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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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直売所かたくり、さらに多くの村民の参加を

「入会金1万円」の回収はけっして大変ではありません
 直売所かたくりは、5月〜6月も快調で、「売上額1日30万円超え」はもはや珍しいことではなくなっています。
 お客さまの来店数だけでいえば「売上年間6〜7千万円」も夢ではないと言っても過言ではないでしょう。
 問題は、お客さまの来店数・需要に対応できるだけの品物の量・種類を確保できるかどうかです。すでに組合員となっている人が出荷量を増やして下さることと、さらにもう1つ、新たに組合に入って下さる村民が一人でも二人でも増えることが重要です。
 そこで問題となるのが「入会金1万円」。「その元手の1万円を回収するのは大変じゃないか」と思われる人が多いようなのですが、そんなことはありません。比較的最近に入会されたおかあさんは、乾燥ワラビなどを少量ずつ出店されているのですが、5月の売上げは4万円を超えたようです。
 「入会金1万円」はけっして高くありません。新入会へ、是非、一歩踏み出してください。

 

 今号は12頁版。次号発行は、議会6月定例会出席の関係で、7月1日付発行(12頁版)となります。よろしくお願いします。


色とりどりの耳団子が店頭に〜直売所かたくり〜

 

 

 今日3日、直売所かたくりに“耳団子”が並びました。
 「やしょうま」とも呼ばれますが、2月15日のお釈迦様の命日にお供えするもの。
 人気の商品で、直売所には問い合わせが入っているようです。
 店頭に並んだもの、色とりどりで、とてもきれいです。POPもご覧ください。

 

 


直売所では、人気の各種お餅も出ています。

 


「もちひかり」と「こがねもち」の食べ較べもいいかも。

 

 


「きび&くるみ」というのは珍しいですね。
焼いて、くるみ味噌をつけて食べると最高です。

 

 

行者にんにくとフキノトウも出ています。

 

 

 

 

 4日、5日の土日、栄村直売所かたくりに是非、お立ち寄りください。


直売所、次の課題は? ――年間売上目標4千万円達成の勢いです!

 12月を迎え、直売所「かたくり」の小林店長さんを訪ねてみました。
   「どうですか、11月までの売上実績は?」
   「おかげさまで、11月末現在、前年比180%の

    売上です。」
   「へえー! すごいですね。じゃあ、年間売上目標

    の4千万円は達成できますね。これからの課題は

    何でしょうか?」
   「来年の春の組合員のみなさんの出荷量を増やして

    いただくことですね。そろそろ、声かけを始めよ

    うかと思っています。」
 「出荷しても売れ残る」ではなく、「お客さまがどんどん来て下さって、品物が足らない」というのが、直売所「かたくり」の一番の課題なのです。たとえば、今年の春は、行者にんにくがものすごい売れ行きで、いくら持ち込まれても、片っ端から売れていったそうです。

 

今の季節、大根や白菜が大人気


 「みんな同じものを出すだろうから、私がそんなにたくさん出しても迷惑だろう」なんて思うのは間違いです。店長さんとよく話して、来年の山菜採取量や野菜の作付け量を考えてみてください。

 「お客さまが喜び、みんなが稼ぎ、村が元気になる」――それが直売所「かたくり」です。

 

 

<次号の発行について>
「復興への歩み」は次号でついに300号に達します。それを記念して、次号は増頁する予定です。
そのため、発行日を12月16日以降とし、年内いっぱいをかけて配達する予定です。
よろしくお願いいたします。


栄村復興への歩みNo.296

 ブログへのアップが遅くなりましたが、10月18日発行の号です。

 

 

直売所、3連休中日に過去最高売上げを実現

 

 三連休中日の9日、直売所かたくりは過去最高の売上げを実現。約40万円。これまでの最高は約35万円でした。
また、16日(日)は「新米まつり」を開催。新米を炊いたご飯とキノコ汁を、日頃のご愛顧への感謝の気持ちを込めて、1セット百円で販売。炊いたお米は15キロに達したそうです。
 

