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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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保温力抜群の温泉、カタクリとヒトリシズカ、そして食事 ――「トマトの国」の新たな活性化を実現したいですね

 

 

 カタクリがわーッと咲いている様子は4頁で紹介しますが、上写真のカタクリは「トマトの国」の近くで咲き始めたばかりのものです。6日撮影です。
 カタクリが咲くのは「トマトの国」の建物が写っている下写真の手前あたり。丸山という小山の麓です。写真左下隅に小さいですが、カタクリが見えます。今年は4月半ばあたりに雪が消えて、満開になるでしょう。

 


 この場所はカタクリだけではありません。カタクリの花が消える頃、同じ場所に今度はヒトリシズカという花が一斉に咲きます(下写真)。

 


 「トマトの国」の前からの眺めも最高です。苗場山、高倉山、鳥甲山、三ツ山、毛無山(野沢温泉スキー場がある)が一望できますし、これからの時期、その手前の一帯の芽吹きも鮮やかです。

 

● トマトの温泉で体がポカポカになる秘密は?
 「トマトの国」の温泉、お風呂から上がっても長い時間、体がポカポカし続けます。近辺の他の温泉では体験できないものです。
 その秘密は温泉中に含まれる鉄分。鉄分には保温効果があるそうです。有名な有馬温泉(兵庫県)と同じです。鉄分は空気に触れると赤く変色します。それも「トマトの国」のお湯の特徴ですが、その特徴が同時に保温効果をもたらすのですね。村外からも人気があります。

 

● お昼営業で、村の人たちが集い、温泉と昼食・おしゃべりを楽しむ ―― そんな企画いいですね!
 いま、北野天満温泉が故障のため日帰り入浴中止で、その代替措置として「トマトの国」が午前11時から入れるようになっています。でも、一昨年秋から昼営業が廃止になって、不便を感じている村民や村外客の方が大勢おられますね。
 そんな中、特定日限定ですが、送迎バス付で「温泉+昼食」の営業がいま検討されているそうです。いいですね!そういう企画から得られる売上は大した金額ではないでしょうが、「トマトの国」ー公社施設が変わる第一歩として大きい意味があると思います。

 

● 村民みんなと職員でつくる楽しい施設へ
 振興公社の赤字問題。もう嫌ッと言うほどに聞かされてきました。赤字額だけをワーワー言っていても、よくなりません。
 上に紹介した新しい企画を村民みんなで盛り上げるとか、2頁で紹介したカタクリやヒトリシズカを楽しみにみなさんが出かける。さらに、新しい企画もみんなでどんどん創り出していく。そういう中から、「赤字を減らす」という消極的な考えではなく、栄村の新しい活気と経済活動の活発化を生み出していく
 そういう新しい局面を切り拓いていくことが、これからのテーマだと思います。

 

写真は昨年4月23日撮影。今年は4月8日〜14日の週の後半に見られるのではないでしょか。


栄村復興への歩みNo.327

 

 鳥甲山を望む天池近くの雪山にスノーシューで登ったオーストラリア、シンガポール、タイの人たち。2月10日午前です。
 本紙No.301(昨年1月31日付)で紹介した“Japan(ジャパン) Walk(ウォーク)”社(大分県杵築(きつき)市)主催の“スノー・カントリー・トレック”(雪国を歩く)というツアー、今年も秋山郷にやって来ました。今年の第1陣は1月19〜20日。今回は第2陣で、3月初旬に第3陣がやって来ます。
 昨年は下の写真を紹介しましたね。今年は、「どんな旅・遊びをするのかを見てみたい」と思い、19日夜の雄川閣宿泊から20日夕の飯山線での出発までの多くの時間を密着しました。

 


 雄川閣での夕食、朝食はいずれも和食。みなさん、上手にお箸を使いことなされていました。「信州に来て4泊目。お箸にも慣れます」とのこと。日本酒も楽しんでおられました。1日目の戸隠では日本の神道について学ばれたそうです。2日目は鍋倉高原の「森の家」。みなさん、山歩きが好きな人たちで信越トレイルの話に興味をもたれたといいます。また3日目は野沢温泉で、「日本の温泉街の原風景」を楽しみ、あの熱いお湯にも「茹蛸のように真っ赤になりながら」入られたそうです。

