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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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栄村復興への歩みNo.362

 

あじさい寺・高源院から

 

 7日午前に撮影したものです。
 6月23日、28日、そして7月7日と3回通って、ようやく“あじさい本番”の1枚を撮ることができました。
飯山の人のFacebookへの投稿で飯山に“あじさい寺”があることを2〜3年前に知りましたが、てっきり飯山の寺町街にあるものと思い込んでいました。今春、飯山の観光スポットを調べている中で「戸狩温泉の高源院」というお寺であることを知り、あじさいの開花期になったら是非訪れたいと思っていました。6月下旬を迎え、ネット検索をしたところ、「6月下旬〜7月上旬が見ごろ」という紹介だったので、6月23日に初めて訪れたのでした。結果は見事にはずれ。6月28日もまだだめでした。その日は新潟市の老人クラブが大型観光バスで訪れておられたのですが…。
 今回の写真を撮った7月7日も新潟県から大型観光バスが来ていました。
 「長野県のあじさい寺」で検索すると、「信州で最も遅く開花するあじさい寺」と紹介されています。また、北信地域で「あじさい寺」と呼ばれるのは高源院だけのようです。

 

あじさいとお寺の鐘楼。その先には千曲川沿いの景色が遠望できます

 

● 飯山の観光スポットの取り込み
 私の問題意識は「飯山の観光スポットと栄村を飯山線で結び、栄村の宿泊客を増やす」というところにあります。飯山のお寺めぐり、七福神めぐり、そして飯山線の旅。これは私たちが思う以上に魅力的なコースだと思います。
 本紙No.357(5月11日付)で「春の風景」の1枚として「千曲川沿いの菜の花畑」を紹介しましたが、あれもやはり栄村の宿泊客増加の戦略の中に取り込むべきものだと思います。
 「信越自然郷」という観光エリア圏を設定し、栄村も参加しているのですから、飯山市−戸狩温泉の観光スポットについて積極的に研究し、まさに《信越自然郷》としての観光力を磨き上げていくことが必要だと思うのです。

 

 この項の最後に、エゾアジサイの写真を1枚紹介します。

 


 高源院にもエゾアジサイがありますが、写真は泉平のあるお宅で撮影したもの。前号で紹介した日出山線の自生するエゾアジサイの群生はとても魅力的ですが、1株から何本ものアジサイが咲くケースが少ないのが難点。家近くに移植されたと思われるものは何本もの花を咲かせ、これはこれでなかなか得難い良さを持つと思います。


久しぶりに山古志を訪ねました

 

 上の写真をご覧になって、「懐かしいなあ」と思われる村民の方もおられるのではないでしょうか。山古志の農家民宿三太夫(さんだゆう)さんです。
 栄村の震災から間もない頃、復興住宅を見学するために山古志を訪れ、昼食の場として世話されたのが三太夫さんでした。
 今回は、「山古志の肉と野菜のおはなしvol.5〜ランチプレートの上の山古志の暮らし“夏編”〜」という企画に参加するために訪れました。三太夫さんでは農家民宿だけでなく、手作り野菜の料理をメインとする「農cafe三太夫」をやっておられます。

 


 農cafe三太夫の長島さんご夫妻の「野菜のプレート」。プレート右から時計回りで、かぐらなんばんとズッキーニと豚肉のいためもの、ぜんまいの五目煮、夏野菜のラタトゥイユ、きゅうりとディルのサラダ、関牧場さんのお肉のカレーです。
 ラタトゥイユとは、野菜をトマトとオリーブオイルで炒め煮にした料理のこと。また、かぐらなんばんは山古志の伝統野菜として有名ですが、ディルというのはハーブの一種です。

 


 上写真が長島さんご夫妻。この日の催しのタイトルに「山古志の肉と野菜のおはなし」とあるように、野菜づくりの様子や小学生と保育園年中さんの二人のお子さんたちの姿などを写真で示しながら、たっぷりお話くださいました。


 つぎは、関さんご夫妻の「肉のプレート」。

 

 