 

賑わう直売所かたくり(16日お昼撮影)
上写真には「新米まつり」呼び込みをする組合長滝沢総一郎さんの姿が見えます。

 

 今年度の補助金500万円をめぐって、随分と苦労を強いられた直売所(出荷運営組合)ですが、13日には全体会を開催し、いっそうの発展にむけて意見が交わされました。改善すべき点は多々ありますが、組合員のみなさん、やる気満々です。売上げの増大へ、産直部会をつくろうという提案も出ました。車の通行量も少ない安塚(上越市)の直売所・雪だるま物産館が自立経営可能な売上げを実現している最大の要素は産直。提案者は、「まず村出身の人や、栄村を繰り返し訪れてくれる人たちに働きかけよう」と話します。100件くらいの産直顧客の事績を持つ人で、お話に説得力がありました。

 

五宝木の人参が人気
 9日に過去最高売上げを実現したのは、さまざまなものが売れたからですが、その中でとくに人気を呼んだのが五宝木産の人参(「秋山ファーム」さんの出荷)。袋詰め380円のものと同時に、「詰め放題300円」というものもあります(下写真)。いわゆる「はね出し」の活用です。台風被害で野菜が高騰している折だけに、お客さま、お喜びです。

 


 この五宝木人参、ただ物ではありません。雪下人参に勝るとも劣らない甘さです。スティック状に切って、生で食べるのもよし。ジュースにしても最高です。ただ人参をカットしてミキサーでジュースにするだけ。チョー甘いです。ゼリーを作ったという人もおられます。
 作付初期や収穫開始頃にも畑に行きましたが、ここでは15日午前に撮った写真を紹介します。

 


畑のむこうに鳥甲牧場時代のサイロが小さく見え、さらにその奥には苗場山が見えます。

 

もっともっと村民の力を結集し、直売所で村おこしを進めよう!
 「過去最高の売上げ」ということから話を始めましたが、直売所は単なる「ビジネス」ではありません。
 村おこしの拠点です。
 村民のみんなが自分の野菜、手作り品(手芸品などを含む)を出品し、村民力を発揮して村おこしを進めるのです。そういう1つ1つは小さな力と秋山ファームのような大規模生産を結びつけていけば、自立経営可能な「売上げ6千万円」も夢ではありません。出荷量の多い・少ないを問わず、「私も出荷する」がいちばん大事なことです。
 もう一点、これからの大きな課題に加工品の問題があります。100万円以下の資金で実現できる小規模加工所をつくることが大事だと思います。その実現へ、議会や行政が協力するように働きかけていくつもりです。


栄村復興への歩みNo.294

直売所への補助金、ようやく決定
 直売所かたくりを運営する出荷運営組合に対する本年度の村の補助金500万円が、9月定例議会でようやく決定されました。
 7月下旬から1ヶ月半余にわたって直売所かたくりの存立を揺るがした問題はひとまず打開されました。組合では、この決定をうけて、近く組合員の全体会を開催し、直売所のこれからの運営について議論を深める予定です。
 この間、事態の打開のために奔走された組合役員のみなさん、店長をはじめスタッフのみなさん、本当にお疲れさまでした。

 

冬期間の営業にむけて、組合員みんなでズクを出しましょう
 直売所の売上げは春に続き、7〜8月も順調に確保されています。組合員ではない人から「今年は大幅な売上げ減少」などという話が聞こえてきますが、根も葉もないデマです。観光シーズン本番の10月、さらに売上げを伸ばしていきたいものです。
 そのうえで、気が早いと思われるかもしれませんが、出荷できる野菜類がほとんどなくなる冬期間をどう乗り越えていくか、今から準備していかなければなりません。
 昨年の経験からすると、売れ筋として目立つものに、クルミ、お餅(とくに栃モチ)があります。いずれも、秋のうちの準備が必要なものです。昨冬、入荷しても入荷しても、どんどん売れて、品物の確保が大変だったという経験があるそうです。いずれも単価がいい商品ですので、売上げの維持・上昇に直結します。

