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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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松尾まことの議員活動報告 第2号(6月1日)

全員協議会という「不思議な存在」のあり方が少しずつわかってきました
 5月1日号で「地方自治法第100条で定められた正式の会議のあり方」と紹介しましたので、「不思議な存在」などと書くと、「不謹慎だ」というお叱りを受けるかもしれませんが、マスコミ関係の方でも「よくわからない」と言われるくらいですので、議会関係者以外にとってはまあ妥当な表現ではないかと思います。
 5月26日午前10時〜正午の2時間、5月の定例的な全員協議会が開かれました。定例議会や臨時議会とは関係なく、全員協議会のみの開催です。それだけに“全員協議会”というものの内容・性格がよくわかったように思います。

「全協(議長提出)」と「全協(村長提出)」という2種類の会議の存在
 4月28日の全員協議会で、「5月26日午前に全員協議会を開催する」ことが決まった段階では、議員が集まって種々の協議を行うことになっていました。現に5月16日付の議長名の「通知」では、
    「議員各位からの忌憚のないご発言をお願いいたします。」
と記されていました。
 しかし、その後、森川新村長から議会宛に協議を望む「案件」がある旨の申し出があり、5月26日の全員協議会は、「全協(村長提出)」という会議から始まることになりました。
 そこで、「全協(村長提出)」とは何なのか、『議員必携』での説明を紹介します。(5月26日の「全協(村長提出)」の内容は『栄村復興への歩み』No.286で紹介します)

「全協(村長提出)」とは
   
    「町村長の依頼を受けて、議長が招集するものの、目的は、
      町村長が、議会に提案予定の案件についての事前説明を
      行う場合もあれば、行政運営上の重要問題、企業誘致や
      開発行政に関連した対外折衝関連事項について意見を求
      める場合もある。」


 これが『議員必携』(180-1頁)の説明ですが、但し書きがあります。

    「議員にとって、行政内容あるいは提出議案について、理
      解を深める機会にもなっているが、本会議や委員会と同
      様の実質審議となることがないよう、節度をもって運用
      べきである。」
(傍線は松尾)

 これは重要なポイントです。
 この但し書きの意味は、全員協議会を首長・理事者が予算等の議案を議員に対して根回しする場にしてはならない、という意味だと解されます。
 私が一村民として傍聴した経験からいうと、栄村の場合、「全協(村長提出)」がまさに「根回し」の場とされた事例があります。本会議での質疑で、課長クラスが「その点は全協で説明したとおりです」と答弁していたのです。

問題点は?
 何が問題なのでしょうか?
 全協では、〈議論の録音→議事録の作成〉が行われません。議会事務局長が「議事要旨」のメモを作成するのみです(『議員必携』では全協も議事録を作成すべきだとしていますが)。議事録がないということは、住民が議論の内容を詳しく知ることができません。これが問題点の第1です。
 第2は、議会の形骸化につながることです。
 首長(理事者)は一般的に自らが提案する予算案等の議案が否決されたり、修正されたりすることを極度に嫌います。そこで、議事録の残らない「全協」で異論のある議員とやりとりし、本会議の時に議案が無修正で可決されるようにするのです。
 しかし、そうすると、議案を正式に審議する本会議は審議の形だけを整え、実質的な審議なしで、理事者の提案を可決するだけの場になってしまいます。
 本当に住民の役に立つ行政は、議案を提案した理事者と、住民の信認を受けた議員の間の真剣な議論が住民にオープンな形で行われ(本会議及び委員会での審議)、政策決定過程が透明であることによってこそ保証されます。

 私は、島田村政時代の議会をめぐっては、こういう問題があきらかに存在したと見ています。震災をめぐって、「議員は何をしているんだ?」という声が村民の中に多数あった背景には、こういう問題があったのだと思います。
 森川村政に変わり、議会のあり方も変わることが求められています。しかし、6月17日開会の定例議会において、もし、今回の全協で議論された案件が実質的な審議なしに処理されるようなことがあれば、森川村政でも議会のあり方が変わっていないことになります。6月議会は、議会の一つの正念場となります。