 「山古志産にいがた和牛 サーロインステーキ」と「山古志産にいがた和牛 外モモのサイコロステーキ」、そして「インゲンとジャガイモとペンネ、ジェノベーゼソース」、「グリーンサラダ」です。ステーキにはかぐら南蛮で作られたソースも添えられています。
 関さんは中越地震の後、山古志肉用牛生産組合の一員として肉牛生産の復興に取り組んでこられました。「山古志産黒毛和牛」の生産に励み、農林水産大臣賞などを受賞し、「にいがた和牛肥育名人」に選ばれています(現在新潟県内8名)。この日の参加者には「黒毛和牛子牛登記書」が配られ、「鼻紋」というものを初めて見ました。

 

             関さんご夫妻
(長島、関両ご夫妻の写真は山古志住民会議Facebookから引用)

 

● 山古志で感じたこと
 食事が美味しいとともに、会話がとても充実した企画でした。
 長島さんも関さんも小さなお子さんを子育て中の若いご夫婦。そういう若い人たちが主役でこういう企画(イベント)が開催されていること、中越地震から15年を経てなお、たえずフレッシュな復興への取り組みが展開されていることに大きな感銘をうけました。「栄村と山古志で何が違うのか?」、じっくり考えてみたいと思います。
 もう1点。山古志のみなさんは口々に「人口減少が止まらない。若い人が長岡の市内へ出て行く」という問題を話されました。それは厳然たる事実のようです。しかし、そのことを口に出して語られること自体が山古志の底力を示しているとも言えるのではないでしょうか。関さんの牛舎を訪ねさせていただきましたが、山古志の地形・環境にピッタリ合った産業だなあと感じました。山古志はたしかに「人口減少」していますが、現代、そして未来の山古志らしい暮らしの営みの姿を創造されつつあるように感じました。
 


ミズタビラコという花

 6月29日に中条川2号崩壊地の谷止工工事現場の様子を見に行き、不動滝の様子を撮影しようと滝壺に近づいた時、足元に見たことがない小さな花が咲いていました。

 


 上の写真は7月11日に再撮影したものです。花は直径2〜3伉度の本当に小さな花です。
 よく似た花にキュウリグサというものがあるそうですが、キュウリグサが「畑や道ばたに普通に見られる」のに対して、ミズタビラコは「山地の渓流ちかくの水辺や湿地などに生育する」ものです。また、花の真ん中がキュウリグサは黄色なのに対して、ミズタラビコは白いという違いもあるようです。
 ミズタビラコが咲いている場所は下の写真に見られるように、滝壺のすぐ近くで、沢水が流れているところです(写真ので囲ったところ)。

 

 

 この花が何という花なのか? 当初、ある別の花ではないかと思っていたのですが、花や生き物に詳しい知人に問い合わせたところ、ミズタビラコが浮かび上がってきました。漢字では「水田平子」と書くそうです。
 ミズタビラコをWebで検索する中で、コシジタビラコというものもあることを知りました。果実の分果の周辺部が白っぽい突起した部分で縁(ふち)取られたようになっているのがコシジタビラコビラコで、ミズタビラコにはそういうものは見られないとのこと。そこで、11日の昼、もう一度、現場に見に行った次第です。

 

ミズタビラコの果実。右上の黒いのは果実が熟したもの


 上写真が果実を撮影したものですが、「分果の周辺部が白っぽい突起した部分で縁取られている」という様子は見られませんでした。
 しかし、コシジタビラコの「コシジ」の漢字表記は「越路」、そして分布地は「近畿〜東北の日本海側」とされ、野花に関するブログでコシジタビラコとミズタビラコを紹介されている人は両方がすぐ隣り合わせに咲いている状況を確認したと報告されているので、コシジタビラコもあるのではないかとまだ期待しています。ただ、その観察は来年のことになるでしょう。


