うと、民間がやろうとすることを邪魔しない、後押しすることだと思います。村民からよく聞く言葉ですが、「役場の上層部は何かにつけて、『前例がない』、『何かあった時、責任をとれるのか』と言って、若手職員の提案を潰してしまう」と言われます。いや、若手職員の提案だけではなく、村民の斬新なアイディア・提案に対しても同じではないでしょうか。
 行政(役場)にやってもらいたいことは、新しいチャレンジへの補助金(制度)の検討ではありません。村民側も何かといえば「補助金頼り」という考えはやめるべきでしょうね。欲しいのは補助金よりも、なによりも、「おー、そのアイディア、いいね。やって下さい。何か困ったことあったら、一緒に考えますから」という積極的な応援の姿勢を示してくれることだと思います。もちろん、素敵な補助制度がある場合は、その紹介も有難いですが。
 議会・議員も同じです。村民の声に耳を傾け、村民のチャレンジを応援する、行政がそういうものを応援する方向に向いているかをチェックする。そういう姿勢が求められていると思います。
 私は今回の「議員活動報告」を「議員は政策立案・提言の活動をできているか?」といわば自問自答することから始めました。そのことからすると、ここまでの記述は《民間主導》の動きについての提起で、議員の政策立案とは言えないかもしれません。しかし、「何でも行政施策で解決する」という発想法の政策ではダメだと考え、ここまでの提起をおこなってきました。みなさまの感想、ご意見をいただければ有難いです。

 

◎ 情報を繋げる−思いを繋げる!
 最後に、一つ、ある意味で最重要のことを提起させていただきたいと思います。
 見出しに書いたとおり、《情報を繋げる》ことです。
 十年ひと昔、村には有線電話がありました。いま、70歳以上の世代の人はこの〈有線〉でずいぶんと色んな人と繋がり、お喋りし、情報を交換し合いましたね。いまも、NTTの固定電話があると言っても、料金もかさむし、〈有線〉のようには使いませんね。
世の中はネット時代、SNS時代になりました。パソコンを使わない人でも、「家族の間ではLINE(ライン)を使っている」という人も結構おられるようです。比較的若い世代だとFacebook(フェイスブック)をやっている人もそこそこおられます。でも、村内の情報が縦横無尽に繋がるという状態にはなっていません。
 私自身はネットでの情報発信を行う一方、村内では紙媒体での情報伝達もしていきますが、この《情報を繋ぐ》ことが栄村のこれからにとって最重要のテーマであることを指摘しておきたいと思います。《情報》は単なる《情報》ではありません。《情報》にはみんなそれぞれの《思い》が詰まっています。それを繋げていきたいのです。

 

<後記>
 みなさん、同じ思いだと思いますが、猛暑に参っています。
 外での仕事に携わっておられる方はそうも言っておれないでしょうが、午後の1時〜3時の頃はあまり外で騒がない方が賢明ですね。
 暑さも厄介ですが、私は太陽光線の激しさに気をつけるようになりました。TVで言っていましたが、「目から強い光線の刺激が入ると、それが脳に伝わって、めまい症状などを引き起こす」そうです。そんな次第で、7月末から昼間の外出時にはサングラスをかけるようにしています。みなさんのお宅に配達に廻った際、「えっ?」と驚かれるかもしれませんが、よろしくお願いします。

 

 

9月議会の予定のご案内

 

 9月は定例議会開会の月です。
 今年は9月4日(火)に開会し、11日(火)まで続く予定です。

 9月議会は〈決算議会〉とも呼ばれます。平成29年度の村の一般会計・特別会計の決算書が提出され、審議されるからです。
決算書は決算特別委員会という議員全員参加の委員会で審議されます。決算特別委員会は9月7日(金)と10日(月)の2日間の予定です。午前10時から(正午〜午後1時半の昼休憩を挟んで)午後5時近くまで、ぶっ通しで行われます。
 4日は決算以外の議案の提案とその審議です。理事者側からどういう議案が出されてくるかはまだ分かりません。5日(水)と6日(木)は一般質問です。
 私は補選で議員になって2年半近く、昨年の選挙で初当選された議員も1年半近くになり、これまでの一般質問のやりとりを総括し、より深みのある質疑を実現していかなければならにと考えています。
 11日(火)は総括審議と議案採決です。

 多くの方々の傍聴をお願いします。
 私自身の傍聴経験からも、傍聴者には議案書などが配られない中での傍聴は結構キツイものです。傍聴予定をあらかじめご連絡いただければ、議案書を提供することはできませんが、関連資料などをご提供できるようにしたいなあと思っています。傍聴をご希望の方は是非、ご一報ください。
 よろしくお願いいたします。


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