 


スノーシューを履いて天池の横を登って行く

 

朝食風景。手前のお二人はタイの方のようです

 

 ガイドが3名付いておられて、うち1名は日本人。「天気が良くて、鳥甲山を真正面から見ることができて最高です」と言ってくださいました。
 ツアーは今年で5年目。需要は高いようで、3月中にも来年の予約が入るようです。このツアーの客層はかなり高収入層のようですが、海外からのお客さまにもいろんなタイプがあります。ゲストハウスなどを利用し、安い料金で長く滞在したいという人もおられます。栄村でも色んなタイプのお客さまを受け入れられるように備えることが必要ですね。
 ガイドさんとお話していて、ちょっと気になったことが一つありました。「秋山郷」という名前はよくご存じなのですが、「栄村」と「秋山郷」が必ずしもつながっていない感じなのです。村からの情報発信の工夫のしどころだと思います。
 


栄村復興への歩みNo.326(2月1日付)

色んな人が来ている冬の栄村
  ――集客力はまだまだ無限にある!

 

 

 上は1月24日にさかえ倶楽部スキー場にやって来た鹿児島県立垂水(たるみず)高校の生徒さんたちです。
(垂水市は錦江湾に面したところで、寒ブリの養殖が有名です)
 約50名で、写真のように雪の山に登る、雪合戦、雪だるまを作るなど、おおはしゃぎで遊んでいました。声をかけて感想を尋ねると、「楽しい!」、「最高!」という答えが次々と返ってきました。修学旅行だそうです。
 今回の来訪は村の直接営業によるものではなく、業者仲介のようですが、以前には村の直接営業で熊本県の高校の修学旅行を誘致した実績もあります。もっともっと営業の余地がありそうですね。

 

平日シーズン券に人気
―― 関東圏ナンバーがたくさん。大阪・京都、尾張小牧・豊橋のナンバーも。

 スキー場には色んな地域の人が来ておられます。
 私のメモ帳の1月22日(月)の頁には、豊橋(愛知県)、多摩、浜松(静岡県)、大阪、和泉(大阪府、関西新空港のある地域)、尾張小牧(愛知県)、袖ケ浦(千葉県)、湘南(神奈川県)、成田(千葉県)などのナンバーが記録されています。午前11時頃の記録です。さらにその後、京都、野田(千葉県)ナンバーも見ました。
 平日シーズン券は「日本最安」の8千円。平日に出会った他県ナンバーの人は大体が平日シーズン券購入の人です。


お客さんはこんな人です!
 22日昼頃、センターハウスの出入口で、あるカップルの人に「どちらからですか?」と尋ねると、「成田からです」とのお答え。駐車場で見た車の主。「今朝出て来られたのですか?」、「いえ、昨夜発。途中で少し寝込んで、到着が遅れたの」。このお二人は23日もご滞在でした。

 

「ひょっとして『鶴瓶の家族に乾杯!』に出られました?」、「はい」
 「豊橋」ナンバーの人には22日朝8時半頃に声をかけました。その後、お昼にも話す機会があり、仲良くなって、23日夕、「トマトの国」まで迎えに行って、津南町へ妻有ポークのトンカツを食べに行きました。
 食事をしながらの会話で、「仕事は写真屋。人物専門」をお聞きし、「ひょっとして、『鶴瓶の家族に乾杯!』が豊橋に行った時、和装婚礼の前撮り写真の撮影の様子が紹介されましたが、あの写真屋さんですか?」と尋ねると、「はい、そうです」! ネットで2016年2月1日放送の録画を見ると、この方がしっかり映し出されていました。
 もう6年ほど通っておられて、今シーズンは2回目。月〜水の3日間滞在されます。今季もあと1回は来られる予定だそうです。
 「京都」ナンバーの車は電気自動車。この人にも声をかけました。京都のど真ん中烏丸(からすま)御池(おいけ)の近くにお住まいで、栄村スキー場は2回目だそうです。

 

ブナ林に囲まれたコースも人気のポイントの1つ

 