5月26日の「全協(議長提出)」、議会の一面が見え、興味深かった
 10時開会の全協は10時40分ころまで「村長提出の協議事項」を協議した後、休憩を挟んで、正午まで議員のみの「全協(議長提出)」となりました。「全協(村長提出)」の時には議場内にいた村長、課長等は退席し、出席者は議員と議会事務局長のみです。 協議事項は以下のとおりです。
   (1)6月議会定例会の日程(案)について
     (2)議員研修について
      (3)その他
     ・一般質問締め切り 6月3日(金)、午後1時(厳守)
     ・議案提出日 6月8日(水)
     ・議会運営委員会 6月10日(金)、午前11時から
     ・議案配布 6月10日(金)、午後から
     ・議員独自の研修に伴う旅費について(自己負担)
     ・ジオパーク協議会関係議員交流会について


妻有新聞社の記者が傍聴・取材
 今回の全協で興味深かったことの1つは、「全協(村長提出)」も含め、全協の全プロセスを妻有新聞の記者が傍聴し、取材したことです。
 妻有新聞に限らず、信濃毎日新聞を含め、マスコミは「全協は非公開」という認識を有していて、たとえば、4月28日の臨時議会に先立って開催された全員協議会(1時半〜2時半)は議場外で待機していました。ある時期に、「全協への取材はお断り」とされたという経緯があるためです。
 今回の全協に先立ち、妻有新聞社が全協の傍聴・取材を申し入れ、議長から「特に問題なし」として傍聴・取材を認められたようです。
 『議員必携』においては、全協についても、議会と同様に、傍聴を認めるべきだとしていますが、栄村では全協の傍聴に関する明示の規定はないようです。

村民のみなさんの傍聴も認められるはずです
 ところで、村民のみなさんは、5月26日に全員協議会が開催されることをご存知でしたか? よほど親しい議員さんがおられる方を除いては、ご存じなかったことと思います。というのも、定例議会や臨時議会の時は、村内告知放送で「〇日に議会が開かれます。傍聴してみませんか」という放送が流されますが、全員協議会の時はそういう放送はないからです。
 全員協議会は議会が開催されない月も毎月1回は開かれています。
 みなさん、一度、傍聴されてみてはいかがですか。
 一部の識者からは「学芸会」と揶揄(やゆ)されることもある議会一般質問よりも、よほど議会の内実がよくわかる機会だと思います。

「一般質問締め切り」とは
 6月定例会は17日から23日まで(ただし、18、19日は休会、23日は予備日)で、20日と21日が一般質問の日になっています。
 一般質問をしようと思う議員は、「一般質問をします」という通知だけでなく、「質問項目」と「質問要旨」を1質問につきA4判1枚の「通告書」で6月3日午後1時までに提出しなければなりません(「一般質問要旨通告書」と呼ばれています)。
 何故でしょう?
 議会事務局から配布された6月の「諸行事予定表」というのを見ると、
    14日(火) 課長会議(一般質問検討会) 理事者・各課長等
というのがあります。私はこの種の会議の存在を初めて知りました。
 3日は金曜日ですので、議会事務局が「一般質問要旨通告書」を整理し、理事者や役場各課(長)に伝えるのは早くても7日(火)になるでしょう。ここから土日を除く4〜5日間に質問事項に関係する係長などが答弁の原案を作成するのでしょう。
 そして、それらを集約して、14日に課長会議が開催されるのだと思います。
 国会の場合、各省庁の役人が国会議員の間を駆け回り、「質問(大臣に対するもの)集め」を行ない、役所の課長補佐クラスが大臣の答弁を書きます。その答弁書きは時に深夜・早朝にまで及び、朝、国会に向かう大臣の車に一緒に乗り込んで、役人が大臣に答弁内容をレクチャする(=教える)ということも珍しくないと言われます。
 そういうものの「ミニチュア版」が村にもあるわけです。

議員が平素から役場職員への質問・調査をしていれば、「質問要旨通告」はほとんど不要のはず
 各課長などをいささか擁護する言い方になるかもしれませんが、質問と答弁についての検討会が必要になる1つの要因は、係長クラスのみが熟知している事項を議員が細かに質問することにあるようです。
 だが、そういう質問は、第三者からは、「そんなこと、平素から議員が役場で職員に質問していれば、すぐに分かることで、わざわざ一般質問で尋ねるようなものではない」と批判されています。
 私も傍聴席から一般質問を聞いていて、そのように思ったことがあります。
 議会は村の政策の基本や議案をめぐって徹底質疑する場であるべきで、議員は上記のような点は改めるべきでしょう。また、理事者・課長は「一般質問の質疑で細かなことが答えられず、恥をかきたくない。言葉尻をとらえられないように答弁をあらかじめ用意しておこう」などと考えず、議員と正面から向き合って堂々と議論されればよいと思います。
 「台本の決まった議会」は面白くありませんし、望ましいものでもありません。
 私は、6月議会をめぐって、既存の「ルール」は守りつつ、ここまでに記した問題点の克服をめざしたいと思います。