《前号のコシジシモツケソウについて》
 前号のTOPで紹介したコシジシモツケソウについて、複数の方から「トリアシショウマのことか?」と尋ねられました。たしかに、形は似ていますね。しかし、まず遠くから見ても色の違いが明瞭です。コシジシモツケソウは濃いピンク色であるのに対して、トリアシショウマは白っぽいですね。
 また、分類でいうと、コシジシモツケソウはバラ科シモツケソウ属、トリアシショウマはユキノシタ科チダケサシ属で、まったく異なる種です。
 いまの時期、コシジシモツケソウは終わっていますが、トリアシショウマは山に入るとまだまだ咲き始めで、とてもきれいですね。


国道117号線虫生での工事について

 ここ2ヶ月ほどでしょうか、国道117号線を飯山方面に向かうと、市川橋への分岐点を越え、急坂を上っていくと、ガソリンスタンドの手前のところで片側交互通行(信号機設置)になっていますね。

 


 注意して見ると、「道路の無散水融雪設備を設置しています」と書かれた看板があります。冬期間、この坂の雪を消し、凍結を防ぐ設備なのですね。同様の工事は405号線の結東集落から前倉方向に上がる急坂でも施工されているのを見たことがあります。
 先日、工事が休みの日に、近くの駐車場に車を停めて、工事現場の様子を撮影してみました。下の写真ですが、地中に埋め込まれている何本ものパイプ状のもの、これが無散水融雪設備の要となるもののようです。

 


 じつは、栄村内の国道117号線の平滝付近(下の写真の付近)についても、この無散水融雪設備の設置を要望しています。しかし、現段階では国道117を管理している北信建設事務所では予算付の見通しがたっていないようです。

 


 北信地域の国道117号線の改良・整備に関しては、栄村のほか飯山市、中野市、木島平村、野沢温泉村で構成する「一般国道117号線整備期成同盟会」で県への要望活動が行われています。栄村からの声をもっと高めていかなければならないと思います。
 


中条川トマトの国近くの床固工が完成

 トマトの国のすぐ傍の中条川で積雪期もぶっ通しで工事が行われてきた床固工が7月初めに完成しました。

 

 

 写真手前に見えるのがこのたび完成した床固工の堰堤です。
 冬季はまず現場の除雪から始まる大変な工事。工事関係者のみなさんのご苦労に心から感謝申し上げたいと思います。
 この付近では、間もなく、この堰堤の下流にもう1基、堰堤が造られ、さらに上写真の右端に見える大型土嚢のあたりからトマトの国のすぐ近くまで側堤が造られる予定です。いずれも今年度予算の工事で、間もなく着工されるものと思われますが、冬をまたぐ工事になるのではないかと思われます。


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栄村復興への歩みNo.362
2019年7月11日発行 編集・発行人 松尾真
連絡先:電話080−2029−0236、 mail;aokura@sakaemura.net
ゆうちょ銀行 11100−01361481 栄村復興への歩み協賛寄金 ながの農協栄出張所 普通0009390 栄村復興への歩み発行協賛金松尾眞


栄村復興への歩みNo.361

コシジシモツケソウ
1日昼、スキー場内道路沿いにて撮影。

 

今年も見事!天代のお花畑(6月25日撮影)

 

来年4月、中山間地直接支払はどんな制度になるのか?
 栄村の農業、とくに稲作にとって欠かすことができないものになった中山間地域等直接支払制度、第4期は本年度で終了です。国で、県で、来年4月からの第5期にむけて準備が進んでいます。栄村でも来年度以降の見通しが早く立てられるよう、現在の状況を紹介します。

 

◇国や県で進められている作業の現況

● 来月(8月)中に第4期の最終評価がまとめられる
 以前に説明したとおり、「中山間直接支払」は平成27年度から法制化されています。したがって、来年4月からの第5期のスタートは既定事項です。
 第5期の制度設計のために、第4期であきらかになった成果や課題を明らかにすべく、現在、第4期の最終評価のとりまとめ作業が進められています。第4期は来年3月31日までですので、第4期の最終評価は来年以降に行われると思っている方もおられるかと思いますが、そうではありません。今、行われているのです。
 全国の市町村は今年3月31日までに市町村としての最終評価を各県に提出しました。栄村もすでに提出済です。さらに、各県は5月末までに県としての最終評価をまとめ、国(農水省)に提出済です。
 長野県の場合、県農政部が「最終評価(案)」をとりまとめ、5月10日、「中山間地域農業直接支払い事業検討委員会」という法定の第三者委員会の第28回会合で検討されました。この会合の議事録はまだ公表されていませんが、「最終評価(案)」は県のHPで公表されています。
 国レベルでは8月末までに国としての最終評価を取りまとめる作業の真っ最中です。

