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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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熊本地震からの復旧・復興への支援の方法について

 熊本地震の発生から早くも1ヶ月が過ぎましたが、依然として余震が続き、家をなくした被災者が住むところについてほとんど目途がたたないなど、厳しい状況にあります。
 多くの村民のみなさんが、「私たちは栄村の地震の時、たいへんお世話になった。今度は熊本のみなさんを援けたい」と思っておられます。
 募金箱に義援金を投じられた方も多いと思いますが、みなさんが体験されたように、義援金はすぐには被災者の手元に届かない、「半壊」や「一部損壊」と判定されると受け取れる額が少なくなる、国の復旧予算や義援金の対象とならない被害も多い、等々、いろんな問題があります。そこで、今回は義援金以外の3つの支援方法を紹介したいと思います。

被災地支援に駆け巡るRQ九州を応援する
 「RQ九州」という団体は本紙No.283でも紹介しましたが、その後も被災地各所を駆け巡り、縦横無尽に活動されています。
 下の写真は19日にフェイスブック上に公開されたものですが、西原村で木製のテントの設置を応援している様子です。仮設住宅がすぐには建たない、数が不足しているという中でじつにタイムリーで有効な支援だと思います。



 こういう活動に賛同される方は、「RQ九州」に活動資金をお寄せください。http://rq-center.jp/にアクセスして支援を申し出てください。

南阿蘇鉄道を支援する
 南阿蘇鉄道は、TVでも何度か報じられていますが、南阿蘇村の立野駅と隣の高森町を結ぶ全長17.7kmのローカル鉄道です。壊滅的な被害を受け、復旧の見通しがまったくたっていません。


南阿蘇鉄道の被害の様子

 同鉄道は地元住民にとって不可欠な生活路線であり、同時に、有名な観光路線です。下の写真(同鉄道のPR写真)に見られるトロッコ列車が走ります。



 東日本大震災の復興のシンボルとなった三陸鉄道の事例が示すように、南阿蘇鉄道の復活は熊本の復興にとって不可欠で、かつ、シンボルとなるものと思われます。
 南阿蘇鉄道株式会社が「熊本地震 南鉄復旧義援金」を募っています。振込先は、肥後銀行高森支店普通口座、口座番号:1406905、口座名義:ミナミアソテツドウ(カ です。また、問い合わせ先は南阿蘇鉄道(株)総務課 電話0967-62-1219です。

熊本市内でいち早く建物復旧に取り組む「川尻まち復興の会」
 「川尻まち復興の会」の代表・古川保さんは伝統的工法を大事にする建築家。
 栄村の震災時、すぐに栄村に入り、建物修復の方法を教えて下さった長谷川順一さんも全幅の信頼を寄せられる人だと言っておられます。自ら建物修復作業を行なうとともに、被災者の相談受付等もやっておられます。ネットで古川さんの「震災日誌」を読むことができます。



 http://kino-ie.net/act_181.htmlにアクセスしてください。支援金の送り方もわかります。
 

熊本地震被災者への支援をめぐって

 27日夜、熊本の方からメールを受け取りました。
 Webを検索していて、「栄村復興への歩み」のサイトに出会い、被災したご自宅の修復の方法について、知恵の提供を求められたものでした。

 早速、メールにご返事するとともに、栄村の地震の時、建物修復をめぐってさまざまな知恵と支援をいただいた新潟の「建物修復支援ネットワーク」の長谷川順一さんに電話しました。
 長谷川さんは26日に飛行機で熊本に飛び、熊本市、益城町、西原村、大津町などを廻って、27日に全線運転再開の新幹線を使って、27日夜に新潟に帰着された直後でした。電話で少しお話し、その後、ブログを拝見しましたが、相変わらずの行動力で様々な人とつながり、的確な情報発信もされています。

住宅被災者に有用な情報を発信しているブログ、Facebookの紹介
 「建物修復支援ネットワーク」のブログのURLを紹介します。
     http://blog.livedoor.jp/niigata_sumai/
です。
いま、被災した方々が住宅の応急措置、修復、再建について必要とする情報が掲載されていますので、アクセスされることをお薦めします。「建物修復」で検索してもすぐに出てきます。

 長谷川さんのFBを通じて、熊本の古川保さんという方のFBでの情報発信に辿り着きました。
 古川保さんは、木の家・民家再生をめざし、「すまい塾古川設計室」を開設されています。
 そして、今回の熊本地震をめぐって、FBで「小さな町川尻町の震災報告」というものを発信されています。川尻町は古川さんの事務所がある熊本市南区の町です。
 古川さんのFBを継続的に読むには「友達リクエスト」が必要になりますが、ひとまずWebで「古川保」で検索すると、「古川保|Facebook」が5番目に出てきますから、そこからご覧になれます。

必要かつ信頼できる情報支援のネットワークを
 熊本は余震が続いていて、震災直後の救援救命期の段階と復旧初期段階とが重なり、建物の応急危険度判定や被災判定調査、罹災証明書の発行が相当に遅れているようです。
 そういう中で、被災者の方々は、避難所や車中での避難を続けながらも、自宅の復旧をどうするか、大変不安な状態でおられると察せられます。
 ところが、そういう不安にお応え(お答え)する情報がなかなか届かない状況があると思います。栄村の時もそうでしたし、一昨年の長野県神城断層地震(白馬村、小谷村など)の時もそうでした。
 栄村の時は、中越防災安全推進機構と連絡がとれ、いろんなアドバイス・支援をいただくことができました。また、長谷川順一さんも栄村に駆けつけて下さり、いろんなアドバイス・支援をいただきました。そして、神城断層地震の時は、私の被災体験に基づいた情報発信が被災者の方々が住居問題に対応されるうえで、ささやかながらお役に立つことができたようです。
 今回、私は村の選挙のこともあって、立ち上がりが遅れましたが、復旧・復興はこれからが本番。今後、なんらかの形で支援していきたいと考えています。
 私が痛感しているのは、被災体験に基づいた「被災者がいま知りたい情報・知恵」の発信が弱いということ。いますぐに本格的な情報網を構築することはできませんが、当面、自身のブログでの発信をしつつ、いろんな方々とご相談して、情報ネットワーク作りを検討していきたいと思います。

RQ九州の支援物資受入は4月27日段階で停止
 なお、「栄村復興への歩み」No.283 (4月21日付)で紹介したRQ九州による支援物資受入は27日段階で停止されています。
ひとまず必要な支援物資が確保できているためです。そういう状況で新たに支援物資を送ることは、現地の支援活動の阻害要因になりますので、おやめください。
なお、支援金の受付は継続されています。

 ひとまず、以上です。
 

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