「議員独自の研修に伴う旅費について(自己負担)」とは?
 「全協(議長提出)」の「協議事項」にこんな項目がありました。当初、「?」と思いましたが、すぐに私に関わることだと気づきました。
 役場2階の議会事務局にメールボックスというものがあって、1週に2度ほど、何か入っていないか、チェックします。自治体議員を対象とする研修講座の広告チラシが入っていることが多いですね。
 その中の1枚に、公益財団法人・全国市町村研修財団による「市町村議員研修・自治体予算を考える」(7月21〜22日、全国市町村国際文化研修所、滋賀県)というのがありました。1泊2日で受講・宿泊経費はわずか7,300円。旅費は別途3万円程度かかりますが。
 同様の内容の講座が東京でもありますが、そちらは民間主催で受講料のみで6万円。
 私は7月21〜22日のものを、議会事務局を通じて申し込みました(議会事務局を通じないと申し込めません)。一度、こういう講座で勉強しないと、率直なところ、予算書などを本当に理解することは困難です。
 申込数が多いようで、受講できるかどうかは6月中旬に抽選で決まるようです。
 私は自分で参加しようと思ったものなので、参加費・旅費共に自弁のつもりでしたが、事務局長は「予算がないので、自費でお願いできますか」と申し訳なさそうに言われました。そして、このことを全協でも確認されたわけです。
 私はこれまで一民間人として、各種研修会などに自費で参加してきましたので、自費が当然だと思っていたのですが、しかし、議員が議員としての職務を遂行するうえで不可欠な研修等を受ける費用をつねに自費で賄わなければならないとなれば、たしかに議員活動が不活性化する怖れはありますね。


「ジオパーク協議会関係議員交流会」とは?
 みなさん、「苗場山麓ジオパーク」という名称はご存知ですね。栄村はお隣の津南町と「苗場山麓ジオパーク振興協議会」というものをつくっています。
 7月27〜29日、新潟市などで「ジオパーク新潟国際フォーラム」というものが開催されます。新潟県には、苗場山麓の他に、糸魚川、佐渡の2ヶ所がジオパークとして認定されています。
 糸魚川市から3地域の「関係議会議員の交流会をしてはどうか」という提案があったそうです。交流会は「新潟フォーラム」への参加を前提としていますから、随分と経費を要します。予算もまったくないのに、どうやって交流会を行なうのか。私は「無理でしょう」と発言しました。
 そのうえで、かねて「よくわからないなあ」と思っているジオパーク関係の諸会議、28日の「開会式・基調講演・事例報告・パネルディスカッション」だけでも聴きに行ってこようかなと思っています。


北信州植樹祭への参加
 5月21日に飯山市菜の花公園で開催され、4月27日の震災祈念館の開館式と同様、議員としての公務として参加してきました。
 10時から約1時間の式典の後、菜の花公園と「上野の森」(国道117沿い、常盤橋近くの「どさん子ラーメン」店の横です)の2ヶ所に分かれて植樹。関係市町村議員は「上野の森」での植樹で、菜の花公園との間をシャトルバスで往復しました。
 率直に言って、この植樹祭にどれだけの意味があるのか、疑問です。国、県ともに、林務行政の不可侵の領域として続けているだけではないかと、私は思います。本当に「森を守る」「緑を守る」という意識の啓発に取り組むというのなら、間伐等がされていない荒れた山の手入れ作業の体験会のようなことをやる方がよほど意義あるものになるのではないかと思います。
 村議会議長も、村長も、参加されましたが、式典の際に演壇上に座ることが求められたこと。村長については紹介もなし。議長も村長も超過密スケジュール。お二人とも「式典要員」ではありません。この種の「公務」を減らすようにすべきだと強く思います。もちろん、議員だって暇ではありません。



