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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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配達日誌7月1日〜10日

1日(土) 朝から予報通りに強雨。昨日、役場に問い合わせたところ、野々海大明神祭は予定通りに挙行ということなので、8時半頃に出発して野々海へ。私は「10時開始」と思い込んでいたが、実際は11時開始。平滝からの上り道、基本的に1台の車にも出会わず。
 まっすぐ池に向かった。水番小屋では薪ストーブに火が入っていた。しかし、強雨でも気温はそんなに低くなく、寒さは感じず。また、霧も出ていなくて、野々海池の全体像も見えた。
 強雨は続き、神事は簡略化されて、すぐに終わった。その後はキャンプ場管理棟で宴。強雨だったので、一般参加者も管理棟の1階に入っておられた。昨年、来賓だけが管理棟内で、なにか嫌な気持ちがした。来年以降、どうするのか。一度、関係者に尋ねてみようと思う。
 私は飯山市の出川とJR飯山線の出川鉄橋の様子が気になっていたので、宴を早めに退出し、その様子を見に行った。その結果は「復興の歩み」に書いた。

 

県道出川橋下の様子(12時50分撮影)


 その後、人と会ったり、中条川の様子を観察したり、編集作業をしたりで、夕刻に。温泉に出かけようとすると、あんなに強く降っていた雨がいつの間にか止んでいた。

 

2日(日) 森集落の水道工事の現状を見る必要があって、午前10時前に森開田から1号崩壊地へ。
 1号崩壊地で撮影の途中にカメラが曇って撮影不可能に。今回はレンズ表面の曇りだけでなく、レンズ内部が曇っている様子で、「これは修理に出すしかないか」と覚悟を決めて下におりた。昨年も寒い時期に1号崩壊地でレンズが曇って撮影できなくなったことがあったが、その時よりも状況は深刻。しかし、家に戻ると曇りは取れて、撮影可能に。よかった!!
 その後は、編集や印刷・折りなどの作業を夕刻まで。

 

3日(月) 天気予報では一日中雨。たしかに外に停めている軽トラの荷台は夜の雨でしっかり濡れていたが、朝からは降雨なし。部分的には青空さえ見える。
 9時頃に配達に出かける時は、「半袖では車で走ると肌寒いかな」と思って長袖にしたが、間もなく気温がどんどん上昇。30℃近くにまで上がった。午前中は主に東部の雪坪〜切欠で75軒の配達。久しぶりに見た青空にカメラを向けてみた。背丈がだいぶ伸びてきた稲の緑色とのコントラストも鮮やかで素敵な風景だ。

 

柳在家で撮影(11時53分)


 午後、追加の印刷をして白鳥の配達へ。白鳥に入る前に飯山・桑名川の出川下流域へ。昨2日夕の段階で中条川の流れはきれいになっていたが、千曲川は今日も相変わらず茶色。それで、出川の様子を見に行った。
 やはり濁流。井出川に流れ込んだ山腹崩壊の土砂は礫をあまり含まず、ドロドロのヘドロのような土砂。これは安定せず、雨が降れば確実に流れ出し、相当の期間にわたって川の水を濁す。水量は安定してきている。
 近々、羽広大橋や許可を得て桑名川砂防ダムなどの様子も見に行きたいが、時間を確保できるかどうか。

 

県道出川橋の様子(午後4時35分)

 

 白鳥で32軒配達。今日は計121部。
 どうも最近、体が睡眠時間の延長を求めているようだが、あまり早くには就寝できず。夜の段取りを変えなければいけないようだ。

 

4日(火) 村長杯ゲートボール大会に出席の予定だったが、朝早々に順延が決定された。
 小止みに近い状態になることもあったが、ほぼ一日中雨。こういう降雨状況では体は合羽で濡れないようにできても、配達物が濡れる危険が多いので、配達はしない。11時前まではメールの一斉送信やブログの更新などの作業。その後、十日町の接骨院へ。背中の張りというか、だるさというか、先週前半までほどのものではないが、調子がいいわけでもないので。かなり楽になったように感じる。
 帰ってからは、最近頭に浮かんでいることをメモ化してみた。考えていることをなかなかうまく吐き出せなくてもどかしいが、文章にしないよりはいいと思う。何人かの人に読んでもらって、意見を聞けば、また筆が進むかもしれない。
 写真撮影はなし。

 

5日(水) 朝方はまだ小雨が降っていたが、ゲートボール大会はなんとしても開催するとのこと。後から聞いたところでは、「今日開催できないと、しばらく日程がとれないから」とのこと。
 午前8時半集合、9時開会式。8チームが参加して、濃密な試合が展開された。
 私は開会式に参加し、第1試合を見て、その後、横倉で47軒と平滝の国道よりも上のゾーンで18軒の計65軒で配達をして、再び会場へ。試合を見るとともに、お昼休み、みなさんと一緒にお弁当。12時半に午後の試合が始まるのを見て、今度は青倉51軒の配達。それが終わると、すぐさま会場へUターンし、決勝戦を観戦し、その後閉会式。
 閉会式で「万歳三唱」の音頭取りを仰せつかった。その際、「今日は素晴らしいものを見せていただいた。北野チームの強さは圧倒的だった」と発言したが、本当にそうだった。

