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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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ミズバショウで気になること

 

 野々海のミズバショウの様子が気になり、5〜6日に1回くらいの頻度で見に行っています。野々海への往復だけで1時間近くかかってしまいますが…。
 今春は気温の変動が激しく、開花の具合はあまり順調ではありません。遠方から見に来られる人は例年と比べて少ないようですが、それでも首都圏ナンバーの人などに出会います。
 そんな中、気温変動の激しさ以外に気になっていることがもう一つあります。

 

● 生い茂る雑草を放置していていいのか?
 上に示した写真は5月16日の午後遅くに撮影したものです。撮影ポイントを探し回って撮りましたので、いい具合に咲いているように感じられると思います。しかし、別の角度から撮ると、どうも融雪しているゾーンの中でミズバショウが出ている範囲が狭くなっているように思うのです。次の写真をご覧ください。写真の左側の下半分、薄茶色の枯草が湿地を覆っていて、そこにはミズバショウがほとんど見られません。

 


 また、写真右下に水面が見えますが、ここにもミズバショウが見えません。水が深すぎるのではないかと思います。そして、ここの水が深くなっていることと、写真左側下半分の枯草の存在とが関係しているのではないかとも思います。枯草の存在が融雪水の通り道を狭め、水の勢いを強め、写真右下の部分に大量に流れ込み、水深を深くしているのではないかと思うのです。
 こうした推察はまったくの素人考えですので、まったく的外れなものかもしれません。
 しかし、少なくとも、ミズバショウの生息にとって枯草が多すぎるのではないかという点は間違いないと思います。じつは、昨年の秋、この群生地を訪れて衝撃を受けたことがあったのです。下の写真をご覧ください。

 


 写真下部に草がたくさん生えています。9月30日撮影で、もう草紅葉化しつつあります。これがこの後、雪の下で約半年間ほど湿地面に倒れたままになっていたのが、前頁で示した枯草です。
 昨秋にこの草を見た時、「少し刈り取った方がいいのかな?」と思いました。でも、ミズバショウ群生地の保全のあり方について専門知識がない中で下手なことは出来ない、やってはならないと思い、手を出しませんでした。
 その頃、裏磐梯地方のミズバショウ群生地の保全活動に取り組んでおられる団体の報告レポートをインターネットで読んだことがあります。少なくともカヤの類は刈り取らなければならないと書かれていました。ただし、ミズバショウの葉が成長を続けている間に草刈りをするとミズバショウにダメージを与えることから、草刈り期を当初予定の7月から11月に延期したとも書かれていました。

 

 ミズバショウは本当に綺麗です。野々海の一帯はさまざまなところでミズバショウが見られますが、まさに群生地と言えるところは数少ない。一定の保全管理の努力をしないと群生地は守れないのではないでしょうか。私たちが「自然は美しい」と感じているものの多くは、純粋の原生自然ではなく、人の様々な営みとの関係の中で生まれ、保持されていることは間違いないと思います。
 私は、本紙「栄村復興への歩み」No.334(5月3日付)で、「自然資源、観光資源の〈調査・選定・管理・保全〉という施策を」という提起をしました。今回の「ミズバショウで気になること」は、その提起をより具体化したものです。
 村の方で長年ミズバショウを見てきた方のお話、植物学や林地保全の専門家の方の専門知識をお聞かせいただければと願う次第です。


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