お米のふるさと便り
- お米のふるさと便り
- 2016.06.24 Friday
6月25日発行の「お米のふるさと便り」を紹介します。
いまでも田植え祭りの伝統が残されている地域では、男衆ではなく、早乙女の手で田植えが始められます。私は栄村に移って10年になりますが、残念がら栄村ではそういう伝統行事を目にする機会がありませんでした。
しかし、5年前の震災を機に、白鳥集落出身の民謡音楽家の月岡翁笙(おうしょう)さんが栄村復興への励ましの唄として「さかえ田植唄」をプレゼント下さり、「さかえ田植唄おどり愛好会」のみなさんがその唄に振付をして踊りをご披露下さるようになりました。
来年の圃場整備を前に、この景色での田植えが最後になる6月5日、「愛好会」のみなさんが棚田で踊りをご披露下さり、さらに早乙女姿の衣装そのままで田植えをして下さいました。(真ん中の男性はミュージシャンの山内薫さん)
続けて、「さかえ田植唄おどり」の様子を2枚、紹介します。
青倉の棚田を背景に踊りが始まる。
雲がかかるが、背景には苗場山から鳥甲山の連なりが見える。
踊りをご披露くださったのは、左から斉藤充子さん(栄小教頭)、吉田恵美子さん、徳武清花さん(栄小教諭)、山田ミツイさん、鈴木英子さん、有田よし江さん。
踊りや田植えが行われた小さな棚田の周りには、青倉集落の人たちがたくさん集まり、拍手喝采でした。この田んぼ、来年はお休みになりますが、圃場整備後の再来年、こういう楽しい集まりをより大きく実現できればなあ、と思っています。
野々海池の様子
6月下旬に入って、熊本地震の被災地に追いうちをかけるような豪雨災害がおきていますが、当地は、6月22〜23日にやや本降りの雨が降ったものの、以前として水不足が続いています。でも、青倉が属する水内(みのち)地区は野々海池のおかげで田んぼの水を確保することができています。野々海池の様子を少しご紹介しましょう。
6月22日朝の様子です。まだたくさんの水がありますね。でも、写真奥に見える池の対岸に注目ください。池の際に土が見えています。満水の時には見えないものです。
比較対照として、5月15日の写真を示します。
池の水と対岸の樹々が触れ合うような感じ。樹々の緑の色も芽吹き直後の浅い色で、今とはずいぶんと違います。
水量・水位の違いを、野々海池から各集落の田んぼへの水路に水を送り出す斜樋の様子でもご覧ください。
写真下から順に2段目の水栓、3段目の水栓…と続きますが、6月22日時点で、6段目までもう水がありません。後ろ姿は水番の月岡英男さん。英男さんのお話では「今日は8段目と9段目を開けている。(少し水をかぶっている)7段目はもう水圧がなくて水が落ちない」とのこと。
この斜樋も5月15日の様子も、ちょっと見づらい写真ですが、示しておきましょう。
水番の英男さんは、「野々海の水は8月いっぱいもたせる」と言っておられます。
先人たちがたいへんな苦労をされて築かれた野々海池。その偉大さと有難さが身に沁みる昨今です。
上写真は英男さんの水見番手帳。過去何年分もの野々海池の水量、斜樋の管理状況が記録されています。英男さんの節くれだった手も見事です!
野々海への道の豊かな自然
私はできるだけ頻繁に野々海池の様子を見に行くようにしています。そんな中の一日、6月18日の午前、青倉からスキー場〜貝立山裏を経由して往復したときの写真をご覧ください。
木の枝にぶら下がるモリアオガエルの卵。
色が少し黄色っぽくなってきていますが、当初はほぼ真っ白です。下の写真のように野々海三叉路の小さな池の際の樹々にたくさんぶら下がっています。
その三叉路の小さな池の美しい景色もどうぞ。
「今年は蝶が多いぞ」と5月頃から思っていましたが、6月中旬をすぎて予想通りになっています。
とっても綺麗でしょう。山道を軽トラで疾駆すると、目の前をこういう蝶が乱舞しています。
ちょっと遊びっぽいですが、蝶が翅を閉じた状態から、それを開き、再び閉じるまでを連写で追いかけてみました。わずか数十秒の世界です。
なんということもない風景ですが、道際に黄色の草花がぎっしりと咲いているのがとてもいい。花だけをクローズアップすると、
畦などでは草刈りで刈られてしまうものですが、私は大好き。花の下の細い茎を折ると、乳白色の液が出てきます。そのことから「チチグサ」と呼ばれています。
シモツケソウ(下野草)の中でも「本州の日本海側(富山県、長野県北部、新潟県、福島県西部、山形県)に分布し、山地から深山の沢沿いや、やや湿った場所、林縁に自生する」とされるコシジ(越路)シモツケソウだと思われます。青倉から野々海に向かうスキー場内の道の脇など、ごく限られた場所だけに見られます。
エゾアジサイです。
栄村では各所で見られます。今年は平年よりも早く開花し、間もなく満開になりそう。周りの青いものを花びらと思いがちですが、真ん中の小さな粒の集まりのようなものが花びらです。
最後に、ズッキーニの収穫・出荷が始まりました。24日朝からです。アスパラはそろそろ終わりですが、今度はズッキーニ。斉藤克己さんのズッキーニをご希望の方はご連絡ください。
青倉米やズッキーニ等のご注文は
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