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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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「栄村のお米をいい値で売るために、どうするか」への 読者からのご意見から


 前号の標記の記事で「みなさんのご意見をお願いします」と書きましたところ、お二人から貴重なお話をメールでいただきました。ご紹介させていただきます。
 
森集落出身の方から

産直米のご提案レポートを拝読しました。
ここ10年ほどの実家(母と叔母)の取り組みと、少々の感想などをお伝えさせていただきます。実家の田は森の山の上にあります。
開田の記念碑もたっているほど、当時の開墾は困難を極めましたが、そのぶん風通しと水の良さがあり、手前味噌ですが本当においしいお米がとれます。
母 は、自分のところで採れたおいしい農作物をたくさんの人に食べてほしいという、いかにも栄村の農家の人らしい気持ちをもっているせいもあり、私にお米や野 菜を送ってくれる時に「誰それにも食べてもらえ」といって、ご近所や仕事の関係先などの分を一緒に送ってきてくれます。

 お米もその一つ でした。あるとき、差し上げたある著名な画家の方が、とても気に入ってくださり、それ以来10年以上、毎年1年分のお米のお買い上げを注文してくださって います。「復興の歩み」レポートにもありましたように、1年分前払い、毎月決まった日と決めて実家から宅急便で発送しています。
その画家さんのほかにも、私の友人や仕事関係の方からも注文があり、それ以来、多少の収入になっているだけでなく、美味しいと言ってくださる方々の声が、励みにもなっているようです。
母の性格というか、田舎の人らしい温かさといいますか、送るときには必ずちょっとした野菜等を一緒に送っています。時には庭に咲く花だったり、山菜の場合は料理の仕方だったり。それも毎回となれば大変た時もあると思われますが、まさに「交流」になっています。
たぶん、そんなふうに送っている農家は、栄村のほかの地区にもあるんでしょうね。

 どういうところで採れているのかも消費者にとっては気になることでしょう。産地である実家の田んぼの写真を見てくださった人はすっかり栄村のファンになり、震災の時にもとても気にかけてくださいました。
さめてもおいしいから、お弁当には栄村のお米じゃないとダメ、と言われたこともあります。ふだん、うちのお米しか食べていない私にとっては、「へえ、そうなんだー!」と、とても新鮮な感想として心にのこりました。
そのようなことから、お米の産地と生産者の紹介はもちろんですが消費者の「おいしい一言」「おすすめのわけ」などものせるチラシ(同封するお手紙)があればいいなあ、と思います。

 また、送るときのパッケージも意外と大事だと思います。
実は、震災のお見舞いをいただいた会社の人たちにと母がお礼にお米を用意したとき、適当な袋を農協他あちこちで探したようです。でもなかなかちょうどいいものがなく、津南のほうで手に入れたと話していました。
そ の後、青山のフリーマーケットのお手伝いのとき、渡邉加奈子さんに青倉米のパッケージのことをお尋ねしたところ、ネットで購入なさって自前のシールを貼っ ているいると聞いて、納得しました。それぞれの集落での「ブランド米」にしていきながら、ビジュアル的に「栄村」の統一感を出す(米に限らず)ことができ れば、さらに大きな力になるのかもしれないと思います。
パッケージデザインやパンフレットといった紙媒体のことでしたら、こちらでも多少はお手伝いできることもあるかもしれませんので、必要がありましたら、その折にはお声掛けください。



中越・田麦山の方から

 今回のコメ問題について意見を、ということでしたので、以下簡単に私見を書かせていただきます。
ブランド化を目指すための3つのポイント、復興の記録、歴史の紹介、環境の素晴らしさを伝えるということ、まったく同感です。その上で付け加えるならば、安全性のアピールということだと思います。
 昨年の原発事故以来、首都圏では食物の安全性について敏感な消費者が増えています(関西以西はそれほどではありませんが)。とくに、若い子育て世代の人と話すと、放射性物質についてはもちろんのこと、農薬使用についても厳密な要求がよく聞かれます。
 除草剤以外でも、カメムシ防除のためのクロチア二ジンは、自然界のキーストーン種であるミツバチへの深刻な影響が疑われています。これはコメの黒斑さえ消費者が気にしなければ使用しなくてよい化学物質です。

 完全無農薬を集落全体で達成できれば、大きなアドバンテージとなりますが、当然困難も付きまといます。田麦山の私たちの田んぼでは、十年 来有機無農薬でやっていますが、これを地域の人に求めるのは、除草などの作業量からいってとても無理ですし、だいたい相手にしてもらえません。
 しかし、小滝のような先鋭的な集落では、できない話ではないと思います。
そ して、これはコストアップになるので考え方ひとつですが、私は2年前から紙マルチを使って草を抑える農法を試しています。結果は上出来で、今年は地域の人 たちが見学に来るようになりました。完全無農薬という付加価値が付くのですから、販売価格にも当然上乗せできるはずです。
 さらに、コメの加工という方向があります。飯山の「笹ずし」のようなもの、あるいは特産のキノコなどを使った商品が考えられますし、特区の申請をしてどぶろく作りをするということもできるでしょう。

 いずれも実際の体験に基づいた貴重なご意見です。
 こういう体験談の交換、意見交換ができていけば、栄村のおコメをいい値で売れるようにする工夫がどんどん生み出せるのではないかと思います。
 「私はこんな経験、実績があるよ」という方、どんどん体験談、ご意見をお寄せください。

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