「毎週末は栄村」
 毎週金曜の夜10時頃着で森駅前の「吉楽」に来られて、土曜丸一日と日曜の午前中滑って、高速の渋滞が始まる前に帰路に着くという男性もおられます。今冬で4年目です。このお客さん、「トマトの国」や百合居温泉での村の人とのおしゃべりも楽しみにしておられます。また、直売所にも立ち寄られ、先日は長ネギ(8頁参照)を土産に持ち帰って、すき焼きを楽しまれたそうです。

 

冬の秋山郷も人気
 村では、「冬の秋山は客が入らない」というのが「常識」のようになっています。
 本当に、「冬の秋山には客が入らない」のでしょうか?
 否! です。
 かなり来ておられます。そして、私たち村側の姿勢一つで、もっともっと沢山のお客さまが来られます。

 


 上写真は1月13日午前、天池で出会った人たち。東京圏ナンバーの車が10台ほど停まっていました。「四駆車のグループです」とのことで、秋山の人たちに話すと、「ああ、毎年来ているね」と。

 

「路面が出た。1mはあるよ!」

 

 本紙301号(昨年1月31日付)で紹介した海外からのツア
ー客、今年の第1陣10名が1月19〜20日、雄川閣に宿泊し、雪の中の遊びを楽しんでおられました。ガイドさんは「あと2回、来ますよ」と話しておられました。
 1月、私は4回、秋山に行きましたが、かなりの数の他県ナンバーに出会いました。私自身も、お客さんを秋山に案内した20日、天気が良い日で、切明の「川原の温泉」に入ってきました。寒くはなく、お湯から出た後、1〜2時間、足の底からポカポカしていました。恥を承知で、川原の温泉に浸かっている様子を次頁に載せます。切明の「川原の温泉」と、吊り橋から見る雄川閣。「山小屋」の佇まいが魅力的。人を惹きつけます。

 

 

 

 

 ここで一枚、1月20日撮影の鳥甲山の素敵な姿を紹介します。
 鳥甲山の白(しろくら)の頭(かしら)です。山を覆う真っ白な雪にたくさんの縦の襞(ひだ)が見えますね。“ヒマラヤ襞”と呼ばれます。日本国内でこれが間近に見られる場所は限られています。

 


雪の上に腰を下ろし、鳥甲山をじっと眺め続けるイギリス人男性


 一人の外国人男性が「のよさの里」(秋山郷・上の原)の前で雪の上に腰を下ろし、鳥甲山をじっと眺め続けています。1月18日昼すぎに撮影したものです。
 Japan Walkというツアー会社(所在地は大分県国東(くにさき)半島の杵築市(きつきし))が主催する「日本を歩いて旅する」企画で来られたイギリス人です。今回の旅は“Snow Country Trek”というツアー。
  1日目:東京→長野→戸隠、2日目:戸隠、3日目:戸隠→鍋倉、

  4日目鍋倉→野沢温泉、5日目:野沢温泉→秋山郷、6日目:秋山

  郷→長野、7日目:長野(善光寺)
 私が「のよさの里」で出会ったのは6日目。「のよさの里」の前夜泊まった6人のツアーグループは、朝からスノーシューを履いて、天池、さらにその奥をトレッキングされました。昼食のために「のよさの里」に戻って来られたところに出会いました。
 彼が鳥甲山を眺めていたのは5分以上にわたるでしょう。ただひたすらじっと見続けていました。これほどの絶景はそうそうに見られるものではないのです。
 Japan Walkのツアーは2月上旬、3月初めのあと2回、やって来る予定です。

 

日本・川越でのホームステイの感動が出発点
 Japan Walkは、1987年に日本留学したポール・クリスティさんというイギリス人が埼玉県川越市の日本人家庭にホームステイした時の感動が出発点にあるそうです。その後、ポール氏は2002年、大分県国東半島に住むようになり、古民家再生などに取り組みながら、Walk Japanの礎(いしずえ)を築いて来られました。
 このJapan Walkには現在、25人の社員がいて、日本全国で24種類のツアープログラムを案内しているそうです。今回私が出会ったツアーのガイドはやはり外国人でしたが、長野市在住で日本語はペラペラ。

 