 

ゲートボール大会場の横倉農村広場グラウンド

大会事務局の若い職員はここの震災後の仮設住宅が建てられたこと

をご存じなかった。この景色を見ていると独特の感慨が湧き上がっ

てきた


 ゲート―ボール大会が終わると、すぐに、飯山市で開催される国道117号線期成同盟会の総会へ。途中、桑名川の県道出川橋の様子を観察・撮影。大雨警報で「全面通行止」となっていたものが解除され、閉鎖ゲートがちょうど開けられるところに遭遇した。
 期成同盟会総会、ある人に言わせると「行政がつくる期成同盟会の典型的なあり方」を示すもので、6月7日に出席した秋山郷405号線の期成同盟会とはまったく様相が異なった。今日の期成同盟会は日本の行政のあり方の縮図のようなものと言えるのではないか。なにかの機会に紹介したいと思う。
 期成同盟会後の懇親会にも出たが、6時半過ぎに村に戻れて、温泉入浴セーフ。夜は水道本管清掃工事が始まり、断水。就寝前の歯磨きもままならず、明日以降の対応措置を考えねば…。

 

6日(木) 雨は降らないが、一日中ほぼ曇天で、窓を開けて車で走ると肌に当たる風が雨を含んだ感じ。湿度が相当に高いのだと思う。
 いろんな人のお話を聴くということで、午前中は若い女性からお話を聴くことからスタート。お昼前に天地と大久保で配達。大久保で今年初めてヤマアジサイの開花している姿を撮影。

 

 

 

 午後、「あそこはヤマアジサイがたくさん咲いているのでは」と思い、極野集落の奥の山道を進んだが、これはハズレ。まだ時期が早いのか、それともだんだん他の草に押されてヤマアジサイが咲く場所が減ったのか?
 午後は小滝、北野、中野、極野で配達。
 夕刻は若い男性とお話。テーマは限られたものだったが、その話の行間から現在の栄村の状況に対する思いが聞きとれた。

 


 

 極野集落の奥の山道でこんな状況に遭遇。
 中部電力の取水ダムまでの間にある4つの橋のうち3つに「橋梁通行注意」の看板。橋そのものがもはや危険になっているのか、それとも欄干がなくなり、通行に注意を要するという意味なのか。明日にでも役場の担当者に尋ねてみようと思うが、こういう橋を改善する予算の確保が極度に難しいのが偽らざる現状だろう。3つの橋の1つには「昭和33年11月竣工」とあった。こういうものこそ〈歴史遺産〉と位置づけるべきものなのではないだろうか。しかも、これらの橋を維持しないと、山を守り、活かすことができなくなる。そうなれば、それが「自然災害」という名の人災を引き起こしかねない。福岡県朝倉市や大分県日田市の災害のニュースを見ながら、そんなことを考えた。

 

7日(金) 朝の起床が遅かった。森集落で何軒か配達して、すぐさま津南へ。午前10時から津南地域衛生施設組合議会。会場は津南町のごみ処理場の建物の2階にある会議室。内容は別の機会に書こうと思うが、生ごみなどを処理する施設の上に「議場」となる部屋があるなどとは想像もつかなかった。
 津南町で昼食と用件1件を済ませた後、村に戻ったが、予報の「曇り」は外れて、久々の快晴の青空(下写真は午前9時26分撮影)。「野々海に行ってみよう」と決め、スキー場〜貝立山のコースを進んだ。狙いは2つ。貝立山登山口から青倉集落の貝立水路かけ口にかけての道路沿いのヤマアジサイの開花状況の確認と、野々海池の裏側=野々海峠に向かう林道沿いのイワカガミの開花状況の確認。

 


 貝立付近のヤマアジサイはまだ未開花。野々海峠への林道のイワカガミも不発。でも、収穫は多かった。1つは貝立〜野々海間でチョウの群れと何度も出会ったこと。今年はチョウの当たり年のような気がする。赤トンボとも今年初めて出会った。野々海池周辺ではそんなに出会わなかったが、貝立〜野々海間の標高850〜900mあたりで多かった。これからさらに上へあがり、間もなく野々海高原で群れ飛ぶのだろう。
 2つはイワカガミを求めて入った林でギンリョウソウをたくさん見たこと。10年ほど前にたしか宮川吉郎さんに教えてもらったことがあるが、それ以来のことではないかと思う。

 