 


 写真は、クルミを炒って、半分に割ったものです。直売所では「ほじくるみん」というクルミの実を簡単にほじくり出すことができる道具も売っていて、人気です。丸ごとのクルミを割る道具も売られています。
 栃モチも人気ですね。

 


 栃の実のあく抜き作業はとても大変ですが、そのことも積極的なアピール材料となり、1袋1,200円の商品がバッチリ売れます。

 


 さらに、「栃モチあられ用」というのも人気です。

 


 購入した人が油で揚げるものですが、実際に揚げたものを試食できるようにもしてあります。

 

試食サービス用の揚げた栃もちあられ

 

直売所は村民が元気になるふれあいの場
 直売所かたくりは単なる商業施設ではありません。村のみなさんが、栄村を訪れた人とふれあう交流の場です。また、村の人が買い物に訪れ、レジの女衆や出荷に来た他集落の人たちと顔を合わせ、おしゃべりできる場です。
 「クルミが売れるんだったら、おらもクルミを少しでも拾って、出荷できるようにするぜ」、そんな動きが広がれば、嬉しく、楽しいですね。“村民の手で作り上げる元気スペース”として直売所かたくりをもっともっと発展させていきましょう。 (下写真は今年の正月2日の直売所。正月早々、多くの人が訪れます。)

 


栄村復興への歩みNo.293

直売所かたくりを論ず

 

 直売所かたくりを運営する栄村農産物販売所出荷運営組合(組合員110名)は、8月22日午後、定期総会を開催し、熱心な討論が行われました。討論は一言でいえば、「村民一人ひとりの努力で直売所を成功させる」という熱い気持ちが溢れるものでした。

 

総会開会直前の会場の様子


 総会の討論でもあきらかにされたとおり、スタートからまだ2年目を迎えたばかりの直売所かたくりは4年目(平成30年度)に自立経営を可能にするために、当初3年間は年500万円の補助金を必要としています。しかし、村が本年度の補助金をまだ確約していないため、組合−直売所はたいへん困難な状況におかれています。
 そこで、本号では、直売所かたくりの実績と抱える困難、その打開の方途について、少し文章量が増えますが、論じてみたいと思います。

 

売上げは計画以上に伸びている、しかし、経営は苦しい。いったい何故?
 昨年7月10日にオープンした直売所かたくりのH27年度(1年目)の売上げ実績は約2千662万円。当初計画を約462万円上回っています。また、本年4〜7月は売上げ額1495万円と予想以上の好調で、本年度(2年目)の売上目標額4千万円を超過達成する勢いです。
 直売所かたくりを実際に訪ねてみれば、出荷されている野菜等の品物の豊富さ、絶え間ないお客さんの入り込みの様子などから、上記の数字に表される勢いを肌で感じ取ることができます。
 なのに、「組合の経営が苦しい」っていうのは、どうしてなのか?
 誰もが抱く疑問です。
 その答えは、組合の運営資金の元となる収入は、「手数料」として入ってくる売上げ額の20%にすぎないということにあります。80%は出荷農家に精算・支払われます。
 「手数料は20%」――これが安すぎるのでしょうか? いえ、そんなことはありません。近隣市町村の直売所には手数料15%というところもあります。20%はほぼ上限と言ってもいいでしょう。

 