秋山郷ツアーはすでに4年目。ガイドさんと「のよさの里」支配人の出会いがきっかけ
 このツアー、今年が初めてではなく、もう4年目。
 ガイドさんが冬の秋山郷を訪れ、「のよさの里」支配人・阿部高広さんと出会ったことが始まりだそうです。ガイドさんのお仕事内容を知った阿部さんが懸命に働きかけ、秋山郷へのツアー企画が実現。「ガイドは自分がしっかりやるから、あなたは宿泊の受入れをしっかりやってくれればいい」といのがガイドさんからのお話。ガイドさんが通訳もやってくれるのですから、インバウンド客の受入れにもまったく心配がなかったわけですね。

 

振興公社、そして栄村にはこういう“お宝の種”がいっぱいある!
 平成25年度、26年度の栄村振興公社事業報告書を見ると、「のよさの里」の「施設運営総括」の中に、「冬季シーズンは毎年厳しい状況下の中で、外国人客を中心とするツアー会社との企画で(スノーシュー体験ツアー)が入り、今後の冬期誘客としても繋がることができている」(H25年度)、「1〜3月(3回)行われた外国人客のスノーシュー体験ツアー企画では天候にも恵まれ……人数が年々増えつつあり、すでに来年度の予約も頂いております」(H26年度)と書かれています。
 でも、振興公社の話題としてあまり取り上げられたことはないですよね。
 先に紹介した毎週末さかえ倶楽部スキー場に来られる神奈川の人の話もそうですが、栄村の観光をめぐっては、「入込客数の減少」を嘆くどころではなく、いわば“お宝の種”とでも言うべきものがゴロゴロしていながら、私たちがそれに充分に気づかず、磨き上げることを怠っているのです。
 私は「議員活動報告」で振興公社への村資金投入問題をめぐる議会審議の模様を報告する一方、「再建策は『復興への歩み』で書く」としました。今回は再建策そのものを書くスペースがありませんが、何に気づくべきかはかなり明確になったことと思います。

 

 

1枚の写真

 

 秋山郷「とねんぼ」の大屋根からの落雪の瞬間(1月18日)。
 偶然の撮影、安全を心がけての撮影ですが、こういうものも誘客につながる資源です。


スキー場、オープン

 

 今日17日、さかえ倶楽部スキー場のオープンセレモニーが開催され、来年3月31日までのスキーシーズンが開幕しました。
 写真はセレモニーをグッと盛り上げるデモンストレーションの滑降。スキースクールのみなさんです。

 

 今日は朝から雪。スキーシーズンの開幕にふさわしい天候でした。
 昼頃にいったん止みましたが、午後にまた降り始め、里ではやや気温が上がったためみぞれに。
 明日以降、数日間、少し気温が上がるようですが、スキー場は大丈夫でしょう。

 

 オープンセレモニーの様子を何枚か、紹介します。

 

オープンセレモニーに集まったみなさん。
写真の真ん中には、この季節になぜかスイカのマスクを被ったレスラーが…。

 

激しい降雪の模様がいちばんよく見える1枚。鏡開きの直前で信州プロレスのグレート無茶さんが木槌を握りしめています。

 

 

時代が変わりましたね。鏡開きはやっても、乾杯は甘酒で。「飲酒運転絶対禁止」です。


栄村復興への歩みNo.295

切明で木島平村の村長さんらに出会い、感激しました
 5日、台風18号の接近が心配されましたが、朝はまだ薄曇り。秋山での配達に出向きました。11時すぎだったと思いますが、雄川閣に立ち寄ると、たくさんの料理を準備しているところでした。スタッフに尋ねると、「昨日、今日、明日、木島平村の人たちが約20名ずつ来られるので、その昼食の準備です。昨日はその中に観光課の人が数名おられた」とのこと。12時半頃に到着予定だというので、私は和山集落などの配達に出て、12時半頃にもう一度、雄川閣に戻ることにしました。
 私は12時半ぎりぎりに雄川閣に戻ったのですが、木島平村の人たちはすでにご到着。スタッフの許可をえて、大広間に向かい、「栄村の者です。お写真を撮らせてください」とお断りして撮らせていただきました。それが本頁の写真です。

 


 挨拶、そして乾杯が終わった後、写真右列中央の挨拶されていた方にお話をうかがいました。この方、じつは木島平村の村長の日䑓(ひだい)正博さんなのです。
  「栄村さんはジオパークということで津南町との連携を熱心にや