 

● 栄村のすぐ近くに「中山間直接支払」のモデル的取組地域があります!
 国・農水省では、6月10日、「中山間地域等直接支払制度に関する第三者委員会」の第8回会合が開かれました。「第三者委員会」は農業や中山間地域に詳しい研究者等が委員となっている法定の第三者機関です。
 公開されている議事次第と資料によれば、「中山間直接支払」制度に取り組んでいる集落協定代表・市町村担当者、さらに都道府県担当者からの意見聴取が行われました。意見を聴かれたのは、新潟県・上越市・櫛池(くしいけ)農業振興会、高知県・本山町・吉延集落協定。上越市の櫛池地区とは、関田山脈を挟んで栄村に隣接する上越市清里区の中山間地域です。栄村のすぐ近くに「中山間地直接支払」のモデル的な取組地域があるのです! 驚きました。近いうちに丸一日かけてお話を聴きに行こうと思っています。

  *「くしいけ」の「くし」の字は木へんに「節」と書きますが、PCの

   フォントの関係で上記のように表記されていまします。

 

櫛池11集落の1つ、青柳集落の田んぼ


◇「耕作放棄の防止に役立った」という評価について
 長野県内、全国いずれにおいても、「中山間直接支払」が「耕作放棄の防止に役立った」という評価が圧倒的に多くなっています。長野県の場合、「耕作放棄地の発生が防止された」と評価しているのが65市町村にのぼっています。県内全市町村のじつに91.5%にあたります。
 「耕作放棄の防止に効果があった」要因の1つとして、第3期から導入された「体制整備のための前向きな活動」(略して「体制整備」)のC要件=「集団的かつ持続可能な体制整備」があります。
 県の「最終評価」では、「C要件は、農業生産活動が困難となった農用地が発生した際に、当該農用地を引き受けるサポート体制が事前に確立されていることにより、農業生産活動の維持が可能となり、耕作放棄地発生防止に
一定の効果があったと言える」としています。しかし、同時に「課題」として、「高齢化等により農業生産活動が困難となる農用地が発生し続けているが、『集落ぐるみ』型を選択している集落においては、集落内で余力のある特定の個人への作業負担が増大している」という問題を指摘しています。
 そのため、県の「最終評価」の総合評価で、「農地の将来的な維持管理の見通しが共有できた」のは23市町村(県内全市町村の32.4%)にとどまっていて、「高齢化が著しく進んでいる集落においては、依然として5年間の協定農用地の維持に関する不安や事務負担を感じており、次期対策へ移行する協定の廃止や協定農用地の大幅な減少が危惧される」と記しています。

 

◇ H31年度の試行措置に見られる第5期の方向性
 このように第4期の最終評価の作業が進行中ですが、同時に、国は第5期の方向性をすでにある程度明らかにしています。H31年度予算における「地域営農体制緊急支援試行加算」というのが、それです。これは、H29年度に実施された「中間評価」で明らかになった中山間地域における喫緊の課題に対応しようとするもので、農水省担当者は「H31年度からモデル的な加算措置などを実施し、この成果を検証して次期(=第5期)対策を検討していく」と述べています(今年1月の「第三者委員会」での発言)。

 

●「中間評価等において提示された課題・方向性」
 5つのことが「課題」として示されています。

 