直売所の最も大事な点は“委託販売”であること
 出荷農家への精算が売上の80%という点について、もう少し、議論します。
 ここが直売所の直売所たる所以(ゆえん)です。
 組合員農家は、野菜等の出荷品を直売所(組合)に売り渡す(直売所の側から言えば、仕入れる)のではありません。あくまでも自ら販売するのです。だからこそ、品物の値段を自分自身で決めることができるのです。
 ただ、店舗(直売所)でのレジなどを一日中、農家がやるわけにはいかないので、組合に販売作業を委託するのです。20%という手数料は言いかえれば委託料なのです。
 農家、とくにかあちゃんたちが長年にわたって強く望んできたのは、「何を出荷するかを自分で決め、値段も自分で決められる」こと、すなわち委託販売の直売所だったのです。
 出荷する農家も種代、肥料代、手間などを要していますから、80%の精算は有り難いのです。店側の「買い取り」制だと、農家は何を出荷するか、自分で決められません(「物産館」は「買い取り制」で、農家のかあちゃんたちが直売所を望んだのは、まさにそれゆえです)。
 また、農協などに出荷した場合、売上からさまざまな手数料が引かれ、農家の手取りは50%前後にしかなりません。それに対して、直売所は農家と消費者が直接に結びつき、消費者は新鮮で「顔の見える」安全・安心な農作物を手に入れられる一方、農家は「自分の働きが充分に報われた」と実感できる収入を得ることができるわけです。
 なお、この点に関連して、「道の駅に同じような施設が3つ並んでいる」という議論が、根本的なことを忘れた、誤った議論であることを指摘しておきます。かたくりは農家が自分の農産物を売る直売所、田舎工房は純然たる商業施設、物産館は農家に自主決定権がない買い取り制なのです。この違いを明確にせず、「同じような施設が3つ」などと言う人は直売所の何たるかを認識していないものと言わざるをえません。なお、一言加えれば、今では消費者(お客さん)も農家の直売所と純商業施設を区別して見る目を持っておられます。

 

困難の遠因は施設建設の経緯にある ―― 村が果たすべき責任とは
 直売所が作られる場合、大別すると、2つのケースがあります。
 第1は、農家が組合を作り、自己資金で施設(大概の場合、当初は小さなプレハブ)を建てて、直売所をスタートするケースです。
 第2は、行政が施設を新たに建設(あるいは既存施設を改修)し、直売所の運営を農家の組合に委ねるケースです。
 直売所かたくりは後者です。栄村の近隣市町村の場合も、この第2のケースが多いです。その場合、近隣市町村では開始から約10年間は補助金や指定管理料が出され、ほぼ10年後に自立経営が軌道にのっています。
 栄村の場合、農産物販売所という建物の建設は、震災復興交付金が使えるということで、役場が決め、実行に移したものです。
 役場は、施設の建設を進める一方で、農家、とくにかあちゃんたちに声をかけて、直売所についての学習会や研修会をセッティングしました。そこには、もともと、「直売所をやりたい」と思っていた人たちが集まりましたが、役場が主催する研修会企画は年度が替わると、予算との関係で前年との継承性が定かでないものになったりして、戸惑いを深める農家の人たちもいました。2014年秋から暮れにかけて、現在の出荷運営組合の設立への動きが具体化しましたが、基本的に役場が描くプランに沿った形で進められました。
 出荷運営組合が出荷運営組合として自主的な運営に移行したのは、昨年5月連休の時に正式オープンに先立って試験販売(プレオープン)を行った時あたりからです。役場が考えた当初の予定では、試験販売は5月連休期に限られていましたが、組合員の熱意で、「5〜6月の土日は試験販売を続けよう」となり、それが7月10日の正式オープン(グランドオープン)以降の盛況につながりました。
 なお、村が「栄村農産物販売所の設置及び管理に関する条例」を制定・施行したのは昨H27年3月20日、また、農産物販売所の管理運営について、出荷運営組合への指定管理を決めたのはプレオープン後の昨27年5月8日の臨時議会でのことです。

 以上の経緯をみれば、施設を建設した村が、出荷運営組合による経営がある程度の軌道に乗るまで、一定の財政的支援を行うことが必須であり、当然であることは、誰の目にもあきらかです。