 図鑑には、「薄暗い林中に生える様子からユウレイソウとも呼ばれる」とあるが、まさにそういう感じ。生えていることを予測していたら、べつに怖くもないが、予想外に出くわすと気味が悪い。
 3つは、ミズバショウの群生がいちばんよい場所の現在の様子を見に行ったところで、まったく予想外にイワカガミの花に出会ったこと。
 そして、なによりもの収穫は夏本番の暑さの中、野々海には涼しい風が吹き、最高の避暑となったこと。山はいい!
 平滝に下って、11軒で配達するも頭痛が出て、仕事は終わり。
 夜、水道の配水本管の清掃作業が中条地区で実施された。作業に携わる人たちは午後10時からの作業開始にむけて8時頃からスタンバイ。連日の夜間作業。大変だと思う。

 

8日(土) 今日も遅い起床。森集落で配達しながら、「秋山郷シャトル便」なるものの出発の様子を見たりした。この便は「完全予約制」だそうだが、今日は予約客が1名のみで、バスではなくタクシー。よく意味がわからない企画だ。「2次交通」として予算付けされているが、「二次交通」の意味が正しく理解されていないのではないかと思う。何かの折に「復興への歩み」で議論してみたい。
 昼少し前の出発で秋山の配達へ。コースは日出山線→鳥甲牧場→屋敷→林道で切明→和山→上の原→小赤沢→東秋山林道で下り。
6月後半は超多忙だったので、考えてみれば久しぶりの秋山。いくつかのポイントで「小冒険」をしたり、話し込んだりで時間をくい、結局43軒にとどまった。
 雄川閣で軽井沢から来たという高齢のご夫婦、中信方面からの子ども連れ4人家族と言葉を交わしたが、いずれも「いいところですね」という言葉をいただいた。また、「ここから橋を渡って進む方向で飯山に出られますか?」というお尋ねを別の人からうけた。「出られますが、結構道のりがあって、近道とは言えないと思いますが」とご返事。観光に来られた人は気軽にいろんなことを尋ねられる人を求めているといつも感じる。

 

雄川閣のベランダから河原の湯の方向を眺める家族連れ

 

 雄川閣の様子を見ていて、これまでも感じてきたことだが、都丸俊幸さんのお客さんへの気さくな話しかけが雰囲気を非常によいものにしている。観光業・接客業の手本の一つのような気がするのだが…。

 

9日(日) 朝7時15分、駅伝大会に出場する武蔵村山市の学校の先生たちを横倉までピストンでお送りした。
 その後、森と月岡で59軒の配達。月岡での配達の途中、毎春、ミズバショウを見る山へ。この時期はヤマアジサイが綺麗なところ。期待通りに、綺麗に咲いているのを見られたが、やはり草が増えている。ミズバショウ群生地を保全するために月岡集落の人たちが頑張ってきて下さっているが、こういう活動は持続させるのが大変。一度、地元の人たちの話を聞いてみようと思う。
 また、月岡の配達が終わった後、青倉・西山田の圃場整備工事の進捗状況を見に行った。日曜日なので作業がなく、工事の邪魔にならないと思って行ったのだが、工事が行われていた(下写真)。「4日間ほど、雨で作業できなかったので、今日は作業です」とのこと。たしかに圃場整備の工事は雨で土中の水分率が高い時は出来ない。

 


 その後、駅伝大会の閉会式に行き、朝送った人たちの出迎え。
 青倉を通過した時、〈撮り鉄〉の人たちが栄大橋近くに停めた車にむかって歩く姿を目撃。特別列車「風っこ」が通過したのだ。
「風っこ」が午後1時20分森宮野原駅発で長野に向かうことがわかったので、横倉のある所で待ち受け、写真撮影。素敵な写真が撮れた。
 午後5時頃、5分間ほど、結構激しい降雨。昼間の熱気が冷やされて、夜が過ごしやすくなった感じがした。

 

10日(月) 午前中、豊栄、長瀬、笹原、当部、坪野など121軒を配達。坪野では、久々に野沢温泉村に通じる林道を進んでみた(現在は野沢温泉村手前の橋が落ちていて、実際は野沢まで行けないが)。そこで見たものの一端は「復興への歩み」に掲載するが、今回初めて知った「滝」と坪野上堰の余水が落とされているところと思われるところの写真を最後に掲載する。
 朝から暑い。午後1時すぎ、国道117の役場横気温表示で36℃。猛暑日だ。
 昼前、熱中症気味だったが、天地で少し休ませてもらい、生き返った感じ。
 夜、森集落の水道の洗浄作業の一般公開。相当に疲れていたが、現場に赴いた。行ってよかった。連日の夜間作業をする人たちも大変だが、役場職員も連夜。3人が交替制で現場立会いとのこと。午前5時まで立ち会って、8時30分からは通常勤務。役場職員への感謝も忘れてはなるまい。

 

天代川に落ちる滝

 


坪野上堰の余水が落ちてきていると思われるところ。今年もきちんと管理されている様子だった。

 


上2枚の写真を撮った地点のそばで見た花。初めて見るもの。名前を調べてみたい。

 


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