協定の取組体制の強化に向けた集落間連携(広域化)や、棚田など特に条件

 の厳しい農地の保全を更に推進する必要。
中山間地域では、高齢化の進行等による担い手不足、耕作放棄地増加に対応

 するため、担い手への農地集積を進めることが急務。
高齢化や協定参加者の減少、担い手不足を補い、将来にわたり協定農用地を

 維持管理していける体制づくりに向けた積極的な支援が必要。地域おこし協

 力隊や新規就農者をはじめとする外部人材の積極的な受入に向けた条件整備

 が必要。
担い手が地域農業の中心的役割を継続するためには、協定が農業生産活動の

 継続だけでなく、生活環境、定住条件整備など地域活性化の中核を担う体制

 整備を図ることが必要。
高齢化の進展により協定参加者の減少が危惧されることから、少人数でも営

 農や施設管理に取り組める、省力化に向けた活動を行うことが重要。
 

● すでに打ち出されている加算措置
 以上の「課題・方向性」にむけた施策として、すでに打ち出されている施策を次に示します。いずれも第4期の交付金への加算措置として試行されています。

 

 

《第4期ですでに措置されているもの》
イ) 集落連携・機能維持加算
ロ) 超急傾斜農地保全管理加算
  傾斜1/10以上の超急傾斜地が対象
ハ) 個人受給額の上限緩和
  上限250万円→500万円(H31年度拡充)

 

《H31年度導入の地域営農体制緊急支援試行予算》
ニ) 人材活用体制整備型
   協定活動に参加する新たな人材の確保・活用を進めるための取組や体制

   整備、それらを通じて担い手が営農に専念できる環境整備等を支援
   加算額:3千円(10a当たり) 200万円(1地区当たり上限)
ホ) 集落機能強化型
   主として営農を実施してきた集落が、地域の公的な役割を担う団体(地

   域運営組織等)を設立するなど、集落機能を強化する取組を支援
   加算額:3千円(10a当たり) 200万円(1地区当たり上限)
ヘ) スマート農業推進型
   省力化技術を導入した営農活動や農地、施設の管理等、少人数で効率的

   に営農を継続できる環境整備を支援
   加算額:6千円(10a当たり) 400万円(1地区当たり上限)

 

 *イとロは「課題・方向性」の,紡弍、以下、ハ−◆▲法櫚、ホ−ぁ

  へ−イ箸いβ弍関係にあります。

 


 これらの加算措置は、H30年度以前から導入されているもの、今年度から「緊急支援試行」として新たに加えられたもの、いずれも栄村ではほとんど知られていないと思います。
 イ)〜ハ)の加算措置を受けられる該当地区(者)は栄村にもあると思われますが、適用されていないようです。地域と行政(役場)の双方がちょっと踏み込むだけで可能になるはずです。
 他方、ニ)〜へ)の「緊急支援試行」は第5期のメイン施策になっていくと思われるものです。その核心は、集落協定が狭い意味での営農活動だけにとどまらず、地域づくりに踏み出すことにあります。「そんなこと、出来るだろうか?」と思われる人が多いかと思います。しかし、そうではありません。比較的大きな集落であれば、従来、区の活動としてやってきた活動と「中山間」の集落協定をどう結合していくかが大事だと思われ、ポイントになるのは第4期ですでに推奨されている「集落戦略」というものの作成に踏み出すことにあります。他方、小さな集落では、「中山間」の集落協定の広域連携への取り組みが重要になるでしょう。
 いずれの場合にも、《地域マネジメント》という考えを導入し、その中心を担う人材を獲得・確保していくことが重要になります。

 

◇ 勉強会などの第5期準備作業をすぐに始めましょう!
 栄村にとっては、これまで経験したことがない課題への挑戦になります。でも、それは栄村だけでなく、全国の多くの地域にとっても同様だと思います。この挑戦によって、「持続できる地域」とそうではない地域の分岐が進むのだと思われます。
挑戦にあたっては、農水省など役所の言うこと(制度)に窮屈に対応することばかり考えていてはダメだと思います。地域の側から積極的な意見を出して、制度の柔軟な運用や拡充を求めていく姿勢が必要です。

 

 このように、第5期への取り組みはすでに始まっています。第4期までの経験からすると来年春頃になると思われる役場の説明会を待つのではなく、地域(集落)横断的な勉強会などを積極的に行い、ただちに準備を始めることが大事だと思います。


野々海大明神祭から

 7月1日は野々海大明神祭。天候が心配されましたが、幸いなことに雨が降ることはなく、無事、開催されました。

 