  っておられますね。それも結構なことですが、カヤの平、秋山郷、

  志賀高原を結ぶ連携にも力を入れていただきたい。ジオパークと

  一体であるのもいいと思います。」
  「まず道路が大事ですね。県道もそうですが、林道ですね。拡幅

  は難しいでしょうが、道路の安全を確保することが大事です。」
 私もまったく同感です。

 

高原シャトル便の試みをどう活かすか
 本ブログで紹介したたことがありますが、今年6月25日、木島平村観光センターからカヤの平を経て切明温泉までを結ぶ「高原シャトル便」というバスの運行が始まりました。土日・祝日の1日往復1便ですが、画期的な取り組みです。利用客が少ない日もありますが、多い日は20名前後が乗車されます。

 

高原シャトル便初運行日に雄川閣に到着されたお客さま(6月25日)


 この「高原シャトル便」、地方創生加速化交付金(平成27年度2次補正予算)で資金を得たもので、お客さんは無料で乗車できますが、残念ながら今年度限りの事業です。ただし、木島平村では来年度も継続 することを検討されているようです。
 「高原シャトル便」について森川村長と話したことがありますが、「栄村もお金を出している」と強調していました。たしかに上記の地方創生加速化交付金は広域連携での申請で、栄村も国から交付されたお金を拠出しています。しかし、6月25日の運行開始日、村商工観光課の対応はまったくありませんでした。この点については森川氏も批判していました。
 「高原シャトル便」が走れば、それで自動的に観光客が増えるというものではありません。いろんな工夫が必要です。いちばん重要なのは、乗られたお客さまから「あれはとても良かった。あなたも一度乗ってみるといいよ」と口コミで広がることです。そのためにも、路線で見られる素晴らしい景色のポイントなど紹介できるといいのですが、現在は格別のガイドさんは配置されていません。(下写真は「高原シャトル便」のコースに入るミズノサワの紅葉。昨年10月14日撮影)

 


 木島平村はそういう思いもあって、10月4〜6日の切明温泉までのツアーを実施されたのだと思います。栄村も商工観光課の職員を先頭に、このコースのツアーをやってみる必要があると思います(「俺はそのコース、走ったことあるよ」という人も多いかもしれませんが、やはり観光ルート開発という問題意識をもちながら走るのと、個人的な用件で走るのとは違います)。
 そして、森川氏も熱望している奥志賀公園栄線の春の早期開通、秋の閉鎖時期の繰り下げも、栄村と木島平村、さらに山ノ内町の連携の強化によってこそ実現への機運が高まるのではないでしょうか。
 最後に、木島平村のみなさんをおもてなしするために雄川閣のスタッフが用意した5日の昼食を紹介しておきます。栄村の素材にこだわった、なかなかのお料理でした。

 


宿泊の生徒たちから「トマトの国」へ感謝の寄せ書き――カギは村の新鮮な夏野菜!

 

 これは、8月26日から28日にかけて「トマトの国」に宿泊した東京の渋谷教育学園中学高等学校の生徒たちの感謝の寄せ書きです。
 いろんなお客さまが宿泊されますが、こういう寄せ書きは珍しいと思います。
 何をそんなに喜んでくれたのでしょうか?
 読んでみると、「ごはんがおいしかった!」という声がほとんどです。とくにカレーが大好評だったようです(下写真参照)。

なぜ、こんなに喜ばれたのか?

 


 支配人の広瀬春美さんにお尋ねすると、「野菜がいっぱいだったから」だそうです。
 ズッキーニやトマトなどを焼いたものを入れたそうです。カレー以外のメニューもとにかく野菜が大好評。生徒たちがボランティアなどに出かけた先でいただいて持ち帰った野菜もすべて食事に出し、みなさん、モリモリ食べたそうです。
 東京で平素食べる野菜は市場を経由し、畑で採られてから何日も経ったもの。栄村の新鮮な夏野菜が最高のごちそうだったのです。
 この話の中に、栄村の観光への大きなヒントがあります。〈夏は村の野菜で勝負!〉なのです。来夏は道の駅で昼食時に「栄村の夏野菜がいっぱい!カレー」を売り出せば、間違いなく人気商品になるでしょう。
 栄村を訪れた人たちの感想から学ぶことが栄村観光発展のカギだと思います。


栄村復興への歩みNo.292

こういうトピックスをどう扱っていくか
  ――村の将来はそこにかかっている

 