 

直売所かたくりは、復興の柱であり、栄村の農業を守り、発展させる要(かなめ)
 8月22日の組合総会では多くの人が発言されました。最も印象的だったのは、

    「私も70歳代になり、だんだん耕作する畑の面積が減り

     始めていました。でも、直売所ができるというので、も

     うひと踏ん張りして、畑を耕し、作物をつくって、直売

     所に出しました。そうしたら、収入が入り、とても嬉し

     く、元気になりました。必ず自立経営ができるように頑

     張りますので、村は是非、補助金を出してください。」

という趣旨の発言でした。期せずして、会場全体から拍手が巻き起こりました。みんなの気持ちをストレートに代弁するものだったからですね。

 

「ししこしょう」。「信州の伝統野菜」に認定されました。


 震災後、栄村にはいろんな建物が建てられました。その中で、直売所かたくりほど、村の人たちがたくさん、しかも頻繁に集う場所は他にはありません。出荷に、様子見に、買い物に、いろんな形でひっきりなしに村人が訪れ、栄村の震災復興のシンボル、元気の集まりどころになっています。
 栄村の農業は、基本的に小規模農業です。しかも、担い手の高齢化が進んでいます。言い方をかえれば、「先が見通せない」、もっとはっきり言えば「先が暗い」ものになっています。
 しかし、いま、上に紹介した発言からはっきりわかるように、“一筋の光明”が見えてきているんです。直売所かたくりの成功のゆえです。直売所の第一歩(第1段階)は確実に成功したのです。
 いま、2年目を迎え、成功への第二歩を確実に歩みつつあります。それを確証するのが今年4〜7月期の売上げ額です。
 この道をまっすぐに進むことができれば、栄村の農業は守られ、後継者確保の手がかりをつかむことも可能になります。早い話、組合の運営に若い人が関わることができるようにし、その人を輪っかの中心として、若手農業者の直売所出荷が増えれば、「おい、栄村の農業も捨てたもんじゃねえぞ」という認識が村中に広がるでしょう。

 

まず補助金を決める、そして、明るい雰囲気の中でさまざまな改善と前進の策をうっていく
 いま、真っ先に必要なことは村が今年度の補助金500万円の支出を一刻も早く決めることです。さもないと、組合は「見通しが立たない」ことから暗くて重苦しい雰囲気になり、前進がとまってしまいます。
 500万円、けっして小さな金額とは言いませんが、それくらいを出す財政力は村にはあります。他には使途や成果が定かではない出費もある中で、出荷運営組合への補助金は使途も効果も非常に明々白々なものです。
 さて、補助金が得られたら、次の課題は、1年余の運営の結果をふまえて、さまざまな課題に応える改善策をうっていくことです。
 これは組合で議論し、決めることですが、私の意見を言わせていただくならば、重要なことが2つあるのではないかと思います。
 1つは、店長の仕事を補佐する人材の投入です。店長の小林さんは一日の休みもなく働いておられます。限界量をはるかに越える仕事をされていると私は見ています。直売所の業務量の多さ、多岐性に対応した人の投入が不可欠だと思います。
 2つは、組合員相互の話し合いの場を創り出していくことです。1〜2ヶ月に1回くらいのペースで「○曜日の午後2時〜5時」と定期開催日時を決めた組合員フリー討論の場のようなものをスタートさせるのがいいのではないかと思います。

 

 長々と書いてきましたが、肝心なことは、成功のスタートをきった直売所かたくりの希望の灯を村民みんなの努力でもっともっと明るくしていこう!ということです。森川村長、村議会のみなさんには、村民のこの気持ちに一刻も早くこたえていただきたいと思います。

 

 


しょうにいもを伝える

 

 