議員活動日誌5月

・6日(金) 商工観光課(4月28日臨時議会提出補正予算内訳)、産業建設課
  (森水道問題)に、質問及び問い合わせを提出
・8日(日) 保育所視察について北信保育園長に問い合わせ(6月にやりたいと
   考えている)
・11日(水) 5月後半日程、夏服に関する通知受領
・16日(月) 村長就任式
      商工観光課からの回答受け取り
      産業建設課の回答準備状況問い合わせ
      議会5月全協及び6月定例会予定に関する通知受領
・17日(火) 村内告知放送並びにデマンド交通について、村民からの問い合わ
   せ・要望について、役場に問い合わせ
   市町村議会議員研修「自治体予算を考える」(7月21〜22日、全国市町
   村研修財団主催)への参加申し込みを議会事務局に依頼(議会事務局を
   通じてのみ申込可能)
・19日(木) 6月定例会での一般質問に関する通知を受領
・20日(金) 「栄村復興への歩み」の取材で森川村長にインタビューした後、
   議会と村長の関係のあり方、当面の村政運営などについて村長の考えを
   聞く。
   産業建設課に質問への回答準備状況を聞く。来週早々に回答とのこと。
   16日に受領した商工観光課からの回答の内容の関係で、地方創生加速化
   交付金に関する内閣府地方創生推進室の発表文書(全104頁)をネット
   で入手し、検討。同交付金に関する検討論文も読む。
・21日(土) 北信州植樹祭(於:飯山市菜の花公園)に参加。関係市町村議員は
   参加するものとなっていて、会場では「市町村議会議員」というプラ
   カードの下に並び、行動する。式典、植樹、昼食(代金は自費)の後、
   午後1時頃解散。
   帰路、飯山の書店で、片山善博氏の『自治体自立塾』という本を購入。
   就寝までに読了。自治体議会・議員の活動について厳しい指摘が多々
   あり、とても勉強になるとともに、気が引き締まる思いを抱く。
・23日(月) 夜、議員有志で勉強会。
・24日(火) 夕刻、産業建設課から森集落の水道問題についての質問への
   回答書が出た旨の連絡を受ける。
・25日(水) 朝一番で上記の「回答」を議会事務局のメールボックスで受領。
   すぐに森集落向けの「議員活動報告」号外を作成。25、26日で集落全戸
   に配布。
・26日(木) 午前10時〜12時、議会の全員協議会。
   森水道の改善のための財源問題の解決のための方策を考え、「森の水道
   問題についての提案(その1)」を作成。森の関係者、役場関係者に配
   布の予定。
・28日(土) 東京神田神保町のすずらん祭り会場にて、東京・千代田区の区議
   会議員の人と交流。区財政、議員報酬・政務活動費の現状などをお聞き
   する。
   自治体財政に関する本など3冊を購入。帰りの車中で5分の1ほど読んだ
   が、自治体予算の仕組みなどについて理解が少し深まった。
・29日(日) 午前中、2時間ほど、メディア関係者と村政について意見交換。
・30日(月) 28日購入の書籍のうち、自治体議員に関する本を読み進める。
・31日(火) 栄村の「人口ビジョン」(H27年11月策定)の検討。


 

「特命対策課」というものの設置が計画されています

 5月26日、村議会の全員協議会(以下、「全協」と略す)が開催され、その場で、森川村長から、「特命対策課を設置したい」旨の説明がありました。
 森川氏が選挙過程で表明していた「特命対策室を設ける」という件です。「室」ではなく、「課」を設けたいということになったのです。
 役場に新しい課を設けるには条例の改正が必要で、議案としては6月17日からの6月定例議会に提案されます。
 全協という場はあくまでも村長の考えの事前説明にすぎませんから、26日の全協で行われたのは条例改正案の審議ではありません。ただし、議員との間で質疑応答はありますので、村長の構想はかなり具体的にわかりました。村長の冒頭説明、質疑応答で判明した構想の概要を整理します。
   1. 事業の企画・立案を行う部署(事業の予算づけをうけて、事業を執行
    するのは従来から存在する各担当課)。昔の企画課のようなイメー
    ジ。
    ――事業を実施するには補助金が必要だが、補助金すべてを一本で把
      握し、対応する人材をおきたい。
   2. 既存の職員3名を配置する。一般から2〜3名を臨時職員として公募す
    る。
   3. 一般公募の臨時職員は村内を基本とする(村外の人の場合、栄村を
    知ってもらうのに時間がかかる)。20歳以上で、年齢上限は定めな
    い。