水番小屋の横手から余水吐に下って行く

 

斜樋の水栓での水量調整作業の様子を見学

 

水番小屋での英男さんへのインタビューの様子

 

 欲張って3枚もの写真を1頁に入れてみました。
 8月17日午前9時すぎから11時頃にかけての野々海池での撮影です。
 写真に見える4名のお嬢さんは武蔵野大学の学生さんです。森区長を務められる月岡英男さんが、「区長の仕事などについてお話を聞きたい」と依頼され、水番に行く野々海池に案内しながら、水番小屋で学生さんたちの質問に答えられました。
 「明日は若い女の子を野々海に案内することになっている。若い娘(こ)が野々海を歩く姿の写真があれば、野々海の観光人気も上がるぞ」。英男さんのそんな一言で、私が同行し、写真撮影をしました。

 

いろんなグループが訪れた夏の栄村
 武蔵野大学の学生グループは全部で20数名。やはり大学生のグループとしては、8月3〜5日に日本大学生物資源科学部がゼミ単位で栄村を訪れています。6月には駒澤大学文学部地理学科の学生さんたちが来ています。いずれも今年が初めてではなく、少なくとも数年から6〜7年、先輩から後輩へと引き継がれて、毎年来てくれています。
 子どもたちのキャンプでは、7月に横浜市栄区の子ども会、福島県の子どもたち、さらに8月中旬にはスキー場中腹にキャンプを張って、野々海などに出かけるかなりチャレンジングな「やんどもキャンプ」というものが開催されました。
これらは、私がちょっとだけでも情報を知り得たものをピックアップしたにすぎず、この他にもいろんな人たち・グループが今夏の栄村を訪れています。

 

「村をよく知っている人に案内してほしい」
 8月9〜10日には、東京の男女6名のグループ(ほぼ全員が60歳代の方々)から、「いわゆる観光タクシーではなく、村をよく知っている人にお薦めポイントを案内してほしい」という依頼をうけ、9日は秋山郷と津南の河岸段丘、10日は野々海と斑尾高原を案内しました。
 9日は朝から大雨警報が出る生憎(あいにく)の天候でしたが、気象レーダー図で雨雲の動きを確認しながら、曇天ないし小雨でも楽しめるポイントを選定して、朝8時半から夕刻5時半頃までご案内し、(自画自賛的になって書きづらいのですが)たいへん大きな満足をいただいたようです。1つのポイントは、
 真っ先にむかう地点を五宝木高原(旧鳥甲牧場)とし、さらに山田政治さん・せきさんご夫妻のお宅に上げていただいて、キャラブキやマタタビの塩漬けなどをいただきながら、お茶のみを出来たことでした。畑に花豆がきれいな花を咲かせるとともに、すでに大きな実が成っている様子を見られたことにも感動されていました。

 

山田政治・せきさん宅前。犂儻名所”ではないが、花豆が美しく、

ここで素敵な村人との出会いが生まれる

 

栄村への人の訪れを情報化し、その情報がさらに人を呼び込む好循環を生み出す
 観光にしろ、いわゆる「グルメ」にしろ、(さらには移住にしても)、ありきたりの観光パンフレットや「定型」的なHP情報などだけで人が関心を持つ時代はとっくに過ぎています。人が実際に訪れ、見聞したこと、体験したことを率直に語り、紹介してくれるのがベストです。
 しかし、栄村では、宿泊施設やお店の人は精一杯のサービスを心がけておられると思いますが、そのお客さまの体験を聞き出して、栄村のどんなところに魅力を感じられたのかを聞き出す努力はほとんどと言っていいほど、行われていません。したがって、栄村からの情報発信に、村を訪れたお客さまの感動を伝える内容は皆無に近い状態です。理想をいえば、村の情報発信サイトに栄村を訪れた人からどんどん投稿してもらうことができればよいと思います。そこにお客がお客を生み出す好循環が生まれてきます。
 これは狭い意味での「観光」に限られることではありません。栄村の農と食、伝統的な技などをめぐっても同様のことが言えます。

 

