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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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15日夕の大雨と夜の洪水警報について

 梅雨前線の停滞による豪雨災害が全国各所で発生している中、栄村でも降雨日が続いていますが、「強雨」と呼ぶべきものはほとんどありませんでした。しかし、昨夕から今朝にかけては激しい雨。夕刻に大雨警報が発令されました。気象庁の高解像度降水ナウキャストを見たところ、栄村が時間雨量30〜50mmの黄土色、さらに50〜80个寮嵜Г砲覆辰討い泙靴拭さらに午後9時すぎだったと思いますが、洪水警報が発令されました。

 栄村で大きな被害は確認されていませんが、今日の午前中、いくつかの地点を廻り、住民の証言もお聞きしてきました。また、役場にも行ってきました。それらの報告を以下に記します。

 

● 最も激しく降ったのは栄村と野沢温泉村の境界、大次郎山(〜毛無山)の一帯と思われます
 役場に尋ねたところ、役場は洪水警報発令の理由について気象庁に直接問い合わせたとのことで、「大次郎山の下のサワラノ沢で降水量が洪水警報発令基準を上回った」という話です。
サワラノ沢の位置を地図で示します。

 

地図下方の赤丸を付けたところがサワラノ沢。上方の赤丸、右が極野集落、左が坪野集落。

 

 極野集落、北野集落に流れ下る北野川の上流の沢です。
 サワラノ沢から少し北に天代川や大巻川の最上流部が位置します。天代川、大巻川で大水が確認されています。他方、千曲川はそれほど水位が上がりませんでした。
 以上のことから、15日夕〜16日朝の大雨は栄村と野沢温泉村の境界、大次郎山〜毛無山の一帯で最も強く降ったのではないかと思われます。

 

● 天代川の状況
 天代川流域では、天代集落にお住まいの人と、坪野集落にお住まいの人からお話を聞くことができました。
 天代集落の人は、「夕刻、ドーンという音がして裏山が崩れたのかと驚いた。裏山には異常はなかった。天代川で工事用の鉄板か何かがどこかにぶつかった音だったのではないか」というお話でした。お話をお聞きした後、坪野集落まで行きましたが、台風19号災害の復旧工事現場付近で鉄板が流されたのではないかと思われる様子を見ました(写真1)。

 

写真1

 

 また、災害復旧工事現場の工事用仮設道路の縁がかなり抉られている様子が見えました(写真2)。先日、工事関係者から「災害復旧工事で災害に遭いそうだ」という悲鳴に近い言葉をお聞きすることがありましたが、本当に大変だと思います。

 

写真2

 

 坪野集落の人は、「凄かったです。天代川は去年の台風の時と同じくらいの水位になった。夫と一緒に公民館に自主避難した」とのことでした。坪野の奥の東部水路の導水管が昨年19号災害で流された地点の近くでは激しい水の流れを見ました(写真3)。

 


写真3

 

● 大巻川の状況
 月岡集落を流れる大巻川の下流、昨年の台風19号で越水寸前になった箇所(月岡のお宮の近く)で護岸工事が始まったばかりですが、その工事用に水廻し(工事の期間、川の水の流れを変えること)のために設置した大きな黒パイプが流されました。地元関係者の話ではそのうちの1本が千曲川縁に漂っているのを今朝、目撃したそうです。
 今日16日午前の現場の様子を写真4として示します。

 

写真4


● 事後情報−経験蓄積・学習が大事
 今回は実際に大雨になりましたので、大雨警報の発令に疑問を抱く人はいないと思いますが、洪水警報については、「どこで洪水の危険が迫っていたの?」と思う村民は多いと思います。
 事後でもいいですから、「この地点で洪水警報発令基準に達する降雨があった」という情報を村が住民に知らせることが必要であり、また重要だと思います。なぜなら、多くの人は実際に起こったことから学び、今後の災害に備える術を学ぶことができるからです。
 役場担当者は、今回、気象庁に問い合わせ、洪水警報発令の根拠を調べてくれました。優れた対応だと思います。さらに一歩進めて、是非、村民に今回の大雨・洪水警報についての情報を周知してほしいと思います。
 わずか4日前の7月12日付信毎に「『流域タイムライン』試行へ 千曲川・犀川上下流 台風19号災害『教訓』に」という見出しの大きな記事が出ました。

 


 大雨が止んだ後に河川の水位が(上流から下ってくる雨水で)上がり、氾濫・洪水が発生するという「時間差」を念頭において、「逃げ遅れ」が発生しないように避難情報等を出すものです。
 行政等が用意するタイムラインと共に、各人が自らの避難行動をあらかじめ決めておく「マイタイムライン」も推奨されています。「マイタイムライン」をみんなが作成するためには、過去の経験等が重要な役割を発揮します。その意味で、今回の大雨・洪水警報について役場が村民に事後情報をしっかりと伝えることが大事だと思うのです。

 

以上


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