企画と財源の確保に必要な方法・能力とは
 村長直轄の「特命対策」部署を設けるというのは森川村長の目玉公約であり、その森川氏が投票者の過半数近くの支持を得て当選されたのですから、特命対策課の設置自体は当然のことだろうと思います。
 しかし、「特命対策課」が何をする部署なのか、その部署にどういう人材が求められるのか、をめぐっては、まだまだ詰めるべきことがたくさんあるのではないかと思われます。
 森川氏は、
   「定住及び人口対策、雇用対策、新エネルギー対策、空き家対策等」
を特命対策課が「補助金と絡めながら、専門に研究検討」するとされています。
 たしかに村が直面する重要課題ですが、それをこなすことができる人材がゴロゴロ存在しているとは到底言えません。
 私は、いわゆるブレーンストーミングがとても大事だと考えます。「聞き慣れない言葉だなあ」と思われる方が多いかと思いますが、簡単にいえば、あるテーマについて複数人が自由にアイディアを出し合う議論の場です。

 そのうえで、ブレーンストーミングをまとめ上げる力が必要です。言いかえれば、人の話をよく聴き、そのいい点を拾い上げ、企画にまとめあげていくリーダーシップが必要なのですね。それはひょっとすると課長ではなく、村長ご自身なのかもしれません。
 もっと端的にいえば、特命対策課がうまくいくかどうかは、首長のイエスマンではなく、時には耳に痛い話もするような人材を集められるかどうかにかかっていると思います。
 なお、既存の職員では得られない能力を臨時職員に求めるのですから、人材を村内に限らず、村外からも求めるのが適切ではないでしょうか。全国各地での地域づくりの取り組みに精通している人、国・県の行政・財政に精通している人です(ただし、いわゆるコンサルティング会社のようなものは不適切)。特命対策課に配属される役場職員は栄村に精通しているはずですから、それと上の述べたような能力とを融合することが大事だと思います。
 なお、かなりの村民が懸念している元公職者の縁故的採用というようなことがないようにしなければなりません。
 

松尾まことの議員活動報告

 議員となり、早速、「議員活動報告」を作成しました。本格的には、独自のブログを開設したいと考えていますが、まだその時間的余裕もないため、ひとまず、本ブログにて紹介させていただきます。 


 みなさん
 こんにちは。
 今回の村議補選で無投票当選となり、村会議員になった松尾まことです。
 4月25日(月)に当選証書が交付され、その瞬間から私の村会議員としての任期がスタートしました。任期は前職議員の任期の残余、すなわち1年間です。
 この「議員活動報告」は毎月1日の発行を基本とし、議会での議論・決定に松尾がどう関わったのかはもちろん、日々の議員としての活動全般について報告してくつもりです。

『議員必携』という本
 25日、当選証書交付の後、議会事務局で種々の手続きがありましたが、その中で、『議員必携』という本を手渡されました。これは議員が購入するもの(税込価格3,024円)ですが、全国町村議会議長会編で、地方自治と議会について詳しい解説が書かれています。



 私は大学で政治学の講義を担当したこともありますが、この本は地方自治について非常に正確でしっかりした内容が書かれていると思います。
 28日(木)の議員全員協議会の場では、議長から「『議員必携』を読み、議員としての心得をしっかり理解して活動するように」とのご指導もいただきました。


前複合施設の竣工式に出席
 27日(水)、午前10時から開催された「栄村森宮野原駅前複合施設『絆』竣工式」に村会議員として列席してきました。
 村会議員は式典に「来賓」として招待されました。当初、議会事務局長から「およばれ」と言われましたので、参加・不参加は自由かと思いましたが、正式には「来賓」で、出席は「議員としての職務」と説明され、職務として出席した次第です。
 私自身は、この施設の建設には大きな疑問をもっていますが、そのこととは区別して、議員職務として出席してきました。今後は、こういう施設建設の前提となる議会での予算審議を充分に尽せば、自分が疑問をいだく施設の竣工式に列席するという矛盾はなくなる(あるいは、減少する)だろうと考えています。
    なお、「来賓」としての振る舞い方がよくわからなかったということ
    もあって、これに関係する写真撮影はしませんでした。施設のひと通
    りの見学はしましたが、時間が限られていたこともあり、後日、改め
    て時間をかけて見学したいと思っています。