 じゃがいもの皮が皺皺になり、とても美味しそうでしょう。よくご覧いただくと分かりますが、このしょうにいも、じつは鶏肉が入っています。子どもたちも大好き。心結(みう)ちゃん(小3)がおいもを頬張る顔が素敵。隣に見える弟の獅悠(しゅう)君(小1)もこの後、頬張っていました。


 いずれも、8月8日のお昼時、南雲世美子さんのお宅で撮影させていただいたものです。
 きっかけは7月29日、妹木の畑でじゃがいもを掘る世美子さんと出会ったこと。そして、31日に直売所を訪ねると、世美子さんの「しょうにいも」が出荷されていました。
 そこで、世美子さん宅をお訪ねし、「お家でしょうにいもを作られた時に写真を撮らせていただけませんか」とお願いすると、快く承諾を下さり、8日午前、「今日、作りましたが、来られますか?」というお電話をいただきました。私は丸一日議会の日でしたが、昼休み時間に訪問させていただき、私自身もちゃっかりいただいてきました。
 南雲家ではしょうにいもを作られるのは世美子さんではなく、お嫁さんの吉講恵(きくえ)さんだそうです。鶏肉を入れるというのは抜群のアイディアですね。いも、いもの甘辛さとぴったり合います。先日、直売所かたくりでレジの女衆にお話したら、「うん、合うかもね。やってみよう!」となりました。
 ちょっと日付けを遡って、世美子さんの畑と直売所で販売されているしょうにいもをご覧ください。

 

 

 

 この記事のタイトルを「“しょうにいも”を伝える」としました。
 この「伝える」には二つの意味を込めています。
 1つは、直売所かたくりを訪れる人(+これから訪れる可能性のある人たち)に、「“しょうにいも”って、どんなもの?」ということをお伝えすることです。ここではレシピまでは記しませんが、「美味しそう!」と思っていただければ、直売所のレジで女衆にレシピをお尋ねください。
 もう1つは、「ばあちゃんから嫁へ、嫁から子どもたちへ」、村の暮らしの中で郷土料理の「しょうにいも」が伝えられ、引き継がれていくという意味です。吉講恵さんは村のお生まれですから、この調理法は吉講恵さんのお母さんからの伝授(+吉講恵さんの創意工夫)かもしれません。
 直売所かたくりは、1年目の売上目標を超過達成し、4年目では6千万円の売上をめざしていますが、その実現にはモノを売るだけでなく、こういう情報=物語をfacebook(フェイスブック)やブログを使って広く発信していくことが大事ではないかと考え、この記事を書きました。


直売所かたくり――復興のシンボルとして、村、議会、組合の三者がそれぞれの責任をきっちり果たすことが求められています

 直売所かたくりは、昨年7月10日のオープン以来、多くのお客さんで賑(にぎ)わっています。
 詳細な数字は、出荷運営組合の総会での発表の後にお知らせしたいと思いますが、
   平成27年度の売上 ―― 目標を約240万円上回る約2,260万円
   今年4〜6月期売上 ―― 約1,250万円(年間目標4,000万円)
で、当初予想を大きく上回っています。
 「前年度までは農業所得ゼロだったのに、直売所に出荷するようになって、農業所得を得られるようになった」という人が数多くおられるそうです。
 直売所かたくりは、栄村の復興のシンボルになっています。
 震災後、復興事業としていろんなハコモノが建てられましたが、栄村の産業を発展させる事業として、このような大きな成果を上げているのは直売所かたくりのみと言っていいでしょう。

 

真っ赤なトマトも並び、にぎやかな品揃え

 