切明温泉の川原に湧く温泉のあたり。山奥での水遊びを楽しむ人びと。

切明のもう一つの顔が見えた!という感じです。


 私は鍵となるものは“文化”だと思います。美しい自然の風景ひとつをとってみても、それは村人の暮らしと密接に結びついていて、栄村の文化的財産としてあります。私たち栄村人がそれをどれだけ自覚し、言葉にして、外の世界にアピールしていけるか。ここに栄村の将来が大きくかかっていると思います。


奥志賀公園栄線の災害復旧の完了と今後の課題

  本紙前号でお伝えした奥志賀公園栄線の落石・土砂崩落による全面通行止めは、応急復旧工事の完了により、8月10日午後4時をもって解除されました。村民の方は村内告知放送ですでにご存じのことだと思いますが、11日に現場の様子を撮影してきましたので、お伝えします。

 


 落下する危険がある石(岩)が撤去され、斜面には2ヶ所、落石防止ネットが張られ(上の方のネットは写真では見えづらいかと思います)、道路脇には大型土嚢が積まれています。
 災害直後の建設事務所の対応から考えると、結果は予想外に早いスピードでの応急復旧の完了でした。お盆の観光通行にも間に合い、ほっと一安心です。
 しかし、同時に、恒久対策工事の早期実現のために県(建設事務所)への強力な働きかけが必要です。
 今回設置された落石防止ネットは今夏・秋シーズンへの対応としては充分でしょうが、しかし、本当に応急的なもので、冬の雪の圧力に耐えられるとは思えません。
 奥志賀公園栄線の春の早期開通は栄村・秋山郷観光にとって悲願です。例年、早くても5月下旬の開通で、同じ北信建設事務所が管理する渋峠の道割り・春の開通よりも1ヶ月ほど遅くなっています。しかし、奥志賀〜切明間は5月のGWなど、残雪と芽吹きのコントラストが素晴らしく、信州山岳高原観光の絶好のスポットです。
 来春の早期開通を実現する鍵は、この、災害箇所の恒久対策工事を一刻も早く進めてもらい、来春、除雪と同時に通行可能になるようにすることです。工事が来春待ちになると、また5月下旬以降の開通になってしまいます。
 


奥志賀公園栄線の応急復旧の様子

 7月28日の落石・土砂崩れ災害で通行止めになっていた奥志賀公園栄線の奥志賀〜秋山林道交差点間は、応急復旧工事が完了し、8月10日午後4時に通行止めが解除されました。
 翌12日、現場を見に行ってきました。

 


 上写真が落石・土砂崩れがあった箇所が応急復旧された様子。下写真は災害箇所の道路の様子(秋山郷から奥志賀に向かう方向で撮影)。

 

 

 1枚目の写真でも薄っすらと見えますが、崩れた斜面には2ヶ所、落石防止ネットが設置されました。その2つの落石防止ネットのクローズアップを掲載します。

 

道路に近い位置の落石防止ネット

 

崩壊面の中断やや上の落石防止ネット

 

 応急復旧は短時間で見事に行なわれました。
 しかし、あくまでも“応急”です。
 設置された落石防止ネットの強度は、推察するに、今冬、雪の量が多い場合にはこの斜面で生じ得る雪崩に耐えうるものではないのではないかと思われます。来春、鳥甲山などの残雪が美しいGW期間などに志賀高原方面からの観光客を秋山郷に招じ入れるには、奥志賀公園栄線の冬期間閉鎖の早期解除が必要であり、そのためには、この災害箇所の恒久的措置(雪崩防止・落石防止兼用の強度の高い柵の設置)を急いでもらうことが必要です。11月初旬には冬期閉鎖される奥志賀公園栄線、工事ができる期間はもう2ヶ月半余しか残されていません。現場の道路幅を考慮に入れると、一般車両の通行を可能な状態に保ちながらの工事が可能かどうかも、かなり難しい検討が必要なのではないかと思われます。
 栄村が県北信建設事務所、県北信地方事務所(観光部局)等に早急に働きかけることが必要だと思います。

 


上写真は崩壊斜面のいちばん上。
 4日撮影の下写真に見られた落石危険石は撤去されていました。しかし、上の写真を見ると、崩壊面よりも奥にまだ大きな石があるように見えます。崩壊斜面より上の部分の工事も必要かと思われます。

 


 応急復旧でホッとせず、早急な本格対策へ、村として全力をあげる必要があります。