4月28日、臨時議会
 議員になってわずか3日後の28日、早速、臨時議会がありました。
 これは村長が招集するもので、定例議会とは異なり、あらかじめ議題が特定されています。今回の臨時議会の場合、あらかじめ設定されていた議題は、
    1. 専決処分について(平成27年度一般会計予算補正予算)
    2. 専決処分について(平成27年度国民健康保険特別会計補正予算)
    3. 栄村貸工場建設工事請負契約締結について
の3件でした。
 私はこれまで何度も議会を傍聴したことがあり、補正予算の審議の様子も見たことがありますが、自分が議員として議席に座り、審議の当事者となると、勝手がわからず、相当に戸惑い、充分な質疑ができないまま、あっという間に採決が終了したというのが率直な感想です。

議事はどのように進められるか
 はじめに村長が一括して提案理由を説明します。当日、議席についたところで机上に議案が配布されていましたが、村長は印刷された補正予算案等の内容(ほとんど数字ですが)を結構の早口で説明しました。
 その後、上記の1〜3のそれぞれについて個別に質疑、採決となりますが、まず担当課長が「補足説明」をします。それをうけて議員が質問し、村長あるいは担当課長が答弁します。そして、議長が質疑終了と認めたところで、「討論を省略し、採決します」と宣し、挙手による採決が行われます。
 採決結果は、1.については「賛成多数」(私は「賛成」に挙手せず)、2.については「全会一致」、3.については「賛成多数」(私は「賛成」で挙手)でした。

一般会計予算補正の内容と質疑内容
 大きくは2つの内容から成ります。
 1つは、国からの東日本大震災復興交付金の配分額が、村が予算で見込んでいたものよりも317万7千円少なかったため、その分、当初予算から減額する補正を行なうというもの。
 2つは、国から「地方創生加速化交付金」の交付内示があったため、369万5千円の増額をするというもの。
 この2点目に関しては、歳出の説明として、「苗場山麓ジオパーク振興協議会負担金(苗場山麓ジオパーク振興事業に289万円、新潟県ジオパーク資源を活かした広域観光連携事業に44万2千円)」、「9市町村広域観光負担金(DMO構築による山岳高原観光推進事業)に36万3千円」という内訳が議案に書かれていました。

 質疑では、山本議員が「DMOとは何か?」という質問をされ、担当課長が説明されたので終わりました。私は、上記の内訳を見ても、具体的にどういうことに使うものなのか、わからないので質問しようと思っていたら、議長が「質疑終了」を宣言され、何も言えませんでした。今から思えば、「ちょっと待ってください」と言えばよかったと思いますが、当日は議事進行についていくのが精一杯で、その一言が言えませんでした。有権者のみなさんに対しては、職責を果たせず、申し訳なく思います。採決では、まだ可否を判断できないという思いで、挙手しませんでした。私の対応は「棄権」に当たるかと思いますが、挙手採決や起立採決では「賛成」の意思表示しかできませんので、「棄権」は「反対」として扱われます。
 この「失態」の穴埋めと言ってはなんですが、後日、役場総務課企画財政係に行き、係長から補正内容について説明を聞いてきました。以下、その内容を記します。
    * 東日本大震災復興交付金関係
     復興村営住宅の家賃軽減に関する経費で、当初予算では多めに見積
     もっていたもの。実際に要した額を国から交付されることになった
     ので、事業に支障は生ぜず、また村の財政上、赤字が発生するわけ
     ではない。
    * 地方創生加速化交付金関係
     年度末が近づく中で、国から「申請せよ」との話があり、急遽申請
     し、交付が内示された。「平成28年度予算に計上していたものを前
     倒しした形になる」とのこと。
       *「地方創生」という言葉はよく聞くと思いますが、「地方創
        生交付金」は本来、県や市町村の「総合戦略」の策定をふま
        えて、交付されるもの。しかし、私が分析するには、「アベ
        ノミクスの恩恵は地方にまわってきていない」、「景気回復
        の実感はない」という批判に対応し、かつ、景気刺激策とし
        て財政出動する(=国が公共事業費などを支出すること)た
        めに、「加速化交付金」と称して、前倒しで国の財政資金を
        地方に撒布しようとしたものだと思われます。
    「苗場山麓ジオパーク」云々のうち、「新潟県……広域観光連携事
    業」
というのは、今年、新潟県でジオパークの国際会議を開催するた
    めの経費負担だそうです。
    また、「苗場山麓ジオパーク振興事業」の内容は、商工観光課に聞か
    ないとわからないとのことでした。(この点は、改めて商工観光課を
    訪ね、質問してき
    ます)
    「9市町村広域……DMO……」は、「信越自然郷」関係の負担金で
    す。ただし、具体的に何をするのかは、やはり商工観光課に尋ねな
    いとわかりません(必ず調べます)。
    *DMO(ディー・エム・オー)とは?
    最近は訳の分からない横文字がやたらと使われ、高齢者などは困って
    しまいますね。
    ネットで調べていたら、日本アイ・ビー・エムに勤務されている小田
    一弥さんという人がブログで、「地方創生の新たなキーワード『日本
    版DMO』って知ってる?」という記事を書いておられました。どうや
    ら、小田さんは国がこの種の横文字語を乱発していることをかなり苦
    々しく思っておられるように感じられます。小田さんの説明がわかり
    やすいので、それを引用します。
      「ようは、地域の観光を盛り上げるために、地元商工会議所や自
       治体・企業も巻き込んで共同体組織を作り、ガンガン事業推進
       していきましょうということでしょうか。」
    「DMO」という横文字の由来もいちおう説明しておきます。
    Destination Management/Marketing Organizationの頭文字です。
    カタカナ読みすると、デスティネーション マネージメントあるいは
    マーケティング  オーガニゼーション。
    マネージメントとかマーケティングというのは何となくわかりますよ
    ね。経営とか商売とかいうかんじ。オーガニゼーションは「組織」と
    いう意味。
    日本語にしにくいのが「デスティネーション」。辞書に出てくる訳語
    は「目的地、行き先、到着地」。
    JR東といろんな県が提携して「デスティネーション・キャンペーン」
    というのをやっていますね。長野では来夏に行われます。まあ、人び
    との旅の目的地=到着地の側から旅(観光地)について情報や旅企画
    を発信するというような意味合いで使われています。
    いや、とにかく訳の分からない言葉が氾濫して大変です。