自立経営を完全に軌道にのせるには4〜5年かかる
 直売所かたくりは、農家が中心になって結成した農産物販売所出荷運営組合が運営(経営)しています。
 経営の原資は、出荷農家が組合に支払う手数料=売上げの20%です。平成28年度の売上目標4千万円が達成されたとして手数料収入は800万円にすぎません。しかし、これでは経営・管理費にはおよそ十分でありません。手数料収入で経営・管理費を賄(まかな)い、さらに純利益を出せるところまでもっていくには4〜5年かかります。スタート2年目のいまは、売上げが当初予測を上回るほどに好調でも、赤字なのです。
 この困難の源は、直売所かたくりが、「農家が身の丈に合わせた直売所を建てる」ところからスタートしたのではなく、村が国の復興交付金を得て、いきなり大きな建物を建てることからスタートしたことにあります。村は、農家のみなさんに出荷生産組合の設立を働きかけ、その組合を直売所の指定管理者としました。村は、大変な役割を出荷生産組合にお願いしたわけですから、当然のことながら、最初の3年間、経営を軌道にのせるための補助金を出すことを予定しました。

 

議会の判断が問われています
 しかし、役場を含む関係者の話を総合すると、補助金は平成27年度1年のみで、28・29年度は予算化されていません。
 その理由は、議会が、平成27年度予算審議の際、単年度の補助金しか認めず、28・29年度の補助金は認めなかったことにあるというのです。
 森川村長は、当初の数年間、直売所かたくりには村の支援が必要だという判断のようです。
 そこで問われるのは議会です。
 直売所かたくりの、あの大きな建物の建設にGOサインを出した(予算承認した)のは議会です。したがって、議会は、直売所かたくりを完全自立運営(経営)の軌道にのせる責任を有しています。必要なのは、スキー場や振興公社をめぐってしばしば問題になる「赤字補填のための村財政の投入」ではありません。“村の産業をおこすための初期育成費”です。
 議会の見識ある、そして責任感ある判断を求めたいと思います。

 

出荷運営組合の自立へのいっそうの飛躍を
 出荷運営組合は店長の小林高行さんを先頭に、年中無休で大変な努力をされています。組合役員のみなさんも、事務作業を役場職員任せにすることが多い他団体とは異なり、会議を重ね、役場としての折衝も行ない、経営当事者として懸命に努力されています。
 もちろん、さらに改善努力の必要はあります。組合員との対話の機会を増やし、組合員の力をもっともっと引き出していくこと、情報発信強化への飛躍的な取り組み、一般管理費の見直し=財務管理の一層の改革、そして有力収益源としての加工品の開発(ただし、この点は加工所の改革・増強など、村の責任範囲が大きい)、等々です。
 村民のみなさん。直売所かたくりは栄村の復興のシンボル、未来への希望の星です。直売所かたくりをめぐる動向、とくに議会の動向を注視し、村民みんなの力で直売所かたくりの発展を切り拓いていきましょう。

 


最近の直売所から

 

 初登場の「グリーンリーフ」。これで焼き肉を巻いて食べてみましたが、脂濃さが消え、とても美味しかったです。下写真は朝霧に包まれた五宝木高原の畑の様子(25日撮影)。

 

 

 6月初めから、下のPOP(ポップ)が常に見られます。宮川頼之さんの長男・一哉さんの奥さまです。まゆさんのキャベツの写真もどうぞ。

 

 


賑わう直売所かたくり



 GW3日お昼すぎの直売所かたくりの様子。人、人、人の賑わいでした。
 思い返せば、直売所かたくりのスタートは昨年のGW期間のプレオープン。その頃には想像できなかったような賑わい。そして、今年は山菜が出るのが早まったということもありますが、この1年間の間に組合員が増えたことが最大の要因となって、お店には山菜がいっぱい並んでいます。
 そして、厨房では月岡の女しょが、ちまき、山菜天ぷら、おにぎりなどを調理・販売。
 さらに、さらに直売所かたくりを繁盛させていきましょう。


<配達遅延のお詫びと発行予定について>
「復興への歩み」No.282とNo.283の配達が、私の村議補選立候補のため、大幅に遅れました。申し訳ありません。今号の発行日を5月6日とし、次号を5月21日発行として、その間に配達の正常化に努めたいと考えています。
ご理解のほど、お願い申し上げます。