 さかえ田植え唄踊りの会が踊りを披露

 

今年の当番は横倉区。8時半から準備を開始


 今年の野々海大明神祭で特筆すべきは、十日町市長の関口芳史(よしふみ)さんがご参加くださったことです。堤上での神事で来賓としてご挨拶されました。「こんなところは新潟県にはない。野々海にむかって上がってくれるにつれて、だんだん霧が濃くなり、とても幻想的」という趣旨のお話でした。お世辞もあるかとは思いますが、十日町市長さんにこのような認識を抱いていただいたことの意義は大きいと思います。
 関口市長は神事の後、深坂峠を視察されました。本紙前号で取り上げた野々海〜大巌寺高原(松之山)の林道の終点(起点)です。関口市長の深坂峠視察によって、同林道の通行止め解除の展望がより固いものになったと言えると思います。
 


モリアオガエルの産卵の観察

 前号でモリアオガエルの卵塊を紹介しましたが、1日、貝立山裏〜野々海間道路脇の小さな池でその産卵行動を見ることができました。

 

 モリアオガエルの体色はいろいろあって、私が見たものは褐色。明るい感じの色のものが雌。手前は雄です。白く見えるのが卵です。今回は木の枝の上ではなく、水中での産卵で、この後も観察し続けましたが、大きな卵塊を形成するには至りませんでした。近くの木の枝には大きな卵塊が見られました。
 この写真の直前、雌雄は「合体」していましたが、モリアオガエルは交尾するわけではなく、産卵前の抱擁のようです。モリアオガエルの場合、雌が産み落とす卵子に雄が精子をかけることで受精が行われるそうです。今年はもう見るチャンスがないでしょうが、来年は木の枝の上での産卵の瞬間に出会えればいいなと思っています。
 


日出山線のエゾアジサイは間もなく見ごろ

 この時期、村内を走っていて、エゾアジサイが最もきれいなところは日出山線だと思います。
 今年はアジサイの咲き具合がやや遅めという感じがしますが、日出山線では道沿いに開花したアジサイがズラッと並ぶ箇所がいくつか見られるようになりました。下写真は3日昼頃の撮影です。

 


 逆巻から日出山線へ進み、10分以上走って上日出山を越えてさらに数分進んだあたりからがエゾアジサイ群生場所です。秋山方向にむかって道路左側がとくに群生しています。
 道路幅が狭いので、車を停めてじっくり見たいという場合は、離合のための待機スペースとして道幅が広くなっているところがありますので、そこに停めるとよいでしょう。7月3日から1週間後頃が見ごろかもしれません。

 

購読料の御礼とお願い
 本紙は購読者のみなさんからの購読料で発行・配達をしています。
 本年もすでに多くの読者のみなさまから購読料をいただいています。ありがとうございます。心から御礼申し上げます。
 本年分の購読料をお忘れの方は是非、よろしくお願いします。振込の場合は下記の口座にお願いします。振込に出かけるのが大変な方は下記番号までお電話をいただけましたら、配達の際にお宅に立ち寄らせていただきます。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
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栄村復興への歩みNo.361
2019年7月3日発行 編集・発行人 松尾真
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栄村復興への歩みNo.360

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  • 2019.06.28 Friday

 

小さな集落の大きな取り組み
 「カタクリの里山」という看板が見えます。東部地区を走る人ならばよくご存じでしょうが、笹原集落の人たちがカヤで屋根を作っているお休み処です。「カタクリの里山」という名は、笹原から原向新田につながる山の道沿いにカタクリが群生することに由来しています。
 23日午前、配達で通ると集落の人たちが草刈りなどの作業をされている姿が目に飛び込んできました。
 当部集落の配達を終えた後、笹原の5軒の配達をして、みなさんが作業されているところを訪ね、この写真を撮らせていただきました。関沢栄市さんのお元気な姿もありました(写真中央で鍬を揮っている人)。昨年移ってこられた世帯を含めてわずか5世帯の小さな集落ですが、元気ですね。面白いアイディアを出す人、集落の結束力が素晴らしい取り組みを可能にしているなあと思います。