国民健康保険特別会計の補正予算
 歳入・歳出ともに、1,343万2千円を増額するものです。
 これは、国から村に交付される財政調整交付金のうち「特別調整交付金〜へき地直営診療所運営費に係る追加交付」で1,343万2千円が交付されたことによるものです。
 簡単に言えば、栄村診療所と栄村歯科診療所の赤字を国が埋めてくれるということです。

 この補正予算の質疑では、阿部議員が「額が大きいが、何故か」という質問をされました。担当課長からは、「当初予算では国の交付金を500万円と過少に見積もっていたため。平成28年度は当初予算で1千万円とした」と答弁がありました。
 とくに問題点はないので、全会一致で承認されました。

貸工場建設工事請負契約について
 栄村の天然水をペットボトル入りなどの形で販売するための製造工場となる貸工場を平滝の清水川原地籍の土地に建設する工事の請負契約です。
 金額が2億4,786万円と大きな金額の契約ですので、議会が議決しないと契約は発効しません。
 受注・契約したのは竹花・栄特定建設工事共同企業体。長たらしい名前ですが、竹花組が中心となって受注されたということです。入札は指名競争入札で、3共同企業体が入札し、竹花組中心の共同企業体が落札されました。
 この貸工場建設では議会内に反対意見があるようです。
 私は、すでに予算が議会で承認された建設工事であり、入札・契約のプロセスに関して問題はないと判断したため、「承認」に挙手しました。
 この事業全体については、すでに関係者への聞き取り調査を始めていますが、ひととおりの調査を終えた段階で、私の考えを明らかにしたいと考えています。


貸工場の建設予定地

監査委員の選任についての同意
 今回の臨時議会の当初の議題にはなかったのですが、休憩を挟んで、議事日程が追加され、村長から「栄村監査委員の選任について」と題する議会の同意を求める案が提出されました。
 栄村監査委員は2名ですが、うち1名は「議会の議員から選任する」とされています。
 これまでそれに該当する監査委員は島田伯昭氏でしたが、同氏が議員を辞職されたため、その空席を埋める必要が生じたのです。
 あらかじめ、議会全員協議会で上倉敏夫氏にお願いする旨を協議していましたが、任命権者は村長ですので、議会側の意向をふまえたうえで、村長が上倉敏夫氏の選任について議会の同意を求めたわけです。
 審議は、当事者である上倉敏夫氏の議場からの退席を求めたうえで、起立採決が行われ、全会一致で同意と決しました。

議会全員協議会
 臨時議会に先立って、28日午後1時半から議会全員協議会(略称「全協(ぜんきょう)」)が開催されました。
 私自身、「全協って何?」とずっと思い続けてきたのですが、地方自治法の2008年の改正で第100条に「議案の審査又は議会の運営に関し協議又は調整を行なうための場を設けることができる」とする項が新設され、法律で明記された場になりました。「協議または調整」の場ですので、議案そのものの審議や議決はできません。

 今回の全協の主内容は2つ。
 1つは、私を含む3名の新議員がいるため、その仮議席の決定(抽選による)、所属常任委員会の決定など。いいかえれば、議会の構成に関する事項です。
 2つは、先に触れた監査委員の選任に関わること。これは一定の時間、議論が行われましたので、別に項目をたてて報告します。

島田伯昭氏の議員辞職について
 監査委員の選任が必要になったのは、先にも書いたように島田伯昭氏が議員を辞職されたためです。
そこで、この件の協議では、阿部議員が、「そもそも島田氏は何故、辞職されたのか?」と議長に質問されました。
というのも、議会閉会中に議員が辞職しようとする場合、地方自治法の規定で、議長が辞職を許可するかどうかを判断することになっているからです。
 議長は、辞職理由に具体的には言及されませんでしたが、大きく言って、二つのことを言われました。
    ・「妻有新聞」が島田氏の辞職について「引責辞任」と報道した
     ことに対して、島田氏から議長に「引責辞任ではない」旨の話
     があり、議長が妻有新聞社と話した結果として、議長から島田
     氏に「妻有新聞と直接話してはどうか」と言ったところ、島田
     氏は「もう、いい」と返答した。
    ・村長選絡みの問題だ
 私は、「辞職願には理由として何と書かれていたのですか?」と議長に質問しましたが、「辞職願の文言は定式で決まっています。『一身上の都合により』です」という答えでした。こう言われてしまうと、二の句がつげませんでした。

 私は、『議員必携』を読んで勉強しました。そこには、こう書かれています。
     「議員は、住民の信託を受けて当選した公職者であるから、単
      に、一身上の個人的理由で辞職することには、特に慎重でな
      ければならない。」(『必携』23頁)
 この『必携』を島田伯昭氏は読んでおられることでしょうから、辞職の理由を住民(有権者)に明解に説明する義務があるとはお考えにならないのでしょうか。

 今回、栄村議会は3名の欠員という異常な事態に直面しましたが、南雲成一氏については健康上の理由で議員職務の遂行が困難、相沢博文氏については村長選への立候補(村長職と議員の兼務は法律で禁止されており、村長選に立候補しようとする村会議員が議員を辞職するのは社会的通念に合致したこと)という、それぞれ明々白々な理由があるのに対して、島田伯昭氏の辞職については、誠に不可解なままです。「引責辞任」ではないのなら、なぜ、辞職する必要があったのでしょうか。常識的には、ご本人が記者会見(記者発表)等の手段で、自らの辞職理由を明解に公表されるのが筋だと思います。
 また、議会も、議員の辞職があった場合、その事実と理由を社会的に公表することが求められると思います。残念ながら、南雲氏の場合も、相沢氏の場合も、議会からの社会的公表の措置はありませんでした。
 これは単なる形式的手続き問題ではなく、きわめて重要な問題だと考えます。私は、議会が住民・社会から見て十分な透明性・公開性を保持するよう、一人の議員として努めていきたいと考えています。
 なお、私も含め議員の誰もが、「村長選絡み」という点については、深く追及しませんでしたが、これは村長選挙というものの重大性に鑑みて、関係者の良識ある対応を期待してのことだと、私は思います。
 いまからでも遅くはありません。新しい村政の門出を気持ちよく迎えるためにも、不明なる事態に関与された方は公明正大に事の真相をあきらかにされることを望みます。


<後記>
 4頁くらいに収められるかなと思って書き始めたのですが、長くなってしまいました。なにか記事内容に関係ある写真を入れて読みやすくしたいなとも思ったのですが、内容の性格上、写真はほとんど入れられませんでした。文字ばかりで読みづらいものになって申し訳ありません。今後、なにか工夫をしていきたいと思います。
 なお、全協で熊本地震の義援金の協議を行ないましたが、それに関しては、「栄村復興への歩み」で書くので割愛しました。ご了承ください。

 

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